2012 4月

文:幸喜 朝子 写真:大湾 朝太郎(※津波博美画像を除く)

 
 
あと数日に迫ったロンドンでの展示会LOOCHOO。
参加する作家さんを、実行委員会メンバーであるブエコこと幸喜朝子が紹介します。
今回は、現代美術家でロンドンを拠点に活動する津波博美さん、同じく現代美術家で沖縄で活動する平良亜弥さんです。
 
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 LOOCHOO展
 日時:2012年4月25日〜30日
 場所:ロンドン クリプトギャラリー
 HP:http://loochoo.ti-da.net/
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LONDON meets 津波博美
 
シンプルな空間にぶらーんと吊されたいろんな服たち。
2009年の博美さんの作品「Silver lining」を見て、
私はひとつの場所に住んではそれぞれの場所へと発っていった
たくさんの家族たちをイメージした。
 

 
作品は好きに解釈したらいいんだよ、と言う博美さん。
「Silver lining」は曇り空のうしろには太陽がある、という意味で
博美さんがロンドンで他人の家で転々と暮らした経験から生まれたのだそう。
 
「2009年にロンドンで3ヶ月、
人の家を転々とするプロジェクトをやったんですね。
要はいろんな家に居候してたってことなんだけど(笑)」
 
沖縄からロンドンに戻ったばかりで住むところがなかった博美さんは
「いかにお金を使わずに暮らせるか」考えて
友人宅を転々と居候することをプロジェクトにしてしまった。
その時に感じたのは、自分の居場所のなさ。
だからそのうちの一軒で友人がタンスの一部を使わせてくれた時、
わずか10cmでもスペースがある、つまり服があるという当たり前のことで
自分という存在の確認ができたようですごく嬉しかったという。
この経験が作品「Silver lining」につながった。
 
「これ、写真では見えないんですが下から見ると
袖がいっぱいぶら下がってるんですね。
私、展示の時に眠かったからそこに寝てて(笑)
それを見た友だちが『家を転々としてる私を
袖が救い上げようとしてる!』って解釈したり
作品と私を照らし合わせて
いろんな人がいろんなこと言ってましたね。ふふふ」
 
LOOCHOO
 
アートは作家個人の経験や思い出、
生きてきた軌跡をたどってアウトプットされる。
もちろん見る側だって自分の感覚や価値観をその作品に重ねる。
だから同じ感想なんて出るはずがない、自分なりの感じたままでいいんだ。
博美さんの話を聞きながら難しそうだからと敬遠してたアートが
ぐっと身近になるのを感じた。
 
私同様、2008年に沖縄で展示した「Speakers and Pink wall」への
沖縄の人々の反応もやっぱり、
作品をどう捉えていいか分からずとまどう人が多かったそう。
沖縄本島南部の空き家に展示した作品は
建設現場で使うショッキングピンクの紐を柱に巻き付けて壁を作り、
12個のスピーカーから様々な沖縄の会話を流すというもの。
 
LOOCHOO
 
「みんな作品見てもどうしていいか分からない感じ。
うちの叔父さんも見に来てずっと『意味分からん』って(笑)。
2回来て、3回来ても分からんって言うから
叔父さん、分からないってことも答えだよ〜って話してたんですね。
そうしたら最後、4回目に来た時に
『分かった、アートってなんでもいいんだな?』って(笑)。
そう、この紙をくしゃって丸めただけでも
作る側に想いがあればアートなんだよ」
 
LOOCHOO
※2010年南城市の佐敷で行われた「Perfect place」
 
そうやって見に来てくれた人の気持ちが
作品を通して変わるのを感じられたのもおもしろかったという博美さん。
今でこそ作品を制作する側も見る側も
自由で自然体でいいんだというスタンスですが
作風を見つけるまでに試行錯誤する日々が続いたそう。
ロンドンで芸術学校のプリントメイキングコースに受かったものの
やりたいのはこれじゃないという想いから最初の2ヶ月は登校拒否気味に。
そんな時、たまたま道路工事の作業員と
会話したことがきっかけで大工道具に目覚めた。
 
LOOCHOO
※作品にカンナも使う事も。
 
「宝石屋に行くより大工道屋行く方がどきどきしちゃう!
なにこれ、なにこれ!って大工道具にときめいて。
セメント買って学校に行ったりしてましたね(笑)」
 
そして1学期最後の作品展で
展示のために作った作品に納得がいかず、
それを包んでいたニュースペーパーを壁に貼り
木枠とラインを引く道具を置いてみた。
「自分のやりたいのはこれだ」、ピンときた。
自分らしい表現に出会った瞬間だった。
 
