» analogue(アナログ)「帽子が似合わない人はいない」。お気に入りの帽子と自分の新たな魅力が手に入るセレクトショップ



 
「『自分は帽子似合わないのよ』って言う人いますよね?
でも、帽子が似合わない人って、本当はいないんです。
みんなつい見た目が好みの帽子を選びがちなんですが、
自分の形、つまり顔の形やほお骨の位置、肩幅などを理解した上で選べば、必ず似合う帽子があるんですよ。」

 
似合う帽子をなかなか見つけられない私に
希望の光明をもたらすような発言。
そうなんですか?型やサイズが合いさえすれば、
誰もがどんな帽子も似合うということ?

 
「そうです。
例えば洋服だったら肩が2~3cm合っていなくてもさほど気にならないけど、
帽子ってほんの数ミリでだいぶ違うんです。
帽子のMサイズとLサイズの差ってわずか1cmなんですよ。」

 
たしかに、かぶった感触だけでなく
顔周りの1cmは見た目の印象に与える影響も大きい。
今まで似合わないと感じた帽子は、
肩幅やほお骨の位置といったような自分の形とのバランスが合っていなかっただけなのだ。

 



しかし、セレクトショップを開くほどに惚れ込んでいる
帽子の魅力とは、何なのだろう?


「ヘアスタイルやメガネと同じように、
帽子はそれ一つで人の印象を大きく左右しますよね、
かぶるとかぶらないとではイメージががらっと変わる。
それってすごいことでしょう?
その存在感が好きなんです。」


開店準備をしていた比嘉さんは、最初帽子をかぶらずに出て来たが、
すぐに店の奥へ行き、自分の帽子をかぶって戻って来た。


帽子は、その人を演出するものだと私は思っていたが、
不思議な事に、帽子をかぶっているほうが、より素の比嘉さんに近いような感じを受けた。
帽子をかぶっていないと少しだけ心もとなげに見える比嘉さんの
ありのままを引き出す手助けを、
帽子が引き受けているかのような。


もしかして、帽子ってそんなに気負うことなく楽しめるアイテムなのかも?
ひょいひょいっと、次から次へ
様々な帽子をかぶって見せてくれる比嘉さんを見ていると
そんな気になってくる。






今や帽子のオーソリティーである比嘉さんだが、
学生時代には花屋を目指していたというのだから
人生はどう転ぶかわからない。

 
「大学在学中に半年休学してヨーロッパを回ったのですが、
その時に花屋をやりたい!と。
すぐにアレンジメントの世界にはいるのではなく、
市場を見てからというのもいいかなと、東京の大田市場に就職しました。」

 
市場で働いていた当時、休みの日にふらりと帽子屋に立ち寄った。
面白い帽子を見つけて購入。
気に入ったので後日また行くと、バイト募集の貼り紙を見つけ、応募した。

 
最初は、朝は市場、昼から帽子屋とかけもちで働いていたが、
帽子屋での仕事にやりがいを感じ始めるようになり、
帽子専門店「CA4LA(カシラ)」で正社員として働くようになり、
やがて店長まで任されるようになった。
 



 
なんの気なしに始めたバイトが本職になるほど、
帽子を好きになったきっかけはあったのだろうか?

 
「好きになったきっかけ、というより、
『帽子が好きかも』と気付いたきっかけはあります。

 
ハットは、上のくぼんだ部分をつまむと型くずれを起こすんです。
そこをつまんだお客さんを怒ったことがあって。
今思えば自分が未熟だったんですけど。
でも、そういう怒りって今までなかった感情だったので、
『あれ?自分、帽子好きなのかな』
って(笑)
気付くまで7年かかりましたよ、
21歳から働き始めて、気付いたのが28歳の時。」

 
比嘉さんの帽子への愛情は、
意識に先んじていつの間にか深まっていた。

 


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仕事は順調だったが、帽子に対する尽きない探究心を糧に、
比嘉さんは新たな一歩を踏み出す決意をした。


「自分の中に欲が出たんですね。
今見ている帽子よりもっと良いものが世界にはあるだろう、
世界が見たい、と。
そうなったら自分でやるしかないですからね。
帽子の世界に入って、好きだってこともわかったからには
とことん追求しなきゃな、と。」


住み慣れた東京を10数年ぶりに離れ、
地元の那覇に店を構えた。


 
イタリアの有名帽子ブランドである「Bolsaline(ボルサリーノ)」を始めとして、
沖縄ではanalogueでしか入手できない帽子も多いが、
比嘉さんのセレクトの基準はなんだろう?

