**ネタばれあり**
素晴らしい作品です。
時代背景があるにしろ、この生活は、本当に身近な問題だと思う。
いろんな社会的な問題を詰め込んだ作品。そのうえ、愛も希望も、笑いもある。
私が感じたテーマは「Love yourself(自分を愛すること)」
自分が愛されるべき存在であることをプレシャスは知らずに生きてきた。
このころのハーレムはやっぱりまさにこんな感じ。HIV に対する認識も全然ないし。
実際過酷なんだけど、プレシャスの状況は、「特別」ではなく、こんな環境はまわりにゴロゴロありました、私がニューヨークに住んでた時もそうだけど、フロリダでもそうだった。
今は少しは変わっていることを祈るばかりです。
主演の ガボレイ・シディベ。
素人なんだよね?
自然な演技が素晴らしい。大きいんだけど、身体が敏捷ですごいと思います。
母が投げつけるものを素早くかわす。
時代背景的にライトスキンのBF(ボーイフレンド)がほしい、と言っていたのが、笑えた。
私がツボだったのは、“ Incest(近親相姦)” と“ insect(昆虫) ” の言い間違い。
全然意味は違うんだけど、「what’s the difference(どう違うって言うのよ?)」とジョークを言う、プレシャスに希望を感じました。
彼女を救う、レイン先生。
美しいポーラ・パットンが好演。
この人、いままで知らなかったけど、ロビン・シックの奥さんだったんですね。
最強カップルだなあ。で今月第一子が誕生。
マライア・キャリーが意外に好演。このひとの演技にはじめて感心しました。
今までは、なぜ演技をしたがるんだろう?と思ってたけれども。
クレジットみるまで気がつかなかったのが、ナースジョン役のレニー・クラヴィッツ。
すごいキューとだと思っていたらレニー・クラヴィッツだった。
化けましたね。あの衣装にだまされた。かれも非常によかったです。
圧倒的な演技を見せてくれ、オスカーまで受賞したモニーク 。
コメディエンヌやホストとして、かなり有名ですが、今回は体当たりで文句なし。
最初から最後まで、「どうよ、この女?」と思うほどひどい。
彼女の台詞、全部、ピー音入りそうなくらい、F・B・Sワード(FやBやSで始まる罵り言葉) の連呼。
1つのセンテンスにどれくらい入ってるのか?と思います。
娘を Bワードで呼ぶなんて考えられない。このひともまた、どういう教育をうけて、どういう環境で育ったのか?そこまで考えさせられました。
プレシャスは大きく変わって、自分を愛し、他を愛せるようになった。
もちろん、病気のこととかほかにもたくさんあるけど、希望がいっぱいのエンディングに、皆勇気を与えられたと思う。
KEE
<ストーリー>
実父と義理の父によって妊娠を2度させられ、母親(モニーク)からは精神的にも肉体的にも虐待を受ける16歳の少女プレシャス(ガボレイ・シディベ)。悲惨な家庭環境に生きる彼女は、学校の先生や友達、ソーシャルワーカー(マライア・キャリー)らの助けを借り、最悪の状況から抜け出そうとするが……。
<キャスト>
ガボレイ・シディベ
モニーク
ポーラ・パットン
シェリー・シェパード
マライア・キャリー
レニー・クラヴィッツ
他
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