「そこからはプリントメイキングコースにいるけど
好きなの作ればいいや、気にしな〜いって。あはは」
 
おおらかに笑う博美さんはとても朗らかで
制作も日常も、楽しいことも苦しいことも過去も未来も、
ぜんぶ含めて楽しんでいるよう。
「心がけてるわけじゃないけど、どこか
ユーモアが入ってる作品を作れたらいいな」
そう言いながらLOOCHOOの作品コンセプトも
笑いと共に教えてくれました。
 
「私は40才すぎてて若くないので、時を止めたいって思うから
その想いを「中年女のあがき」っていうコンセプトで表現したいな(笑)。
時を止めたいと慌ててる自分に、時には勝てないから楽しもう、
あきらめていいさ、って落ち着かせてるみたいな。
モチーフは沖縄の冬の風物詩、電照菊」
 
LOOCHOO
 
タイトルは「Here comes the sun」。
ビートルズの曲名で「太陽が照ったよ」というニュアンス。
LOOCHOOも不安だよ〜と言いながら
ふふふ、と頬笑む博美さん。
電照菊が博美さんというフィルターを通してどう昇華されるのか、
そしてロンドンの人たちがどう自由に解釈するのか、
あと数日後に迫った本番が本当に楽しみだ。
 
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LONDON meets 平良亜弥
 
「アートって、派手なものはインパクトが強いじゃないですか。
でも自分の作品は地味なんですよ(笑)
だからこそ、あとからじんわりじんわり好きになってくれたり
生活してる時に思い出してくれるのかな、って」
 
LOOCHOO
 
そばに「いる」とか「ある」という感覚や
日常に置いてあるような雰囲気の展示が好きだという
現代美術家の平良亜弥さん。
取材は「夕ご飯を食べながらどうですか」という嬉しい申し出により
亜弥さんの暮らすアトリエで手作りカレーを食べながら。
おじゃましてすぐに亜弥さんの日常に包まれた。
 
LOOCHOO
 
その日常にもう一つ溶け込んでいたのが
2009年の「ほんぽんひらら展」で作った切絵の付箋。
安部公房の小説「壁」に小さな小さなフェンスや国旗が並んでいる。
小さな付箋の世界がとっても可愛くて思わず購入!
 
LOOCHOO
 
「『壁』を読み終えたらフェンスの向こうにいる、
というのが面白いかなって。
付箋で作品ができないかなって4年ぐらい前から考えてて、
言事堂(古書店)で展示をすることになったので
本を使って作品を作りたいなぁと思ったんです。
その点と点がつながって作品になりました」
 
そう話すように、亜弥さんの作品は
インスタレーションという場所も含めた空間芸術。
だから展示する場所がどんなところか、
どういう空間なのかが大事だと言う。
選ぶ基準は基本的に亜弥さん自身がゆっくりできる、
気持ちいいと感じる場所。
カフェ、雑貨屋さん、古書店、アパートの空き室。ジャンルはいろいろだけれど
亜弥さんの作品を置いたとたんに亜弥さんの空気が漂う。
 
時には光や影が作品の一部になることも。
2008年にcafeティーダでおこなった「日々是好日」展では、
時間によって移り変わる陽の光や陰を意識する作品「灯」を発表した。
 
「光とか影は好きですね。
時間によってかわっていく感じが好きで。
あと、触れないのに「いる」、そういう感覚が好きなんです。
昔おばあちゃんが、ご先祖様は光としてみんなを
照らしてくれてるんだよ、って話してくれたことがあって。
夕方の陽射しとか優しいじゃないですか。
一人でいても一人じゃないみたいな。
そのおばあちゃんの話の影響もあって光が好きなのかも」
 
LOOCHOO
 
亜弥さんから生み出される心地よい日常の中で、
見る人もまた心地よい日常へ包まれていく。
作品を見ながらぼーっとしてほしいと亜弥さん。
 
「展示にくるお客さんのことはこっそり見るようにしてます。
そしたら作品じゃないものとか何もないところを見てる人がいたり(笑)。
一番嬉しいのはそこでぼーっとしてる人。
空間の中でぼーっとしてもらうのが自分のコンセプトなので
そういう人がいると『よっしゃ!』と思います(笑)」
 
