夏の日、小さな旅へ

写真/文 関根麻子

 

Shoka:

 

 

 

早朝から騒がしいほどのセミの鳴き声。
生ぬるい風、日中の日差しはじりじりと。
夕方の雷光とスコール。
すぐに通り過ぎる少しばかりの雨だったら傘はいらない。

 

 

まだ少し明るさの残ったShoka:から帰る道すがら、見上げればぽっかりとお月様。

 

 

夏本番の今日この頃。

 

 

Shoka:

 

 

 

あっという間に、一年の折返し地点。

 

先日の「手で見る 目で触る」は、半年の最後にふさわしいすばらしい企画展だった。
今までの企画展と少し違ったもの。若い作家さんを招き、陶器、漆器、彫金とが交わった。
もの作りに真摯にかつ楽しむ姿は、初々しく清々しい。
歳が近いせいか、その人の伝えたい事や思いが自然に自分のなかに流れ込み共鳴する。

 

もちろん私は作品を作る訳ではない。
けれども会場のディスプレイやお客様を迎える準備をしながら、ひとつの大きな作品を作っている気がした。
私自身もとても楽しんだ10日間だった。
一緒に作り上げる、そんな感覚が体中にわくわくをもたらす。
心の中でも、実際も、手を挙げながら喜びの小躍りをしていた。

 

 

 

 

それから毎回企画展をやっていて思う事がある。
いつも同じ会場ではあるのだが、毎回どこかへ旅をしているような感覚になるのだ。
それは、器の表情からふいに思い出す記憶の断片だったり、テキスタイルの柄から異国の音楽が流れてくるような感じだったり、訪れる作家さんが一緒にもってくる見えない匂いだったりする。
けれども、いつも同じ場所であっても、いつも同じでないということが一番かもしれない。
好奇心と想像力をフルに使って、皆で作り上げた新しい場所へ。
旅は多くの心の動きをもたらし、たくさんの思い出をくれる。

 

企画展は私にとってのショートトリップと言っても大げさでない。

 

 

 

Shoka:

 

 

きゅっと背筋を伸ばし漆器と向き合った。
しかしどうだろう、料理を盛ったとたんにあふれだす親しみやすさ。

 

年に何度も旅をするという、あるお客様。
軽くて丈夫なマイ皿として、木漆工とけしの漆器を旅の親友に選んだ。
バックパックに入れて、夏の旅へと。

 

 

 

 

Shoka:
Shoka:

 

 

初めて目にした時は、どこかの港町にあるような、古びた味わい深いオールに見えた。
これは楕円パーツの真ん中で開閉できるようになっているモビール。
作家の喜舎場智子さんいわく、ネムノキをイメージしたもの。

 

ゆらゆらとゆれて、開いて閉じて。
ずっと眺めていても飽きない、まるで生き物のよう。

 

見る人によって様々に想像が働いてゆくのが面白い。

 

 

 

 

Shoka:

 

ヨーロッパの美しい石畳の町並みを彷彿させる小関康子さんの器。
和食を盛っても調和し、凛とした美しさを放つのは、小関さんが日本人の感覚で器を作り続けるからなのか。

 

淡々と器と向かう小関さんの姿を想像しながら、夏もこの器で熱いお茶をすすりたい、そんな風に思った。

 

 

 

暑い中、企画展に足を運んでくれた皆様にもこの場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうございました!

 

私にとってもさまざまな思い出を作ってくれた、そんな6月の企画展の終了と同時に一年の半分が終わった。
半年よ、どうもありがとう。

 

 

 

そして。

 

太陽が照りつける新しいこれからの半年よ
こんにちは。

 

 

Shoka:

 

 

最近。
うだるような暑さで頭の中が溶けそうなくらい。
けれども私はこの季節が大好きなのだ。
梅雨が明け、この季節がやってくるとなぜだかそわそわ。
陽が長いから?お祭りが多いから?
理由は毎年解明できないままだが、こんなにそわそわするのはこの季節だけ。

 

あのレストランにとか、あの映画へとか、目的地に行くことが目的ではなく
お出かけすることが目的。
気の向くまま、あてもない、そんな感じなのです。

 

照りつける太陽が少し西に傾きかけたら
さてさてさてと、どこへ行きましょか。

 

 

今日だけの気分で
今日だけの装い。
小さな旅気分で。

 

 

Shoka:

 

夏のサンダルと涼しいサロン。
筒状になっていて、布自体で巻き付けて固定した後、紐で締めるのです。

 

こつさえ覚えれば、着方はなんてことはない。
普段着をこのサロンに切り替えようかなとの声も最近よく聞きます。
風をまとい、動く事が大好きになるような衣服。

 

暑さを気にせず楽しく動く。

 

サロンの着方などは、以前の記事をご覧下さいね。

きりっといきいき、はたらきものの衣服

 

Shoka:に来ていただければ、その場で着付け教室が始まりますよ。

 

 

 

 

夏の装いの代表格ワンピース。

 

Shoka:

 

これからどこかへ出かけよう。
夏の夕暮れ時の空が似合う、グレイティッシュなパープル色のワンピース。

 

ミナ ペルホネンのランドリーシリーズ。
こちらは繊細な刺繍が施されているのに、お家で洗えるお洋服。
沖縄はやっぱりおうちでお洗濯できるのが一番!
今日、ミナ ペルホネンのランドリーの新しいシリーズが入荷しました。
リネンにコットン、夏の普段着にぴったりな人気のシリーズです。
詳しくはShoka:のHPを覗いてみてくださいね。

 

http://shoka-wind.com/

 

 

Shoka:

 

 

forest tile というテキスタイル。
森の中のお花や植物達が、タイルのように並んでいて、ずっと見ていたくなる。
洗濯するたびに少しずつ刺繍が浮かびあがり、表情も豊かになる。
気持ちよくお洗濯されたリネンは、ほどよく張りがあって肌触りも格別です。

 

陽が暮れたら、このワンピース姿で夜風にあたりながら、美味しいご飯もいいですね。

 

 

 

 

Shoka:

 

 

夏は青の服を着たくなるのは私だけでしょうか。
黒だと暑いのに、なぜか藍色や青だとさわやかに涼しげになる。
さらにこんな上質な薄手のコットンなら、風をたくさんふくませて気持ちよく過ごせる一日になります。

 

扉の写真のドレスのアップで、ARTS&SCIENCEのもの。
丁寧な縫製と、人の動きを熟知したかのような機能美はうなってしまうほど。
長く愛する、毎日着たくなる、誰かに見せたくなる、そんな服。

 

 

 

 

 

始まりました。
夏本番の7月。
あてもなく、ぷらりとどこかへ小さな旅へ。

 

 

気ままに今日の気分で、今日の装い。

 

楽しい夏の日々を皆様お過ごしくださいね。

 

 

 

 

 

そうそう、先日終了しました「手で見る 目で触る」の作品は好評のため、常設空間にコーナーを設けました。
喜舎場智子さんのアクセサリー・木漆工とけしの漆器・小関康子さんの陶器を並べています。
前回見逃してしまった方がいましたら、ぜひ遊びにいらしてくださいね。

 

 

 

 

 

 

Shoka:

 

暮らしを楽しむものとこと
Shoka:

 

 

http://shoka-wind.com

 

 

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