2012 7月

浮島ガーデン
 
マンゴー、ドラゴンフルーツ、パイナップルに島バナナ…
いま沖縄はうれしいうれしいフルーツの季節。
南国だからいつでも南国フルーツがあるかと思いきや、
マンゴーもパインも数カ月しか採れない。
意外な季節のお楽しみですね。
 
そして沖縄に住んでいると高級フルーツが廉価で買える。
しあわせです。
 
このしあわせをおすそわけしたいと、
先日、有楽町のルミネの『OKINAWA WEEKEND』というイベントで
浮島ガーデンに納品してくださっている農家さんの
無農薬野菜とフルーツを販売しに行ってまいりました☆
 
無農薬でフルーツが作れるの?と言って喜んで買ってくれた方、
無肥料マンゴーや野菜を見てこんなに立派なの~と驚いてくれた方、
うれしかった~
 
沖縄での農業はほんとに大変です。
炎天下での野良仕事、
無農薬ともなると作業量は2倍、3倍。
毎日毎日、土と汗にまみれて虫を取り、草を刈り、
出荷作業は深夜に及ぶことも。
 
こんなに働いても生活は楽じゃない。
「世の中の不景気なんてわからない。だってウチはそれ以下」。
そう言って笑う農家さんの言葉に心が痛みました。
収入が低いから誰も雇えない。
かのんの森の森谷妙子さんもたったひとり、
毎日、何かに追われるようにして働いています。
 
農家さんは私たちの代わりに、
私たちのいのちをつなぐための食べ物をつくってくれている。
 
 
そんな農家さんを、
みんなもっと応援しないか、と、私は大声で呼びかけたい。
暇な時間ができたら援農するのが当たり前。
そういうゆいまーるシステムを作っていけたらと考えています。
 
それに援農はいいですよ~
汗だくになるのでデトックスできます。
ジムに行くより生産的ないいダイエットになります。
 
南国フルーツから熱い話になりましたが、
もとい、島バナナです。
こんなおいしいものが道端で生っている…すごいぞ、沖縄!
 
そんなバナナを使って、
すぐ作ってすぐ食べられるおやつ「バナナパイ
を紹介します。
 
簡単ですよ~~☆
 
「バナナパイ」
 
<材料>
 
バナナ2本
黒糖 or はちみつ
全粒粉 50g
地粉 50g
塩 小さじ1/4
菜種油 大さじ1
水 大さじ2~3 
揚げ油 適量
 
<作り方>
1 粉類と塩を入れ、混ぜたところに、菜種油を入れ、よくかき混ぜる。
 
浮島ガーデン
 
2 ①に様子を見ながら水を入れ、最初は箸でかき混ぜながら、水分がいきわたったら手で生地をまとめてゆく。
 
浮島ガーデン
 
浮島ガーデン
 
3 生地がしっとりまとまったら、4分割して、まな板に粉をしき、平らにのばす。
(生地は薄すぎず、厚すぎず。3ミリくらいがいいかもです。)
 
浮島ガーデン
 
4 生地の上に適当な大きさにカットしたバナナ、黒糖やはちみつ、お好みでうこんパウダーやシナモン、ナッツを入れてフタをし、フォークの背で押して閉じる。
 
浮島ガーデン
 
浮島ガーデン
 
浮島ガーデン
浮島ガーデン
 
浮島ガーデン
 
5 160度くらいの低い温度から揚げはじめ、2分ほどしたら出来上がり~☆
*全粒粉はなくてもオッケー。薄力粉を使用するとサクサク感が出ます。
 
浮島ガーデン
 
浮島ガーデン
 

Text by 中曽根直子(浮島ガーデン フードデザイン)




浮島ガーデン
那覇市松尾2-12-3
098-943-2100
open:14:00~24:00
close:火
HP:http://ukishima-garden.com
ブログ:http://ukishima.ti-da.net
 

 

2012 7月


 
満月の夜の瞑想は癒しの瞑想です。
身近にいる大切な人、疲れている自分自身。
癒したい人のことを思い浮かべながら瞑想します。
1月から始めた瞑想会も8回目を迎え、リピーターの方も次第に増えてきました。
ありがとうございます。
参加費は無料ですが、お席に限りがございます。
どうぞお早めにお申し込みください。

 
開催日:2012年8月2日(木曜) 
参加費:無料(要予約)
開場:午後7時30分 ~
瞑想スタート:7時45分 ~ (9時前に終了)
場所:奥武山総合運動場 武道館 2階 修養室
きます。
お申込:paul@sheshayoga.com
 
詳しくはこちらのHP(http://sheshayoga.com/)をご覧ください。
 
 

2012 7月

文 田原あゆみ

写真 雨宮秀也

 

 
赤木智子
ギャラリーONOのガベ  写真:雨宮秀也
 
 
 
一体、赤木家の輪島での暮らしというものはどのようなものなのだろう。
 
塗師赤木明登氏の工房の、10人前後のお弟子さんたち。
赤木家の家族5人。
ひっきりなしにやってくる、明登さんの仕事関係の来訪者や、友人知人たち。
地元の人々との交流。
 
智子さんは、そんなたくさんの人達と交流をし、塗り物の工房の女将をこなし、母親という役割をもこなし、エッセイを書き、生活道具店を開催し、せっせとご飯を作っているのだという。
 

「赤木智子の生活道具店」を読んでいると、一人の人間のこなせる仕事の多様性に驚くばかり。
活字で読んでいるはずなのに、それを忘れてしまうほど生き生きとしているその表現に引き込まれてゆく。
一緒にドキドキわくわく、しょんぼりしたり涙したりと、あっという間に読めてしまう。
 