LOOCHOO
 
ぼーっとしてもらうというコンセプトは
のんびり自然体の亜弥さん自身を反映してるのかもしれない。
LOOCHOOに出す作品も、自分自身が空っぽになった時に生まれたという。
 
「LOOCHOOでは刺繍を黄色い糸でつないで
星座みたいにして、無限をあらわすスペースを作りたいです。
星空って見えるけどさわれないし
ここに届く光はすごく昔のもので実体がないっていうか…。
無限だけど空っぽ、みたいなイメージなんです。
それで刺繍の形を初めはブラックホールをイメージして
作り込んでたんですが、なんか違うなと思って。
しばらくぼーっとして空っぽになったら面白い形ができました」
 
空っぽにすることで現れてきた亜弥さんらしさ。
その表現はそのままの自分、自然体でいいんだよ、
そう言ってくれてるよう。
 
LOOCHOO
 
もう一つ、LOOCHOOで使うのはセミの抜け殻。
セミ自身がふ化して飛び立ったあとも
同じ形で同じ場所にある抜け殻。そこに星空と同じ
空っぽの無限というコンセプトを重ねあわせる。
そして亜弥さん、なんとセミを使うアイデアは4年前から持っていたそう。
ロンドンに亜弥さんが作る日常はどう溶け込むか。
きっとじわじわとあたたかい心地よさがクリプトギャラリーにも広がるはず。
 
 
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 LOOCHOO展
 日時:2012年4月25日〜30日
 場所:ロンドン クリプトギャラリー
 HP:http://loochoo.ti-da.net/
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■プロフィール
【平良亜弥】:現代美術家
琉球大学教育学部美術教育専修卒業。身近に当たり前にある、普段気に留めることなく流れて行く景色や現象を観察、レイヤーのように分離させることで新しい定点を加え、現代社会の抱える滑稽さと「ここ」「どこか」といった場面を起ち上がらせる作品を制作。06年に初の個展「みつける展」から11年の「on the Earth宇宙のひとかけら展」までコンスタントに作品を発表。グループ展やイヴェント・ワークショップにも多数参加。県内で最も注目される現代美術家のひとりである。那覇市出身
 
http://tairaraya.blogspot.com 平良亜弥ブログ
https://picasaweb.google.com/tairaaya 平良亜弥作品サイト
 
【津波博美】:現代美術家
96年渡英。 UALロンドン芸術大学院修士号修得後、04年から本格的な作家活動を開始。08年のワナキオ2008を皮切りに沖縄とロンドンでコンスタントに個展を開催。10年に県立美術館や他県内ギャラリーで開催された「HOME展」では平良亜弥と共同で企画とキュレイト。同年サロンアートプライズロンドン入選。11年6月「O*Levitate」で県服飾ブランドピクチャーズと現代美術家の野田結子氏とグループ展を開催。同年7月ダブリンで開催されたフォトフェスティバルアイルランド入選。また11月にはケンブリッジアングリアラスキン大学でレジデンシー作家としてグループ展「Really」参加。今回のLOOCHOOロンドン展ではアドバイザーを務める。 1970年 南城市佐敷出身 沖縄県キリスト教短期大学保育科卒。
 
http://www.hiromitsuha.com 津波博美HP
http://hiromitsuha.blogspot.com 津波博美ブログ
 

2012 4月

満月の瞑想会

 
連休の終りに一緒に瞑想しませんか?
輪になって座り、手をつなぎ、音の響きに耳を澄ませます。
ひとりの瞑想では味わうことのできない豊かな経験です。
参加費は無料ですが、お席に限りがございます。
どうぞお早めにお申し込みください。
 
開催日:2012年5月5日(土曜) 
参加費無料(要予約)
時間:19:30pm ~ 21:00pm
場所:奥武山総合運動場 武道館 2階 修養室
ブログ:http://sheshayoga.com/
 
 
【日 時】 2012年5月5日(土曜日) 参加費無料(要予約)
      午後7時30分 ~ 開場
        7時45分 ~ インストラクション後、瞑想スタート(9時前に終了)
         ※ 瞑想開始後の入室はご遠慮いただきます。
【場 所】 奥武山総合運動場 武道館 2階 修養室
【お申込】 paul@sheshayoga.com

