2012 3月


 
『あけびと鈴竹とマタタビのかごとざる』
 
4月6日(金)→15日(日)
12:30~19:30
(*期間中の水木(11日、12日)はお休みになりますのでどうぞご注意ください)

 
東北の手仕事から生まれたあけび蔓の手提げかごや鈴竹の買い物かごに椀かご、
マタタビの米研ぎざるなどを集めて今年の春も雑貨屋[そ]では小さなかご展を開催いたします。
東北のかごづくりが絶え間なくつづきますように。南から小さく応援ができたらと思っています。

 
これからの季節や夏にむけてますます重宝するかごやざる。
この機会にぜひ雑貨屋[そ]へお運びください。

 
*この展示販売の売り上げの一部は被災地復興のお役に立てますよう
日本赤十字社の担当窓口にお渡しさせていただく予定です。

 

2012 3月

 
 
沖縄 五人展 -島のものがたり vol.2-
 
日時
2012.4月5日(木)~4月23日(月)
open→12:00~18:00(最終日は17:00まで)
期間中の定休日→火、水曜日
作家在廊日→岩田:15、22日
      山田:7、8日  
      縄 :21、22日
 
場所 
くらしの器と切子ガラスの店「結」
 
〒604-0934
京都市中京区尾張町212-1
(麩屋町通押小路上ル西側)
TEL:075-334-5821
 
http://www.yuiyui.info/
 

2012 3月


 
「この店の香りを持ち帰るには、どうしたらいいのかね?」
 
来店した初老の男性が店主に話しかけていた。
 
「あまりにも良い香りだから、家でもかぎたいと思うさ」 
 
パンやスコーンは出したそばからどんどん売れていくため、
店の奥ではいつも何かしらが焼かれ、
香ばしいにおいが立ちこめている。
 

 
オープン当時から、販売するパンは食パンのみ。
 
手でちぎろうとすると、想像以上に強い弾力性に驚く。
そして食感はふんわり、歯応えはもっちり。
ソフトで滑らかな手触りに魅了され、
思わず顔に近づけ、その香りをかぐ。
 
海。
大地。
草原。
 
風景がたちのぼってくるような不思議な香り。
 
北海道産の高級小麦「はるゆたかブレンド」を使用しているが、
硬水である一般的な沖縄の水はそれに合わないため、
試行錯誤の上、大宜味村喜如嘉の地下天然水「七滝の水」にたどりついた。
 
「日本では珍しい中硬水で、粉の甘みが引き立つんです」
 
また、久米島産天然塩「白銀の塩」を使用しているのは、
 
「沖縄に沢山の塩がありますが、
海水を採取する場所や作り方によって味が変わります。
白銀の塩はミネラルも多く含まれ、
塩の甘さの中に辛さもしっかり感じます。
とてもバランスのとれた塩です。
粉自体が甘さを感じる特質をもっているので、
味を引き締めるために少し辛めの塩を使っています」
 
小麦、塩、水、天然酵母という4つの素材だけで作られた食パンは、
シンプルでありながら滋味深い味わい。
乳製品、油類、糖類、卵、添加物は一切使用していないというのに、このリッチ感。
 

 
シフォンケーキは、繊細なことこの上ない。
吹けば飛んでいく泡のように軽く、きめ細やかな生地。
北海道産薄力粉「ドルチェ」、三重県産「あいのう卵」
種子島産「洗双糖」、熊本産「無農薬菜種油」
という選りすぐりの4つの素材が、繊細さの立役者だ。
 

 

 

 
店主の西村さんは琉球大学農学部を卒業後、
環境アセスメント関係の仕事についていた。
 
「騒音を測定したり、ヤンバルクイナやノグチゲラの調査をしたりしていました」
 
しかし、ものづくりに携わりたいという気持ちは昔からあった。
結婚を機に、その想いと再び向かい合うことになった。
 
「結婚したときの二人の夢が
『自分たちの手でものを作り、店をやること』。
最初はお互い漠然とその夢を抱いていましたが、
実際に口に出して、夢が共通していることがわかってからの行動は早かったですね(笑)
できることをお互いやっていこうと決め、
僕はパン、妻は料理を勉強することにしました」
 