勢い良く読んで、それっきり開かなくなる本というのも多々あるけれど、智子さんの執筆した本たちは、その後は暮らしのカタログという感じで、様々な道具やその使い方を写真で眺めながら何度も開くことになる。
道具にまつわるエピソードも、時間をおいて何度読んでも味わい深い。
 
何度も美味しい本なのである。
 
 
 

新潮社 赤木智子著/写真 雨宮秀也
 

講談社 赤木智子著/写真 雨宮秀也
 
 
 
 
この一月ほど、この連載で道具についてのあれこれを書いて来たが、私たちは本当にたくさんの道具を使って生活している。
他にも道具を使う動物がいるのは分かっているようだが、地球上で他にこんなに道具を使う生き物はいないだろう。
人は、道具を使い、道具を作り、道具とともに暮らし、道具とともに働く。
また生活道具を選び、それを愛でることに重きを置く人達も多い。
 
 
 
「道具」と一言でいえるけれど、その役割は多様性に富んでいる。
例えば、パソコンも道具だが、道具を通して出来ることはそれこそ無限大だ。
お椀一つにしても、私たち日本人はそこに森羅万象を重ねて愛でるという精神性を持っているため、単なる食器という役割だけには収まらないこともあるだろう。
 
 
 
8月3日から始まる、「赤木智子の生活道具店」には、智子さんが選んだとっておきの道具たちがShoka:へやってきます。
今日はその一部を少しだけご紹介しましょう。
 
 
 

輪島の赤木家で使われている箒たち  写真:雨宮秀也
 
 
私も10年ほど前に購入して使っている岩谷さんの箒。
 
掃除機もとても便利だけれど、私は箒の気軽さが好き。
掃除機はもちろん便利な道具。
けれどもどんなにシンプルにデザインされていても、木の生活の景色からは浮いてしまう。
えっこらしょっと出して、ガーガーと音がうるさくて、何だか心が荒立つようでどうしても好きになれない。
 
さっと手に取って、ささっと掃いたら、すぐに結果が出る箒の仕事。
掃きながら、心が静まってゆくようなそのひとときがとてもいいのです。
 
 
それから、かけておいてもとてもきれいだと思いませんか?
 
 
 

赤木家で使っている長柄の箒  写真:雨宮秀也
 
 
 
柄に木の枝をそのままに近い形で使っているので、一つ一つが一点もの。
 
姿に一目惚れするも良し、手にした時にあまりのなじみ具合に手放せなくなった人もいるのかも知れません。
とても人気のある岩谷さんの箒たち。
是非手に取ってみてください。
 
日本の道具はこんなにうつくしいのです。
巻末近くに私の箒も登場します。
今日はいいお天気だったので、箒のお手入れをしてみたのでした。
 
 
 
 

赤木家の食器棚  写真:雨宮秀也
 
 
食器棚を開けたとき、私はいつでも楽しくなる。
どのうつわも気に入って買ったもの。
大好きなうつわを割ってしまった衝撃も、銀継ぎにして今はいい思い出になっている。
 
さあ、今日はどのうつわに盛ろうかな?
その瞬間がとても好き。
作り手を知っている場合はなおさらのこと、うつわの背景に色々な景色が浮かんでくる。
 
 
智子さんは、今回の企画展に参加している作り手の作家さんたちと親しくしているという。
中には長年の友人として親交を深めている方も。
エッセイを読んでいると、友人達の交流にほろっと来てしまった。
 
 
友人の作った道具を使いながら見えてくることや、感じることもきっと深いのだろう。
 
 
人にとって、一番影響力があるのはやはり人なのだと思う。
「ああ、こんな風に工夫したのか・・・」
  
「この人のこのお皿、前より使い勝手が良くなったのだけれどどうしてだろう?」
 
「あの背景があるから、このような形が作れるのか」
 
「ああ、久しぶりに会いたいなあ、元気にしているのかしら?」
 
そんなことを、思ったりしているのだろうか。
 
 
 
作り手のことをある程度知っていて、その道具を使っていると間接的にコミュニケーションをしているような感覚になることがある。
ものを通して違う側面を知る、ということもあるのだと思う。
言葉の向こう側、もしかするとより本質的なところに触れて、言葉のないところでやり取りをする手紙のような媒体になるのかもしれない。
 
 
 
 

早川ユミさんのスカート  写真:雨宮秀也 
 
 
 
早川ユミさんは高知県の谷相の小山のてっぺんに暮らして、ちくちくと自分の暮らしのここちいい服を作っている。
柄物と柄物を組み合わせたり、ちくちくと針の模様を楽しむような服。
 
普段は無地が好きな智子さんが、ユミさんの服だと柄と柄を合わせていても気にならないという。
智子さんのエッセイを通して、田舎の暮らしというのをかいま見ると、その労働の多さに驚くばかりだ。
そんな日常の中で、ユミさんの作ったもんぺやスカートをどんどん着ているというのだから、興味しんしん。
 
 
 
服は自己表現をするのに、一番身近な存在だ。
ユミさんの服は、大地に足をしっかりとつけて、緑や、水や、花のうつくしさにYES!と言っているような、そんな気がする。
そして、ふふふといくつになってもかわいく笑っている人の服なのだろう。
 
 
手にするのが楽しみだ。
 
 
 
 
 