詳しくはこちらのHP(http://sheshayoga.com/)をご覧ください。
 

2012 4月

西島尚美
 
玄関を入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、
大きな壁に取り付けられた2つのランプを結ぶ長いクリスマスリース。
 
「そう、季節はずれ(笑)
でも、遊びに来てくれる友人たちが
『このままで良いよ!』って言ってくれるから、
じゃあ、いいかな〜って」
 
一年中見ていたい。だからもう、インテリアに。
 
西島尚美
 
自宅でローフード教室を開く尚美さんのキッチンは
整然とした佇まい。
きちんと整理されているからというだけでなく、
メインカラーも重要なようだ。
 
「入居前にキッチンの板を張り替えるとのことだったので
好きな色、白を指定しました」
  
西島尚美
 
業務用のような男前の冷蔵庫。
 
「これ、いいでしょう?
だけど、教室の準備をするともういっぱいになっちゃう」
 
西島尚美
西島尚美
 
西島尚美
 
食器、収納グッズ、調理器具。
そのどれもが確かな審美眼によって選び抜かれていることがわかる。
どこにも「とりあえず」購入されたようなものが見当たらない。
 
西島尚美
 
インテリアは白が好きと言う尚美さん。
雑貨も、自分の好みをはっきりと把握しているから、
自然とテイストの似たものが集まり、
統一感が生まれる。
 

西島尚美
 
西島尚美
 
ここは外人住宅の集合住宅という変わった物件。
広いLDKの他に個室が3部屋、バスルームと屋外には洗濯室まで付いている。
 
「天井の高さも気に入ってここに決めました。
本土から移住する際に沢山の荷物を処分したので
だいぶすっきりしましたね」
 
好きなものだけに囲まれる、理想的なくらし。
 
西島尚美
西島尚美
 
西島尚美
 
廊下の突き当たりに置かれた鏡が、
さらに部屋を広く感じさせる。
 
西島尚美
 
外人住宅然としたバスルーム。
こちらも白でまとめてすっきりとした印象。
 
西島尚美
 
西島尚美
 
尚美さんが一言、
「お茶にしない〜?」
と声をかければ、家族が集う。
リビングではなく、ダイニングに。
 
椅子に腰かけるやいなや
「お腹すいたぁ〜!」
と訴える次男の声に、すぐにご飯をよそう。
 
西島尚美
 
「よかったらどうぞ。
すべてローフード(「RAW = 生の」食材)なんですよ」
 
なるほど、家族がダイニングに集う理由はこれなのだろう。
おいしい食べ物あるところに、家族あり。
そして、友達あり。
 
「この間なんて気づいたら15名くらい友達が来ていて(笑)
『はいた〜い』『来たよ〜』
って感じで、みんな(笑)」
 
尚美さんの自宅近くを通りかかると思わず立ち寄りたくなって、
そしてみんな結構長居しちゃう、そうでしょう?
その気持ち、わかるなぁ。
キッチンの真ん前に置かれたダイニングセットの椅子に一度座ってしまうと、
なんだか急に腰が重たくなって、椅子から立ち上がれなくなるんだもの。
そのあまりの居心地の良さに。
 
これって、あれだ。
学校から帰宅して、夕飯作るお母さんの背中を見ながら今日あったことを報告する感じ。
おいしいおやつをつまみながら。
 
洗練された空間に流れる超家庭的なムード。
そのアンバランスさがたまらなく心地いい、尚美さんの白の家。
 

写真・文 中井 雅代

 
西島尚美
西島尚美さんのローフードランチ@浮島ガーデン
・毎月第3土曜日
・20食限定
お電話にてご予約ください
098-943-2100
詳細はコチラ
 
Sence of Wonder
ローフード&イラスト&レイキ
HP:http://frogking.petit.cc
ブログ:http://ohisamastyle.jp/hohoende

 

2012 4月


 
【会 期】2012年5月15日(火)~6月24日(日)
     ※休館日は毎週月曜日
【時 間】9:00~18:00(金・土は20:00まで) ※初日の一般入場は10:30から
【場 所】沖縄県立博物館・美術館 企画ギャラリー1、2
【観覧料】一般1000円(800円)、高大生600円(480円)、小中生300円(240円)
     ※( )内は前売料金および20人以上の団体見学の料金
【プレイガイド】ミュージアムショップゆいむい、ファミリーマート各店(イープラス)、ローソン(Lコード:86523)、コープあぷれ、リウボウサービスカウンター、ジュンク堂書店那覇店、Booksきょうはん美浜店・一日橋店・とよみ店・安謝店、田園書房宜野湾店、球陽堂書房那覇メインプレイス店・西原シティ店、TSUTAYA那覇新都心店・首里店
 
