写真/D’spec山入端 俊・文/D’spec沢岻 久子
先の5月8日(日)の晴れた日に、ディ・スペックが管理する新築アパートの室内で小さなワークショップを開催しました。
その名も「困った・・・教えて・・・集まれ!」整理収納ワークショップ@泉崎アパートメントまだエアコンが設置されていない中、ご参加いただいたみなさまお疲れさまでございました。
そもそものきっかけは、我が事務所の棚の中
外見はなんだか素敵なグレーのスチールロッカーは、開けてびっくり、取り出してパニックのごちゃごちゃぶりなのです。
ロッカーの中には、不動産業務に関わる清掃道具や電動工具や手工具、計測器や鍵、電球や電池他諸々・・・
一番やっかいなのが、この「諸々」と言われる謎の品。
照明電球、電池などは消費期限の都度取り替えるし、間取図を起こすための室内や道幅の採寸にはスケールは必要ですし、時には清掃やちょとした修繕のために、清掃用具や工具も必須アイテム。
そのどれでもない「謎の品」のろうそく、破れた雑巾、使い古したスリッパに切れた電球電池、使途不明のリングや鉄の塊から黒いゴム・・・何かに役立つとは思えないアレコレをなぜか捨てずに取っておくというこの行為、我が事務所のカオスぶり。誰か助けてください。
気づいてはいたけれど、いつかいつかと見て見ぬ振りの、ぱなし番長でありました。
そうこうしている内に、入居者募集から管理までをお手伝いすることになった「泉崎アパートメント」がいよいよ完成を迎えるにあたり、何かイベントをしようと企画が立ち上がりました。
室内の建具やキッチンなどに既製品を使わず、全て造作しながらもむしろ主張しないこざっぱりした「泉崎アパートメント」の空間は、都心でありながら、ゆったりとした時間の流れる閑静な住宅街でもある泉崎の街並みそのもの。
せっかくだから、この空間で楽しい生活のお役に立てるような事ができないかしら?とアレコレ思案している中で見えてきたテーマが、シンプルな空間でシンプルに暮らす。
とは言っても、さて、どうしたものか。
具体案がないまま、ここから長い道のりが始まるかと思いきや、ひょんな事から整理収納アドバイザーであるラム翔子さんに出会ったのです。
整理収納アドバイザー
昨今よく耳にするアレですね。トキメキを謳っている女性がアメリカのタイム誌で「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれた。彼女の著作本はそれこそ世界的にムーブメントを起こしたのも知っています。
でもね、整理収納の不得意な大多数側の人間である私は、まるでピンときていませんでした。
簡単にできると、天使のような笑顔で言う清き姿が眩しすぎる気がしていました。
そんな時に、ラムさんの言う整理収納はなんだか身近に感じられたのです。
1、ほとんどの人が自分の持ち物を把握していない。所有物を全部ひっくり返すお引越しの時こそタイミング。
2、収納を先に考えるから物は減らずに、場所を変え、形を変え移動するだけになる。
3、ひっくり返したものを収納する前に、大まかに4つ「よく使うもの」「時々使うもの」「高価だったもの」「思い出のもの」に分け、それ以外は捨てる。
4、広い空間や大きな所からやるんじゃなくて、キッチンから、クローゼットからと決めてその日で終わる程度の範囲だけやる。
そして「高価だったもの」「思い出のもの」は一旦袋に入れて、それに日付を記入して、目に見えるところへ置いておくのだそう。
ほとんど使っていないけれど高かった。今すぐ捨てる勇気もないけれど使わないものは、ある程度の期限を設けてその日が来たらまた分ける。ある程度、時が経ったらば勿体ないという感情が薄れて、捨てることが出来たりするのだそう。
「思い出のもの」というのは、家族から誕生日に、部活の後輩から、記念日に大切な人からもらった、亡くなった母の形見など。使わなくても思い出があるものは、無理に捨てずに思い出ボックスへ入れるのです。
そうすると、頻繁に使うもの場所はごちゃごちゃしないし、何より大掃除や整頓中にうっかり感傷に浸って手が止まるということを回避できるのです。
目からウロコです。
人間らしいというのでしょうか。
人は誰しも迷いがあると思うのです。即決できる、すぐに切り替えられる人って、いったいどれだけいるのでしょう?