 
「まずは楽しめるもの、そして、綺麗にかぶれるもの、
この二点をクリアーしていることが条件。
そして、常に最新の商品を取り扱います。」

 
店内の帽子を一つ一つ見ていると、
「共通点がない」という意外な事実に気づく。

 
「色んな人に楽しんでもらいたいので、
かぶるシーンや洋服の好み、
様々な条件に適応できるように意識して仕入れています。」

 
性別や年齢層、いつも着ている洋服の雰囲気・・・
どんな人でも好みの帽子が見つかる品揃えが魅力だ。

 


 
自分の好みではなく、お客さんの意見を優先して商品を仕入れるのが
比嘉さんのやり方。
帽子屋に勤めていた頃、
お客様の希望にそう商品が見つからなければ、
他店を紹介することもあったという。
 
 
「無いものはしょうがないし、合わないものは売りたくないんです。
実は、苦い経験があって・・」

 
帽子屋での接客が楽しくなってきた頃、
仕事中の比嘉さんに遠くから手を振っている人がいた。
誰だろう?かぶっている帽子のバランスがよくないな、
と思いながら近づくと。
以前比嘉さんが売った帽子をかぶったお客さんだった。

 
「それがすごくショックで。
当時は接客しながら会話を楽しんで、その流れで・・・
という感じで安易に売ることもあったんです。
でも、その日を境にノリで売るのはきっぱりやめました。」

 
今は、似合わない時には似合わないとちゃんと告げる。
納得の一点を見つけるために、真剣にサポートしてくれる。
 


ヘッドドレスはブライダル用にレンタルも可能



ヘアアクセの種類も豊富、中にはヴィンテージも 

 
帽子をファッションに取り入れる事に
敷居の高さを感じる人もいるだろう。
超・初心者には、アドバイスもしてもらえるのだろうか?

 
「もちろんです!
でも、『私にはどういう帽子が似合いますか?』という漠然とした質問はNGです。
帽子屋に入ってくるに到った、なんらかのきっかけがあるはず。
雑誌で見たとか、友達がかぶってて素敵だったとか。
その入り口をお聞きするようにしています。」

 
そして、希望にできる限り沿う帽子を、
一緒に探っていく。

 
「うちは1つのデザインにつき1点しか置いていないんです。
サイズを調節することもできますし、注文にもご対応しますが、
色々な可能性をご覧頂きたいので、
どんどん新作を入れるようにしています。」
 
 

「こいつと一緒に撮ってください」。初対面でもすぐ打ち解ける、お茶目な比嘉さん

 
沖縄では、おしゃれとして帽子を楽しんでいるひとが少ない気がする。
そう言うと、比嘉さんもうなずいた。


どうしてだろう?日本でもっとも南に位置し、日差しも強く、
機能面においても帽子を必要としているはずの土地なのに。


恥ずかしい?
似合わない気がする?
選び方がわからない?


どんな不安要素も払拭してくれるのがanalogueだ。
来る度にメンツが変わる帽子たちの間を、
帽子に対する知識、センス、情熱を兼ね備えた強力かつ有能なナビゲーターである比嘉さんに導かれれば、
これまでに気付かなかった自分の魅力と、
そこから無限に広がる新たな可能性にきっと出逢えるだろう。

 

写真・文 中井 雅代

 
 
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analogue(アナログ)
那覇市松尾1-9-50 山田ビル1F MAP
098-862-1680
open 13:00〜21:00
不定休

  
取り扱いブランド:
Borsalino(ボルサリーノ)、misa harada、CA4LA、CHRISTYS LONDON、Barairo no Boushi…..etc