2012 4月

Day1
沖縄スナップ
Tシャツ:COMME CA ISM 
 
沖縄スナップ
ハンチング:NEWYORK HAT スカート:MAITRESSE
 
沖縄スナップ
バッグ:genten 
 
Day2
沖縄スナップ
ショール:「虹の家」で買った布地で自作
 
沖縄スナップ
靴:ビルケンシュトック
 
Day3
沖縄スナップ
ワンピース:VintageYard(ビンテージヤード)
 
沖縄スナップ
 
沖縄スナップ
靴:repetto  靴下:靴下屋
 
Day4
沖縄スナップ
ワンピ:H&M  レギンス:無印 靴:repetto
ショール:「虹の家」で買った布地で自作
 
沖縄スナップ
バッグ:Max Mara
 
沖縄スナップ
ハンチング:NEWYORK HAT イヤリング:used
 
Day5
沖縄スナップ
ワンピ:自作
 
沖縄スナップ
バッグ:自作
 
沖縄スナップ
靴:nakamura(東京にあるオーダーメイドの靴屋)
 
撮影:魔法珈琲
 
Day6
沖縄スナップ
ワンピ:自作
 
沖縄スナップ
 
沖縄スナップ
バッグ:自作
 
沖縄スナップ
靴下:Ayame’(アヤメ)
 

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とにかく布が好き。
それが理由で、布地を販売する店で働いていた。
 
「給料を頂いても結局お店で使っちゃう(笑)。
デザインを見るのも好き、触るのも好き。
だから、働いている時間もずっと幸せでした」
 
ワンピースを自作できるほどの縫製の腕前も持つ。
 
「お友達に頼まれて服を作ることもあります」
 
今年は、自分のブランドの服を販売するウェブショップを立ち上げる予定だ。
 
ミシンなんて持ってないし・・・という方にも真似できるのが自作ショール。
 
「自分の大好きな柄の布地を必要な長さだけ購入して、
端の糸を何本かほどいてフリンジ風にするだけ。
三角に織って羽織ればショールになります」
 
おしゃれ費の中で、もっとも予算を割くのはバッグと靴。
 
「この2つだけは安物買いはしないようにしています。
良いものは使えば使うほど味も出ますし、長く使えるから」
 
 
また、ぱっと目をひく小物遣いも秀逸。
イヤリングもピアスも可愛いが、
最たるものは靴下!
 
「好きなんですよね〜。
特にDay6で履いた靴下のブランド『Ayame’(アヤメ)』はおすすめです」
 
小技をぴりりと効かせると、
一気にファッション上級者という風情になるが、
小物だけにとりいれやすい手軽さも。
 
あなたの靴下入れにはどんな色がつまっているだろう?
白、ベージュ、黒、グレイ・・・
そんな無難なカラーばかりで埋め尽くされているとしたら、
今年の夏は靴下で遊んでみては。
ビビッドカラーを差し色にしてもいいし、
薄手の靴下をヒールサンダルに合わせても。
 
メンズライクなパンツやデニムにスニーカーではなく、
ビビッドカラーの靴下とヒールサンダルを合わせれば、
定番アイテムも新しい表情になる。
 

写真・文 中井 雅代

 

2012 4月

沖縄特集
 
連載でもお馴染みのShoka:、
雑誌「ミセス」の今月号に特集記事で掲載されてます☆
 

内容は、あゆみさん三姉妹のお話や、
あゆみさんの注目する沖縄の若手作家さんのことなど、
馴染みの沖縄のことですが、なんとも新鮮なのです。
 
沖縄特集
 
カメラマン・島袋常貴さんの写真で
展示会期間でないときのShoka:のインテリア、
若手作家さんのうっとりしちゃう作品が見られます。
 
ライターとして私も参加させてもらい、
取材で作家さん方のアトリエも拝見できて、
とても有意義な時間を過ごせました。
 
あの素晴らしさを誌面に少しでも多く! との気持ちで書きましたが、
あっと言う間に制限の字数に達しちゃうんですよね…。
 
 
沖縄特集
 
Shoka: の素晴らしいところは、ただ良い物だよと見せるだけじゃなくて、
作家さんの考え方や、生きてきた歴史までも一緒に紹介してくれるところ。
 
作家さんのトークライブ開いてくれるのなんて、本当に有り難くおもしろい!
貴重な体験をさせてくれます。
 
次回は何?とShoka:のブログの「イベントスケジュール」のページをチェックしちゃいます。
 
と覗いてみたら、更新されてる!
 
mon Sakata
 
mon Sakata展は今週末から。
初日、4月20日(金)の坂田敏子さんのトークライブに参加したら、作品を見る楽しさも倍増ですね。
 
 
5月は、
NO BORDER, GOOD SENSE
三谷龍二 木工デザイナー + 安藤雅信 陶作家 + 皆川明 minä perhonen チーフデザイナー
 

三人展
NOBORDER
 

8月は、
赤木智子の生活道具店
 
赤木智子
 
詳しくはShoka: のブログでご覧下さい☆
http://shoka-wind.com

 

2012 4月

mon sakata
 
「2年ぶりですねmon Sakata展」にあわせ、坂田敏子さんのトークイベントを開催します
 
「手の力 感覚を立体に」
  
 
 
4月20日(金)18:00~19:30まで 完全予約制 参加費300円(送迎代のみ)
(初日のみShoka:はトークイベントのため18:00にてクローズいたします)
 
 
坂田敏子さんのデザインは触感から始まります。
素材を触って、手と目で存分に味わってからその素材がどのような形になるといいのか、どんな風に着たいか、をイメージします。
自分の感覚を頼りにして何かをする事は、回り道のようだけれど実は自分に合った土台がしっかりと作れる確かなステップだと思います。
最初にマニュアルがあるのではなくて、自分で自分の中にある形を探り出してゆく。
こんなふうがいいよ、と提案されてみんなが鵜呑みにしていた様々な型が崩れてゆくことが多くなった今、自分の感覚を大事にし育ててゆく事はとても大切だと感じています。
目に見えるものを作る時にも、方法や仕組みなどの見えないことを作る時、そのどちらにも自分の感覚をONにして取り組むという事はとても大切なことだと思います。
 
 
今回田原は、感覚的でとてもユニークな坂田さんからそんな話しを聴いてみたいと思っています。
いつも予想外の反応が返ってくる坂田さんから、どんな応えが返ってくるのかとても楽しみです。
 
どんなお仕事をされている方でも、とても楽しく参加出来ると思います。
 
 
 
なお今回から駐車場からShoka:までの送迎を業者さんへ頼む事にしました。
代行に押されながらもがんばっている、地元のタクシー屋さんへ依頼しようと思っています。
なのでみなさまから300円ずつを参加費として頂戴する運びとなりました。
どうぞよろしくお願いします。
地元の仕事人も応援したいと思います。
 