包丁すら使えなかったという西村さんは、
サラリーマンとして生活しながら、
辻調理師専門学校の通信教育を受けたり、パン教室に通ったりした。
 
やがて二人で上京し、剛さんはパン屋で、
奥様は横浜・鎌倉で料理と製菓の修業を始めることにしたが、
 
「当時僕はすでに30歳。
そんな年齢で受けいれてくれる店自体あまりないんですよ、
使い物にならないからって。
みんな大体17歳くらいから入ってきますから」
 
知り合いのパティシエに紹介してもらい、横浜の店で働き始めた。
 
「その時の同期は18歳(笑)。
年功序列ではなく、店に入った順の世界ですから、
10代や20代の先輩にももちろん敬語で話していました」
 

 
6年間の修業を経て、5年前に沖縄で店をオープンさせた。
 
他の仕事も経験してから門を叩いたパン作りの世界だが
すぐに違和感なく溶け込み、直感が「これだ」と告げ、
迷いは一切なかったという。
 
「考えてみれば、僕が小学生のころの夢の第三希望がパン屋さんだったんです(笑)」
 
そんな西村さんに寄り添う妻の美奈子さんは、
 
「このひとについていけば大丈夫っていう信頼感があるから、
不安もないし、後悔もありません」
 

 
美奈子さんが担当しているのはお菓子。
中でもスコーンに力を入れている。
 
「実は、スコーンってずっと苦手なお菓子だったんです。
自分が好きなスコーンに出逢えてなかったんですね。
だからなかなか手が伸びない。
そうなると逆にどうしても食べたくなって(笑)」
 
美奈子さんのスコーンは、パサパサ感とはほど遠いしっとり食感。
外側はカリッと香ばしく、
なかはぽろりとほどよくまとまった歯触り。
小麦や卵など厳選された素材たちを、
北海道産の「よつ葉バター」がまとめあげている。
 
いちじく、オレンジ、レモンといった季節を感じさせる素材も取り入れ、
一般的なスコーンの倍はあろうかというボリュームながら、
次々現れるフレッシュな素材の味わいに、
最後まで飽きることなくぺろりと平らげてしまう。
その味わいは「リッチ」の一言に尽きる。
 
美奈子さんは、毎回とても緊張しながらスコーンを作ると言う。
 
「買う人のことや喜ぶ笑顔を想像しながら作っているからです。
私たちが確認できるのはお買い上げいただくところまで。
家に帰って実際に召し上がる様子まではなかなか拝見できませんから、
ちゃんと笑顔で食べていただけるように焼けるだろうかと考えると、
やっぱりどうしても緊張します」
 


 

 
西村さんが食の安全性を重視する背景には、
大学時代や前職で培った知識と経験がある。
 
「農学部卒業なので、農薬の安全性と危険性、からだへの影響など、
色々勉強しました。
大切なお客様に食べて頂くものだから、
自分たちが作るものは無添加で安全なものをと思っています」
 
修業時代、食パン以外のパンを作って販売していた頃もあった。
 
「でも、毎日食べていたら飽きてくるというか、
色々な食材と合わせようとしても合わないことがあったりして。
特別ではない、毎日の食卓に合うパンは何だろうと考えたら、
それはやはり食パンかなって」
 
シンプルな素材で作るシンプルな食パンは、
ippe coppe の看板メニューとなり、
店のドアはひっきりなしに開閉され、
次々と売れていくほどの人気だが、
 
「今の ippe coppe はまだ途中経過に過ぎません。
何年後かにはまた違うかたちのお店になっているかも。
人との繋がりからさまざまなことが始まっているので、
沖縄産の無農薬のベイビーリーフやいちごといった他の素材とコラボして、
サンドイッチやスコーン作ったりしているんです。
 