赤木明登さんの切溜  写真:雨宮秀也
 
 
 
今年の3月に智子さんの旦那様である、赤木明登さんの漆のうつわの展示会をした。
その時に、漆ってなんて艶があるのだろう、生き生きとしているのだろうと、漆のフアンになってしまった。
漆はすごい。
貼ってよし、塗ってよし、守る力のすばらしいこと、再生力があること、色んな点でこれからの時代に合っていると感じている。
 
そのすごさをここで書き出すと、きっと私は今日中というCALENDの締め切りを守れないでしょう。
なのでみなさん、以前書いたCALENDの漆の記事のリンクを貼っておきますね。
漆と再生の物語
 
うちで8年使っている漆のお皿があまりにいいので、感覚的には漆器の良さを分かってはいたが、赤木明登さんのお話を聴いて、漆という物質がとても神秘的ですばらしいことに感激。
 
3月の個展の時に、タイミングが合わなかった方にも朗報です。
是非この機会に漆のうつわに触れてみてください。
 
 
 
他にもたくさんいいものがやってきます。
ラインナップは以下の通り。
 
 
及源の南部鉄フライパン
早川ゆみのスカート
白木屋伝兵衛のちりとり・ほうき・たわし
上泉秀人の大きな湯飲み
小野哲平の小皿
花月総本店の原稿用紙とカード
mon SakataのTシャツと小物
大村剛の小さな片口
安藤明子のよだれかけとガーゼもの
晴耕社ガラス工房のコップ
リー・ヨンツェの角皿
野田琺瑯の洗い桶
ギャラリーONOのガベ
井畑勝江の湯呑み
佃眞吾の我谷盆
ヤオイタカスミの子供服・ワンピース
輪島・谷川醸造の「塩麹くん」「米麹みるくちゃん」
秋野ちひろの金属のかけら
広川絵麻の湯呑みと蓋物
岩谷雪子のほうき
村山亜矢子の塗り箸
而今禾のパンツ・スカート・ワンピース
壺田亜矢のカップと片口
新宮州三の刳りもの
丸八製茶場の加賀棒茶
高知谷相の和紙
輪島のほうき
赤木明登のぬりもの
輪島のお菓子
 
 
見ていてとてもわくわくしてきます。
私も知っているものもあれば、今まで手にしたことが無かったものも、色々。
 
それから、今回はトークイベントというよりは、ざっくばらんにみんなで和気あいあいとお話が出来る会を企画しました。
 
the 座談会 at Shoka: 「 道具と暮らしといろいろのこと」8月3日(金)19:00スタート
 
 
輪島・谷川醸造の「塩麹くん」を使った美味しい軽食とお菓子をいただきながら、ものづくりのお話や、家族のサポート話し、友人の話し、生きる楽しさのお話、色んなお話をみんなで楽しめたらと思います。
Roguiiのミカちゃんが美味しいものを作ってくれます!それも楽しみですね。
 
 
Shoka:は一方通行のお話会はしていません。
みんなで交流しながら、もぐもぐ、うんうん、ごっくんと、美味しい食べ物もお話も、お腹に入れて自己流完全消化を目指しています。
 
 
まだ迷っているみなさまも、後もう少し枠がありますので、どうぞお申し込みください。
巻末の情報欄に詳細を書いています。
 
 
 
 
ではみなさま、8月の夏真っ盛りの時期にShoka:でお会いするのを楽しみにしています。
 
 
 
 

 
赤木智子の生活道具店
8月3日(金)~12日(日)
12:30〜19:00
期間中無休
 
 
*赤木智子さんは8月3日に在廊予定です。*
 
 
 
 
 
<番外編>

田原家の岩谷さん作の箒  写真:田原あゆみ  
 
 
こちらはうちの箒。
10年選手。
柄が短い方の箒です。
 
くせがついていた穂先を少し濡らして陰干しをしています。
こうやってお手入れをすると、驚くほどきれいな形が長持ちするのです。
 
ぬくもりのある形、何だか生きているような気がしませんか?
形あるものには心が宿る、そんな言葉の意味がわかるような気がします。
引っ越しをした時に、閉まった場所を忘れてしまい半年後に見つけた時に、本当に済まない気持ちになったのも、生きている感じがするからでしょう。
 
私にとっては、長い付き合いの友人の一人なのです。
 
 

野田琺瑯の洗い桶  写真:田原あゆみ
 
待っていました、琺瑯の洗い桶。
白に緑色が映えています。
 
もう言葉はいりません。
私はこれが楽しみで、待っていたのです。
いろんなものを洗いたい・・・・
 
洗って洗って今年の夏を楽しみます!
 
みなさまとの再会を楽しみにしています!
 
 
 
*********************

 
the 座談会 at Shoka: 「 道具と暮らしといろいろのこと」
 
 
「赤木智子の生活道具店」に合わせて、座談会を開催します。
輪島の暮らしの中で、道具たちに支えられて工房の女将をこなす、智子さんのお話を聴きたい方へ朗報です。もの選びの視点、それを使う楽しさや工夫、使い続 ける事によって美しく変化していく道具のお話や、作り手と使い手のお話など、加賀棒茶をお供にゆったりとした雰囲気の中で聞いてみたいと思います。
智子さんの暮らしをのぞいてみたい!と、私たちも今からわくわくしている座談会のご案内です。
 
