写真/文 関根麻子
ある日のこと。
可愛い5人組の芸大生が遊びにきました。
「このワンピース可愛いな」「この柄、最高」
そんな、おしゃべりが聞こえる。
その声を聞き「ひとりひとり一番好きな服を選んで、みんなで試着大会をしませんか」と私。
最初はもじもじと遠慮がちだった女の子達も一人が選び出すと
恥ずかしそうだが嬉しそうな表情で
一人、二人と試着室に入っていった。
少し照れながら出てきたみなさんは、全員ミナ ペルホネンで変身!
あー、なんて可愛いのだろう、と私までどきどきしてくる。
自然に大きな笑顔になる私。
カメラを片手に
そうだ、今度こっそりあのワンピース着てみよう、などと考えてみる。
初々しい笑顔の女の子は、hana hane というちょうちょのテキスタイルのワンピースをチョイス。
最初から最後まで、この笑顔。
踊ったり、面白いポーズをとったり、なかなかのひょうきんさんでした。
ワンピースを着る前は、学生さんという印象だったのに
着たとたん、大人っぽい美しい女性の表情に変身。
赤がとても似合うひと。
ミナ ペルホネンのimagineというテキスタイル。
楽しい動物達がこちらを見ています。
恥ずかしそうにポーズをとる女の子。
彼女にぴったりの forest tile のワンピース。
ダンスに誘ってみたくなる。
こちらも何とも初々しい表情です。
ときめきが溢れ出す服。
なぜか笑顔になる服。
ちょっと照れくさくて、ポーズをとってみたくなる服。
そんな、自分の中の乙女な感情をふわりと引き出してくれる ミナ ペルホネン。
私はというと、ミナ ペルホネンに出会うまでは無地の服ばかりを着ていた。
どちらかと言えば可愛いというよりは、素材重視のベーシックな色、形を選んでいたように思う。
可愛い服は自分には似合わないと何となく決めつけていたようにも感じる。
それがどうだろう。
はじめてミナを着たとき、歳は違えどこの学生さんたちと同じような気持ちになった。
自分の中でひっそりと息を潜めていた「ときめき」という感覚が、ぱあーっと広がっていったのだ。
照れくさいけれど女の子に生まれてよかったな、可愛いものを身につけた時ってこんなにときめくんだな、
などと感激したのを思い出す。
出会えて本当によかったと思えた、そんな服たち。
さあ、最後は5人一緒に、ハイ、ポーズ!
本当にとっても楽しそう。
何だか私まで一緒になって、照れたりときめいたり。
そして始終笑顔だったと思います。
可愛い笑顔をみなさん、ありがとう!
Shoka:という空間で、ものからことへ、
人と人との交流が笑顔とともに
軽やかに広がってゆく。
私は、その風景をそばで見ていることが、とても好きだ。
またまた別の、ある日のこと。
ゆったりとした時間が流れる夕方、いつもはお嬢さんと一緒にいらっしゃるお母さんが
その日は一人でいらした。
「今日は95歳になるおばあちゃんのお洋服を選びにきました。外来検診に行く時におしゃれしたら楽しいかなって」
嬉しそうにおばあちゃんの写真を見せてくれた。
そこには可愛い笑顔のおばあちゃん。
皆に愛されているんだなと、感じた。
何だか胸が熱くなる。
よし、このおばあちゃんが喜んでくれる素敵な1枚を選ぼう、そう思った。
こんなのはどうだろう、これは似合うかしらと
お母さんと一緒におばあちゃんを想像しながら考える。
じっくり時間をかけて選んだのは、
ミナ ペルホネン のチョウチョがちりばめられた手刺繍とビーズを施した黒のニット。
品があって楽しくなる、特別な1枚だ。
これを着たおばあちゃんを2人で想像する。
可愛い笑顔に、きっと似合う。
お母さんと顔を見合わせ、2人一緒に「やっぱりこれですね!」と決定。
とても嬉しい瞬間だった。
そうそう、その時間はお一人でいらしてるお客様ばかりだった。
昼間はお友達同士やお子様連れのご家族などが主だが、夕方は仕事帰りに一人で寄ってくれる方も多い。
夢中になっておばあちゃんのお洋服を選んでいるなか、奥のテーブルでは田原がお茶を煎れていた。
皆さんに声をかけ、全員でお茶を囲む。
「そうだ、お土産があるの。山城まんじゅう買ってきたんですよ、食べましょう」と、そのお母さんからのプレゼント。
お茶とおまんじゅうをつまみながら、しばしの時間。
住んでいるところ、何をやってるのかなど、初対面ではあるが、皆さん会話がはずんでいる。
閉店間際の、ゆったりとしたいい時間。
その風景を眺めながら、私はとても豊かな気持ちになった。
人とのつながりが、美しい時間、楽しい時間、そして豊かな気持ちを生み出す。
Shoka:はそんな場所でありたいと思っています。
Shoka:
沖縄市比屋根6-13-6
定休日 月・火曜
営業時間 12時~19時
098-932-0791
http://shoka-wind.com