jewelry & accessories COQU (コキュ)儚いきらめきに、かすれた光沢白昼夢に誘うアクセサリーをコーディネートの主役に

宜野湾市Coqu
 

 
「今日はブローチを主役にしよう。さて、服は何を合わせようかな」
 
COQU(コキュ)のオーナー池城ゆきこさんの朝はいつも、こんな風に身に付けるアクセサリー選びから始まる。
 

 
池城さんがアクセサリーに魅了されたのは早く、小学生のころ。
 
「幼い頃から、服よりもアクセサリーの方に心がときめいたんです。大げさに言うと、服はしょうがなく着るものでした…。そんな感じだからアクセサリーにお小遣いを注ぎ込んで、服がないという状態に。姉の服を勝手に借りて、よく怒られていました。
 
今は、取り扱いも始めようかなと考えるくらい服も大好きです。でも私が選んで並べるなら、やっぱりアクセサリーに合わせるための服かな。
まだまだアクセサリーに夢中なんです(笑)」
 
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大好きなアクセサリーに囲まれた今の仕事を天職だと確信している池城さんだが、ここにたどり着くまでには少しばかり回り道があった。
 
美容学校を卒業後、福岡で美容師として四年間働いた。沖縄に戻ってからも美容師の職に付いた。やりがいは感じながらもどこか違和感を感じていた。
 
「好きなことを仕事にしてはいけないというか、仕事は苦しいくなくてはいけないと以前は思っていたんです。お客様のヘアスタイルを作るのはとても楽しかったんですが、その他の苦しいと感じる部分は我慢するべきなんだと。
日々悶々としていましたから、ふとロンドンへの留学のチャンスが目の前に見えたとき、迷わず行くことを決めました。留学が自分の人生に意味のあることなのかとか、後先は考えてませんでしたね(笑)。
 
でも、面白いもので、ロンドンに渡って間もない頃にロージーワンダーズ(※ロージーワンダーズに付いてはいぜんの記事をどうぞ)に出会い、ビビっと来たんです。『絶対にアクセサリーショップを開く!』とひと目見た瞬間に決めてました。
 
それからはもう、目的に向けてまっしぐらです。一番の好きを仕事にするってこういうことなんだなと実感しました。なけなしのお金をはたいて、12カ国を回ってヴィンテージのアクセサリーを買い集めたり、視察と称して街中のショップを巡りました。アルバイトができる国だったことがラッキーでした。節約すら楽しかったです」
 
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沖縄に戻り、留学中に仕入れたアクセサリーを並べ、予定通りにショップをオープンさせた。当初はインポート中心だった品揃えに、現在は県内の作家物が幾種類も加わっている。お店を持つことで、県内の作家さんたちとの繋がりが生まれ、視野が広がったという。
 
「昔は、『造花なんて』と思ってました。でも、布を使って一から作る造花のアクセサリーを見せてもらったとき、自分の偏見が打ち砕かれました。色の表情の豊かさに、布の質感、花びらの一枚一枚違う手作業ならではの形。どこを見てもうっとりしちゃって。お店を広げて並べなくちゃ! とお店の引越しまでしました。
 
最近は、制作の段階から関わらせてもらうこともあります。個人的にイメージしたことを伝えたり、一緒に企画したりすることが楽しくて楽しくて。作る作業は好きなのですが、私の作ったものはお店に並べられるレベルにはならなくて…。そんな私がアクセサリー作りに関われるなんて、とても幸せなことです。
 
作ることに対する憧れは今もあって、ジュエリースクールがあると聞くと通いたい衝動に駆られるくらいです。だけど実行には至っていません(笑)」
 
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アクセサリーの魅力は何かと尋ねた。
 
「アクセサリーは、私に白昼夢を見せてくれる魔法の杖のようなものなんです。何気なく手元を見て、指輪に乗った小さな石の可愛らしさや、金属のかすれた光沢などが目に映るとと心がふわっと心地よく浮いたように感じます。
 
お店の内装もアクセサリーがもたらしてくれる、そんな儚い世界を表現したいと考えて作りました。
 
インテリアでもアクセサリーでも、ピカピカでツルっとした完成品でないものが好き。未完成のような空気を持っていたり、完成品だったものが朽ちていく過程で見せるおぼろげな感じ。時の流れを感じさせるようなものに心動かされます」
 
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他ならぬ自分自身の心の声に耳を傾け、それに従った。そうすることで手にしたのは、想像以上の充足の日々だった。歩む道を見つけた池城さんの夢はさらに広がる。
  
「理想だけで言うと、お店の中に並べるアクセサリーは4つだけ。そして、照明は全部落としてスポットライトでその一つ一つを照らし浮かび上がらせる。そんな幻想的なお店もできたらいいな」
 
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表情豊かで魅惑的なアクセサリーなればこそ、コーディネートの主役にしたくなる。COQUに並ぶのはそんなものばかり。
 
いつもの服の違う表情が見たくなったら、山のようにあるワードローブから着たい一枚が選べないなら、COQUのアクセサリーを一つ足してみるのはどうだろう。そうすればきっと、新しい着こなしをいくつも発見できる。
 
 
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コーデ連載記事:コキュのアクセサリーであそびましょ
以前の記事:ロンドン、ポルトガル、イタリア 世界のあちこちから jewelry & accessories Coqu (コキュ)
 
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COQU コキュ
住所:沖縄県宜野湾市新城2-36-12
定休日:火曜・水曜
HP:https://coqu.stores.jp
ブログ:http://coqu.ti-da.net
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