2011 7月


 
「愛を知る誰もが経験のある、
しかし誰も観たことのないラブストーリー」

 
観賞直後の私がこの副題を解釈するとこうなる。
「誰もが経験済みなんだから
それを映画でわざわざ観なくても…。
観なくてもいいようなもんだから
誰も観たことがないんじゃないの? 」

 
シンディとディーンの愛の始まりと終わり。
主人公の名前を「あなた」と「あなたの彼」に入れ替えれば
それはまさしく「あなた」の映画になる。
それくらい経験済みのことだらけ。

 
ストーリーだけなら観る価値はそうない。

 
ではなぜ「観るべし!」とタイトルで押したのか。
試写後の女子会がなければ、
そう思うまでにはきっと至らなかった。
企画してくださった桜坂劇場の下地さんに感謝。

 
女子会に集まったのは、
もしかしたら明日の、もしくは昨日の「シンディ」たち十数人。
 
感動した!泣いた! と言う人あれば、
退屈な日常を延々見せられただけだった… と思う私あり。
ひっかかったシーンもそれぞれに違う。

 
「あんな手作り曲、なんてもらったら興ざめ」
「一度嫌になったら、ちょっと触られるのだって死ぬほど嫌! 」
とのシンディへの強い共感の表情を見た直後、
「あれは別れてないの、あの続きがあるの」
「私もこういう時期があったけど、この悪い状態でもまた愛し合うようになるものよ」
と、冷静に未来を語る声を聞く。

 
面白いことに、誰の感想にも、誰もが完全なる同意はしない。

 
そう、この映画の神髄はここにある。
観る側の育ちや恋愛遍歴、人生の今いるステージの違いによって、
「ブルーバレンタイン」はオレンジにもブラックにも、もしかしたらピンクにすらその色を変える。
そしてその見えた色が、言えば自分自身を映す色なわけで、
そこから例えば、
自分が「王子様を待つ小娘」か、「愛とは何たるかを知る大人の女」か、
どちらの段階にいるか分かったりする。

 
得てして映画を作る側の人間は、世に伝えたい、世に問いたいという熱い想いを持っている。
だからその想いを映画の中に盛り込む、それも鬱陶しいほどに。
そういう映画の感想は「是」か「非」かにきっぱり別れがち。
決して自分の無意識下にある考えを意識下に引き上げたりしない。

 
全てを観る側に委ね、
何も押し付けないし、何も教えないし、まして諭したりなんてしない。
そのメッセージ性の弱さゆえに、この映画は玉虫のように色を変え輝くのだ。
 

昨日から上映が始まっているが、
惜しいことにチケットに女子会のオプションはついてない。
なので、友人や同僚、姉妹、母子で集い観てほしい。
皆の見た色数が多ければ多いほど、この映画の良さがわかる。
裏を返せば、一人で観るとこの映画の醍醐味を味わい損ねかねないということ。
そう、女子会前の私みたいに。
 

 
<沖縄での上映劇場>
「桜坂劇場」
上映期間:7/16~
住所:那覇市牧志3-6-10(旧桜坂シネコン琉映)
電話:098-860-9555(劇場窓口)
HP:http://www.sakura-zaka.com
 

2011 7月


 

画像クリックで拡大します

 

三線音楽公演「琉球弧の島唄」
 
公演日:2011/08/20(土)
開演時間:18時30分
会場:小劇場 舞台形式:プロセニアム舞台
入場料一般:3,000円 (全席指定) 
チケット発売日:2011/07/01(金) チケット販売所
 
公演内容
~大島保克が誘う晩夏の夜会~
「島の夜」をテーマに、八重山の歌者「大島保克」の案内で、今、失いかけている故き良き島の情景を回想しながら、島々の唄をお楽しみいただきます。

 
-演目-

八重山の唄【大島保克】 
 「うりずんぬジラバ」「夏花」「下原節」
 「月の真昼間」「トゥバラーマ」 他

 
宮古の唄【国吉源次】 
 「トーガニあやぐ」「根間ぬ主」「伊良部トーガニ」他

 
沖縄本島の唄 【徳原清文・金城恵子】
 「ナークニ」「かいされー」「トーガニ」 他

奄美の唄 【中村瑞希】 
 「朝花」「ヨイスラ」「ワイド節」 他

 
[伴 奏] 
  笛:宇保朝輝  太鼓:サンデー    

 
出演者・演目等は都合により変更になる場合がございます。予めご了承ください。
 

 
問い合わせ:国立劇場おきなわチケットカウンター:098-871-3350
 

2011 7月







オーガニックワインと島やさい料理「浮島ガーデン」でフードデザインをしています中曽根直子です。
私は女の厄年33歳のときに体を壊したのがきっかけで、それまで考えたことも興味すらなかった「食べ方」について勉強しはじめました。
マクロビオティックを勉強する中で「食品の恐るべき現状」を知り、驚き呆れ、皆に知らせなきゃ!って、心の底から危機感を抱きました。
いま私たちが食べているものは食べものの顔をしたニセモノだったんだと知ったんです。


それから3年間、雑穀料理の第一人者ゆみこさんの元で勉強し、2年前にオープンしたのが雑穀ベジタリアン料理「ベジんちゅ」という料理教室です。
心も体も元気になる食べもの、料理法を自宅でワイワイ、みんなで作って食べて、おいしいね~って言って笑って、そんなことをしていたら、いつの間にか浮島通りでお店をやることになっていました。