 
日時:  8月3日(金)
開場:  18:30
座談会: 19:00~20:30
<完全予約制> 定員に達し次第閉め切らせていただきます

 
*当日Shoka:は18:00にてクローズいたします*
 
会場:  Shoka:  沖縄市比屋根6-13-6 098-932-0791
参加費:加賀棒茶、軽食付き1000円
*当日は智子さんが応援している米麹を使ったおにぎりと、加賀のお菓子などをRoguiiのミカちゃんが用意してくれます。お腹がグーグーいっていてはお話に集中出来ないかもと、準備しました。一緒にいただきながら、わいわいと座談会をいたしましょう。*
 
予約方法(必ず8/3座談会の予約と明記ください) 
1 全員のお名前
2 人数
3 メールアドレス
4 携帯番号
5 車の台数(駐車場スペースに限りがございますので、乗り合わせのご協力をお願いいたします)
6 住所(Shoka:からイベントの案内が欲しい方のみ記入をどうぞ)
 
shoka.asako@gmail.com  関根までメールでご予約ください。
 
 
 
◯Shoka:の展示期間中はお子様連れも大歓迎ですが、お話に集中していただきたいことから大人のみのご参加とさせていただきます。ご理解のほどお願い申し上げます。
◯当日は立ち見の可能性もございます。予めご了承ください。 
◯先着順で定員に達ししだい、締め切りとさせていただきます。
◯ご予約のメールをいただきましたら、こちらから返信をもちまして予約完了といたします。
 2日たっても返信がない場合は080-3221-8135までご連絡ください。

2012 7月

ハナウタColor
 
■出展作家 : arisa
■ハナウタを歌いながら過ぎてゆく何気ないひととき。
  日常のふとした瞬間に輝く風景の美しさと、どこか儚く漂う時の流れを色とイラストで表現しました。
  ハナウタから生まれる幻想的な色の世界へ。
 
arisaプロフィール
1985年 沖縄県出身
2008年 東北芸術工科大学卒業
2009年 同大学研究生修了
現在、デザインとイラストレーションを中心に活動。
 
主な展示活動
◯『LOHAS ILLUSTRATION CONTEST』作品展 出品(東京)
◯『沖縄アートフェスティバル』出品(浦添市美術館)
◯『something beautiful』個展(kufuu)
 
■会期 :2012年7月28日(土)〜8月5日(日)
■営業時間 :10:00 – 13:00 / 15:00 – 19:00 (13:00 – 15:00昼休み)
■入場無料
 
※作家在廊日 土・日在廊予定

■会場 :GARB DOMINGO
■住所 :沖縄県那覇市壺屋1-6-3
■tel / fax :098-988-0244
■URL :http://www.garbdomingo.com
 

 

2012 7月

Brown Sugar Genger
 
生姜入りの商品に目がないという城間さん。
生姜あめに始まり生姜ミンティア、生姜グミ、生姜の原液を使ったジンジャーエールなど、生姜と名のつくものは片っ端から購入していると言う。
 
「中でも今一番のおすすめがこれ。
生姜と黒糖の粉末、ブラウンシュガージンジャー。
あまりのおいしさに衝撃を受け、すぐにファンになりました」
 
黒糖と生姜の組み合わせは珍しくないが、両者の配分がばっちり決まっているものはなかなかないと言う。
 
「あまりに生姜風味が強すぎて使いづらかったり、逆にほとんど生姜の香りがしなくて物足りなかったり。
『ちょうど良い!』って思えたのはこれが初めて」
 
プレーンヨーグルトに混ぜるのが、城間家の朝食の定番。
 
Brown Sugar GINGER
 
「黒糖の甘さが優しくておいしいんですよ。でも…」
 
Brown Sugar GINGER
 
「もうちょっと足しちゃおう(笑)
おいしいから、ついいっぱい入れたくなるんですよ〜」
 
ヨーグルトと生姜、あまり思いつかない組み合わせだけれど違和感はなく、むしろ生姜のほのかな風味がほどよいアクセントに。
 
「子どもたちも大好きですよ、さらにコーンフレークを混ぜて食べてたり」
 
直接パンにふりかければシュガートーストにも。
 
Brown Sugar GINGER
 
さらさらとした粉末が、パンの湿り気でしっとりなじむ。
 
「バターを塗った上からかけてもおいしいんです」  
 
Brown Sugar GINGER
 
どんな食材にもよく合い、甘いものが食べたくなったときに気軽にプラスしていると言う。
 
「生姜と同じくらいコーヒーも大好きで一日に何杯も飲むんですが、普段はブラック派。でも、疲れてるときや甘いのが飲みたいときはこれを入れて飲むんです」
 
Brown Sugar GINGER
 
生姜風味が強すぎる商品だとコーヒーに入れるには少し抵抗を感じるが、コーヒーの苦みでほとんど消えてしまう程度の香りなので問題なし。
 
「黒糖自体がまろやかだしヘルシーなイメージもあるから、気兼ねなく入れられるのも嬉しいですね」
 
生姜はやんばる産で着色料や防腐剤も無添加と、安全性も高い。
 
「だからクセがなくておいしいのかも。
のどにツンとする感じもない。
家族にも安心して出せるし、生姜が苦手な人もこれなら大丈夫だと思います」
 
Brown Sugar GINGER
 
そのままお湯に入れて混ぜれば黒糖の甘みが美味しいしょうが湯に、
ミルクティーに入れたらチャイ風に。
 
「風邪をひいたときは普段以上によく飲むようにしています。
からだがぽかぽかしてすごく温まるから、冷え性の人にもおすすめですよ」
 
原材料の欄にはコショウ科の植物「ヒハツモドキ」の名も。
 
「八重山では『ピパーチ』って呼ばれているコショウですよね。
身体があたたまるのはピパーチのおかげもあるのかも?」
 
Brown Sugar GINGER
レトロなアメリカ風パッケージも可愛いらしく目をひくが。「実はアメリカとぜんぜん関係なくて、製造元『共栄社』の方が黒糖製造中の写真らしいですよ(笑)」
 