では、Shoka:にてお会いしましょう。
 
  予約方法 
 1 全員のお名前
 2 人数
 3 メールアドレス
 4 携帯番号
 5 車の台数
(当日は初日と重なり、駐車場が少ないため、近くのカフェRoguii(ロギ)に駐車していただく事となります。
 何人かでお越しの際は乗り合わせのご協力をお願い申し上げます。
 6 住所(Shoka:からイベントの案内が欲しい方のみ記入をどうぞ。もう届いている方は記入しなくても大丈夫です)
 
shoka.asako@gmail.com  関根麻子までメールでご予約ください。
 
 
◯Shoka:の展示期間中はお子様連れも大歓迎ですが、今回はお話に集中していただきたいことから
 大人のみのご参加とさせていただきます。ご理解のほどお願い申し上げます。 
◯先着順で定員に達ししだい、締め切りとさせていただきます。
◯ご予約のメールをいただきましたらこちらから、返信をお送りいたします。
◯2日たっても返信が届かない場合は、お手数ですが確認のお電話を(080-3221-8135 関根麻子まで)
 くださいますようお願いします。

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Shoka:
住所:沖縄市比屋根6-13-6
電話:098-932-0791
http://shoka-wind.com
 
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2012 4月

沖縄の現代生活
 
沖縄県立博物館・美術館
博物館常設展示エピローグ「沖縄の現代生活」をテーマに写真募集
 
テーマ
「沖縄の現代生活」:自然・人々のくらし・人と自然との関わりなどを示すもの。
※「現代」とは、現時点という意味で、2000年以降を意味します。
 
応募資格
プロ・アマ・年齢・性別・国籍を問いません。
 
応募受付期間
平成24年7月10日(火)~平成24年7月31日(火)必着
 
詳細はホームページをご覧ください。
http://www.museums.pref.okinawa.jp/museum/topics/detail.jsp?id=822
 

2012 4月


 
担当学芸員が作家・作品に関する解説を約1時間、開催いたします。
 
今回のトークでは、1月27日(金)に行った「森山大道 トークショー」にて、作家ご本人からお聞きした、制作活動におけるエピソードや作品背景などを織り交ぜながら作品解説を行います。
 
作品だけでは語れないもう一つの鑑賞をお楽しみいただけます。
トークショーを聞き逃した方は是非、ご参加ください。
 
皆様のご来場お待ちしております。
 
開催日:平成24年4月22日(日)
時間:15:00~16:00
場所:沖縄県立博物館・美術館 美術館コレクションギャラリー2
沖縄県立博物館・美術館 HP
http://www.museums.pref.okinawa.jp/art/topics/detail.jsp?id=823
 

2012 4月


 
「パン粉焼きにしたり色々試したけれど、白身魚は結局、シンプルなソテーが一番おいしいなって」
 
下味はぬちまーすとピパーチのみ。表面がかりかりなのは弱火でじっくりと焼いているから。高級な素材を用いているわけではないのに、その味わいには凛とした品がある。
 
とろりとしたソースは「豆乳とキャベツをベースに、もずくでとろみをつけました」。
 
魚ともずく、海の幸同士の組み合わせは互いの良さを引き出し合う。
 
「ソースになかなかとろみが出ず、思いつきでもずくをいれてみたらとろみが出ただけでなく味にも深みがでました」 
 
ご飯、サラダ、スープもついて760円という低価格も嬉しい。
 

 
舌触りがまろやかなのでパクパク食べすすめていくと、後からじわじわと辛さがやってくる。最初からその辛さに気づかないのは、ふんだんに入れられた野菜の甘みが辛味を調和しているからかもしれない。
 
「最初に野菜のスープを作るんです。イーチョーバー(フェンネル)やハンダマーの茎などをたっぷり入れて煮出した、薬草スープみたいなもの。そこに、とろみがつくまでことこと煮込んだにんじんをたっぷり入れています」
 
辛味は島唐辛子とピパーチで。
 
「ピパーチというのは八重山に自生する胡椒のこと。沖縄のハーブや野草を沢山使った料理を出したくて店名につけました」
 
八重山出身の安信(やすのぶ)さんは、高校生の時から「まるでお風呂に入るのと同じように」料理をしていたと言う。
 

「温玉を乗せるとまろやかになりますよ」カレーはサラダ付きで650円
 

タイム、ピパーチ、ローズマリーをシーズニング、1日以上漬け込んでから焼くハーブマリネのポークステーキは870円。「私はこれが一番のお気に入りメニューです」と妻のマリヤさん
 
「八重山では、高校生はみんな一度帰宅してお昼ご飯食べるんですよ。これって島ならではかもしれませんね。でも、家に着いてもご飯が用意されてるわけじゃなくて、母が切った野菜が置かれてるんです。それを自分たちで炒めて昼食にしていました。炒めるのって2〜3分じゃないですか? 簡単料理です。これが我が家の教育でした、母がラクするための(笑)。でもそのおかげで、料理するのは当たり前でしたね、僕だけじゃなくて兄弟みんな」
 
高校生の安信さんにとっては、料理は生活の一部でしかなかったが、大学進学を機に上京し、バイトで飲食店に勤めたのがきっかけで一気にのめりこんだ。
 
「料理を作るのが楽しくて、ずっと働いていました。もともと絵を描いたり粘土をしたりと、手を動かして何かを作ること自体も好きなんです」
 
店で使用する食器も、すべて安信さんの手づくりだ。
 

 

 

 
知り合いの紹介でアメリカの寿司屋で働いたこともあるという。
 
「店で出してるのは日本食だったけど、まかない料理が面白くて。メキシコ人が沢山働いてたから、メキシコ料理もよく食べました。すごくおいしかったし、彼らの作り方が僕にとっては斬新だったんです。玉ねぎの切り方一つとっても違っていて、衝撃でした」
 
その後大阪の韓国総菜屋でも働いて経験を積み、2011年12月、沖縄にもどって店をオープン。
 
コンセプトなど明確に決めていたわけではなかった。
 
「漠然と考えていたのは、とにかく気軽に入れるお店。だから、カフェというよりは定食屋のようなお店にしようと。そして、県産品を使った料理をお出ししたい、そう思ってオープンさせました」
 

副菜は県産芋のはちみつレモン煮、ゴーヤとキャベツのスペイン風オムレツ、もずくの煮こごり、クレソンのしらあえと野菜たっぷり
 

 
メニューは週替わり。魚、豚肉、鶏肉がメインのものと、カレー、やんばる鶏の親子丼の5種だ。
 
「魚と肉は必ず、そして野菜もなるべく県産のものを使っています。野菜を多品目使うことも心がけていて、
カレーと親子丼以外のメニューには副菜も4品おつけしています」
 
米にもこだわっている。
 
「毎日精米したての米を届けてもらって、一日何回も炊いています。朝一気に炊くのではなく、営業中もずっと炊いていて、1日7回くらいは炊いてますね。ご飯屋さんは米が命だと僕は思っているので」
 