「簡単には捨てられない・・・」という心の声が否定されそうで、どこか勝手にスネていた小心者を擁護してもらったような気分です。お話しを聞いている最中、不思議といつもの罪悪感がありませんでした。
泉崎アパートメントの201号室で行った8組限定の小さなワークショップは、家にある身近な文房具や小物のごちゃごちゃを整頓するという内容でした。
パニック気味にものが詰め込まれた引き出しにあるものを全部出して、自分なりに収納してみる。
そうすると初めのパニックよりは改善されたようには見えるのですが、いかんせん物が多すぎてこれでは一時の解決にすぎません。
その次に、本当に必要なものなのか?頻繁に使うものなのか、実は使わないものなのか?を考えながらラムさんが用意してくれた用紙に、実際に自分で書き出してみるというもの。
書き出すことで、自分で考えながら手を動かすことがやりやすい。これはあくまでワークショップの進行ですが、自宅へ帰ってからやることは、大きく行動に起こすのではなく、使うか使わないか普段の生活を考えてみるというもの。
行動よりも考え方を少しずつ変えていくのです。
捨てよう、捨てようと思うから手が止まり、結局できないのだそうです。
例えば、着替えの際に急に使う糸・針・ハサミはセットにしてそれだけをクローゼットにセッティング。すぐに使ってすぐに戻せば、いちいち裁縫箱を開ける必要もなく、逆に使い終わった後も散らかり動線ができないそう。
世の中で便利に思える付箋や修正テープなども、頻繁に使わないならば必要サイズだけ残して捨てればいいし、購入もしない。
そういう事の繰り返しが、物欲も減り、物への執着もなくなって、手放せるし手に入れないというシンプル思考になってくるというのです。
本来ならば2時間では短すぎるという内容をどうにか短縮していただき、アパートメントの空間でワイワイ楽しくやろう。という企画でしたがやはり2時間はあっという間でした。
冷房のない初夏のお部屋でのワークショップは快適とは言えず、作業テーブルサイズも小さく、少しご不便をおかけましたが、どうにか無事終了しました。
参加頂いたお申込者・ご契約者同士もお顔合わせすることができ、泉崎アパートメントの小さなコミニティにも繋がったことと思います。
その日は母の日と言うこともあり、残念ながら参加いただけない方もいましたが、なにより入居予定の小さなお友達と遊んで笑ってすっかり仲良くなれたことも一大成果としましょう。
都会であっても、いや都会だからこそ、暮らす人同士が他人でない暮らしやコニュミティが出来きるようこれからも何かしら企んでいきますので、よろしくお願いします。
バスルームにはゆったりサイズの置き型バスタブを。アパートのユニットバスが好きじゃない方もいるでしょう?
リビングの壁、天井はコンクリートのペイント仕上げ。まるでアパートじゃないような空間は外人住宅のような空間。
脱衣所には四角の洗面ボウル。トイレとの仕切り壁はコンクリーの左官仕上げに木製の引き戸。リビングから段差がないだけで、これだけ空間がすっきりするのです。
キッチンはオリジナルでシンプルなステンレス製。縦型の二つ口のコンロが埋め込まれ、凸凹のないデザイン
裏方でもあれやこれやと丁寧に打ち合わせをして、泉崎アパートメントを造っています。
敷地内の植栽にはHADANA(はだな)の植物が緑を彩り、駐車場も8世帯分の8台をご用意しました。
5月下旬よりいよいよ引き渡し(入居)が開始されます。
まだ、ご案内できるお部屋もございますので、気になる方はぜひお問い合わせくださいませ。
飽きのこない普遍的なもの。流行らないけど、廃らない。末永く愛される建物であり、居心地の良い空間。
「スタンダード(基準)」
「ベーシック(基本的な)」
「シンプル(飾り気や無駄がないさま)」
現在も、10年後も、20年後も、そして50年後もかわらずこの形で、騒がれず嫌われず愛され続ける。
街になじんで、人に暮らしにフィットする。そんな泉崎アパートメントが完成しました。
あ!それから・・・エアコンはその後リビングへ設置しましたので念のため(笑)
泉崎アパートメント
沖縄県那覇市泉崎2丁目
【賃料】100,000円
【間取り】2LDK(洋7・洋4.3・LDK13.4)
【広さ】62平米
【交通】ゆいレール「壷川」駅 徒歩8分
「上泉」バス停徒歩3分、「バスターミナル」徒歩6分
敷金:賃料の1ヶ月分
礼金:賃料の1ヶ月分
共益費:1,000円
衛生費:1,000円
駐車場:各世帯1台のみ10,000円
トランクルーム:5,000円
家賃保証:賃料の20%~
火災保険:15,000円~(人数による)
仲介手数料:賃料1ヶ月分+消費税
設備:2口コンロ、エアコン、バスタブ、インターネット無料
モニタ付インターフォン、カーテンレール、エントランスオートロック
設計・監修:株式会社ミックス(MIX life-style)
※3LDKは満室となりました。
詳しくは、サイトでご覧くださいませ。
http://www.dspec.jp/date/izumizaki-apartment.html
ディ・スペック株式会社
沖縄不動産文庫 Okinawa Real Estate Library
http://www.dspec.jp
901-2201沖縄県宜野湾市新城2-39-8 MIX life-style
Tel098-893-5015/ Fax098-894-2285