家に在庫がなくなると落ち着かなくなるほどハマっているという城間さん。
 
「許田インターで売ってるのですが、これを買うためだけに高速乗って行ったこともあるくらい(笑)。
サイズ感も良いし、200g 入りで400円とお手軽なので、友だちにすすめたくてしょっちゅうプレゼントしてます。
北部に行くときは必ずいつもまとめ買い。
南部でも買えるようになったら嬉しいなぁ〜」
 

写真・文 中井 雅代

 
 

2012 7月


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若者の就労支援で活躍されている工藤氏が、若者の就活のヒントについて
語ります。 
 
対象:すでに学校を卒業し、就職活動に取り組んでいる若者およびその保護者
日時:平成24年8月4日(土) 14時~16時(13時受付開始)
場所:沖縄県立博物館・美術館(講堂)
定員:150名 *要予約(定員に達し次第、しめ切ります)
 
申込み方法:電話またはメールにて申込み
 
お問合せ先:沖縄県キャリアセンター 未就職者支援及び定着支援事務局
メールアドレス:entry@cariate.com
電話番号:098-866-5465
 
*講師について
工藤 啓(くどう けい)
1977年東京都生まれ。成城大学を中退し渡米。帰国後「育て上げ」ネット設立。
2004年にNPO法人化し、無業の若者の就労支援事業を行う。また、内閣府など
多数の評議委員を歴任。
 

2012 7月


 
宮沢賢治・作  清川あさみ・絵  リトルモア ¥1,890/OMAR BOOKS
 
―色と石のはなし。―
 
先日、絵を描いている人から面白い話を聞いた。
自分の興味、関心が「人」から「植物」へ、「植物」から「鉱物(石)」へと変わってきたら人として完成に近づいている、のだそうだ。
はあ、なるほど~とため息をついたのは、確かに周りを見渡してみると思い当たる人が何人かいる。中にはまだ若いのに、無類の石好きの女性はとても落ち着いて穏やかな佇まい。素敵な大人、という感じなのだ。
 

 
それで話は飛びますが、今回お薦めする新刊『グスコーブドリの伝記』。
あの宮沢賢治の代表作の一つが、布・糸・ビーズを使った美しい作風で知られる清川あさみさんの手で生まれ変わった本作。
今店内に並んでいるこの本を手にしたあるお客さまの感想が、またはっとさせられるものだった。この本の表紙を見てすぐに
「何だか石みたいだね。この色合いに似た石を見たことがあるよ。不思議だけど何も手を入れてないのに自然にこういうのはあるんだね。」
という話をされた。 
  
様々な色々のグラデーション。素材の異なる布のコラージュ。キラキラと反射する沢山のビーズ。それらが繊細かつ絶妙なバランスで繋がり重なり合ったイーハトーブ。
 
偶然なのか意図してなのか分からないけれど、清川さんが紡ぎあげた世界は、自然に(もしかしたら私たちのすぐ近くに)転がっている石に似ていた。
そして植物や鉱物採集に熱中していた宮沢賢治。これを聞いて深く納得するものがあった。
  

 

 
ストーリーを紹介しておくと、ブドリと妹ネリの住むイーハトーブの地を飢饉や火山噴火などが起こります。
たくさんの家族が楽しく暮らせるように、自然の猛威に知と覚悟をもって立ち向かうブドリ。その一生涯が描かれたお話。
  
宮沢賢治の作品では『銀河鉄道の夜』があまりにも有名だけれど、こちらも隠れた名作。
 
今私たちが手にしている幸せは何かの犠牲の元にあること。
彼の主要テーマの一つ、「自己犠牲」が悲しくも美しいラストを結ぶ。
今こそ読まれる、また長く読み継がれるべき作品です。

OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp
 

2012 7月

 
◆日時:8月4日(土)
◆時間:17:30開演(18:00開場)
◆料金:5,000円(全席指定)
◆会場:パレット市民劇場

◆チケット取り扱い
デパートりうぼう
マンサニージャ
富原千智フラメンコスタジオ
[カンテ]ファン・ビジャールjr、アントニオ・ビジャール
[ギター]エル・ペル
 
[バイレ]
メルセデス・デ・コルドバ(ソレア・ポル・ブレリア)
ファン・ホセ・ビジャール(シギリージャ)
具志堅真未香(タラント)
富原千智(ティエント)
松田いちえ(アレグリアス)
山本純子(ソレア)
 
http://www.facebook.com/events/382021141856003/
 

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2012 7月

coqu
@Coqu

 

http://coqu.ti-da.net

 

coqu
磁器のアニマルフック
左 … ¥800
右 … ¥1,200

 

 

coqu
sa.te.la (サテラ)
フラワーサンゴピアス … ¥12,600
フラワーサンゴブレスレット … ¥17,850
フラワーサンゴネックレス  …  ¥17,850

 

 