男性客への配慮も。
 
「カフェだとお腹いっぱいにならないという男性が多いと思うので、当店では特に男性にはご飯を多めによそい、ご要望があればおかわりもお出ししています。せっかく来ていただくのですから、満腹で帰っていただきたいなと思って」
 

 
食後に100円で飲めるコーヒーも、自家焙煎するほどこだわっている。
 
「ホットはインドネシアのマンデリンを単一使用、アイスはブラジル、コロンビア、インネシア産をブレンドしています」
 

焙煎後に殻を飛ばすのも手作業
 

 
「当店のコーヒーは陶器焙煎です。この焙煎器は、陶芸の先生が作ってくださったもの。シーサーの形なんですよ(笑)。陶芸教室で、一休みのときに先生がコーヒーを淹れてくださるのですが、それがとてもおいしくて。一口飲んですぐ、『これは普通のコーヒーじゃないな』と。うかがったら陶器で焙煎しているんだよとおっしゃって。それから焙煎のしかたなども教えて頂いたんです」
 

 
ふんわりとまるみのある味わいなのに、そこはかとない深みもある。不思議な感じがするのだが、文句なしにおいしい。喉にひっかかるような渋みがなく、後味もおだやかで優しい。
 
それはまるで、安信さんの人柄そのもの。
 
「実は私、ずっとコーヒーが飲めなかったんです。本当に1年くらい前まで。でも、安信の陶器焙煎したコーヒーがすごくおいしくて、それから飲めるようになりました」と、妻のマリヤさん。
  

 
夜も昼と同じメニューが食べられるが、これからは夜のメニューを増やしていきたいと言う。
 
「夜はお酒も出しているので、スモーク系のメニューを充実させようかなと検討しています」
 
「私はスイーツを作ってお出しできたらいいなと思っているのですが…。できるかぎり頑張って、皆さんにもっと喜んで頂きたいですね」
 

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若い夫婦だが、驚くほどに実直だ。二人で手づくりしたという店の内外装は「誰でも気軽に入って、ゆっくり寛いでいただけるように」。メニューもコンセプトも「いっぱい野菜を食べていただきたいから」。いつも食べるひとのことを第一に考えている。自分が大事にされている、そう感じさせてくれるマリヤさんの接客もまた、素晴らしい。居心地の良さの最大の理由は、二人の思いやりの深さなのだろう。
 
安信さんは手先が器用なだけでなく、几帳面な性格でもあるようで、盛りつけ時も真剣そのもの。長身を曲げ、陶芸に没頭しているかのような姿勢で丁寧に盛りつける。料理を一口食べれば、その几帳面さ、丁寧さ、実直さのすべてがありありと伝わってくる。
 
「誰でも気軽に入ってほしい」という二人の願い通り、年配の常連さんも多い。
 
老若男女すべての年代に愛され、毎日通いたくなる店。二人の打ち立てたコンセプトにはなかったかもしれないが、ピパーチキッチンは必然的に、そういう店になりつつある。
 

写真・文 中井 雅代

 

ピパーチキッチン
住所:那覇市西2-6-16
電話:098-988-4743

 

営業時間:
月〜木:11:00-16:00(ラストオーダー15:30)
土日祝 :11:00-16:00(ラストオーダー15:30)
     18:00-22:00(ラストオーダー21:00)
定休日:金曜日
ブログ:http://piparchikitchen.ti-da.net

 

2012 4月

文:幸喜 朝子 写真:大湾 朝太郎
(※松堂今日太作品画像、pokke104画像を除く)

 
4月にロンドンで行なわれるウチナーンチュ作家の展示会LOOCHOOに参加する作家さんを、実行委員会メンバーであるブエコこと幸喜朝子が紹介します。
今回は、ガラス作家の松堂今日太さん、イラストレーターのpokke104さん、画家の大城英天さんを訪問。
 
 
LONDON meets 松堂今日太
 
光を受けてきらきらと輝くガラスのオブジェ。
一見ティアラのように見える作品のタイトルは「見えない境界」。
沖縄に居座り続ける米軍基地を、ガラスの有刺鉄線で象徴的に表現している。
 

 
ガラスに限らず透明なものが好きというガラスアーティストの松堂今日太さん。
 
「ガラスだけじゃなくて水とか海とか空気とか、
透明なものが好きなんです。
目の前に透明のかたまりがあるだけで幸せ(笑)」
 
そう話す今日太さん、初めてお会いした第一印象は驚くほどやわらかい。
紳士的な物腰と丁寧な口調が好印象で
少し話せばきっと誰もが引き込まれてしまう、そんな方です。
あんな激しさを持つ作品がこんなにも穏やかな方から生まれるとは。
 

 
「作品で毒抜きしてるんです(笑)
僕は現代美術の中でも社会派。
社会へのメッセージや批判を言葉じゃなく
もっと余白を入れながら作品で提案したい」
 
余白を入れるというのはつまり、見る側に考える余地を与えるということ。
ダイレクトに答えを迫るのではなく、相手にゆだねる。
ああ、なるほど、やわらかな物腰で鋭いメッセージを放つ…
今日太さんのガラス作品はまるで今日太さん自身のようだ。
初めは真逆に思えた作品と今日太さんの個性が、話を聞いていて重なった。
 

 
「もともと社会学科出身なので作品に社会的なメッセージを
折り込むべきだと思って」と話す今日太さん。
強烈な作品を見て賛否両論、むしろ批判されるのが楽しみで
批判がないと「失敗だ〜」と思うこともあるんだとか(笑)。 
 
今日太さんは大学卒業後、東京ガラス工芸研究所に入るも
お金が続かず1年で退所。日本におけるガラスの発祥地長崎で
観光客向けの器を制作していましたが
もっとデザインを学びたいという思いからニューヨークへ。
そこで運命的な出会いと体験が待っていた。
 
「ある日、N.YのBOOK-OFFで立ち読みしてたら
演出家の宮本亜門さんが沖縄に家を建てた、っていう記事が載ってて
「やられた!」と思ったんですね。
その家は海辺にあって、いろんなアーティストや工芸家、舞踊家が集っていて、
すごく自分もやりたいと思ってたサロンのようなスタイルだったから。
それで亜門さんのことを知ってたんですが
そのあと偶然、N.Yの日本人のグループ展のギャラリーでご本人に出会ったんです」
 
その後2人はAMON&KYOTというユニットを組むことになり、
偶然の出会いは必然となった。
もう一つ、N.Yでの運命的な体験は9.11、2001年の同時多発テロ。
テロが起きたまさにその時、今日太さんは航空機が突入した
世界貿易センタービルの対岸にいた。
 
「僕、その時ちょうど対岸にいたけど何が起こったか知らなかったんです。
すごく晴れた気持ちのいい日で、
いろんな人がカフェテリアでコーヒーを飲んでいたし
みんな気持ちのいい日常をすごしていた。
だから家に帰ってテレビであのテロを知って、なんで!?って。
信じられませんでした」
 