食べ方を変えてから、体調不良も克服し、大きなデトックスも経験しました。だから今、胸を張って言えます。
食べものはあなたの細胞ひとつひとつを作っている。あなたの心も作っている。
もう空腹を満たすだけの食事はやめましょう。
真面目な農家さんが一生懸命心を込めて作った野菜や穀物で、しっかり愛情込めて料理すれば、家族は自然とみんな元気になる。ハッピーになる。


私は食べ方を変えてから、不思議なことがいっぱい起こるようになりました。
願いゴトはたいてい全部叶います…!幸せ体質になっちゃいました☆
ウソだと思ったら、あなたも『浮島ガーデン』幸せを呼ぶ☆島やさい料理、お試しあれ!ハッピーが追いかけてきますよ☆




【ゴーヤとハンダマのカペリーニ】
・ゴーヤ 中くらいの1本
・ハンダマ 50g
・カシューナッツ 15g
・アーモンド 15g
・にんにく(みじん) 小さじ1/2(お好みでもっと入れてもOK)
・梅酢 小さじ1
・オリーブオイル 大さじ4
・塩 適量
・パスタ(カペリーニ) 80g





①ゴーヤのわたを取って輪切りにし、軽くゆでる。









 

②ゆでたゴーヤとハンダマをフードプロッセッサーにかける。もしくは超みじん切り。(多めのお湯は後でパスタをゆでるのに使います)









 

③ローストしたカシューナッツとアーモンドを②に加える。もしくはすり鉢でする。
 





 

④ニンニク、梅酢、塩、オリーブオイルを入れ、ペーストを仕上げる。
 








 

⑤パスタを茹で、氷水で冷やす。








⑥パスタとソース(適量)を絡め、オリーブオイルと塩でソースの濃さと塩味を調整。

 






⑦黒オリーブ、ハーブ、角切りトマトなどをトッピングすれば出来上がり~♪
 






浮島ガーデンではハンダマではなくて、ゴーヤにニガナというニガニガ・コンビでメニュー化しています。この刺激的な苦み、癖になるぅ~!そう言って、リピートしてくださるお客様はたいていウチナンチュですね。ゴーヤーちゃんぷるーに飽きた頃、ぜひ作ってみて下さい。カペリーニなんてちょっとよそ行きなのも、家族に驚いてもらえそうです。
沖縄のでーじアチコーコーな夏を乗り切るには、やっぱりこの地でできた体を冷やしてくれる島やさいが一番!7月はゴーヤのような体を冷やす陰性野菜を積極的に食べて、夏バテ防止をいたしましょう!
次回はこのペーストを使って、びっくりするほど簡単でおいしいおつまみを作りましょうね☆

Text by 浮島ガーデン☆中曽根直子




浮島ガーデン
那覇市松尾2-12-3
098-943-2100
open:14:00~24:00
close:火
HP:http://ukishima-garden.com
ブログ:http://ukishima.ti-da.net

2011 7月


 
≪ハイサイ・てんぷら祭≫
 
ビールや天ぷらを片手に、歌やライブを楽しみながら夏の暑さを吹き飛ばそう!というイベントです。
 
日にち:平成23年7月30日(土) 
時間:18:00スタート
場所:G.プラ(うるま市石川白浜1-5-1)
    ※石川庁舎前にあります。
ブログ:http://nakamotoya.ti-da.net/e3502563.html 
    ブログにてイベント記事を掲載しております) 
 

2011 7月

 
バーバラ・クーニー/さく かけがわやすこ・やく  ほるぷ出版 1470円/OMAR BOOKS 

 
― 海辺で想う、女の子の幸せとは? ―

  
今回も引き続き絵本をご紹介。
夏にふさわしい絵本ということで、バーバラ・クーニー作『おおきな なみ ブルックリン物語』原題はHattie and the Wild Waves。

 
表紙はエメラルドグリーンがかった海に向かう一人の少女の後ろ姿と一匹の黒い犬。
この女の子がひと昔前のニューヨーク・ブルックリンに家族と暮らす主人公のハティー。
彼女の目を通して、周囲の大人や成長していくニューヨークの街や当時の暮しぶりなどが描かれている。

 
この絵本、特に女性に読んでもらいたい!なぜならこの本のテーマの1つが「女の子の幸せとは?」だから。

 
ハティーには事業で成功した父親と専業主婦で芸術肌の母親と、母親のように幸せな結婚を夢見る姉のフィフィ、父親の後を継ぎたい兄のヴォリーがいる。絵を描く事が好きな彼女は自分を取り巻く周りの人々をよく見ていて、「自分はどんな大人になりたいんだろう?」と自問自答している様子が言葉はなくても伝わってくる。

 
彼女が魅力的なのは「みんなが言っているようなことは本当に幸せなのかな」と周りの言うことを真に受けないところ。
夏のバカンスで家族と訪れた海辺でも、一人砂浜を歩きながら海に向かって問いかける。 

 
姉フィフィのようにお裁縫をしたり着飾ったりして、素敵な結婚が唯一の幸せ、と世間一般から見た幸せの図を否定はせずとも、ほんとにそうなのかな、と。
彼女はいろんな大人の生き方を見ながら成長していく。

 
著者バーバラ・クーニー(ブルックリン生まれ。現代アメリカでよく知られる絵本作家。他作品に「ルピナスさん」などがある)自身がモデルとも言えるハティー。
彼女が最後のページで出す答えにハッとさせられます。

 
原題にあるWild Wavesって言うのはたぶん「人生」とか「時代の波」という意味で、その中で流されず自分の結論を出すハティーに共感する女性も多いはず。ついつい拍手したくなる、胸のすくようなラスト。

 
またこの絵本の魅力は、当時のニューヨークのなんとも優雅なお屋敷の室内の様子や、戸外の自然が丁寧に描かれ、全編淡い色合いが美しい。とりわけ海辺の景色が。

 
「いつまでも、いつまでも夏が終わらないといいな」とつぶやくハティ―。
潮の香り漂う、海の近くに行きたくなる一冊。



OMAR BOOKS 川端明美



関連イベント:Trunk presents 『Travel with Picture Books フロム・ボローニャ 絵本の旅2011』 
 

OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp

2011 7月

Reception Party @ CAFE UNIZON 2011.8.21
 
ゲスト
●jimama
●U-DOU&PLATY
●シャーアンゼ(ベリーダンス)
●GRIGRI(REGGAE DJ)
●キース・ゴードン(DJ/琉球アンダーグラウンド)

 
日時:2011年8月21日(日)
時間:OPEN 19:00 START 20:00
入場料:1,500円(1ドリンク込)
 
※台風9号の影響で8/5(金)に予定していたレセブションパーティは
8/21(日)に延期となりました。
出演者も増え、盛り上がること間違い無し!!是非、御来場ください。

 
尚、この日は沖縄に上陸したばかりの「ハーブの力でヘルシーに盛り上がる!天然ものでHighエナジー」ブラジル発パーティエナジードリンク「CATUMA(カトゥマ)」のお披露目があり!先着100名様にミニボトルをプレゼント!!

 
※レセプションパーティではテイスティングもお楽しみ頂けます。小売りなしの話題のお酒をこの機会に体験ください。
 

画像クリックで拡大します

 
G-KEN PHOTO EXHIBITION
OKINAWA ISLAND LIFE

 
2011.08.03 (WED) >>> 09.05 (MON)

 
入場無料
(8/5のレセプションパーティをのぞく)

 
※写真展会場にて限定500部の写真冊子『OKINAWA ISLAND LIFE』(1,000円)発売。

 
——————————————

G-KEN×OKINAWA ISLAND LIFE

 
英語版沖縄ガイド『OKINAWA ISLAND GUIDE』や沖縄をグローバルな目線で紹介するマガジン『OKINAWA ISLAND LIFE』で過去に紹介したレアSHOTや未公開作品を展示

 
——————————————

 
G-KEN Profile

 
‘90年代後半から沖縄カルチャーマガジンHANDSや英字版マガジンなどで表紙、グラビアを担当。沖縄のストリートカルチャーや風景、県内・国内・海外から沖縄に訪れるアーティスト達を撮りおろす。コマーシャルフォト・CDジャケット・アーティスト写真・ファッションカタログ・音楽誌・スポーツ誌・英字版沖縄マガジンと活躍の場は幅広い。

 
—————————————

 
Reception Party
08.05[FRI]
@CAFE UNIZON
Admission fee(入場料): ¥1,500(1 Drink)/OPEN: 19:00/START: 20:00

 
DJ/リミキサーとして幅広いフィールドで活躍する『琉球アンダーグラウンド』のキース・ゴードンをはじめ、『OKINAWA ISLAND LIFE』のバックナンバーで登場した沖縄在住アーティスト、ベリーダンスやフラメンコなどで展開するショーケースをお楽しみください。

 
沖縄に上陸したばかりの、ブラジル発パーティエナジードリンク「CATUMA」のお披露目もあり
先着100名様に、ミニボトルをプレゼント!
*レセプションパーティではテイスティングもお楽しみ頂けます。小売りなしの話題のお酒をこの機会に体験ください
 

 
http://estudio-gken.com
 

2011 7月


 
注文して頂いたら、淹れ方を説明しながらお客様に自分で淹れてもらうんです。でも、お茶って必ずこうしないといけないっていうものではないと僕は思うんです。だって、茶葉にお湯を注ぎさえすればできるわけですから。
「こうやって淹れたらより美味しいですよ〜」
っていうだけ。
一応説明はしますが、あとは自由で良いんですよ〜っていう感じです。
 

 

 
文山包種茶(ぶんさんほうしゅちゃ)を淹れてみましょう。
烏龍茶の中でも特に発酵度が低く、緑茶に近いので日本人にも親しみやすいんです。
 

 
急須にお湯を入れて温めます。この時茶葉はまだ入れません。
急須に入れたお湯を今度は「茶海(ちゃかい)」に注ぎ、温めます。
 
緑茶は低めの温度で入れた方が甘みがでて良いんですが、烏龍茶は100度前後、沸騰するくらいのお湯で淹れた方が美味しい。
だから、淹れる時に温度が下がらないようにあらかじめ茶器を温めておくんです。
 

 
茶葉を全て入れ、お湯を注ぎます。
茶葉によっては半分くらいまで湯を入れて一旦その湯を捨てる「洗茶」が必要なものもあるんですが、これは洗茶の必要がない茶葉です。
洗茶と言っても茶葉が汚いから洗うという意味ではなく、固く丸まっている茶葉を目覚めさせるために行うのです。
 
お湯を注ぐ時は、下から上引き上げるような感じで。
 

 
ふたで軽く泡を切りながらふたを閉め、1分ほど蒸らします。
 

 
最初に茶海に入れた湯は「聞香杯(もんこうはい)」と「茶杯」に移して、こちらも温めます。
 

 
残ったお湯はそれぞれ急須に注ぎかけます。
 

 
できあがったお茶は一度全て茶海に入れます。
面倒くさかったら、こうやって置いても大丈夫。

なぜ一旦茶海に移すかというと、急須から注いだものを飲むと、お茶は徐々に抽出されるので最初と最後でお茶の味が変わってしまうから。茶海に移すことでお茶が出過ぎるのを防ぐこともできます。
 

 
お茶は、飲む前にまず香りを楽しみます。
「聞香杯(もんこうはい)」はそのために使うもの。ここに茶を注ぎ、上から茶杯をかぶせて香りを閉じ込めます。
 



 
ゆっくりと上下をひっくり返し、茶の香りが移った聞香杯の香りをかぎます。
開けてすぐの香りと、10秒経ってからの香りはまた違うんですよ。
香水のように、深みのある甘い華やかな香りになります。
茶葉によって香りも変わります。
 


 
これが一煎目。
二煎目が最も美味しいと言われます。
一回分の茶葉で五〜六煎は美味しく召し上がれます。
 

 

 
– – – お茶のうんちくを語られても、きっと面白くないだろうなって。 
 
店はオープンして7年目になります。
以前はサラリーマンでした。
 
実は、お茶が好きでお茶屋さんをやろうと思ったわけじゃないんです。もともとは台湾が好きでよく遊びに行ってて、台湾に関わる仕事がしたいなーと。それでお茶を勉強し始めたんです。
 
沖縄で赤嶺文弥乃(あやの)先生に教えて頂いた後、先生を通じて京都の棚橋篁峰(こうほう)先生を紹介して頂き、さらに勉強しました。その後、試験を受けて「中国茶芸師」の資格を取得しました。
 
試験は日本だと京都で受けられます。
茶文化についてなどの筆記試験と実技試験。中国から試験官が来て、大きな会場で行われます。
 
資格は取ったものの、あんまり型にとらわれない店です。
店に来てまでお茶のうんちく語られても面白くないだろうなと思っていたので、そこまでお茶にどっぷり入り込む店というイメージではなかったんですよ。
でも一応勉強しとかないといけないかな、という感覚で。
 
教えてくださった先生からしたら「もっと勉強しなさい」という感じだと思うんですが(笑)

でも、勉強したあとはやっぱりお茶に対するイメージが変わりましたね。お茶ってすごいんだな〜と思うようになりました。
それまではもちろん美味しいとは思っていましたけど、こんなに深い世界だとは思っていませんでした。種類も想像以上にたくさんあり、面白いと思いましたね。
 

人気メニュー「魯肉飯(ルーローファン)」。セットにするとミニ杏仁豆腐と飲み物(コーヒー/ティー)が付く。
 


 
– – – コーヒー飲むだけでも全くかまわないんです 
 
常連さんでもお茶はまったく飲まない方もいます。ご飯だけ食べにくる人も。それで良いんです。「お茶は飲まないわけ?」とは思わないですね、全然。
というか、そうやってお茶にこだわっていたら最初から他のメニューは置いていないかも(笑)
 
お茶は美味しいし好きですが、日本ではお茶って無料で出てくるものじゃないですか。それでお金を取るのは難しいんじゃないかなと思っていて。台湾茶を知って欲しいという気持ちはあるんですが。
湯を注ぎ足して何度も飲めはするけれど、一回のお茶に600円出すというのが理解できないという人もいるでしょうから。
 
でも、台湾や中国だとお茶は一回いくらじゃなくて数十グラム単位で袋に入れられて出てきて、良いお店だと2,000〜3,000円かかるところも。その場で飲みきれなかった茶葉は家に持ち帰るんです。
 
でも、そういうやり方は沖縄では難しいと思うので、1回分の茶葉をお出ししていますが、それでも「お茶に600円?」と思う方はいらっしゃると思います。だから、お茶に特別こだわっているというわけでもないんです。
コーヒーだけでも良いので、色々な方に来て欲しいですね。
 
– – -台湾は昔の沖縄? 
 
店内に茶葉を入れた缶が並べてあるのですが、
「あの缶なに?」ってきかれても「これはですね〜!」って力説する気もなくて。「台湾のお茶なんですよ〜」というくらいの気持ちです。
それで飲んで頂いてもし台湾に興味を持ってもらえたら一番嬉しいですね。
 
台湾って沖縄からこんな近いのに行ったことがない人も多くて、沖縄のほうが都会だと思っている人も沢山いると思うんですよ。
だから実際に行ってみて、台湾の現状を知って帰って来た時に、何らかの形で沖縄のプラスになれば良いな〜と。
実は僕も17〜8年前に何も知らずに台湾に行って、「こんなにでかいんだ!」と衝撃を受けたんです。今はまたさらに進んでますしね。
「台湾は昔の沖縄に似てる」という話もよく耳にしますが、確かにそういう昔ながらの風景も残ってますけど、先進的な都会の面もあって。
 
– – -「らしさ」が残っている台湾から沖縄はもっと学べるはず 
 
台湾から学べることが沢山あると思うんです。
沖縄ってどんどん変わっていってるじゃないですか。昔の良いものをなくして内地に近づこうとするけれど、結局は追いつけないし、追いつくことが良いことなわけでもないと思うし。
そうやっていくうちにどんどん大切なものが失われていくんじゃないかと。それはある意味では自然な流れなのかもしれないけれど、気づいた時には手遅れになってしまうんじゃないかと心配で。
だけど自分一人では何もできなくて、ただ時代だけが流れて行くような気がした頃があったんです。
 
その時に台湾に行って、「あ、良いな。」と思ったんです。昔ながらの台湾らしさがきちんと残っている。たまたまそうなっているのか、それとも政策で保護しているのかは知らないですけど、台湾からは学ぶべき事が沢山あるような気がして。

わざわざアメリカ本土やハワイの真似しなくても、こんな近くに良いお手本があるじゃないかと。
それで台湾に行って感動した人が何かやってくれるんじゃないかな〜って(笑)
 
結局、お茶から入ったわけじゃなくて、そういう想いから入っているので、お茶にどっぷりは入っていかないんだと思います。
 

「mignon bijou(ミニョン ビジュー)」のアクセサリーをお目当てに来られるお客様も多いという 
 
うちの店をきっかけに台湾茶にハマったというお客様もいらっしゃって、すごく嬉しいですよね。それで台湾に行かれたりとか。
それこそが、店をやっている目的の一つでもあるので。
 
今後はお茶の種類やメニューをもう少し増やせたらとは思っていますが、これからもお茶に興味がある方だけでなく、広くたくさんの人に来ていただきたいですね。
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 
 

オリジナルのちんすこうも
 
「流求茶館」というその店名から、茶を前面に押し出した店なのだろうと思っていたので、店主のスタンスはとても意外だった。
しかしその押し付けがましさの一切ないところが、なんとも心地良い。
 
那覇の街を歩き疲れたときに、
「コーヒーでも飲もうか。あ、流求茶館行く?」
と、気軽に足が向きそう。
  
「台湾でも中国でも、お茶がすごく生活に密着してるんですよね。いつでもそばにある。
沖縄のおばあたちもよく飲んでますね。大きな急須がいつもテーブルに置いてあって。
最近の若い人たちはどうだろう、ペットボトルの飲み物が沢山ありますからね。家でお茶を淹れて飲むっていうのはなかなかないかもしれませんね。」
 
お茶を飲むスタイルは少しずつ変わって来たけれど、お茶を飲んでほっとする気持ちは、時代や老若男女を問わないだろう。
目の前でお茶を淹れてくれる山城さんの説明や口調があまりに穏やかで、何事にも縛られないいかにものんびりとした雰囲気なので、本場の茶器を用い見事な手さばきで淹れているにも関わらず、なんだかおばあの家でほっと一息入れているかのような気持ちになる。
 
手順が違ったって良い、茶葉について詳しくなくたって全くかまわない。
茶葉にお湯を注いで飲む、それだけのことなのだから、と。
 
厳選された美味しい茶葉から淹れてくれたお茶を、肩肘はらないお店のムードの中で飽きる事なく何杯も飲み続けていると、常連さんたちが多いのも当然だなと納得する。
だって、なんと居心地の良いことか。
センスのよいインテリアに囲まれた異空間だが、まるで自宅のリビングのような解放感。
 
コーヒーも紅茶もあるフレキシブルなこの茶館には、沖縄と台湾に対する店主の熱い想いが実は秘められている。
しかし店主は、そんな秘めた想いを感じ取って欲しいとすら思っていないだろう、きっと。
 
そんなことはまあ、いいじゃないの。
美味しいお茶でも飲んで、一息入れましょう。
 

写真・文 中井 雅代


流求茶館(りゅうきゅうちゃかん)
那覇市牧志1-3-17
098-862-3031
open 12:00~21:00(土日祝19:00迄)     
close 水      
*土日には中国茶の教室も開いています。
お一人から受け付けています。詳しくはコチラ
HP:http://ryukyu-chakan.com
ブログ:http://ryukyuchakan.ti-da.net

 

2011 7月

いつも誰かしら「合わない」人がいる職場、
相手のイヤなところについ目がいっちゃう夫婦関係・・・
彼女たちのように心穏やかに生きるには、一体どうしたら良いの?
 
・座談会メンバーとデータ
百合子:30代前半。スピリチュアルな自身の能力を活かし、悩める人々を導くお手伝いをしている。
敏恵:30代後半。スピリチュアル関連の仕事はしていないものの、若いときから興味を持ち、様々な方面の本を読破。豊富な経験と知識に信頼を寄せる人も多い。
妙子:30代前半。スピリチュアル初心者、心穏やかに生きる術を模索中。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *




 
– – -器の大きい人は、何事も人のせいにしない人


百合子:敏恵は、良いことも悪いことも包みこむ器の大きさがあるよね。


敏恵:そう?あはは、ありがとう(笑)


妙子:どうやったらそういう風になれるのかな?


百合子:多分、何事も人のせいにしてこなかった人がそうなるんじゃないかな。
問題は自分の中から生まれてきてるんだって思って、ちゃんとその問題に向き合えてきてる人がそうなるんだと思う。
 
妙子:何事も人のせいにしない、というと?
 
百合子:例えば、「私は悪くないのに・・・」って思っちゃったり・・・
あ、悪くないこともあるよ、もちろん。
ただ、自分が向き合わなきゃいけない問題なのに周りのせいにして逃げてきた人は、敏恵みたいな器の大きさには到達できないんじゃないかな。
ちゃんと向き合ってきた人は、良いも悪いもひっくるめられるようになる。
器がどんどん大きくなっていく感じかな。


妙子:それは赦しとは違うの?


百合子:器が大きくなっていくことで赦していけるようになるんじゃないかな、どんどん。
やっぱり自分の心を「観る」ことって、とっても怖いと思うわけ。
私ももちろん怖いし、怖かったし。
だからね、敏恵みたいな人は10代とか20代に沢山葛藤を経験した人が多い気がする。
 
敏恵:確かに大変だったよ〜昔は特に!
 
– – -周りや環境を嘆いてばかりいる人には笑顔が少ない
 
百合子:やっぱり(笑)
私ね、「傷付いたことが無いかの如く笑え」っていう言葉が大好きだわけ。
本当に良い笑顔の人って、実は色んな大変なことを経験した上での笑顔だわけ。
逆に何不自由なく過ごして来た人の笑顔は平面的というか奥深さがないというか。
他の人にまで伝染するような笑顔は、色んな経験を積んで得られる笑顔だわけ。
 
妙子:あ、それはすごくよくわかる。周りの人見ていてもそうだな。
かなり壮絶な経験してきたのに、いつもニコニコしている人っている。尊敬する。
 
百合子:そうそう。
逆に、辛いことがあったり疲れたりしてて、それがまんま顔に出てて「ヘロ〜」ってなってる人にはみんな相談もしないし憧れもしないさ?
辛いこともあるし大変だけど笑っていようっていう努力とか、人に何か元気を与えたいとか、そういう想いが大切なのかもしれないね。


妙子:そうだね、周りや環境に嘆いてばかりいる人は笑顔が少ない気がする。
敏恵も百合子も、自分を見つめる「内観」が大事って言うよね。


敏恵:うん、それしかない。


– – -相手のせいにしているうちは、何も解決しない


百合子:自分以外の登場人物はどんどん変わっていくわけ。
でも自分は変えられないさ?
だから、相手のせいにしてたら必ずまた同じ問題が起こるわけ、人を変えて。
 
妙子:え!そうなんだ!
 
百合子:うん、そうだよ。それって同じことの繰り返しで難儀だし不毛だから、それを早く終わらせて、次の問題を解いた方が、なんか「楽しい」って思うから。
だから、「周りが悪い」とか「状況が悪い」とか「人が悪い」とかって・・・
あ、思うときもあるよ、もちろん。でもそれは客観的な目を持っていることが前提ね。
 
妙子:客観的な目を持っていなかったら、悪いのが周りなのか自分なのかの判断はつけられないということ?
 
百合子:そう。目の前の問題をひとつひとつ解決していった人はわかっていくようになるけど、最初の時はまだわからんさーね。
そこでずっと人のせいにしていたら、その人の人生は
「自分は悪くないのになんか周りがこうなんだよな」
って不満を抱えたままの人生を歩み続けることになる・・・んじゃないのかな〜と思う。
 
妙子:そうか・・・周りのせいにしていたら、問題も解決しないし、自分も次のステップにすすめないんだ・・・
 
百合子:そう思うよ。私の親もずっとそう言ってたわけ。
「自分に問題があるんだよ、怖くてもそれを観なさい」
って。だからその影響もあるかもしれない。


– – -自分のことがわからないと、毎日が混乱
 
敏恵:本当に、「自分」しかないと思う。
だって、外に見えることは取るに足らないさ。自分の中にしか大きい世界はないし、自分を知ることでしか外の世界を判断することはできない。
自分がどんな人間なのかをちゃんと知っていなければ、例えば今飲んでいるものがお茶なのかコーヒーなのかも多分わからないんじゃないかなと思う。
 
妙子:・・・というと、具体的にどういう意味?
 
敏恵:それくらいめちゃくちゃ大きなギャップが生まれるということ。
このひとが見てる飲み物と、あの人が見てる飲み物で変わってくる、世界が違って見える。
だってさ、自分のことがわからなければ、自分の中の「家」はとっても乱雑になると思うわけ。
それは「どれがベストかわからない」ってことさ?
100個コップがあって、どれが1番好きなのかがわからなければ、多分100個持っとくと思うわけ。
「これはこの部分が素敵だし、あれは手触りが良いし・・・」
って、絶対一個に決められない。
そしたらその人の世界は混乱でしかないさ?
だから誰に会っても、「この人は自分と合う人か否か」もわからない。毎日混乱に陥る。その方法では絶対に、悟りとか救済には向かないと思うわけ。





– – -自動操縦装置で動いていたら、自分のことはわからない


妙子:自分が一番好きなコップはどれなのか、どうしたら判るようになるの?


敏恵:「なんか知らんけど、いつもこのコップを取ってるな」
と気付くようになるとか。それを選ぶには必ず理由があるわけよ。それをとことん考える。その作業って孤独さ? しかも人は朝から晩まで常に選択してるさ? ほんとにず〜〜〜っと選択してるわけよ、常に、なんでも。ずっと選択を迫られてるわけさ。
で、普通の人は無意識に選んでいるわけ。
でも、無意識のままだったら絶対に自分のことはわからない。
 
妙子:じゃあ、敏恵は常に意識しながら選択しているの?
 
敏恵:そうだよ。
その為には、もう一人の自分が選択している自分を観察してないといけない。
「はい、比嘉敏恵、何時何分、わざわざそれを取るか、何故だ?!」
みたいな感じで自分に問答してるわけ、ずっと(笑)。
「このコップは舐めたときの感触が良いから」
とか、選択した理由をずっと考えるわけ、ひとつひとつ、いちいち。
だからまあ、オタクみたいなもんだよね。
 
妙子:オタク?自分オタクっていうこと?
 
敏恵:そうだね。「コップの底のざらざらが好き」とか「曲がり具合が完璧!」とか、
全ての選択をそんな風に突き詰めていくと自然と迷わなくなる。
それは人と話してるときもそう。ずっと「言いたいことをちゃんと言ってるのか」と自分のことを監視する。
自動操縦装置で動かないことが大事だわけ。
でも、こんなオタクってそんないないさ? やってることが細かすぎて。
 
妙子:確かに。。いちいち自分の行動を分析しながら生活するって、ちょっと想像できないかも。
 
敏恵:でしょ?起きてからずっとやってるわけだから。
でもね、毎日やってるとどんどん慣れてくるよ。そしたら直感がはたらくようになる。


妙子:直感?


敏恵:うん。自分探しの作業を続けていたら、どんどん世界がシンプルになるから、直感がはたらいて迷わなくなる。
「こっちが好き」って、好き嫌いもはっきりとわかるようになる。
そしたらラクさ? 迷わないっていうのは本当にラク。


– – -ネガティブな感情も味わえば良い


百合子:そういえば、私も客観的に自分を見てる自分がもう一人いる。
小さいころからいたんだけど、ちゃんとそれに気付いたのは20代の時。
 
妙子:ん?何かきっかけがあったの?
 
百合子:うん。め〜っちゃ悲しいことがその時あったわけ。
もう「あ〜〜」って打ちひしがれて感情を吐き出した時に、感情に溺れてないもう一人がいるわけ。打ちひしがれている自分を見てる自分が、「それで大丈夫だよ」って言うわけ。
「感情を味わいなさい、こっちで見てるから、大丈夫だから」
って。
だから良いことも悪いことも全部味わって良いんだ〜って思って。
それまでは、自分の中であんまり受け容れたくないネガティブな感情とかは
「イヤ〜!」って思ってたわけ。思うことも口にすることもイヤ!って。


妙子:ネガティブな感情って、具体的にいうと例えば?


百合子:「嫌い」とか「むかつく」とか
「自分で自分を責める」とか「うまくいかない・・・」とか。
そういうのが自分の中にめっちゃ沢山あって、
「なんでうまくいかないのかなー、理解しあえないのかな」
っていう、「絶望」みたいな気持ちだよね、そういう感情が生まれると、それを「観る」ことが怖いわけ。
 
妙子:ネガティブな感情のどういう点が怖いのかな?
 
百合子:自分がどれほど深く感じていて、それはどれくらいの濃度なのかとか、そういうのを「観る」のがめっちゃ怖い。
でも、実際観てしまったら、「あ、こんなもんなんだ」って。
それはさ、隠してたら隠してただけ大きくなっていくわけ。
でも勇気を出してパッて観たら「あー、こんなもん?」みたいな感じだわけさ。
もう一人の自分が見ていてくれると、その勇気をもらえるっていうのかな。
「ちゃんと見てるから、大丈夫だから、全部確認したり、楽しんだりしなさい」
って言ってくれるから。
それで「あー、そっかー」って、気付いたのが20代の時。





– – -大切なのは「光でいること」ではなく、「光を見ていたいと思うこと」


妙子:ネガティブな感情を「観る」っていうのは、それを認識するってことなの?受け容れるってこと?


百合子:ううん、受け容れる前に観ないといけないさ。


妙子:「観る」っていうことがピンとこないんだけど。


百合子:観るっていうのは、なんていうか・・・
心の中の箱がぱかって開く感じなんだよね。
わかりづらいか?(笑)
 
妙子:わかんない(笑)
 
百合子:「あ〜〜!」って口に出して言ったりして、現実に落とすということ。
想像するだけじゃなくて、実際に悲しんで泣いたりとか。
だから、ネガティブな感情から逃げようとしたり、違うことを考えようとしたりしてその想いを止めるんじゃなくて、その想いを想い続けていくわけ。
そうしていくと、自分の中から涙が出たり、色んなことが起こるわけ、クソーって思ったり(笑)
 
– – -大事なのは、いかに否定せずに済むか
 
妙子:正面から向き合う、ということかな?
 
百合子:そうそう。そういうのを我慢せずに恐れずにやっていくと、自分ていうものを知るんだよね。
みんなさ、良い面だけ自分の中に持っていたいと思うよね、やっぱり。
でも、人間だから色んなものを持っての「人」さ?
色んな物をもってるけど、でも、それでも光を見ていたいって思う気持ちが大事だわけよ。光でいることが大切なんじゃなくて。
色んな感情があるけども、でも、ここを目指したいって思う気持ちを持てるかどうかだわけさ。
 
妙子:そうか。。自分の悪い感情を否定しないで良いんだね。
 
百合子:そうそう、どれだけ否定しなくて済むかということが私は大事だと思うわけ。人に対しても自分に対してもね。
全部受け容れるキャパを作る為に、その器を作るために、色んな経験があると思うわけ。


妙子:あ、それで、敏恵は器が大きいんだ?


百合子:そうそうそう。


妙子:なるほど。
あのさ、例えば私はむかつく人がいたら「むかつく!」と思うし、
口に出すこともあるけど、それとネガティブな感情をしっかり「観る」こととはどう違うの?


百合子:あのね、病気に例えるとわかりやすいんだけど、風邪みたいな軽いものだったら「ちょっと風邪引いたな」くらいでいいわけよ。
でも、風邪どころのレベルじゃない、本当にきちんと考えないといけないことがあったら、人は考えなくなるわけ。無意識に思考にブロックをかけるわけよ。
だから、「ちょっとイヤだな」っていう程度のことをめっちゃ深く掘り下げろっていう意味じゃないよ? 風邪引いただけで入院しなさいということじゃないわけ。
でも、その辺を判断するためにも、自分を知っておくことが大切なのかもしれない。


– – -むかつく相手に原因は無い


敏恵:例えばむかつく人がいたら、
「むかつくー!」と思うさ?
で、普通はそこで「この人がむかつく」で終わってしまうさ?
「性格悪いこいつ」って。
そこで終わらずに、「なんでむかついているのかな?」って突き詰めていったら、結局自分の中に答えはあるわけ、絶対。その人にはないわけ。


妙子:敏恵も今までそういうことあったの?


敏恵:いっぱいあったよ〜、もう、信じられないくらい!(笑)


百合子:敏恵はもともと見る目があるから、小ちゃい時とか本当に大変だったと思うよ。


敏恵:うん、本当に辛かった。
でも、辛いから、苦しいから観ちゃうんだよね、「これは何かな?」って。
例えば傷ができたら、モルヒネ打って痛みをわからなくするんじゃなくて、もう、「じ〜〜〜」って見て酢かけたい〜くらい(笑)。痛みというのがなんなのか、自分が「アハーー!」ってわかるまで突き詰めるクセがあるんだけど、それをしていくと、人のせいにならなくなる。


百合子:うんうんうん。


妙子:なかなか普通はそんな風にできないよね。
辛いことがあったら忘れたいと思うし、傷付いたら癒されたいと思うし。そして、嫌なヤツに会ったら、普通は「なんで?」とは思うけど、自分を省みることはしないよね。外に対して「むかつく」で終わる。
でもそうすると、その嫌なヤツと縁を切ったり避けて通ったりしてその場は済んだとしても、また別のむかつく相手が現れるってことだよね?


– – -経験と成長のためだけに、それは起こっている


敏恵:そう、だってい〜っぱいいるもん!世界中に。
だから、むかつく相手を逆に探すこともきっとできるわけ、自分で。
自分がむかつくわけだから、もしかしたら地球上の人類全員がむかつく人かもしれないわけ、自分の見方次第では。
そうしたらもう、苦しいさ?
だからそれよりは、むかつかない方法を追求していく。
 
妙子:むかつかない方法、知りたい!
 
敏恵:私は小っちゃい頃からのクセなんだけど、
「自分はこういうことに対してイライラするな」
ということを、全部ひとつひとつ観ていくわけ、とことん。
そしたら最後まで突き詰めて観ていった時に消えるわけ。


妙子:え、消えるの? なんで?


敏恵:そうだよね? 百合子、消えるよね?


百合子:うん。「そもそも問題じゃなかったんだ」ってこと。
それに気付くことが大事なんだと思う。元々何も無いわけよ。


敏恵:幻だわけよ。


百合子:そのことに気付くために、経験するためだけにそういうことが起こったっていうだけ。
根っこに残ることなんて本当はないわけ。
「根に持つ」とかいうさ?
でも、突き詰めていくと本当は何もない。
 
 

次回「物事がなぜかうまくいく『私はでくのぼう』説」に続く・・・

 
 

 

2011 7月



この時代のことは実際よくわからないんだけど、これはガツンとくる映画です。


今とは全然違う、熱い日本人の魂を感じる時代です。
それがいいとは思わないけど、信念を持って生きるってすごいことだよね。


妻夫木聡 は、「悪人」なんかよりよっぽどいいです。
彼の心の動き、繊細さ、でも、野心もある。そんなところが見事に表れてます。



 


 

松山ケンイチ は梅山、という偽名を語っている、なんとも、なんちゃってな感じの活動家。
カリスマ性はあるためにまわりが、巻き込まれている。
カリスマ性があるくせに、実はヘナチョコで自分は何もしない。
また、松ケンがぴったりなんだ。
観てると、こいつペテン師だなあ、と観客にはわかるんだけど、おそらく実際にあうとなんか不思議な力があるんだろうね。




 

 


 

時代といえばそうなんだけど、この熱い時代を知らない私たちにも何かを与えてくれる、映画であります。


否定も肯定もしてない感じがまたいいんだなあ。


忽那汐里 が高校生モデル役で出てきます。
必要あるのか?と思って最初見てたけど、彼女の清涼感というかさわやかな感じが、このダークな部分と対比になっていて、いいアクセントになってました。
ラストのほうとか特にね。





エンディングのブッキーがめっちゃよかったです。


おススメ映画。長くて腰痛持ちには注意(笑)
 

KEE


 

 
<ストーリー>
1969年。理想に燃えながら新聞社で週刊誌編集記者として働く沢田(妻夫木聡)。彼は激動する“今”と葛藤しながら、日々活動家たちを追いかけていた。
それから2年、取材を続ける沢田は、先輩記者・中平とともに梅山(松山ケンイチ)と名乗る男からの接触を受ける。「銃を奪取し武器を揃えて、われわれは4月に行動を起こす」
沢田は、その男に疑念を抱きながらも、不思議な親近感を覚え、魅かれていく。
そして、事件は起きた。「駐屯地で自衛官殺害」のニュースが沢田のもとに届くのだった──。 
 
<キャスト>
妻夫木聡 (沢田雅巳)
松山ケンイチ (梅山)
忽那汐里 (倉田眞子)
石橋杏奈 (安藤重子)
韓英恵 (浅井七重)
中村蒼 (柴山洋)
長塚圭史 (唐谷義朗)
山内圭哉 (前園勇)
古舘寛治 (中平)
あがた森魚 (飯島)
三浦友和 (白石)  
 
<沖縄での上映劇場>
MIHAMA 7 PLEX+ONE
098-936-7600
中頭郡北谷町美浜8-7

2011 7月

画像クリックで拡大します

 
Trunk presents
『Travel with Picture Books フロム・ボローニャ 絵本の旅2011』

 
― イタリア・ボローニャから届いた絵本の参加型移動展―
世界中の絵本の「今」を感じられる絵本たちが、この
夏OMAR BOOKSからスタートし、Kufuu、あめいろ食堂を旅します。

 
日程:2011 7/16(土)~24(日)プレイベント@OMAR BOOKS
8/5(金)~9(火)移動展@kufuu
8/19(金)~21(日)移動展@あめいろ食堂
     8/26(金)~9/1(水)ファイナル@OMAR BOOKS
(期間中、ワークショップやライブ、読みきかせなども予定してます)
詳細:ボローニャから届いた世界中の絵本の展示
    ボローニャ国際絵本見本市の紹介
    図録や本の販売。
   プレゼンスペース(県内イラストレーターの作品展示)
ブログ http://ehontabi.ti-da.net
イベントのお問い合わせ:098-933-2585(OMAR BOOKS)

 

画像クリックで拡大します

 
画像クリックで拡大します