2012 7月

マザーツリーロゴ
 
簡単リフレクソロジーで心もカラダもキレイに。セルフマッサージや家族とのコミュニケーションに。。。
ご家庭できる リフレクをお伝えします。簡単なリフレクのテクニックを実践してみませんか?。
マザーツリー。スタッフによる簡単リフレク&レメディー講座第2回目「リラックス」では、レスキューレメディーにプラスして自分を緩めるサポートをしてくれるレメディを一本。お一人でもご夫婦やお友達と揃ってのご参加もお待ちしております。
 
開催日:8月3日(金) 
時間:10時~11時半
場所:あやかりの杜 2F 和室にて
ブログ:http://mothertree.ti-da.net/e3910869.html
 

2012 7月

ナガオカ ケンメイ
 
「何をデザインと呼ぶかということを考えると、沖縄でいえばシーサーもデザインだと思うんです。東京にいるときにはそんなこと考えもしなかったのですが、沖縄に実際に来て、沖縄の人々の生活にその存在が想像以上に密接に関わっているのを目の当たりにして、これはやはりデザインだろうと」
 
良いものを長く大切に使う「ロングライフデザイン」という独自の観点から商品をセレクト、販売する「D&DEPARTMENT(ディアンドデパートメント)」。
その経営方針も、47都道府県においてそれぞれ現地のショップをパートナーとし、協力しあって拠点作りを進めるという独特のスタイル。
1号店となった東京に続き、大阪、北海道、静岡、鹿児島に次いで6店舗目となる沖縄店がオープンした。
 
商品はいずれもデザイン性を備えているとうだけでなく、地域の「らしさ」がしっかり表現されているものばかり。
 
沖縄の沖縄らしさとは? そしてデザインとは?
D&DEPARTMENT代表のナガオカケンメイさんにお話を伺った。
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 
d&d沖縄入り口
 
– – – D&DEPARTMENT PROJECT TOKYO のオープンに始まり、目で見てわかるデザインから体験のデザインまで、様々な場所にデザインを見出していらっしゃいますが、ナガオカさんの考えるデザインという概念の範囲はどのくらい広いのでしょうか?
 
そこからきましたか(笑)
実は、僕自身そこに一番興味があるんですよ。
僕はいわゆるデザイナーで、いわゆるデザイン業界というものも存在します。最初のうちはデザイン業界の中で見たり聞いたりするものがデザインだと思っていたんです。18歳から35歳くらいまでは。
でも、そこにあるものはデザインじゃなくて、そこ以外にあるものがデザインじゃないかなと今は思っていて。普通はデザインと呼ばないようなものと言うか…。
簡単に言うと、デザイナーの名前がスっと出てくるようなものはデザインと呼ばない方がいいんじゃないかなと思うんです。
 
例えば、この椅子(「カリモク60」)はD&DEPARTMENTで復刻させたもので、こういうのがデザインだと僕は思うのですが、普通の人が見たら誰がデザインしたかなんてわからない椅子だし、ブランド名が有名だったわけでもなくて。
僕が今デザインと呼びたいものは東京以外の場所に多くあるのは確かなのですが、じゃあその領域はどこまでに到るのか、今まさにそれをテーマにして活動してるんです。
 
– – – だからこそ全国を回られて、デザインと呼ぶべきものを発掘しているということなのでしょうか?
 
そうですね。今やっているのは「これはデザインと呼ばれているけどデザインじゃないよ」とか、「これはデザインなんて呼ばれたことないと思うけど、デザインだよ」という領域を決める作業ですね。
その選別は、それぞれの土地に実際に行かないとできないんですよ。
 
– – – 全国共通の条件のようなものがあるわけではないんですね。
 
ないんです。あると思っていたんですよ、最初は。
でも、それはあくまでも東京から見たその土地のイメージに過ぎなくて。訪れる前に「これはデザインだよね」という話もするけれど、実際にその土地に赴くと、もしくは住んでみると新たに見えてくるものがあるんです。「こういうのをデザインと呼ばないといけないんじゃないか」と、その土地に来て初めて感じるデザインもあるわけです。
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
– – – 逆に「これはデザインではないと最初は思っていたけれど、沖縄に来てみるとやっぱりこれはデザインだな」というものもありますか?
 
あります。例えば、シーサーなんて完全にデザインですよね。東京にいるときはいわゆる沖縄の観光要素の一つだとしか思っていなかったのですが、沖縄に来てみると正統派もあればキャラクター系もあって、これだけ多種多様なシーサーを沖縄中の人たちが日常的に使っている。となると、あれはやはりデザインですよね。
 
デザインってわかりやすい言葉に無理矢理置きかえたら、「コミュニケーションの手段」だと思うんです。沖縄の人たちはシーサーを門に置いたらこういう意味があるという風に、第三者に対して意味を発信しているわけですから。
それを応用して名刺にイラストをつけたり、本の表紙にイラストとして描いたりして、それを見た人にこう感じてほしいと思う…..つまりそれがコミュニケーションをとっているということになるんじゃないでしょうか。
そういう意味でもシーサーはデザインなんだろうなと思います。
 
自分が30年住んだ東京に目を向けると、同じようなものがあるかな?と考えてしまうんですよね。
それに比べると、沖縄はデザイン的なものがとても多い地域だと思います。
米軍ハウスだってそう。あれもデザインじゃないですか。
看板のないコンクリート打ちっぱなしの建物も、沖縄の建築デザインの特長の一つですよね。それに、看板すらなく、何も貼り付けられていない建物が多いと感じました。東京なんて強風が吹いたら吹っとびそうなものばかりが建築物についてるけど、沖縄の街の風景にはそういうものが殆どない。
そういうその土地ならではの風景もデザインだと思うんです。
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
– – – 沖縄らしいデザインとは何だと思われますか?
 