これからもこうした繋がりを大事にしていきたいですね。
北窯の作家さんのうつわにコーヒーをいれたり、食べ物を盛ったりというコラボも考えているんですよ」
 
「ippe coppe」の語源は、
西村さんの故郷である鹿児島の方言「いっぺこっぺ」で、
「あっちこっち」または「一生懸命」という意味。
 
西村さん夫婦の、誠実でまさに「一生懸命」な姿勢に惹かれた多くのひとびとが、
「ippe coppe」の変化に寄り添っている。
店の香りを持ち帰りたいと願うチャーミングな常連さんも、その一人なのだ。
 

写真・文 中井 雅代

 

ippe coppe(イッペコッペ)
浦添市港川2-16-1
098-877-6189
通販:http://www.ippe-coppe.com/通信販売
HP:http://www.ippe-coppe.com
ブログ:http://ippecoppe.ti-da.net
 

面包虽然只有一种,可是十分注重材料,味道非常好。
司康饼,雪纺蛋糕也很受欢迎。

The feature of this bakery is the special bread which contains well selected ingredients, such as high-grade flour, wild yeast, sea salt and natural water.

2012 3月


クリックで拡大します
 
Age of Acte 1
Exhibition in Paris ~第1回パリ展示会~

 
【開催日時】
2012年4月2日(月)~8日(日)
open→12時~19時
レセプション…6日金曜日18時半
 
【参加アーティスト】
Iwata Mayuko、たつみなつこ、鷲尾蓉子、上田言々、縄トモコ、堀江美智子
*期間中、私は在廊予定です。
*額の作品の他、鞄などの小物も展示販売予定です。
*グループ展詳細HP→http://www.beartproject.com/
 
【会場】Galerie Metanoia パリ4区マレ地区
ポンピドューセンターから1分、ギャラリーメタノイアは、アニエスBギャラリーや、ネルソン・フリーマンギャラリー等の有名なギャラリーが立ち並ぶカンコンポワ通りにあります。

 
ギャラリーHP→http://www.galerie-metanoia.fr/
 

2012 3月


 
「めたるんちゅ  6 人展」

 
いにしえ
~古から現代へ、沖縄初
   めたるんちゅの風が吹く~

 
期間:== 2012,4,27(FRI)~5,7(MON) ==
  12:00am~8:00pm

場所:LEQUIO
901-2222 宜野湾市喜友名2-28-23
   TEL&FAX:908-893-5572

 
めたるんちゅとは?
 2011年度沖縄県工芸技術支援センター
 金属加工研修2期生6名で結成。

 
 金属加工研修で沖縄の伝統工芸である房指輪の作り方を学び
 素晴らしい伝統工芸を多く知って頂くため房指輪やモチーフ
  を使ったオリジナル作品を制作。

 
LEQUIO HP
http://www.lequio-r.com/
 

2012 3月

※沢山のご参加有難うございます。今回のレッスンは満席となりました。

 
フレンチレストラン 「プティ マルグリィ」にて
桜いっぱいお花見気分でお楽しみいただける
ステキなコラボレッスンを企画いたしました。

 
・春のお花のアレンジ。。。(お花のアレンジはお待ち帰りいただきます。)

・春爛漫テーブルコーディネートのご提案

・そして 春のスペシャルランチをお楽しみください。

 
日時 4月1日(日) 11:00〜13:30

場所 プティ マルグリィ  那覇市久米2−11−3 マツダレンタカー2F

講師 玉井多喜子 (フラワーアレンジメント)
    大木綾子  (テーブルコーディネート)

受講料 ¥6,500  (ランチ 花材代含) お花はお待ち帰りいただきます。

花ばさみをお持ちの方はご持参ください

 
お申込み Aya’s Table Style
       bigtree@kyi.biglobe.ne.jp
 

2012 3月

文:幸喜 朝子 写真:大湾 朝太郎

 
4月にロンドンで行なわれるウチナーンチュ作家の展示会LOOCHOOに参加する作家さんを、実行委員会メンバーであるブエコこと幸喜朝子が紹介します。
今回は、陶芸家の伊是名さん、ペーパークリエイターのちひろさんをご紹介。
 