さらに日本に戻り活動拠点を東京に移した今日太さんは
昨年3月11日、東日本大震災をも経験する。
その時制作していたのはガラスの「心臓」だった。
 

 
「これは『1/7,000,000,000』(70億分の1)
というタイトルがついてるんですが
昨年、世界の人口が70億人に達したんですよね。
これって人類の歴史上最高の数じゃないですか。
自分はその中の1人なんだと思って。
3.11を経験してもまだ生きてる、今でも生かされてるんだって」
 
繊細な心臓はパイレックス(耐熱)のガラスを用い酸素バーナーで作る。
レースを編むようにつくるこの技法はとても難しく、高度な技術を要する。
でも今日太さんはその技法を習得して3ヶ月で「心臓」を制作。
周囲からは「3ヶ月でこんな大作を作れるなんて、あり得ない!」と言われたそう。
 
 
しかし、まさにその制作中に3.11は起きた。
心臓は奇跡的に無事だったものの、しばらく物作りができない状態が続いた。
どんなメッセージもモノ作りもあの大震災の前に無力に思えた。
 
そんな時、スタジオにあったのが世界でも希少なウランガラス。
ごく微量のウランを含んだガラスで、紫外線をあてると美しい緑色に発光する。
これを今使わないでどうする。
今日太さんはそんな想いに突き動かされ「壊れたDNA」を制作。
「ウランガラスでできた壊れたDNAが、合わせ鏡によって延々と続く」
というコンセプトで、地震によって安全神話が崩壊し
生命の根源DNAさえも脅かすこととなった原発への痛烈なメッセージだ。
 
 
 
9.11と3.11。大きな節目を2つも経験した今日太さんが
LOOCHOOで展示するのは沖縄流の「Say Hello!」。
 
「クリプトギャラリーがもともと教会で
今も577体の遺体が眠っていると聞いたから
その577人の見えない人達に
Say Hello!を言うための沖縄らしい儀式として
ウチカビを床にしきつめてヒラウコウを置いて(笑)
そして僕のセルフポートレートとしてガラスの心臓を置く。
琉球人の私がご挨拶にきましたよ、っていうインスタレーションです」
 
ウチカビを段ボール2箱分も買って(!)
公設市場のおばちゃんに怪しまれたという今日太さん。
ロンドンの人が見たら「なんで死んだ人にお金あげるの?」って
ユニークに感じるはず、と笑顔。
この島には県外や国外など沖縄の外に出たからこそ
見える良さがあると言う。
 
「僕は沖縄にいる外国人の友だちがすごく多いんですけど
みんな沖縄を愛してるんですよね。ある意味沖縄の人以上に。
なぜなら沖縄って世界と比べてもものすごいユニーク。
特に信仰とか基地のバックグラウンドがありながらも
琉球王国の文化が根付いてるユニークさにはみんな興味を持つ。
だからロンドンの人からどんな反応がくるかすごい楽しみ」
 
 
床に敷き詰められた黄色い紙と、とまどうロンドンの人たち。
そんなロンドンの一場面を想像してワクワクするのは今日太さんだけじゃないはずだ。
 
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LONDON meets pokke104
 
 
「小学校の頃はマンガ部だったんですよ。
マンガ読むだけの部(笑)」
 

 
花や珊瑚、ジュゴン、葉っぱ、蝶。
pokke104さんのイラストは自然のモチーフがほとんど。
それこそキャンバスから溢れるほどに自然が描かれていて、とても賑やか。
だから花や木々に囲まれてのびのび、沖縄版ハイジのような
少女時代を過ごしたんだろうなぁと想像していたのですが
意外や意外、マンガばかり読んでいたという。
 
「スラムダンクとかスポーツマンガが好きでした。
でも一番好きなマンガは『マンガ日本昔話』!
絵とか声とか、見てて安心しますよね〜」
 
地味な色味の印象があるマンガ日本昔話ですが
今でもDVDが欲しいぐらい好きなんだそう。
さらにテレビからも影響受けてますよ、とpokkeさん。
 

 
「ドラマの『裸の大将』見てました!
あれって、山下清がいろんな所に行ってちぎり絵で作品を描いて
おにぎりをもらってみんながハッピーになって…
私もそういう生活したくって(笑)」
 
絵を描いておにぎりをもらう大人にはならなかったものの(笑)
pokkeさんの転機のひとつである2006年のサントリーミュージアム賞の
受賞作品がちぎり絵なのは、もしかするとこのドラマの影響かも…しれない。
 
 
それにpokkeさんの作品はちぎり絵ではないけれど、たくさんの色で構成されている。
例えば私には白一色にしか見えない白鳥の羽も、
ピンク、水色、オレンジ、紫、黄色…たくさんの色数。
pokkeさんはどうやってこの色をイメージしているんだろう?
 

 
「あ…私はこれが普通だと思ってました(笑)」
 
そう笑うpokkeさん、信じられないことに高校生の頃まで
色使いが苦手でコンプレックスだったそう。
 
「高校の先生に色作りを徹底して教えてもらったんです。
映画とか見てて色使いがかわいいと思ったら『色をメモする』。
この色を作るには、これとこれ、っていう風に
配合を自分なりに書きとめて。
お料理と一緒で、この料理には砂糖何グラムで
塩が何グラム、って配合がありますよね。色も配合が大事なんです」
 

 
そうして色作りをマスターしたpokkeさん。
苦手だった色使いはむしろゆるぎない個性となった。
 
pokkeさんが描きたかったのは「海」。
 

 
「20歳の時にダイビングで海の色に感動して
ブダイとかイソギンチャクとか、すごく描きたかった。
私は色を通して『この島に生まれてよかった』と思ったんです」
 
たくさんの眩しい色で溢れる沖縄だからこそ生まれたpokkeさんの作風。
LOOCHOOに出す作品のタイトルも「産まれる喜びの色たち」。
結婚式でおなじみの「かぎやで風」からインスピレーションを得ています。
 
「『今日の喜びを何とたたえる事ができましょう。
まるで蕾の花が朝露を受けて
ぱっと咲き開いた様な心持ちです』
 
このかじゃでふう(かぎやで風)の歌詞って、
日常できれいなものを見た時に
幸せって思う感覚と同じなのかな、って。
こういう当たり前の感覚を
もっともっと大事にしたいと思ったんですよね。
だから踊る時の衣装の紅型の模様とか房指輪とか、
かじゃでふうに関するいろんなモチーフを
キャンパスの中につめ込んだんです。
この作品が私なりの「沖縄の色」なんですよね。
LOOCHOOに来てくれた人が
あ、沖縄にいる、って感覚になってくらたら嬉しいな」
 