【開催趣旨】
 写真のリアリズムを提唱し、日本の写真史に巨歩を記した土門拳(1909-1990)。激動の昭和とともに歩み、数々の傑作を生んだ写真家の業績をたどる展覧会を開催します。
 土門拳は、1935年に名取洋之助の主宰する「日本工房」に入社、戦時色濃くなる時代に報道写真家としての人生をスタートしました。客観的な対象把握、シャープな描写、的確なフレーミング―土門の写真を特徴づける要素がこの時代に獲得されました。
 戦後は「絶対非演出の絶対スナップ」の言葉のもとリアリズム写真論を展開、妥協を許さない徹底的な眼差しで社会と向き合い、忘れがたい作品の数々を生み出しました。
躍動する子どもを活き活きと捉えた「江東のこどもたち」、過酷な現実を真正面から見据えた「ヒロシマ」、クローズアップの技法で人物の内面に肉薄した「風貌」、伝統の美を究極の形でカラー写真に刻んだ「古寺巡礼」など、土門の作品からは技術の高さもさることながら、被写体の本質を掴もうと格闘する撮影者の姿が見えてきます。「鬼の土門」とまで言われた写真家の、倫理観に裏打ちされた強い意志がそこにはありました。
 本展覧会では、主要作品約300点に加えて、戦前に柳宗悦率いる「琉球観光団」の一員として来沖した際に撮影した写真も25点展示し、土門と沖縄の関係にも注目します。
 「鬼の土門」が見つめた、昭和の日本と沖縄の姿をお楽しみください。
 
【主 催】文化の杜共同企業体/沖縄県立博物館・美術館
【企 画】株式会社クレヴィス
【協 力】財団法人 土門拳記念館
【協 賛】株式会社ニコン、株式会社ニコンイメージングジャパン、富士フイルム株式会社
【後 援】沖縄県写真協会、沖縄写真連盟、NHK沖縄放送局、沖縄テレビ、琉球放送、琉球朝日放送、エフエム沖縄、タイフーンfm、ラジオ沖縄、FMよみたん、沖縄タイムス社、琉球新報社
 
【関連イベント】
・講演会(1)
「弟子から見た写真界の巨人・土門拳」
日時:2012年6月2日(土) 14:00~15:30
場所:講堂 (先着200名)
入場無料
講師:藤森武氏(写真家、土門拳記念館理事)
 
・講演会(2)
 「土門拳をたずねて」
日時:2012年6月17日(日) 14:00~16:00
場所:講堂 (先着200名)
入場無料
講師:酒井忠康氏(世田谷美術館館長)
 
・ギャラリートーク(1)
日時:5月20日(日)15:00~16:00
場所:企画ギャラリー
講師:小橋川共男氏(写真家)
※当日有効の観覧券が必要です
 
・ギャラリートーク(2)
日時:6月9日(土)15:00~16:00
場所:企画ギャラリー
講師:土屋誠一氏(美術批評家、沖縄県立芸術大学)
※当日有効の観覧券が必要です
 
【お問い合わせ】
沖縄県立博物館・美術館 沖縄県那覇市おもろまち3-1-1
お問合わせ:098-941-8200(代表)
■開館時間:午前9時~午後6時(金・土は午後8時まで) 入館は閉館30分前まで
■休館日:毎週月曜日
 
http://www.museums.pref.okinawa.jp/art/topics/detail.jsp?id=813
 

2012 4月

 
 
