食べることで食文化と環境を護る琉球伝統食材・田芋の「新しいムジ汁☆ムジのクリーミースープ


 
琉球王朝時代から王府の宮廷料理に欠かせない嘉例(カリー)な食材として愛されてきた田芋。
浮島ガーデンが仕入れている田芋は大山サンキューファームさんが
無農薬・無化学肥料で作っているオーガニック栽培のでーじ上等ターンムです。
 
周辺にきれいな湧水を湛える大山では田芋だけでなく、
琉球王朝時代から米が栽培されていたようで、
特に戦後すぐの昭和23年から昭和40年前半までの約20年間は
田芋よりも稲作中心だったようです。
 
その頃の大山は生き物たちの宝庫で、エビやフナもたくさんいて、
バケツいっぱいフナを獲って毎日のように食べていたそうです。
 
田んぼでフナが泳いでるなんて!なんて豊かな風景、
想像するだけで幸せな気分になってきますよね。
ここ数年はサンキューファームさんや地域の田芋農家さんたちの頑張りで、
ふたたび昔ながらの生き物たちがよみがえりつつあるそうです。
 
その一方で大山は区画整理地区となっており、
年々ものすごいスピードで農地が売られ、
田芋農家はどんどん減っていっています。
伝統食材、文化、環境よりもお金と経済が優先の行政。
 
それを黙認していいのでしょうか?
宅地化されてからでは遅い。
豊かだった頃の大山を取り戻し、美しい田園風景を子供たちに残したい。
 
そんな想いで浮島ガーデンはサンキューファームさんと、
かつて稲作をしていたこの地で今年からお米の栽培をはじめることにしました。
田芋の休耕田を使っての輪作です。
田芋と米を交互に栽培することで病害虫の発生も抑えられると思います。
そして周りの農家さんたちも再びお米をはじめたら、
農薬が減り、環境はもっとよくなり、
本当の地域おこし、地域活性につながるのではないでしょうか。
 
そして田芋をたくさん食べることで沖縄が誇る伝統の食文化を護ってゆけたら…!
 
というわけで浮島ガーデンでは簡単でおいしい現代版田芋料理をドロップしてゆきます。
いろいろな田芋料理が3月まで食べられます。
ぜひ味しにいらして下さいね☆
 
そしてお米作りに興味のある方、ぜひ苗床作りや田植えにご参加下さい。
栽培スケジュールなどは浮島ガーデンの店内やブログで発表してゆきますので、
チェックして下さいね☆
 
 
「新しいムジ汁☆ムジのクリーミースープ
 
<材料>
ムジ(アク抜きしたもの)300g
玉ねぎ 半分
もちきび 大さじ1
オリーブオイル 適量
昆布 5cm角
カシューナッツ(またはアーモンドプードル、なくてもオッケー)
白味噌 少々
塩 適量
水 適量
 
<作り方>
1) ムジ(ズイキ)は周りの薄い繊維をむき、鍋に入る大きさに切って茹で、冷水に浸してアクを取る。
*アクで手が真っ黒&痒くなるので、ビニールの手袋をした方がいいかも。
 

 
2) 玉ねぎをみじん切りにし、ムジと一緒にオリーブオイルと塩で炒める。
 

 

 

 
3) 2をフードプロセッサーでマッシュする。
 
 

 
 
 
 
4) マッシュしたムジと玉ねぎ、水、昆布、もちきびを鍋に入れ、火にかけ沸騰したら20分ほど弱火で煮る。
 

 
 
 
5) 味を見ながらカシューナッツの粉と白みそ、塩を加えて出来上がり~☆
*豆乳を入れるとよりクリーミーになります。
 
  
  

 

 
方言では「ムジ」と呼ばれる田芋の茎を使った代表的な料理「ムジ汁」を、
現代風にクリームスープにしてみました。
ムジは古いものはアクが取り辛く、オススメできません。
新しいものを手に入れて作ってみて下さい。
まとめてアク抜きして、冷凍しておくと便利です。
 

Text by 中曽根直子(浮島ガーデン フードデザイン)




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