 
初めての海外もわくわくが大きすぎて不安は感じないというpokkeさん。
 
「つねに新しいこととか楽しいことをやっていたい。
マラソン選手とおんなじで、やらないとなまっちゃう。
臆病なんでですよ、きっと」
 
そう語る瞳はロンドンに向けたわくわくで
素敵な色に輝いていた。
 
 
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LONDON meets 大城英天
 

英天さんのアトリエに向かったのは夜22時。
右手にはパソコン、左手にはビールとブエノチキン。

「取材OK、飲みながらな!」
 

 
そんな英天さんからのメールによりビールとおつまみ持参です(笑)
夜の闇に浮かび上がる灯り、雑然と並ぶたくさんの大きな絵たち。
作家さんご本人の作品を見ながらの取材はなんとも贅沢。
制作中の作品に囲まれながら(飲みながら)取材スタート。
 

 
※鍋のブエノチキンを取り分けてるのが筆者のブエコ
 
英天さんの作品はいつも“ライブ”だ。
ライブペイントはもちろん、アトリエで描く時も
その時のインスピレーションで描いていく。下書きはない。迷いもない。
 
「描くものに間違いはないからね。
絵を描くのは『電話しながら落書きしてる』感じ。
ライブペイントが一番そう。
音を聞きながら落書きしてる」
 
英天さんの「落書き」の感覚は
絵を初めて描いた頃から変わらないのかもしれない。
 
「最初に描いたのは小学校3年生。
Tシャツに『釣りキチ三平』描いた。
欲しいTシャツがなかったからさ。超似てたよ(笑)」
 

 
今でこそ当たり前のアニメTシャツを数十年前に作っていたとは!
さらに中学では友だちのジーンズ、高校ではクラブの壁と
英天さんのキャンバスはどんどん大きくなっていった。
でも、そのまますんなりと画家の道に進んだわけではない。
専門学校を卒業後、鉄の美しさに魅せられ鉄筋工へ。
 
「実は高校生の時に鉄筋工のアルバイト行ったわけよ。
それがきつすぎてさ、一生したくない仕事だと思った(笑)」
 
二度とやりたくないと思ったはずの鉄筋工の仕事を12年も勤め、
英天さんは知識と技術を極めた。
そして31歳になり、絵の道へ。
もともと30歳で鉄筋工を辞めると決めていたそう。
だからこそ英天さんはきつい鉄筋工の仕事をしながら絵を書き続けた。
 
「仕事のあと他の人がキャバクラとか行ってる間に
自分は絵を描いてて、50点はあった。それで個展をやったわけさ」
 

 
そうして2002年、描きためた作品で初の個展を開いてから
つぎつぎと縁や人脈がつながり、
県内外はもちろんN.Y、香港など海外でも個展を開くまでに。
先日もモンゴル800のキヨサクさんを中心としたセッション集団
「The NO PROBLEM’s」のメンバーとして
タイでライブペイントをしてきたばかり。
 
「もちろん鉄筋工やってる時は
俺なにやってるんかな〜って思うこともあったよ。
ずっと応援してくれてるMIMU de OMUの
OMUさんにも『いつ絵やるの?』って言われたし。
でも、鉄筋工をやってたから今があるわけさ」
 
英天さんの言葉通り、今では鉄の作品が様々な店舗に置かれ、
絵にも鉄のモチーフが活かされている。
取材の数日前には久茂地にオープンする飲食店に
鉄の大きな鳥かごを納品したばかりだという。
ちなみに取材したのはLOOCHOOの作品〆切り2日前。
にも関わらず、まだまだ他の仕事があると言うから、その多忙ぶりに驚く。
いつLOOCHOO作品描くんですか!?
 
「いつも夜中3時ぐらいまで描いてるよ。
そのあと5時までアニメ見て、8時に子供と起きる。
でも疲れてる方が作品も進むんだよ。
自分はヒマなのがだめだわけさ。
一生止まれないマグロと一緒(笑)」
 
動けばお金も回るからさ〜と笑う英天さん。
どんどん動くことで様々な人とつながってきたそう。
LOOCHOOに出す作品に描かれた“電波”も、つながりを表している。
 

 
「(作品の)3つの円は過去の太陽、未来の太陽、今の太陽。
でも結局どれも同じ太陽ってことを表現してる。
これ(太陽の横のモチーフ)は電波。
みんな電波を出してるから、つながるんだよ」
 
 
下書きなしで描く絵のように、
人生もつながりと感性に身を委ね大きく飛躍していく英天さん。
ロンドンでどんなつながりが生まれるのか楽しみです。
 
 
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 LOOCHOO展
 日時:2012年4月25日〜30日
 場所:ロンドン クリプトギャラリー
 HP:http://loochoo.ti-da.net/
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■プロフィール
【松堂 今日太】:ガラスアーティスト
大学で社会学を専攻。東京ガラス工芸研究所を経て、長崎県のガラススタジオで吹きガラス制作・デザインを担当。渡米し、ニューヨークのナショナル・アカデミー・オブ・デザイン・スクール・オブ・ファインアーツに通うかたわらアーバングラスでガラスを制作しギャラリーやショップで作品を展開。04年日本クラフト展入選。帰国後は演出家の宮本亜門氏のオペラ、ストレートプレイ、ミュージカル演出のアシスタントをしながら、自身のガラス作家としての活動もこなす。
07年琉球ガラスと漆を融合させたLaglassのデザイン。08年に宮本亜門氏と「ゴッドデザイン展 」で 透明性のあるガラス、アクリル、プラスティックを用い、11年には「 Unseenミエナイモノ展 」を開催。近年はパイレックスガラスを使用した作品を展開している。
 
http://www.commons-sense.net/blog-08/ 
インターナショナル ファッション マガジン
「commons&sense」松堂今日太オフィシャルブログ
 
 
【池城由紀乃 pokke 104】:イラストレーター
沖縄の伝統工芸や植物、海の生き物、自然に深くインスパイアされ、それらをモチーフにした独特のタッチと色彩で知られる。ライヴペイントや児童からお年寄りまでを対象としたワークショップ、広告媒体イラスト、壁画、テキスタイルデザインなど活動は多岐にわたり、県内の女性イラストレーターの第一人者ともいえ、その活動は県内外で評価され、ウォルトディズニー社とのコラボレイトなどでも広く知られる。06年の大阪アートストリームライヴペイントにてサントリーミュージアム賞受賞。今回はHCCTでのアートワーク活動も決定。
沖縄市出身
 
http://www.pokke104.com/ pokke 104 HP
 
 
【大城英天】:画家 
ペンキ、色鉛筆を使用した作品と鉄筋を素材としたオブジェ等を創作。02年から精力的に毎年個展開催。08年7月初の海外個展をNEW YORKで開催。10、11月NEW YORKでグループ展開催。     12月沖縄のアーティストバンドMONGOL800のCDジャケットを手がける。09年6月宮古島ロックフェス(後夜祭LIIVE PAINTING参加)7月東京銀座Jtrip Art Galleryで波紋開催、9月プラザハウスグローバルギャラリーにてSTEEL WORKS EXHIBITION。10月MONGOL800gaFES, What a Wonderful World09にLIVE PAINTINGでの参加。11年那覇市さいおんスクエア内カーゴスギャラリーで第一回の作家として個展を開催。 同年10月に田仲洋やpokke104等と再度MONGOL800主催のWhat a Wonderful Worldにライヴペイントで参加。県内若手を代表する画家。豊見城市出身
 
http://www.eiten-style.com/ 英天HP
 

2012 4月


 
講師 佐野まりも(トータルビューティーアドバイザー)
http://sanomarimo.ti-da.net/
 
場所 大人の寺子屋 時代屋かなすけ塾室 
(宜野湾市真志喜) 
 
