火災のニュースで「逃げ遅れにより◯人死亡」なんて話をよくを聞きますよね。
そもそも、どうして逃げ遅れたりするんですか?
だって、火の中でも走って逃げればどうとでもなりそうなのに・・・
消太郎:火災の死因トップが一酸化炭素中毒であることは、知っている人も多いのでは?
でも、一酸化炭素って一体どういう気体なのかは、みなさんあまりご存知ないかもしれません。
吸うと苦しくなる気体?鼻にツンとくる香り?
実は、一酸化炭素は無臭なんです。
自分でも気付かないうちに体内に入り込み、
気付いた時には身体を動かすことすらできない場合もある、怖い気体。
しかも、沖縄は本土に比べると木造の家が少ないですよね。
鉄筋コンクリートなどの耐火造は木造よりも気密性が高いため、酸素が少ない状態で燃える「不完全燃焼」が発生しやすく、
一酸化炭素中毒も発生しやすいので、注意が必要です。
天井まで届くなど火勢が強くなっていたらすぐに避難し、消防に連絡してください。自分で消そうと無理している間に、知らず知らず一酸化炭素が体内に蓄積されてしまいます。
就寝中に火事になり、気付いた時にはすでに煙が充満していたら?
消太郎:相当量の一酸化炭素が発生している可能性が高いです。
新鮮な空気は壁と床の角などに残されているので、身を低くしてその空気を吸うように逃げてください。
それか、息を止めれるのであれば、息を止めてダッシュ!
では、就寝中でも早めに火災に気づくことが重要なんですね。
でも早く気づく方法ってあるでしょうか・・・。
消太郎:ありますよ!
「住宅用火災警報器」を設置することです。
アメリカでは1970年代、火災で約6000人の死者が出ていました。
その後、住宅火災警報器の設置が義務化され、普及率が伸びると同時に死者数は減少、現在では3000人とほぼ半減しました。
アメリカで住宅用火災警報器は、「もしものために備える」ことと「命を救ってくれる」という意味で、「最も価値ある生命保険」と言われています。
死者数が半減とはすごい!
そんなに効果があるのに、日本では設置が義務化されていないんですか?
消太郎:平成18年6月から、 すべての住宅、アパート、共同住宅に設置が義務付けられているんですよ。
既存住宅については、各市町村条例によって、平成20年6月1日~平成23年6月1日の間で設置義務化の期日が決められています。
今年の6月1日までって、本当にもうすぐですね。
消太郎:そうなんです。
では、次回は住宅用火災警報器について詳しくお話します。
消太郎