リネンのハンカチ。
その感触にどっぷりはまったのはいつのことだったか。
 
 
tous les jours 
 
 
柔らかく、やさしい肌触りや選びごたえのある豊富なカラーバリエーションに
定評のある「リーノ・エ・リーナ」のハンカチ。
 
なんとなく「素敵だな、きれいだな」と思っても身につけるには抵抗のある色も
リネンのハンカチならすんなり取り入れることができる。
 
沖縄の短い春を堪能するなら手元にシャーベットカラーをどうぞ。
 
tous les jours
 
「長い日差しの季節に負けない」そんな意志を感じるカラー。
 
tous les jours
ハンカチならこんな華やかな色だっていいよね。
 
シンプルシックが好きな方へ。
 
tous les jours
ぶれないという響きに憧れを覚えます。
 
夏を意識するボーダー。
 
tous les jours
ストライプの幅の太いもの、細いもの、
ブルー系だけが夏というわけではないのです。
 
ハンカチだけど、お弁当包みに。
ハンカチだけど、首元にくるっと巻いてポイントに。
水分をぬぐう以外にも活用してみる。
 
自分用に、ご家族用に、誰かへの贈り物として。
 
tous les jours
 
手に取る人、それぞれの暮らしの中へ。
 
tous les jours
 
リネンのハンカチです。
 
写真・文 占部 由佳理(tous les jours店主)


 
tous les jours(トレジュール)
那覇市首里儀保町2-19
098-882-3850
open:水~土
12:00-18:00
(変更あり。毎月の営業日をブログでお知らせしております。)
blog:http://touslesjours.ti-da.net


関連記事:ひとつ先のくらしを提案するtous les jours(トレジュール)

2012 4月


 
「アースデイ沖縄 2012」
日時:4月22日(日) 11:00~
場所:浮島ガーデン
詳しくはブログにて。
  ↓ ↓ ↓
http://ukishima.ti-da.net
 
今年は福島ほか各地でアースデイが立ち上がると聞きました。
そろそろ本気で地球を護る活動をしていかなければ
子供たちに美しい自然環境を残せそうもないのが今の現状です。
 
浮島ガーデンは「食べることを通して未来を変えてゆきたい」という想いで、
農家さん、そしてアースな物を創っているアーティストさんたちと一緒に
「アースデイ沖縄 2012」を行うことにいたしました。
 
まず誰もができるコト、それは食べ物を見直すこと、変えることだと
思っています。
 
地球にいいものは人の体にもいい。
地球によくないものは人の体にもよくない。
無農薬・無化学肥料で大地を汚さず栽培している農家さんたちの
新鮮で安全なお野菜のハルサーズ・マーケットや
オーガニック野菜を使ったフードコート。
 
他にエコでアースなグッズ販売、虹色草木染め・kittaの素敵なお洋服、
桑村ヒロシ写真展やライブ、
キャンドル・ナイト用にペットボトル・キャンドル・ホルダー作りなど、
楽しい催し物もご用意していますので、ぜひいらして下さいね。
 
一周年の感謝を込めて
浮島ガーデン☆中曽根直子

 

2012 4月

子供ワークショップ「だだっこになろう!」
 
子供を対象とした実技講座です。
 
開催日:(1)5月12日(土)[未就学児対象(3歳~*親同伴]
    (2)6月10日(日)[小学校高学年対象](3)7月 8日(日)[小学校低学年対象]
時間:全て10:30~12:00 当日先着*9:00~総合案内にて受付
定員:12名
場所:沖縄県立博物館・美術館 アトリエ
HP:http://www.museums.pref.okinawa.jp/art/topics/detail.jsp?id=820
 

2012 4月

文/写真 関根麻子

 
 
 
 
mon Sakata
 
 
 
 
何だろう。
どうなってるの。
 
 
ひとつひとつ、
一着一着から見つけ出す
なぞ解きの答え。
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
明日20日から始まる、坂田敏子さんの mon Sakata展。
昨日、たくさんの洋服達が届いた。
 
ぐ、ぐぐーんと心が騒ぎ、会場のディスプレイに悩みつつも、
まずは一着一着に施されたユニークなディテールの発見となぞ、そしてその答えを探すべき時間へと、いざ突入。 
 
 
これはどう着るのかな?
このボタンはどこにかけるの?
え?飛び出すポケット?
 
あっという間に時間が過ぎ、あわてることとなる。
 
 
 
 
mon Sakata
 
 
 
 
坂田さんは、自由という遊びを知っている方だなと思う。
とてもチャーミングで解放的なのだ。
 
その服たちは単にユニークというだけではもったいない。
ご本人も、服も、着た人を楽しませる術を持っている。
 
 
作り手から、着る側へ渡った時、その服達がどれだけの人を楽しませるのだろう。
坂田さんの発想から生まれる服たちは、受け手の感覚を刺激し、驚きと発見、そしてクエスチョンをもたらす。
 
 
そう、だから、
わくわくのなぞ解きの時間へと突入という訳なのだ。
 
 
 
 
 
mon Sakata
 
 
たとえばこの上のコート。
箱から出した時は、平くきれいにたたまれたコート。
写真ではいい具合にしわが出来、透明人間が着ているようにも見える。
どうして?
 