日時 月2回/火曜日 13時~15時 
受講料 5,250円 入会金 2,100円
 
ご予約・お問い合わせ
時代屋かなすけ
店主KANASUKE(川上加奈子) 
098-899-1550/090-7585-8542
http://jidaiyakanasuke.ti-da.net

 
★5 月は体験レッスン!! 
5月8日(火)13時~15時 「前髪とポイントメイクでイメージが変わる」 
5月22日(火)13時~15時「姿勢とコーディ ネイトでマイナス3kg&マイナス5歳!?」 
※体験レッスンは1回のみの受講可能。(1回2,800円)入会金も要りません。
 
 
 

2012 4月


 
先日、久高島へ行って来ました。浜辺にはアーサがびっしり。
島のいたるところに桑の実が鈴なって、ニガナやセンダン、カタバミ、ハマゴウなど、野草満載。道草を喰いながら散歩していたら、ふと、ボーダーインクの聞き書き・島の生活シリーズ『野山がコンビニ』という本を思い出しました。
 
わざわざ買い物に行かなくても食べるものってこんなにあったんだ…!
ほんとに『野山がコンビニ』だわ。
 
でも、野草の中には毒性の強いものもあるので、不安に思ったらヤギに聞くと良いそうです。ヤギは毒のあるものはくわえても出すそうですよ。
 
『野山がコンビニ』を読むと、昔の子供たちって賢かったんだなぁってちょっとした感動を覚えます。食べられる木の実は全部知っていて、競って食べていたそう。特に桑の実やヤマモモなど格別においしい実のなる木はどこにあるのか見つけたら、内緒にしてこっそり食べていたとか。
 
今の子供たちにもこの知恵を授けて欲しい。
大きな災害があったとき、自給率20%の沖縄はあっけなく食糧難に陥るでしょう。
どんな環境でも生きていけるよう、ジンブン(生きてく知恵)を身につけたい。
何が起こってもおかしくない、そんな時代になっている気がします。
 
長命草=サクナも、どこにでも生えていますよね。
「一株食べれば一日長生き」と言われ、体の酸化を防止する栄養価の高い薬草です。
ひとクセある味わいなので、それを活かしたメニューを考えてみました。
フーチバーなどその辺にある野草も一緒に入れて作ってみて下さい。
『野山がコンビニ』を実感できると思います。
 
 
「サクナのパッタイ」
 
<材料>
サクナ 適量
玉ねぎ、ニンジンなどの野菜 適量
伊江島小麦麺(焼きそば・沖縄蕎麦麺でもオッケー)
ゴマ油 適量
白ゴマ 適量
万能ソース(前回のレシピを参照)
 
<作り方>
1 麺をゆがく。
 

 

 
2 ゴマ油をしき、野菜を炒め、万能ソースを半分絡める。
 

 

 
3 ②に麺を投入し、混ぜ合わせ、残りのソースを入れ、塩で味を調える。
 

 
4 白ゴマ、イーチョーバーなどをトッピングして出来上がり~☆
 

 

Text by 中曽根直子(浮島ガーデン フードデザイン)




浮島ガーデン
那覇市松尾2-12-3
098-943-2100
open:14:00~24:00
close:火
HP:http://ukishima-garden.com
ブログ:http://ukishima.ti-da.net
 

2012 4月


 
一着一着手作りした手紡ぎ、手織り草木染めの服
「うさと」袖をとおしてみて下さい
きっと気持ちよさが伝わるはず!
 
日時;2012年5月11日(金)~14日(月) 4日間
時間11:00~18:00
場所;HATA 宜野湾市宇地泊175
電話:090-3797-3411
お問い合わせ;大浜まり子 (TEL090-6860-5315)
ブログ:HATA http://zakkashophata.ti-da.net
 

2012 4月


クリックで拡大します
 
4月22日(日)
10:00~16:00
@豊見城市瀬長174
(瀬長島空の駅物産センター)
 
年に1度のウージ染め体験できるおまつりです。
染め体験イベントやってます。

10:15~シルクショール染め体験 3,000円
13:00~エコバック染め体験   1,500円
  
染め体験参加者募集しております。
人数達し次第締め切りますので
早めにお申し込み下さい。
 
連絡先098-850-8454
 

 
<その他イベント>
織り体験や捺染体験、香袋作り体験など
エイサー演舞、フラダンス、フォークダンス、
Rayライブ、おたのしみ抽選会などもあります。
 
HP:http://www.u-jizome.jp/index.html
 

2012 4月

写真 田中景子 ミナ ペルホネン テキスタイルデザイナー
文 四葉の写真  田原あゆみ

 
 
 
NO BORDER, GOOD SENSE
 
 
 
 
皆川さんはデザイナーという職業をしているが、私が持っていたその職業に対する概念に収まらない人だ。
一人の人間の中に、一体どれだけの才能と可能性が眠っているのだろうか。
皆川さんの仕事に触れるたびに、私はそのことを感じてわくわくする。
 
 
陸上競技の選手を目指していた学生時代、ジャージしか着た事のない青年が、怪我をしたことからその道を断念、ヨーロッパへの旅に出た。
そこで出会った数々のもの達。特に北欧では、日用品のデザインが時代に左右されないものになっていて、人々が大切に使っている事を肌で感じ、そこに本質的な豊かさを感じ共感した。
また、同じ旅の途中、偶然が重なりパリコレでアルバイトをすることになった。
その時に初めて触れたファッションの世界に新鮮さと感動を覚え、その世界に関わる事を一生の仕事にしようと決める。
決めてやり続けたら、不器用な自分でも10年後にはある程度縫える様になるのではないだろうか、苦手な事だから飽きないのではないだろうか、と。
 
 
 
それから16年で、現在の様々な年代から支持されるブランド、ミナ ペルホネンとなった。
 
今ではもう、あまりにも有名になったエピソードだ。
 
 
 
 
その合間には、様々なストーリーが隠れている。
 
文化服装学院の夜間部に通い、留年もしたこと。
なかなか服が縫えなくて、卒業までに一着しか提出出来なかったこと。
テキスタイルからオリジナルで作るブランド“ミナ”を設立し、スタートしてから創業期の3年間は、昼までは魚河岸で70kg前後もあるようなマグロを解体し、そのあとから服を縫ったという。
 
 
 
皆川さんの現在に到るまでのストーリーの中には、ええ!?、と驚くようなエピソードが溢れていて、書き出したら何冊も本が書けそうだ。
そして多くの人は、謙虚で誠実な人柄がそのまま伝わってくる彼の語り口に耳を傾けながら、彼の中にある静かな情熱を感じてどんどん惹き付けられてゆく。
 
意外性というのは人間にとって一番魅力的な事なのではないだろうか。
 
 
 
詳しくは下記のリンク先からどうぞ。
皆川明トークイベント 前編 後編
 
 
 
そして、話を聴いた人達は、
あきらめないその意思の強さはどこから来るのだろう?
どうしてそんなに視野が広いのだろうか?
その審美眼はどのような環境で育ったのか?
どうしてそんなにぶれないのか?
どうしてそんなに、簡潔に答えられるのだろう?
なぜ、言葉が胸にすっと入ってくるのだろうか?
 