そういうことを、まさに沖縄に住んでいる方々に見つけてほしいんです。ですからこちらから提案することはあまりしないんですね。
沖縄では「OKINAWA STANDARD(オキナワスタンダード)」というチームと組んでいるので、そちらのスタッフに見つけてもらい、僕らにも教えてほしいなと。
他都道府県のショップも同じです。それぞれの土地のチームと「ロングライフデザイン」と言うキーワードだけを共有して、例えば、北海道に住んでいる方々にとってロングライフデザインと呼べるものやことはなんだろう?と北海道のスタッフに模索してもらい、それを僕らにぶつけてもらう。その上で「確かに!」と納得して決定する場合と「そっ…それは微妙…」という場合があって(笑)。
 
東京本部主導で、型にはめてやっていくように見られがちなのですがそうではなくて、僕らがやっているのは、その土地で長く愛用されているものの中からその土地の本質を見つけ出そう、そのためにみんなが集まる場所を作ろうという発信。こういう意識や行動の拠点を一緒にやりませんか? と。
 
一見、家具や食器を売っているショップにしか見えないのですが、イベントをやったり、同じ意識を共有するネットワークと繋がったり、果たしている役割は商品の売買にとどまらないんです。
地元のひとが僕らと関わることによって気づくことがあったり、逆に僕らもそれによって沖縄ってこうなんだなって気づいたり。また、地元の方の品物の選び方に変化が生まれたりも。
  
目標やテーマはありますが、何をセレクトするのかが具体的に決まっているわけじゃありません。
例えば僕が一定期間沖縄を見た上で「これよろしく〜」とセレクトするんじゃなく、「また◯ヶ月後に来ますので、沖縄らしいものを集めてくださいね」という感じ。それで再度訪れた際に商品を見せてもらって「へ〜、なるほど! こういうものがあるのか」と。それをまた僕が東京に持ち帰って、「沖縄ってこうらしいよ」とみんなにも伝えて。
そういうネットワークの繋がり方なんです。
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
– – – 選定から外れる商品はどういったものなのでしょうか?
 
僕が最終的に「これはちょっと…」という感じで(笑)。
例えばお土産屋でお土産風に売られているけれど、でも実は沖縄の人でも使ったことないでしょ? というものだったり。
「沖縄らしいもの」というテーマで探すと、ついそういう沖縄らしく作られたものを思い浮かべがちなのですが、そうではなくて沖縄の人の生活に普通に根ざしている、沖縄の人が気づきもしないものにぴったりの商品があったりするんです。
身近すぎて「えっ? これ?!」みたいなものが(笑)。
 
– – – 沖縄のスタッフと意見が合致しないこともやはりあるのでしょうか?
 
あります。地元の人しかわからないものを優先しないとダメだとは思いますが、デザイン性という基準は外せません。
というのも、僕らの活動のターゲットは20〜40代、つまり日常でデザインを取り入れている世代に定めているからです。
そういう人たちのことを考えた時に、「このパッケージが沖縄でどれだけ歴史があっても、興味を持ってもらうことはできなんじゃないかな?」という理由で選定から外すことはあります。他の店舗では商品のパッケージを取り去り、透明にして販売したこともありますね。中身は良いのにパッケージがこんなに昔のまんまだと…とか。昔のまんまでもかわいなーと思えるのであればもちろん問題ないのですが。
 
ダサイというよりも、さきほどの話に戻りますが、コミュニケーションを放棄しているようなパッケージがたまにあるんですよ。それは50〜60代の方にとっては良かったりするので、そういうパッケージが悪いというわけではなく、僕らがコミュニケーションをとりたいターゲットには合わないんじゃないかな? と。
その部分は僕らが判断しますが、それ以外のジャッジは沖縄の人にしかできないのでおまかせしています。
 
洋服と一緒だと思うんです。どれだけオーガニックで肌に良いといっても、ダサくて着られない服ってあるじゃないですか。それと一緒で中身は食品としてのクオリティが高くても、パッケージのデザインがイマイチだと手が出ない。
デザインも含めて盛り上がってもらいたいという気持ちがあります。
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
d&d沖縄
 
– – – 各店舗のスタッフが候補として挙げる商品には変化は生まれるのですか?
 
もちろん! でも、デザイン(=美しさ)は選定項目のひとつに過ぎなくて、大きなくくりとして「ロングライフデザイン」と言う基準があり、それを満たすために次の項目を設定しています。
 
①修理をして使い続けられる体制や方法があること

②作り手の経済状況を生み続ける適正な価格であること

③売り場に作り手の想いを伝える強い意志があること

④作り手に「ものづくりへの」愛があること

⑤使いやすいこと、機能的であること

⑥危険な要素がないこと、安全であること

⑦計画された生産数であること

⑧使う側が、その商品にまつわる商品以外の関心が継続する仕組みがあること

⑨いつの時代の環境にも配慮があること

⑩美しいこと 
 
デザインに関する項目は⑩のみ。このジャッジだけは僕が行いますが、それ以外の9項目はいずれも現地のスタッフが判断するんです。
自分で使っても壊れないとか、修理体勢がしっかりしてるとか交換できるとか、そういう条件をすべて満たした上で、最後の最後に「これってイケてる?」と。
デザイン性だけで選んでいるわけではないんですよ。
10番目の項目も現地スタッフが判断できるようになるのが目標で、すでに完全にお任せしている店舗もあります。
 
– – – すでに選定されている商品に見られる沖縄らしさとはなんでしょうか?
 
