今だから、地震について⑦ 地震発生時の火災を防ぐ

まず、阪神・淡路大震災の写真をご覧ください。





煙が上に上がっているのがわかりますよね。


つまり、無風、もしくは吹いていても非常に弱い風だったということです。
もっと強い風が吹いていたら、被害はさらに拡大していただろうと言われています。


阪神・淡路大震災の時、火災によって多くの人が亡くなりましたよね。風が吹いていたらもっと被害が大きかったんですね。。
今回の地震でも多くの火災が起こりましたよね。地震と火災のダブルパンチ、火災はこんなに恐ろしいものなんだと痛感しました。



消太郎:阪神・淡路大震災では、全火災の約3割が「電気」に起因するものでした。中には発生を防げた火災も多いのです。
今日は、「地震発生時の火災を防ぐ」対策をお話します。


まず、電気火災を防ぐ上で有効な、地震を感知して自動的に電源を切るブレーカーがあるのをご存知でしょうか?設置する場合には、避難上重要な照明器具などの電源はちゃんと確保されるかどうかも確認しましょう。地震を感知しブレーカーが落ちるのは良いですが、照明まですべて落ち、真っ暗になって逃げ遅れたら意味がないですよね。どのような時にどの電源が切断されるのか、把握しておく必要があります。


また、電気機器を購入する際は、どのような安全装置がついているのかを必ず確認してから購入するように心がけましょう。


まったく気にせず購入していました。次からは気をつけてみます。


消太郎:地震では、停電後、電気の復旧時に火災が増加するということについては以前お話しましたよね?


はい。「今だから、地震について①」でうかがいました。


消太郎:例えば暖房器具を使用中に地震が発生し、その周囲に本や洗濯物といった可燃物が散乱する、タンスなどが倒れる。
地震と同時に停電になれば、一時的に火事は回避されますが、電気が復旧すると暖房器具にも通電し、そこで火災が発生します。


ですので、地震が発生したら使用していた電気器具を確認し、停電中であってもコンセントを外すかブレーカーを切っておく必要があります。


停電になったら電気器具はそのままにして避難しちゃいそうですよね。そうすると、避難中に自宅が火事で燃えてしまう場合があるということですね。。コンセントにブレーカー、よく覚えておきます!


次に、ガス機器や石油機器についてです。
1994年にロサンゼルスで発生したノースリッジ地震では、漏れたガスによって火災が発生しました。
ガスマイコンメーターが設置されているお宅では、その特性や使い方を理解しておきましょう。



ガスマイコンメーターとは、ガス遮断装置付きのガスメーターで、震度5以上の地震や、長時間に多量のガスの使用流量が認められた時、また、急激なガス使用流量の増大、ガス圧の低下といった異常が発生した時に、自動的にガスを遮断する装置です。
この機能が働いてガスが遮断された時は、ガスメーターのランプが点滅します。解除するには、自分で復旧作業をする必要があります。


石油ストーブは「耐震自動消火装置付」のもの、ストーブは「転倒時ガス遮断装置付」のものを使用しましょう。


ガスコンロは、周辺の棚などに乗せてある物が落ちてこないようにしましょう。
ガスも復旧時にガス漏れが起きる可能性があります。避難するときはガスの元栓を締めておいてください。


暖房器具の周りに可燃物を置かないといった心がけは、普段の防火方法と基本的に一緒なんですね。日ごろから気をつけておけば、災害時も安心ですね。
ところで、電気やガスの復旧にはどれくらいかかるんですか?



消太郎:被害の状況にもよると思いますが、阪神淡路大震災時の神戸市のライフライン復旧状況では、電気の復旧が7日間、ガスが85日間です。
ちなみに電話が15日間、水道91日間、下水道135日間、ゴミ処理場35日間 です。


思った以上に時間がかかるんですね。


消太郎:電気や電話の復旧が他と比べて早いのは、電線は地上にあるからです。
ガスや水道などは地中に埋めれているので、復旧するには掘り起こさないといけないのです。
日ごろから防火に努めることが地震時の防火にも繋がります。自分の家、地域を守るため、防火に努めてくださいね。


さて、義捐金を送られた方も多いかと思いますが、今日はちょっと違った支援の方法を紹介しようと思います。リボンマグネットってご存知ですか?


あ、車に貼られているチャリティーのマグネットですか?見たことあります。


消太郎:そうです。今回の地震で被災した方を支援するためのバージョンも発売されています。

HP:http://www.ribbonmagnet.jp/support_our_japan
売り上げはすべて義捐金として送られます。


募金した証として、車の後部などにリボンマグネットを貼ることで支援の輪が広がります。他都道府県では、消防隊員が購入したマグネットを消防車輌に貼っているところもあります。


募金したことは自分で言わない限り他人にはわかりませんが、こうして目に見えると支援の輪が広がって行きそうですね。友人にも話して一緒に購入したいと思います。沖縄でももっと広がると良いですね。


消太郎:今回の地震は今までにない大規模災害です。支援の輪を広げ、そして継続させて行きましょう!