 
と、たくさんの疑問を皆川さんへ問いかけたくなってくる。
人はやはり意外性に引き込まれるのだ。
 
 
 
そうやって様々な人が皆川明という人に魅了されてゆく。
それと同時に、何だか嬉しくなって親近感を覚え、応援したくもなってくる。
 
 
 
もちろん多くのデザイナーに対して感じるようなあこがれや、尊敬の念も感じているのだが、それを越えるものを彼は持っている。
この人と一緒にやりたいと思わせる何か、人が応援したくなるような何か、そんな天性的な魅力に溢れているのだ。
 
 
 
 
NO BORDER, GOOD SENSE
 
 
 
人が自分自身を知るためには、机に座って辞書をひいても、インターネットで検索をしても見つからない。
本をたくさん読んでも、好みや独自の感動の源は分かるが、いざ社会の中での自分というものははっきりとはつかめない。
 
仕事を通して、社会の中で多くの人と関わったり、実体験を重ねていって、徐々に自分のことが見えてくるのだと思う。
特に、誰かに与えられた仕事をするときより、自分が責任を持ってやりたいと思っている仕事をした時にそれは顕著に現れてくるものだ。
 
 
やりたいと思っている事をやり始めると、そこには様々な雑務が発生する。
時には、誰かのサポートを得なければ出来ない事も多々ある。
けれどもすべては自分が表現したい事に向かってゆく過程の一部なので、苦手だと思っていた事も時間をかけて工夫してゆくと以外と出来るようになってくる。
そして、そこにまつわる様々なことを出し惜しみせずにやってみると、自分の中に潜んでいた才能が表れてくる。
 
その才能は時に思いがけないものであったり、以前からやりたいと思ってなかなか出来なかった事が、目的を持ったとたん発揮されることもある。
そうして社会の中で自分の姿が客観的に見えてくると、他者と違うところこそが、自分の才能なのだという事がはっきりと自覚出来るようになってくる。
 
 
 
それが自分にしか出来ない事につながっていたり、自分が社会と分かち合えるギフトなのだと気づくことが出来たら、それはとてもしあわせなことだ。
そのギフトを分かち合えばあうほど、その行為はまわりまわって自分自身の存在意義に豊かな栄養を与え、自己実現という喜びにつながってゆくから。
 
 
自分の喜びを知っている人こそが、周りをしあわせにすることが出来るのだ。
 
 
NO BORDER, GOOD SENSE
 
 
 
 
しあわせという言葉はみんなが知っていて、なかなかその実感を持続する事は難しい。
 
皆川さんから聴いた「四方良し」の話。
売り手よし(ショップに限らず売る人)、買い手よし(お客様)、作り手よし(製造者)、社会よし
その四カ所のどこにいる人達も「よし」と思っている所を、意識しながらものごと進めてゆくというミナ ペルホネンの仕事。
 
誰かが無理をするのではなく、関わるみんなが喜びを感じ、やりがいを感じている状態が崩れない様にバランスをとるのだという。
 
 
とても心に残った在り方だ。
 
 
 
 
私が一番最初に着たミナの服は「sometimes lucky」というクローバーが刺繍されたブラウス。
そのシリーズは最後に、ひとつだけ四枚目の葉っぱを手刺繍してから仕上げてある。
なのでどこかに四葉のクローバーがあり、それを見つける楽しさと、そのストーリーを一緒に着る喜びがある。
 
 
四葉のクローバーの中心にある茎を軸に、四つに広がった葉っぱたち。
その葉っぱに、自分の仕事と関わりのある人達を乗せて、その全員の喜びややりがいのバランスをとることを意識したとき、何が必要で何がいらないのかが感覚的に見えてくる。
そうしてバランスをとったところにしあわせという感覚があるのだろう。
 
そしてその四つをあわせる事を、「しあわせ」というのかもしれない。
 
 
 
 
皆川さんは四葉のクローバーを探すのが驚くほど早い。
 
 
NO BORDER, GOOD SENSE
 
 
「そして他人と違う個性を自分の中に見つけたとき、四番目の葉は、
その人の中にも存在するような気がする。」

文化出版社「皆川明の旅のかけら」より抜粋

 
 
 
 
 
ミナ ペルホネンの服や雑貨や、表現するものすべてに触れると、多くの人がにっこりとしてしまうだろう。
四番目の葉っぱを見つけることが出来た人という他にも、その理由はあると思う。
 
 
それは、皆川さんが始めた当初からいつも100年先をみていた事に起因する。
100年続く仕事を目指した時に、自分をスターターと位置づけ、その役割を全うしようと決めたこと。
 
そうやって時間軸を広げて見える景色の中には、いまバトンを持っているという責任と、それをいつか手放すという自由さを同時に感じることが出来るはずだ。
そして、常に100年先を見ながら、今出来る事は何か?と客観視する事で、プロセスの中の一部として必要なことが見えてくる。
特別な事を成し遂げる、というのでは無く、まるで日常のような仕事。
短いスパンで何かをしようとすると、それは時に特別なことになってしまう。
特別なことをしようとすると、どうしても力が入り、結果を期待してしまうのが人間だ。
時に期待というのは人を裏切ることもあるが、プロセスの一部だとみることが出来た時、人はぶれることが少ないのではないだろうか。
 
 
「常に100年先を見る」ということを決めているから、ミナ ペルホネンのものづくりには日常を楽しむような軽やかさと、ハーモニーが聴こえてくるのかもしれない。
 
 
 
 
 
NO BORDER, GOOD SENSE
 
 
紙に描かれたラインが形になってゆく行程。
飛び立つ日を、静かにじっと待っているさなぎたちにも見える。
 
 
 
 
自分自身の軸を確認しながら、長いスパンの中の今という時間や、時代とハーモニーを奏でる様に作る服。
ぼんやりとしていたイメージや形がどんどんはっきりとして来て、ある時ぴたりと一本のラインになる。
そうして生まれて来たものは、なるべくしてなった確信に満ちていて、感動が生まれるのだという。
創造の核がしっかりとしたものには力がある。
 