はい。
答えは、生地に細い細い銅線が糸と一緒に織り込んであって、自分の好きなように形作ることが出来る素材でできているから。
手でくしゃくしゃっとするだけ。
自分の身体のラインにあった形が、あっという間にでき上がる。
 
 
 
mon Sakata
 
 
mon Sakata
 
 
これは異素材の布を組み合わせた着心地のやわらかなジャケット。
下の半分はボタンがあるのですが、なぜか上半分のボタンが見つからない、と探していたら
なんと裏側についていました。
見つけた!と、宝探しならぬ、ボタン探し。
 
もちろん上側をボタンをせずにラフに着こなすという手もあるけれど、他にも何か着方があるはずと首を傾げ悩んでみる。
 
探究心をも、くすぐる1枚。
 
 
 
 
 
 
 
mon Sakata 
 
 
 
坂田さんは普遍的なものでも、そうでないものでも、
もう一つ何か、坂田さんならではの遊びのようなものが入り込んだ服作りをしていると言っていた。
 
生地に触れ、絵を描き、パタンナーさんと信頼を持った密なコミュニケーションをとる。
頭の中の想像から形となった試作品が生まれると、さらにそこから自分たちの形をどんどん見つけ出していくのだという。
行程から生まれる知恵と偶然が重なり合う、発想の連鎖。
単純ではない、組み合わせの楽しい連鎖。
 
 
 
 
 
 
mon Sakata
 
 
 
個人的な話だが、私はポケット好きだ。
中でも愛嬌のある、何だか生き物のようなおしゃべりでもしそうなポケットに実に弱い。
Tシャツでも、もちろんパンツやジャケットでも、好みのポケットが一つでも付いていたら、多少のサイズ違いなど気にせず買ってしまう。
 
 
mon Sakata、おそるべし。
なぜかと言えば、そんな愛嬌のあるポケットが、オンパレードなのだ。
こんなにたくさんの可愛いポケットを前にして、
ある意味今、私は困っている。
 
 
 
 
mon Sakata
 
mon Sakata
 

 
 
 
 

 
 
 
mon Sakata の服は、私たちにわくわくのなぞ解きをもたらしてくれる。
答えを探すべく、その服に触れ身にまとえば、既成概念が吹っ飛び、心身が解放されていくのがわかる。
 
 
そして何よりも。
坂田さんが1着1着を作る中で
服と対話し楽しむ連鎖が
私たちにもつながっているという喜びが感じられるのが嬉しい。

 
 
 
 
 
 
2年ぶりですね、mon Sakata展は、いよいよ明日20日からです。
 
どうぞ遊びにいらしてください。
 
 
 
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mon Sakata
 
「2年ぶりですね mon Sakata展」
 
4月20日(金)~29日(日)
初日には坂田敏子さん在廊予定
12:30~19:00
※初日はトークイベントを開催のため、18:00までの営業となります。
 
素材を手でしっかりと味わってから作られるmon Sakataの服。
逆さまにしたり、重ねたり、自由な着こなしが自分流に楽しめる。
洗ってくたくたになってからがまた気持ちがいい。
自由な発想、自由な着こなし。
ニットは8年前に買って、一番のお気に入りの麻のニットを
坂田さんがリバイバルで作ってくれました。
本当にいい形です!
ちなみに上の写真のパンツは「gagaパンツ」という名前だそうです。
2年ぶりのmon Sakataが楽しみです。
 
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Shoka:
住所:沖縄市比屋根6-13-6
電話:098-932-0791
http://shoka-wind.com
 
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2012 4月

「墓マイラー」と行く、末吉の森 沖縄のお墓のヒミツ、末吉の森のヒミツ!!
 
