なかなかにホネのある、どっしりと腰のすわったベーグル。まず、最初の一口でふわっと口中に甘みが広がり、噛むほどにその甘みが増していく。そして、弾力のある歯ごたえ。ベーグルの食感は「もちっ」と形容されることが多いが、こちらのベーグルはそれを超える弾力性がある。ぐっぐっと噛みしめながら食べる、それがとても美味しい。
まずベーグルの種類を選び、さらに、クリームチーズ、生ハム、アンチョビドライトマトなど9種類のトッピングの中から一つチョイス、中に挟んでくれる。
表面はうっすら焼きあとがついて、一口食べるとかりっとした歯応えと香ばしさにまず驚く。表面がかりっとしたマフィンなんて初めて。そして、ほろほろと口の中でやさしく崩れていく食感。しっとりとした口当たりの原因は、たっぷりと混ぜ込まれた「おから」。
「私、もともとマフィンがあまり好きじゃなくて。。口の中でもたつく感じが苦手だったんです。」
そこで、口の中でぱさぱさともたつかない、独自のマフィンを開発した。これまでもマフィンを美味しく食べてきたが、一度この味、食感を知ってしまうと、他のマフィンはもう食べられない。
ランチセットについてくるサラダ。ドレッシングも優しい風味。
オーナー夫婦は元々、広島で5年ほどベーグル屋を営んでいた。売り場1畳ほどの小さな店舗だったが、行列が出来るほどの人気に。3年前、奥様の親戚も多く住む沖縄に移住を決意、ベーグルだけでなく、マフィンやパンも販売するようになった。
果物、野菜、玄米を発酵させて作る自家製の天然酵母を使っているベーグルは、卵、油、乳製品を使用していないため、アレルギーのあるお子さんでも安心して食べられる。
これまで食べてきたベーグルとは違う、どこか懐かしい感じの風味はどこから?
「酵母の中に玄米も入っているので、日本人の口に合うのかもしれません。」
「クルミみそ」「干し芋つぶあん」など、どんな味か試したくなるオリジナリティあふれ組み合わせも魅力的。
どれにしようか、腕組みをしてしばらく考え込んでしまうほど、マフィンの種類も豊富。ディスプレイされたマフィンは、まるで宝石のようにきらめいて。
デザインの勉強をしていた奥様の手による内装とインテリア。決して無難に落ち着かない、冒険心あふれる色づかいが、どれもピタッとハマっている。その卓越したセンスの光る空間に、「写真撮って良いですか?」というお客さんの声も。
通販もできるので、県外に住む方も是非お試しあれ。電話かファックス、またはブログからメールを送れば注文可能。
今年はさらに、パイも登場予定とのこと。Village Marketが作るパイは一体どんな味?今から楽しみ。
イートインだけでなく、もちろん持ち帰りもできるので、お友達への最高の手みやげになる。その時は、自分の分もお忘れなく。
写真・文 中井 雅代
Village Market(ヴィレッヂマーケット)
那覇市泊1-1-1-102
Tel&Fax 098-869-1668
open:11:30〜19:30
close:日、月
blog:http://villagemarket.ti-da.net/