 
 
 
その力というのは、自然の中の軽やかな風のような力。
その服を着て、外に出て、風に吹かれて歩きたくなるような、進行させる力。
そんな風なら、いつでも吹いていて欲しい。
 
 
 
 
NO BORDER, GOOD SENSE
 
 
NO BORDER , GOOD SENSE
 
5月11日(金)から10日間の企画展のタイトル。
木工デザイナーの三谷龍二氏・陶作家の安藤雅信氏・ミナ ペルホネン デザイナーの皆川明氏の3人のコラボレーションによる初めての企画展。
 
NO BORDER, GOOD SENSE 仕事場を訪ねてⅠ 「静けさに耳を澄ます」陶作家 安藤雅信
 
「NO BORDER, GOOD SENSE」仕事場を訪ねてⅡ 「大人の愉しみ」
 
 
 
 
この企画展は、皆川さんと2回目に会った時に、「安藤さん、三谷さんと、ミナ ペルホネンのコラボ展を沖縄でやってみませんか?」と提案してもらったのがきっかけで開催することになった。
何度か3人でコラボ展をやったことがあるのだと思っていたら、後で三谷さんに尋ねてみたら初めてだということが分かり驚いた。
しかもその時、後の二人はそのことを全く知らされてもいなかったという。
 
 
 
ゆっくりと言葉を選びながら話す人だが、直感が働いた時の行動と決断は早いようだ。
 
 
 
皆川さんは、安藤雅信さんや、三谷龍二さんの仕事ぶりをみていて、いつか一緒に仕事をしてみたいと思っていたという。
この三人の共通点は、自分の感覚に根ざしているという事。
自分の感覚に耳を澄まして、あらゆる可能性の中の明確な一本のラインを見つけ、ものづくりをしているという事。
 
その三人が、お互いの境界線を越えてものづくりをした今回の企画展で一体どのような世界に触れることが出来るのか。
私もとても楽しみだ。
 
 
 
 
元々オープンで、いいと感じるものをどんどん取り入れながら、独自の文化を作って来た沖縄の文化。
その沖縄でこのような企画展を開催出来る事に、必然性と大きな喜びを感じています。
みなさんもShoka:でこの交流を楽しんでください。
 
*4月7日に発売の文化出版社「ミセス 5月号」に今回の企画展とShoka:のことが載っています。
よかったら読んでみてください。

 
 
 
NO BORDER, GOOD SENSE
 
皆川明 ミナ ペルホネン デザイナー
 
1995年に自身のファッションブランド「minä(2003年よりminä perhonen)」を設立。オリジナルデザインの生地による服作りを進め、国内外の生地産地と連携して素材や技術の開発に注力する。デンマーク kvadrat社、英リバティ社をはじめとするテキスタイルメーカーにもデザインを提供。国内外で様々な展覧会が開催されている。2011年には2012年5月にオープンする東京スカイツリーの制服も手がけ話題となる。
 
 
 
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直近のShoka:でのイベント情報
  
 
NO BORDER, GOOD SENSE
 
 

「2年ぶりですね mon Sakata展」
 
4月20日(金)~29日(日)
初日には坂田敏子さん在廊予定
12:30~19:00
※初日はトークイベントを開催のため、18:00までの営業となります。
  
素材を手でしっかりと味わってから作られるmon Sakataの服。
逆さまにしたり、重ねたり、自由な着こなしが自分流に楽しめる。
洗ってくたくたになってからがまた気持ちがいい。
自由な発想、自由な着こなし。
ニットは8年前に買って、一番のお気に入りの麻のニットを
坂田さんがリバイバルで作ってくれました。
本当にいい形です!
ちなみに上の写真のパンツは「gagaパンツ」という名前だそうです。
2年ぶりのmon Sakataが楽しみです。
 
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「2年ぶりですね mon Sakata展」にあわせ、坂田敏子さんのトークイベントを開催します
 
「手の力 感覚を立体に」
 
4月20日(金)18:00~19:30まで 完全予約制 参加費300円(送迎代のみ)
(初日のみShoka:はトークイベントのため18:00にてクローズいたします)
 
坂田敏子さんのデザインは触感から始まります。
素材を触って、手と目で存分に味わってからその素材がどのような形になるといいのか、どんな風に着たいか、をイメージします。
自分の感覚を頼りにして何かをする事は、回り道のようだけれど実は自分に合った土台がしっかりと作れる確かなステップだと思います。
最初にマニュアルがあるのではなくて、自分で自分の中にある形を探り出してゆく。
こんなふうがいいよ、と提案されてみんなが鵜呑みにしていた様々な型が崩れてゆくことが多くなった今、自分の感覚を大事にし育ててゆく事はとても大切だと感じています。
目に見えるものを作る時にも、方法や仕組みなどの見えないことを作る時、そのどちらにも自分の感覚をONにして取り組むという事はとても大切なことだと思います。
 
 
今回田原は、感覚的でとてもユニークな坂田さんからそんな話しを聴いてみたいと思っています。
いつも予想外の反応が返ってくる坂田さんから、どんな応えが返ってくるのかとても楽しみです。
 
どんなお仕事をされている方でも、とても楽しく参加出来ると思います。
 
なお今回から駐車場からShoka:までの送迎を業者さんへ頼む事にしました。
代行に押されながらもがんばっている、地元のタクシー屋さんへ依頼しようと思っています。
なのでみなさまから300円ずつを参加費として頂戴する運びとなりました。
どうぞよろしくお願いします。
地元の仕事人も応援したいと思います。
 
では、Shoka:にてお会いしましょう。
 
予約方法 
 1 全員のお名前
 2 人数
 3 メールアドレス
 4 携帯番号
 5 車の台数
(当日は初日と重なり、駐車場が少ないため、近くのカフェRoguii(ロギ)に駐車していただく事となります。
何人かでお越しの際は乗り合わせのご協力をお願い申し上げます。
 
6 住所(Shoka:からイベントの案内が欲しい方のみ記入をどうぞ。もう届いている方は記入しなくても大丈夫です)
 
shoka.asako@gmail.com  関根麻子までメールでご予約ください。
 
 
◯Shoka:の展示期間中はお子様連れも大歓迎ですが、今回はお話に集中していただきたいことから
 大人のみのご参加とさせていただきます。ご理解のほどお願い申し上げます。 
◯先着順で定員に達ししだい、締め切りとさせていただきます。
◯ご予約のメールをいただきましたらこちらから、返信をお送りいたします。
◯2日たっても返信が届かない場合は、お手数ですが確認のお電話を(080-3221-8135 関根麻子まで)
 くださいますようお願いします。
 
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Shoka:
住所:沖縄市比屋根6-13-6
電話:098-932-0791
ブログ:http://shoka-wind.com
 
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