秋分の日も過ぎたころから、Shoka: の周りの森でクロイワツクツクが一斉にジーワジーワッと鳴き始めて「秋だねー」と言いたいところですが、まだまだ30度越えの日々で残暑が厳しい沖縄ですね。
そんな中、約3年半ぶりにShoka: へ 小野哲平さんの器と早川ユミさんの服がやってきました。
私も1枚持っている哲平さんのお皿。不思議と色々ある器の中からすっと手にとってしまう魅力があるのです。
手に収まりがよくやさしい肌触り。
どんなお料理も受け止めてくれそうなその表情は、力強く、けれど、やさしくてあたたかい。
小野家では、大皿で来客もお弟子さん達も一緒に料理を囲むのだそう。
大皿から取り分けてみんなで同じご飯を食べる。
まさに、”同じ釜の飯”スタイル。なんて平和で、なんてしあわせな光景。
お話会で哲平さんがおっしゃっていたのが、「ろくろは、レコーディングのようなもの」という言葉。
その時々の感情を写していくようなもの。なのだと。感情の放出。
だから、できるだけよろこびの感覚を表して、包み込む器を作っていきたいとも。
そうか!それで毎日使いたくなるのかも。
やさしくてしあわせな器たち。
アジアを旅して集めた様々な布で作られる、早川ユミさんのお洋服。
布作家で、エッセイストのユミさんは、いろいろな事を日々、くらしの中でこなしていく
ちくちく仕事に執筆活動、それからお料理、畑仕事、日本ミツバチの養蜂家・・・
働き者のユミさんの作る服は、基本的に仕事着。
畑でゴボウの種を収穫するときも、ちくちく仕事をしているときだって、土に近くて土を感じる衣服たち。
世界のさまざまな国の布で、日本のもんぺやスカート、農民服をちくちく。
世界には、美しい農民服をきて農作業をしている人達がたくさんいてその風景がまたうつくしいんだよ。
と話してくれたのが印象的。
動きやすくて機能的なのだけど、世界中のうつくしい布たちでつくられた素敵な服たちには、必ずどこかにビーズや貝、陶器のボタンそれから刺繍糸でポツポツとモチーフなどが付いている。
それは、まるで背守りのように。
いつでも服にお守りがついているとおもうと、なんともしあわせな気分になる。
そんなお洋服を着て、毎日の家事や庭仕事をこなす時間が愛おしくなりそうですね。
小野哲平さんのやさしい器たちと早川ユミさんのしあわせな服たちがShoka: でじっくりみれます。
くらしの中にすっと溶け込んでくれるような、器と服たちにぜひ会いにいらしてくださいね。
倉富 麻紀
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「小野哲平 + 早川ユミ 企画展 -土がある 布がある-」
10月6日(金)~15日(日) *会期中無休*
Shoka: でも自宅でも哲平さんの器がフル回転。気づくと手にとって 和洋中の全てをこれで賄っている。なぜだろう? と、食器棚の中を じっと観察。すると、あれれ? 哲平さんの器だけほわーっと光って 見えてくる。あまりに不思議で、本人にもそのことを訊いてみた。
返ってきた言葉は胸に響いて、今もなお深く染み込んでいる。やはり 人の仕事にはその人の思いが宿るのだ。
高知県谷相の人里と自然のちょうど境界線に住んでいる早川ユミさんはいつも少しだけ微笑んで、何か話したそうに口をつんと尖らせている。布作家という肩書きだけれど、エッセイスト、畑人、日本ミツバチの養蜂家でもあるのです。自分の興味のあることにえいやっと飛び込んでどれも楽しげにこなしている。ソフトで可愛らしいボイスで話す、勇猛果敢な探検家。アジアを旅して大好きな布を集めては、一つ一つ手作りの服や雑貨を作っている。そんなユミさんの作る服たちはくらしの中の仕事着。女性のお肚の中の太陽が目覚めるような元気な衣服。今回の企画展にはお洋服の他に彼女が書いた本や、夫である小野哲平氏の旅茶碗を包む布、ちくちくもんぺ種まきエプロンも並びます。彼女の元気がたくさんの人に届きますように。
場所:暮らし楽しむものとこと Shoka:
沖縄市比屋根6-13-6
日時:2017年10月6日(金)~15日(日) 12:30~18:00 (会期中火曜休)
TEL:098-932-0791
H P:http://shoka-wind.com/
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暮らしを楽しむものとこと
Shoka:
http://shoka-wind.com
沖縄市比屋根6-13-6
098-932-0791(火曜定休)
営業時間 12:30~18:00
info@shoka-wind.com