やはりアメリカの血が入っていますよね。それはとても強く感じます。
特に食に関するデザインは顕著で、飲み物のパッケージなどアメリカ的な要素がよく見られます。他国の要素がこれだけ色濃く表れている都道府県はほかにないですね。東京みたいにミーハーで色んな国の要素を取り込んで…というような生半可なストーリーじゃなくて歴史があるし、アメリカの人も沢山住んでるし。
 
昨日、コザのとあるレストランに連れて行ってもらったんだけど、一歩中に入ると完全に……よくわかんないスタイルで(笑)。基地のレストランの厨房にいたひとが独立してやっているお店らしいんだけど。カツレツ、オムライス、スパゲッティがワンプレートに盛られていて、「食べきれんわー!」って(笑)。ボリュームがあってアメリカ人好み。だけど客はほとんど日本人。でも完全に日本じゃないっていう、沖縄らしい良さのある店でしたね。
 
d&d沖縄
 
OKINAWA STANDARD
 
OKINAWA STANDARD
 
– – – 「d design travel」など観光におけるデザインにも注目なさっていますが、観光立県である沖縄の観光には、何か問題点があると思われますか?
 
あるあるある!(笑)
沖縄観光というと大きなネタが10個もなくて、しかもずーっと変わってないじゃないですか?それを無理矢理進化させられても困っちゃうし、東京みたいにスカイツリー作られても困っちゃう。
何もしなくても新しい角度から沖縄らしい観光を見つける必要があると思っていて、僕らはそのことにとても興味があるんです。
もしくは、ものすごく沖縄っぽい要素を使ってめちゃくちゃ新しいものを作っちゃうか。
この2つはこれからの課題。
例えば米軍基地だったところを買い上げてモールをつくるんじゃなくて、買い上げてそのまんまにしちゃうとか。おもしろくないですか? 普通は入れないところに入れるっていうだけで観光になるんじゃないかと思うんです。
そういうのはすごく沖縄らしくて沖縄にしかできないこと。
 
例えば、沖縄のデザイナーが東京からやってきたデザイナー30名を引き連れて沖縄を案内しようとすると、きっと一般的な沖縄の観光地じゃないところにも行くと思うんですよ。そういう場所をもっとアピールしていく必要がありますよね。
昨日もまさにそんな感じで、沖縄のインテリアデザイナーが例のレストランに連れて行ってくれたんです、「おもしろいところがあるよ」って言って(笑)。
でも確かにああいうとこ連れて行かれちゃうと「なにこれ〜!!」ってびっくりもするし、楽しいですよね。東京にはああいう店はないし、おいしいとかおいしくないとか以前の問題で、文化なんですよね。僕らにとっては異文化。沖縄らしい文化のどまんなかに投げ込まれるから、すごい刺激的ですよね。
実際に出される料理はまあ、ハムカツランチみたいな感じで「これは…沖縄らしいかなぁ?」とか思いながら(笑)。
でも、そういうのをひっくるめた環境が異質だから、沖縄に来たぞー!っていう実感もできますよね。
 
OKINAWA STANDARD
 
– – – 旅行ってそういうことですよね。普段の生活ではありえないことを体験できる。
 
そうそう。城址に行って歴史を感じるのもいいんだけれど…
あ、でも、城址の中に沖縄で活躍している建築家がおしゃれなカフェをつくったりするのもいいかもしれないですね。
なんの接点もないのに新たな観光要素を作ってしまうことだけは反対ですが、まだまだ発掘できる要素があるんじゃないかと思います。
今の沖縄の観光は、大規模な建物で大人数を動かすものが中心になっちゃってますよね。何万人も動員しなくても沖縄らしさを伝えるものは他にもっといっぱいあると思うんです。
 
やちむんの里に宿泊施設を作ったらいいのにな〜とも思いますね。滞在しながらやちむんを焼けたり。
今の若い人たちが求めている観光地は、月間何万人動員した、ということが話題になるような場所じゃないと思うんです。
 
D&DEPARTMENT沖縄店は、宿泊施設を完成させるという段階がまだ控えているんですよ。
今は第一段階。MIX-life styleさんと一緒にD&DEPARTMENTをやること。
第二段階は20〜30部屋の客室をもったD&DEPARTMENTのホテルをつくること。
だから、まだまだこれからなんです、沖縄は。楽しみですね。
 

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私たちにとっての「当たり前」の中にもデザインがある。
シーサー、ジュースの瓶、アメリカ風なワンプレート大盛りご飯、外人住宅…
話題性だけを狙った観光スポットを新たに生み出すのではなく、いつも目にしている当たり前の風景の中にひそむヒントに気づき、掘り起こしてみよう。
私たちにとっての日常こそが沖縄らしさ。
「うちなーんちゅにとっての当たり前」に、もっと誇りを持ったっていい。
 

写真・インタビュー 中井雅代

 
d&d沖縄入り口
 
D&DEPARTMENT
http://www.d-department.com/jp
 
D&DEPARTMENT PROJECT OKINAWA by OKINAWA STANDARD
宜野湾市新城2-39-8 2階
098-894-2112
open 11:30〜19:30
close 水曜日
ブログ:http://www.d-department.com/jp/shop/okinawa/blog

 


 
 

2012 7月


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定員  50名 事前予約あり
場所  チルドレンズセンター2F
 
 
 
各講座のお問い合わせ・ご予約は
公益財団法人沖縄こどもの国 098-933-4190