シーミー(清明祭)の季節がやってきた!
自宅のシーミーとかぶってない人、末吉公園に集合♪
 
沖縄ではお墓に行くのはそれほど珍しいことではないものの、お墓の文化や歴史について知らないことが多いと思います。この授業では、末吉公園内を軽くハイキングしながら、沖縄のお墓文化のいろいろや、末吉公園という場所にまつわる歴史と文化を巡ります。
 
ハイキングの後は、そば屋「しむじょう」にてランチをしながら休憩、感想発表します。
 
 
開催日:4月22日(日)
場所:末吉公園(那覇市首里末吉町)
詳細、参加申し込みはホームページよりお願いします。
http://niraidai.net/class_detail/id0057.html
 

2012 4月

丘のチャペルのおにわ市。
クリックで拡大します
 

今回も、60店以上のとても素敵な出店者が揃いました。
いつものように、マイバック、マイタンブラー、マイ食器をもって
おにわ市。にずらずら~ッと並ぶ、とっておきの素敵なモノ、
とびっきりに美味しいモノを思う存分味わって、めいっぱい楽しんでください。
 
そして、ひとときでもhappyな気持ちに満たされたなら、
そのあったかくなったキモチを、ほんの僅かでも
遠い地で、同じ今を生きている、愛すべき子どもたちへ
お裾分けできたらいいのになと思うんです。
 
いつものように、会場には募金箱を設けます。
是非、皆様のお志をおねがいします。
 
市の収益(全出店料)と会場の皆様からの募金は
全額、以下の2つの基金へ贈らせていただきます。
 
「あしなが東日本大地震・津波遺児募金」
「桃・柿育英会東日本大震災遺児育英会」
 
今年のG.W.も、チャペルのおにわで集いましょう!
 
 
開催日:2012年5月3日(祝)
時間:11:00~17:00(いつもより1時間長いデス。)
場所:沖縄キリスト教学院キャンパス中庭
ブログ:http://oniwa1for311children.ti-da.net/
 

2012 4月

シティブラスバンドフェスティバル
 
沖縄県内の大学、一般の吹奏楽団13団体が集まり、
東北吹奏楽の復興支援のための演奏会を行います。
 
開催日:平成24年5月12日(土)
時間:11:30開場 12:00開演
場所:浦添市てだこホール(大ホール)
 

 

2012 4月

真夜中百景1
木下晋也・著   リトルモア  ¥1,260/OMAR BOOKS
 
― こんな夜、あるよね ―
 
4月も半ばを過ぎた。
新しいことづくめで知らず知らず気を張って過ごしている人も多いのでは?
そんなとき、ほっと肩の力が抜けるような一冊を今回はご紹介します。
 
人気漫画家・木下晋也さんの『真夜中百景1』はシンプルな8コママンガ。
真夜中の、私たちの身近によくある風景を切り取ったものが100篇収められている。
こんな夜、こんなこと(人)ある(いる)よね~とぷっと吹き出すことが何度も。
いつでも中断できるように軽い気持ちで読み始めたら、
次はどんなんだろうと気になってあっという間に読み終えてしまった。
 
例えばこんなシチュエーション(想像してみてください)。
 
「今夜は一人で、のんびりビールでも飲みながら
DVDでも観て過ごそうとお風呂上りくつろいでいたら、
友達から電話があり今から遊びにうちに来ると言われる。
しょうがないなあ、2人で楽しむかと
友人のビールを用意していたらチャイムが鳴る。
扉を開けると目の前には近所に住む友人たちが勢ぞろい」
(本編にこの場面はないです)
 
それを木下マンガでは夜空を背景に短いセリフだけが配される。
 
「いくら近いからって全員でこなくてよくない?」
 
たったこの一言で苦笑いする主人公のその状況や絵が目に浮かぶ。
 
他にも真夜中の美術館の警備員の奇行、
タクシー運転手のよくある話、
子供の寝静まった夫婦の会話が笑いを誘う。
 
その切り取り方の妙は読む人問わず楽しませてくれること間違いなし。
 
今この時間、みんながそれぞれの夜を過ごしている。
そう考えるとどこか安心してしまうのは私だけだろうか。
変わり映えしない、何千回、何万回を繰り返されるどこにでもあるような毎日。
この本はこのことをさりげなく、そして温かく肯定している。
 
残業や試験勉強で頭を使い過ぎてクールダウンしたいとき、
あるいは昼間につらいことがあった夜などにこの本を開いてほしい。
日中の疲れも沈んだ心も読みながらくすくす笑っているうちに
すっかり軽くなっていることに気付くと思う。
 
心の重石を取り除いてくれる真夜中の優しい物語。
もしかしたらあなたの夜もこの中に見つけることが出来るかもしれない。

OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp