吉田

 

 

ハッと目を引くのは、質感と色。銀彩のようにも見える陰影に富む光沢。指先で撫でたくなるかすれた凹凸。錫色(すずいろ)、鈍色(にびいろ)、錆色(さびいろ)と、ぴったりの名前を見つけ出すまでには、頭の中をたくさんの言葉がかけ巡る。

 

質感と色は、いわば表の顔。それをひと通り堪能した後に気づくのが、そのフォルムの美しさ。お椀の丸みは、両手を合わせて包みたくなる。平皿は、縁の緩やかな返しが艶かしく、匙の先は、儚いほどにか細い。どれも、長時間眺めていても飽きない深さを宿している。

 

 

 

一見してはわからないが、この器、実は漆塗り。若い沖縄の作家、渡慶次夫妻が開いた工房「木漆工とけし」の漆器だ。漆器といえば、黒と赤の二色で、滑らかで強い光沢で、高台が付いていて、螺鈿細工が施されて…。そんな固定概念を、「とけし」の器は見事にくつがえす。二人が作りたいのは、“ふつう”の器。その想いは、愛さんの塗りに顕著だ。

 

「使う場面によって合う形や色、艶があるように思います。日々の生活の中で、実際に使うことで気づくことが多いですね。漆でどんな表情がでるのか見てみたいという単純な興味もあり、実験的にいろいろ試してみますが、最終的には食卓の上で使ってみて考えることが多いです」

 

愛さんの言う日々の生活とは、沖縄のくらしのこと。

 

「沖縄に戻ってきて生活をするようになり、こちらの環境に合わせたものづくりを意識するようになりました。環境によって食べ物も変わるし、光や湿度によって見え方も変わってくるので自然な流れだったかと思います」

 

確かに、その素晴らしさがわかるのは、料理を盛り付けたときだ。野菜をただ載せただけでも、その色鮮やかさや造形が際立つ。料理を目で楽しむことに一役も二役も買う。

 

 

 

木漆工とけし

 

生後7ヶ月の次女、きよちゃんの口に匙を運びながら、愛さんは続ける。

 

「5歳の長女は、匙は漆のものを選ぶことが多いです。子供たちが使ってるのを見ると、やっぱり気持ちよさそうですよ。軽いので、持ちやすいっていうのもあるんでしょうね」

 

木漆工とけし

 

きよちゃんは、漆の匙を口に入れツルンと離乳食を滑らせて、美味しそうに食べ進める。自然なものだからだろうか、口当たりも実に柔らかく優しい。使い心地もいいのだ。

 

漆器といえばハレの日、澄まし顔の料理のための形をしている。蓋が載り、脚で高く上がり、特別な日を意識させる。それも趣があって良いものだ。でも、漆器はいつでも使っていい。いつも使うからこその経年変化を、この日、渡慶次家の食卓で目にした。優しい艶やかさと、少し顔をのぞかせた木目。どちらも下ろし立てでは感じない魅力だ。

 

「使い込んでいくと自然な艶が出てくるんですよ。使った後に洗って拭く、ということを繰り返すうちに磨かれて、だんだんと育っていくという感じ。新品と一年くらい頻繁に使ったものを比べてみると、使ったものの方がずっと艶がでています」

 

 

木漆工とけし

 

漆器に限ったことではないが、日常的に使えば破損も多くなる。そして、いつか壊れる。それは物の宿命だが、渡慶次家では、壊れた時が物の寿命ではない。

 

「うちにまっぷたつに割れてしまったのを直したお皿があって。それを見ている娘は、何かあると『お母さん、これ直せる?』って聞いてきます。壊れたら捨てるんじゃなくて、直せばまた使える。漆のものも、割れても終わりじゃないんです。漆と米糊を混ぜた接着剤で割れたところをくっつけて塗り直せば、また使い続けることができます」

 

二人の言葉と暮らしぶりから、“ふつう”の道具に必要な様々な要素を知る。土地の暮らしに寄り添っていること、使い勝手がいいこと、繕えばまた使えること…。

 

 

 

 

新しい漆の魅力を生み出した二人が、今作りたいもの、それは、より“ふつう”の器。色も形も、もっと普遍的で存在感の強すぎない、でもしっかりとそこに在り自然と手の伸びるもの。

 

「とけし」のさらなる試みは、生まれたばかりの次女、きよちゃんの成長に合わせて見ることができそうだ。

 

「子どもの成長に合わせてちいさなお椀や匙などをつくりたいなと。行事ではかかせない重箱やお弁当箱なども作っていきたいですね。この土地の木を使い、ここに暮らす人に使ってもらえる器を作りたいと思っているんです。沖縄の木は気候や台風などの影響でまっすぐ育たなかったり、節やキズがあったり、材木としては扱いやすい木とはいえませんが、それぞれの特質や形状を見ながら器にしていく楽しみがあるし、身近な木を使える喜びがあります。最近は近所の方がいろいろな理由で伐採した木や、台風で倒れた木を持ってきてくれるようになりました。使う木は材木屋さんから買って来る事が多いですが、こうして身近な自然や人たちと繋がっていく感じが最近は本当に嬉しいな、と思うんです」

 

貴族階級の人だけが使う特別な器から、庶民がハレの日に包みを解く祝いの器へ、そして日々を豊かにする普段の器へ。日常遣いという変化を経ることで、「とけし」の器はきっと、沖縄の漆と器の新しい伝統を次の世代へつなぐことになる。

 

 

木漆工とけし

 

木漆工とけし
http://www.tokeshi.jp

 

木漆工とけしを購入できる店
GARB DOMINGO
那覇市壺屋1-6-3
098-988-0244
9:30〜13:00 15:00〜19:00
close 月・水
http://www.garbdomingo.com

 

 

ホテルオリオンモトブ リゾート&スパ
1F「沖縄いちば」
沖縄県国頭郡本部町備瀬148番地1
tel. 0980-51-7300
http://www.okinawaresort-orion.com

 

吉田

Day1
ファッションスナップ 沖縄
オールインワン OLD NAVY

 

Day2
ファッションスナップ 沖縄
ワンピース ZARA

 

Day3
ファッションスナップ 沖縄
オーバーオール GAP
ローファー GAP

 

Day4
ファッションスナップ 沖縄
キャップ GLOBAL WORK

 

Day5
ファッションスナップ 沖縄
トップ GLOBAL WORK
デニム GAP

 

Day6
ファッションスナップ 沖縄

 

 

「この子の服は、大人服のミニって感じのデザインのものが多いです。お腹にいるときから、フリフリが似合わない場合のことを考えてました。名前をつけるのにも、少し揉めましたよ。夫がフリフリな名前ばっかり挙げるから(笑)」

 

太眉にパッツン前髪、媚びない表情。な、何このインパクト。確かに子どもらしい服が似合うって感じじゃない。でも、大人と同じデザインの服って、そう見かけない。

 

「今はもう、あちこちで大人服のミニチュア版って売ってるので、服探しには困らないですよ。自分の服を探しながらプラプラしてるときに、子ども服も目に止まるからすぐ買っちゃいます。大人向けのブランドで、子ども服を作ってるところで買うことが多いかも」

 

完全にママの好みで買い揃えているワードローブだが、拒否されることはないという。

 

「もう3歳なんですけど、まだ着るものに興味はないみたい。でもこの間、保育園で隣の子のアンパンマンの靴をじっと見つめてました(笑)。そろそろ、私の趣味を受け付けてくれなくなるかも…。自分の服選びと同じくらい楽しいからちょっと寂しいですね」

 

でも大丈夫。次には生まれたばかりの弟くんのコーディネートがある。

 

「男の子の服はあんまり遊べないとか聞いていたけど、実際に見てみるとテンション上がります。夫は私の趣味の服を着ないので、長男に着てもらいます。戦隊物を本人が求めるようになるまでは(笑)」

 

吉田

 

お茶と香りに関する商品を揃えました!
4NA4NAのシナモンティーや、沖縄県産の桑葉を使ったてだ桑茶。
東京都谷中にお店を構える老舗、金吉園のお茶。
北谷町にお店を構えるアリフォールのマッサージオイルやパフュームオイル、ハーブティー。
定番でお土産にも人気の石鹸工房ラクッチーナの石鹸とバスソルト。
和精油ブランドのwaccaの精油やハンドクリームなどを展開します!

 

ふくら舎2階で取り扱う「やちむん」とも合わせて贈りものにしても喜ばれそう。

 

期間中は、劇場内に良い香り が広がっているはずです!
お好きな香り、見つけてください。
今まで足を運んだ事の無い方も、ゼヒこの機会にご来場ください。

 

期間:5月8日(金)〜6月3日(水)
時間:10:00〜22:00(映画上映スケジュールにより変動あり)
住所:那覇市牧志3-6-10 ふくら舎1階(桜坂劇場内)

 

桜坂劇場HP:http://www.sakura-zaka.com
ふくら舎Facebook:https://www.facebook.com/Fukurasha
ふくら舎ブログ:http://panafukura.ti-da.net

 

吉田

 

初開催となった昨年の大きな反響を受け、今年も開催決定しました!
子供から大人まで幅広く楽しめる、スペシャルなjujumoコンサート「唄宿る森の音楽会2015」。1曲ごとに表情の違う素敵な物語達が、様々な楽器達の色とりどりな音色を纏ってあなたをお迎えいたします。

 

開催日:5/17(日)
時間:開場14:30 開演15:00

 

チケット
当日2500円 前売り2000円
桜坂劇場(098-860-9555)、jujumo(090-4168-9949)にて取り扱い

 

学生割500円引 震災被災者割500円引
桜坂劇場、jujumoサイト前売りのみ取り扱い

 

未就学児無料 、小学生1000円

 

チケットぴあ:Pコード:260-579
ローソンチケット:Lコード:84980
eプラス

 

場所:桜坂劇場ホールA

 

HP http://jujumo.net
Facebook https://www.facebook.com/events/1412900032349368/

 

吉田

 

1日完結!ハンドケアとフランス式アロマが学べる、貴女もプロのハンドセラピストが目指しませんか?

 

開催日と時間
6月27日.(土)10時半~17時 那覇市てぃるる
6月28日(日)10時半~17時 那覇市てぃるる
6月29日(月)10時半~17時 沖縄市
受付締切6月18日

 

アロマスクールララルーム 東京立川、沖縄
HP:http://af-salonlalaroom.jimdo.com
アメブロ:http://ameblo.jp/afsalon-lalaroom/entry-12020863404.html

 

吉田

 

近年、日本でも、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)を意識した企業経営、マーケティングなどが注目されるようになりました。特に観光分野において、欧米ではLGBTが重要なマーケティングの対象となっています。LGBTの基本的な知識から、LGBT顧客を意識する意味について、ピンクドット沖縄共同代表の砂川が解説します。また、LGBTフレンドリーホテルを打ち出している、ホテルパームロイヤルNAHA社長、高倉直久様に実際の取り組みと反応についてお話いただきます。

 

開催日:5/14(木)
時間:19:00~20:30
場所:なは市民協働プラザ2F 会議室3

 

https://www.facebook.com/pinkdotokinawa

 

吉田

<プレイベント>

 

折り紙でカエルを作って、みんなで並べてヨーイドン!遊んだあとは「おにぎらず」を作ってお腹をみたします♡自然の中で、楽しいひとときを過ごしましょう。

 

開催日:2015年5月9日(土)
時間:10時30分~12時30分
場所:森の家みんみん 大研修室

 

参加費:会員 200円 会員外 300円
持ち物:おにぎりの具・飲み物
募集人数:30名(定員になり次第締め切ります)

 

www3.ocn.ne.jp/~kogeki/

 

吉田


 

開催日:2015年5月16日(土)
時間:19時開演(開場15分前)
場所:浦添市てだこホール市民交流室
内容:アーノルド・ローベルの傑作、仲良しのがまくんとかえるくんの、ユーモラスでのんびりとしたやりとりに、心がほっこりと温まる人形劇です。
会費制 入会金300円 月会費1000円 初回3か月分前納

 

www3.ocn.ne.jp/~kogeki/

 

主催:沖縄なは子ども劇場

 

吉田

ピエトロ沖縄

 

ピエトロ沖縄

 

現代イタリア人プレゼンツ!堕落の食の文化 P.O.P. – ドレスコードは古代ローマ!? –
来る5月31日(日)「現代の那覇に生きる古代ローマ人」こと、ピエトロ・スコッッツァリ / ピエトロ・サルトーゴ が本場の種類豊富な(皆さんが知らないであろう)形状・食感のパスタを(皆さんが食い倒れるまで)紹介します。前回はアペリティーヴォというお酒と共に楽しむアペタイザーにスポットを当てましたが、今度のワークショップ&パーティーはパスタとソースにフォーカスした企画です。”P.O.P.(パスタ・オージィ・パーティ Pasta Orgy Party)” は、古代ローマ人が大好きだった酒池肉林の晩餐会の再現です。 官能と胃と人間性をダメ にするまで食べる覚悟で来られることをオススメします。<orgy の意味は日本語にないので、当日尋ねてみて下さい>
講師&パーティー担当:ピエトロ・スコッツァリ&ピエトロ・サルトーゴ(その他日本人の翻訳チームがいます)

 

日時
5/31 (日)15:30 – 17:30 (ワークショップの部)
17:30 – 19:30 (ビュッフェスタイルパーティー)
※パーティーの時間帯は、多少遅くなる可能性があります。

 

注意)Ristorante VOLARE リストランテ・ヴォラーレには限られた台数の駐車場しかありませんので、近隣のパーキングを利用するか、公共交通機関をご利用下さい。モノレール赤嶺駅から徒歩7-8分です。住所:那覇市赤嶺2-7-12 2F

 

 

http://pietrotimes.com/?p=907
https://www.facebook.com/events/1452829368341426/

 

Pietro Scòzzari, ピエトロ・スコッツァリ (English only, ごめんなさい!)
pietroscozzari@gmail.com / 090-7585-8905

 

予約申し込み:リストランテ・ヴォラーレ(日本語可/ピエトロ・サルトーゴ)TEL 098-963-7747
または
ピエトロ・スコッツァリ (English only, ごめんなさい!) pietroscozzari@gmail.com / 090-7585-8905

 

ピエトロ沖縄

 

ピエトロ沖縄

 

ピエトロ沖縄

 

ピエトロ沖縄

 

吉田

 

みなさん、いよいよゴール デンウィークです!
5月3日の憲法記念日には、新聞やテレビでも憲法の話題が多く報じられるかと思います。
しかし改めて「そもそも憲法は何のために作られたのか?」などと聞かれても、 答えられる人は少ないのではないでしょうか。

 

学校でも「日本国憲法の三大原理」といったことは教わったと思いますが、日本国憲法が作られた「目的」や「その性格」、「法律や条例などの違い」など、実はあまり知られていない憲法の基本的なことがらについて、憲法記念日の“復習”を兼ねて一緒に学び直せたらと思います。

 

開催日:2015年5月10日(日)
次回:13時00分〜(12時30分受付開始)
場所:琉球大学 産学官連携推進機構の2階会議室
  (琉大北口近く、工学部となり)

 

詳細と参加の申込は琉球ニライ大学のホームページからお願いします。
http://www.niraidai.net/class_detail/id0122.html

 

吉田

 

「ワンディッシュにいろんな国を載せて驚かせたいという気持ちがあるんです。味はもちろん、盛りつけや演出の仕方もお客様の想像の上をいきたい。それがメルボルンの料理だから」

 

食堂黒猫の越名サキさんが伝えたいのは、メルボルン流の食の楽しみ方。ただ、メルボルンがオーストラリアの都市で…ということは分かるのだが、メルボルンの料理と言われてもピンとこないのが正直なところ。名物、何があったっけ?と考えこんでしまう。

 

「ウェスタンやミドルイースト、アジアンの発想が溶けた斬新な料理というか…。メルボルンは移民が凄く多いところ。だからカフェやレストランでも、多国籍の人たちが一緒に働いてて、『ここ、こうする?』『私なら、このスパイス使うけど』と作っていくから、いろんな文化が混ざるんですね。イタリアンみたいにトマトを多用するとか、フレンチと言えばホワイトワインのソースやウサギだみたいにハッキリとした特徴が言えないけれど、逆にそれがメルボルンの料理の特徴です」

 

黒猫

 

メルボルンらしさ、それはスープからも窺い知ることができる。

 

『人参とジャガイモのほんのりジンジャーとスパイスを忍ばせたピューレスープに、モロッコスパイスでローストしたカボチャとレンズ豆のサラダが載ったベジタリアンスープ』と、ひたすら長い名だが、ひと目みただけでも、たくさんの食材が緻密に使われているのが分かり、息をのむ。

 

「まず見た目からハッとなってほしい。ただ美味しいだけじゃ私は我慢できなくて。このスープもいろいろ考えながら組み立てていったんです。具材を液体に潜らせるのか、上に載せるのかから始まって、載ってた方が見た感じ面白いな、でもただ載せただけじゃゴージャスじゃないしフレームも作ろう。それには日本じゃあまり馴染みのないカダイフで作ったらインパクトあるんじゃない?とか」

 

ひとさじ飲めば、ジャガイモの甘さを土台にしつつ、酸味や香ばしさが駆け抜ける瞬間がある。味わいもまた予想外だ。

 

「メニュー、十分長い説明書いてますけど、それでも書ききれないぐらい、たくさん食材を使っています。それに、この中で1つもケアしていない食材はないですね。小さく載せたニンジンだって、ただ生のニンジンをヒョイっと載せるんじゃなくピクルスにして、酸味をアクセントにするとか。パンプキンの種もフライパンでローストしてから入れることで歯応えつけて、ただまろやかな口当たりのスープでは終わらなくするとか。お客さんから、『スープ単品に、こんなにボリュームあるなんて!』と言われると、作りこんだ甲斐あったなって思うんです」

 

サキさんはどのメニューも、細かな部分まで自らの手で作りこむ。その徹底した姿勢にも驚かされる。

 

「メニューに添えるパンも自分で作ってます。カンパーニュなら2日かけますね。普通ならもっと短い時間でも作れるんですけど、メルボルンっぽいテクスチャを出したいから、イーストの量をギリギリまで下げて、ほとんど小麦の力で発酵させるので時間かかるんです。こんな感じでどれも作りこんでいるので、丸一日キッチンにいるような日もありますね」

 

黒猫

 

黒猫

 

さらに、驚きは続く。こんなにも手間をかけたメニューも時期がこれば、さようなら。飲むひとを虜にするスープも、およそ1ヶ月後には新しいメニューに取って代わるのだ。

 

「これもメルボルンのカフェの特徴ですけど、美味しいものはひとつだけじゃないって考え方で、創作メニューをどんどん出すんですよ。スペシャルメニューと固定メニューに分かれてて、スペシャルは3~4品ですが、それをもう2、3日で変える。固定メニューも年に4、5回は変えますね。しかも同じメニューは二度としないというのもあって。ここは私ひとりでやってますし、日本でそのペースはちょっと早過ぎるので、固定メニューの中から1つ、4週間に1回ぐらいのペースで新しいメニューに入れ替え、また4週間後に何かが一つ新しいモノに変わるというスタイルにしています。2014年8月にオープンしてから、もう13品ぐらいオンにしたかな。常連さんを飽きさせないようにって想いもありますし、シェフとして一番やりがいある部分でもありますね」

 

その想いは伝わり、お客さんは変化を楽しみにやってくる。サキさんの腕に全幅の信頼を置いているから、気に入ったメニューと別れる寂しさに新しいメニューへの期待感と好奇心が勝つのだ。

 

「『期間限定のスペシャルがあるんだって? それちょうだい』とメニューも見ずにオーダーしてくださる方もおられますし、月に1回女子会をここで開いて、2つのメニューをシェアする方々もいらっしゃいます。でもたまに、『メディアに掲載されたハンバーガーが食べたかったのに、もうないのか…』と残念そうに言われる方もいて…。うちはどのメニューも満遍なくご注文頂くため、看板メニューというものは特にないんです。でも、どのメニューも喜んで頂けるように極限まで作りこんでいるし、『次はどんな美味しいものに会えるんだろう』ってトライする気持ちで来てもらえたら、メルボルンらしくってうれしいです」 

 

変化し続けるメニュー。これは料理の引き出しが多くなければ不可能なこと。だが、サキさんのレシピは限りなく幅広い。

 

「アイデアはたくさん湧きます。このスパイス使いたいってスパイスから組み立てていくメニューもありますし、『紫色の可愛いブロッコリーが入ったけど、使ってみる?』から考えるメニューもあります。あ、ストーリーから広げるメニューもあります。もし、街で気のいいスペイン人のマンマに出会って、『ちょっとウチ寄って、ごはん食べていきなさいよ』と出してくれる料理があるなら、きっとこんな感じ…ビーフブリスケットをほろほろと煮込んでくれるんじゃない?とかイメージをふくらませて。そこから野菜ひとつ加えるのでも、ローストするのかゆがくのか、ピクルスにするか。メニューの見た目に合わせて縦から切るか、横から切るかと組み立てるので、どのメニューも1ヶ月はイメージを膨らませて考えるんですけど」

 

黒猫

 

もちろん想像したものを寸分違わず、実現する腕も要る。サキさんがメルボルンで8年間、さまざまなレストランやカフェで働いて来た経験が、それを可能にしている。

 

「メルボルンに渡ってから、まずフレンチベースの調理師専門学校に通いました。初めは 皿洗いで生計を立てながら。そのかたわら、他の高級モダン創作料理のレストランでタダ働きしながら一つずつ技術を 教わったんです。最初の5年は高級なレストランを含め、いろんな国籍の料理に触れました。モダン創作料理、伝統フレンチ料理、イタリアン、フージョン料理、高級フレンチ。子羊を一匹解体するところからやるようなところもありましたね。いつか小規模なカフェをしたいと言う夢のために、小さいお店でもユニークな料理を出しているカフェを渡り歩き、13軒ものお店で働き、いろんな料理に触れてきました」

 

多忙を極めた、メルボルンでの料理修業の日々。しかしそれはサキさん自身が新しい自分に出会うことや喜びを見つけることにもなったと言う。

 

「料理の世界は本当に甘くない世界で、最初は苦労しかない数年でした。しかしそんな中でも可愛がって教えて下さるキーパーソンに出会い、技術と経験を積むにつれ、現地のシェフと肩を並べて料理ができるようになっていきました。いろんな国の人々とアイデアをシェアし、料理を手がけることで身につく柔軟な考え方、枠にとらわれず自由に料理を表現することで、自身のクリエイティビティや個性を見つけ伸ばしていけたと感じています。今までに感じたことのない自由を料理に教わっていると思います」

 

黒猫

 

そしてサキさんは、今度はメルボルンの食を表現する場として沖縄を選んだ。それはオーストラリア人の夫、クリスさんのたっての願いでもあった。

 

「日本文化が好きなクリスが、以前から日本に移住したいと望んでいたんです。日本の中でも暖かく、そしてメルボルンのようにゆるやかな場所にとなって、『それなら沖縄じゃない?』って。私は大阪出身ですけど、大阪や東京では人々は忙しく、お客さんの数だけをこなすことに精一杯になって、メルボルンの料理の面白さを伝えきれると思えなかったし、お客さんも忙しくて聞く余裕がないかもと思って。だけど沖縄のひとには美味しいもののためなら辺鄙な場所でも、車を運転してでも来てくれる好奇心があるし、こちらも丁寧にメルボルンというものを伝えていけるかもと思ったんです」

 

夫妻の予想は的中。『メルボルンって?』と興味津々のひとがドアを叩く。

 

「オープン当初は、『メルボルン…どこですか?』と言う方々がほとんどだったんですが、今は『メルボルンからきたんだって〜』や『メルボルンってこういうとこなんですね』っていうふうに、少しづつ定着してきているように感じます。初めてメルボルンスタイルの料理を食されたお客様に『うまく言えないけど、なんとなくメルボルン…分かった気がする』って言われたことや、帰り際に『美味しかった~』だけじゃなく『楽しかった!』と言ってもらえるとグッときます。私は国籍は日本人だけど、料理国籍はメルボルンだから、メルボルンを伝えたい。特に、沖縄でメルボルン料理ってないので、私たちが初め。下手なことはできない、次に続くひとのためにも…という気負いもあります。メルボルンを曲げないで伝えたい。だから、それがちゃんと伝わっているんだなと言う手応えを感じられることは本当に嬉しいですね」

 

 

黒猫

 

メルボルンのスタイルを沖縄に伝えたい。その想いは大きなマシーンで淹れられるコーヒーにも表れる。日本移住を前に焙煎士の修業を積んだクリスさんが、注文を受けてから一杯ずつ抽出する自家焙煎したスペシャリティーコーヒーだ。

 

「メルボルンは信号の数よりカフェが多いと言われる都市です。その質の高いコーヒー文化が世界的に注目されています。たまに、『コーヒーは料理とセットではないんですか?』と聞かれることがありますが、うちのように高品質の豆を仕入れ、テストローストからはじまり、抽出までの全てに関わっているこだわりと言うスペシャリティーコーヒーは、料理と同様に貴重で一品としての扱いになり、ついでに付いてくると言う存在ではないんです。それはメルボルンでも日本の現代のスペシャリティーコーヒーでも同様の扱いです。私達の飲み慣れた、そして多くの方々に愛されているメルボルンスタイルのコーヒーの味わいは、日本ではなかなか見つけれないなと日本に来るたびに感じていて。それならその大好きなメルボルン流スペシャリティーコーヒーを沖縄で伝えていこうと思ったんです。このユニークな料理も独特なコーヒーもメルボルンで私達が愛して止まないモノ。それを伝えたくて食堂黒猫は沖縄で生まれました」

 

黒猫

サキさんは多忙な合間をぬって、料理教室も開いている。「私自身が料理から喜びやチャンスをもらってきたから、料理で人の役に立てれば、それが恩返しになるかと思って」

 

惜しみなく食材を使い、手間をかけた料理とスペシャリティコーヒー。サキさんの、「ドアを開けたら、メルボルンであるように」という想いは広がっている。繊細に作りこまれたワンディッシュに、行ったことのないメルボルンが映る。カフェやレストランでひしめく街並み、いろんな国の人々で活気溢れる厨房の様子までがありありと浮かぶのだ。

 

黒猫

 

食堂黒猫 Black Cat Cafe
那覇市首里赤平町2丁目40-1 3階
(駐車場2台有り)
ゆいレール儀保駅から徒歩10分

 

050-1070- 6774
9:00 ~ 17:00
定休日 月曜・木曜

 

Shop blog http://shokudoukuroneko.ti-da.net
FB https://www.facebook.com/ShokudouKuroNeko

 

吉田

 

 

デパートリウボウで開催中の、スプリング コスメ コレクション「ナチュラル&オーガニックコスメフェア」にて、特別限定トライアルセット 4,300円(+税 )を販売中。

 

フェアの開催期間は、日時:4月14日(火)〜27日(月)。場所は、1Fリミテッドステージです。

 

 

2830リバイタライジングローションS
150ml 5,900円

 

2830リファイニングローショJ 
150ml 5,900円

 

2830リバイタライジング
フェイシャルトリートメントオイルS
 
30ml 9,800円

 

2830リファイニング
フェイシャルトリートメントオイルJ
 
30ml 9,800円

 

2830リバイタライジングバス&ボディオイルS 
100m 7,500円

 

2830リファイニングバス&ボディオイルJ 
100ml 7,500円

 

2830ハニーフェイシャルソープ
70g 2,600円

 

2830ハニーバームリップ&ネイル
10g 2,900円

 

 

詳しいお問合わせは
フローモ 098-956-2324
http://2830.okinawa

 

吉田

 

海から生まれたミネラルスキンケア、ryumine(リュウミネ)がデビュー!

 

デパートリウボウで開催中の、スプリング コスメ コレクション「ナチュラル&オーガニックコスメフェア」で、2,000円以上お買い上げのお客様にSILKSALTミニをプレゼント中です☆

 

フェアの開催期間は、日時:4月14日(火)〜27日(月)。場所は、1Fリミテッドステージです。

 

ryumine

 

SEA MINERAL SILKSALT
シーミネラルシルクソルト 125g

 

角質ケアと毛穴対策で、お肌つるつる毛穴美人
高い浸透力の秘密はそのサイズにあります。イオン化したミネラルは、ナノサイズより小さなピコサイズ。シルクソルトは、水と触れるとすぐにイオン化します。使い続けることでキメが整い毛穴美人に。

 

ryumine

 

MINERAL SOFT SKIN GELCLEANSING
ジェルクレンジング 120ml

 

メイクを落としながらミネラルマッサージ
海洋ミネラルを高配合。古い角質と皮脂を除去します。また、保湿ミネラルが、カサついたお肌に水分を保ちます。石油系界面活性剤、鉱物油、合成着色料、合成香料は不使用。香りは、ローズマリー とゼラニウムの天然精油を使用した優しい香りです。

 

 

MINERAL RICH SOAP
ソープ 80g

 

シルクソルトを30%と高配合
肌のキメが荒れているとお肌がザラザラに。ミネラルの力で古い角質と老廃物を取り除きます。また、ミネラルがおだやかに角栓を溶かし出し、毛穴を引き締めます。防腐剤、発泡剤、香料、着色料不使用で、赤ちゃんの沐浴にもご使用いただけます。

 

 

MINERAL RICH SHAMPOO
シャンプー 300ml

 

リンス要らずのハリとまとまり
ノンシリコンなのに髪がごわつかないのは、ヒアルロン酸で唯一、植物性と呼べるハイビスカスの葉エキスがたっぷり入っているから。沖縄産無農薬のハイビスカスの天然保湿力で、髪にハリとツヤを与えます。

 

http://ryumine.jp