 
LONDON meets 古堅ちひろ
 
これをしてると落ち着く、という瞬間は誰にでもあると思う。
お気に入りのソファで本を読むとか、アロマを焚いて音楽を聴くとか。
 
それが「紙を眺めること」だと言うのが自他ともに認める紙フェチ、古堅ちひろさん。
 
そんな紙フェチの彼女は「紙」で普通の人が思いつかないようなものを作る。
 

 
「幸せですね、紙があるだけで。
疲れたら紙サンプルを見る、みたいな(笑)
眺めてて気付いたら1時間ぐらいすぐ経ってます。
特に好きな紙はニューウエブロン。
合皮の紙で耐水性があって…」
 

 
さすが、本物です!!
初めてちひろさんの作品を見たのは今年2月に開催された
クリエイターによる紙の祭典KAMI・GAKARIでのこと。
ペーパージュエリーという紙でできた繊細なネックレスを制作し
その斬新なアイデアとクオリティの高さはたくさんの人の足を止めた。
でも、それを制作したのは紙フェチ意外にも理由が。
 
「私は金属アレルギーでアクセサリーがつけられなくて。
それがすごくコンプレックスで、アクセサリーで
お洒落してる人がうらやましかったんです。
それで皮とかプラスチックとかノンアレルギーの素材を探してて。
100%紙のジュエリーを作ろうと思ったきっかけは県立芸大の卒業制作の時。
大学の図書館でたまたま開いた本に
外国人の女性が胸に紙をかざしている写真を見て
これだ、ってひらめいたんです」
 
紙フェチというだけではない、金属アレルギーだからこそ
生まれたペーパージュエリー。
6年前に初めて作ったという蝶や花をモチーフにした
指輪とネックレスを見せてもらうと、すでに高いクオリティ!
ジョイント部分だけで50パターン以上制作し微調整を重ねて完成させたそう。
繊細な線をカットする作業も一筋縄ではいかない。
 

 
「レーザーカットで作ってるんですが、線が小さすぎると
全部つぶれちゃったりしてすごく大変です。
繊細さを出すためにつぶれるかつぶれないか、
ぎりぎりのところを調整してるんです。
自分が着けたいと思えるものを作りたいですからね」
 
大学の卒業制作で生まれたペーパージュエリーが
6年の時を経てロンドンへ。
ちひろさんのアイデアはさらに昇華されています。
 
「今回は紙を燃やそうと思っています。
LOOCHOO展自体のテーマが『time』なので時間の経過を伝えたくて。
紙って燃えてなくなるはかないものなんですが
ジュエリーっていう永遠のものを組み合せることが面白いかな、って。
アイデアの素は実は「ウチカビ」です(笑)
沖縄には紙を燃やす習慣があるんだぞ、ってことで」
 

 
使用する紙も大好きなニューウエブロンではなく
沖縄ならではの月桃紙にこだわった。
和紙は個性がありすぎて苦手だけど、
ロンドンの方に沖縄の紙を知ってほしいというちひろさん。
苦手だと言いながら新しい紙への挑戦もなんだか嬉しそう。
そのイキイキとした様子はロンドンに行くプレッシャーを全然感じさせません。
 
「いえいえ!そこはもう、プレッシャーだけです!
他の作家さんがすごい方ばっかりなので。
本当は誘って頂いた時に恐れ多くて断ったんです。
そしたらうちの社長(伊是名淳さん)が捨て台詞で
『今やらんでいつやるの?』って…
思わず『待ってください、やります!』って答えてました」
 
ちひろさんの背中を押してくれた淳さん、
初めてペーパージュエリーを見た時に「金の臭いがする!!」と言ったんだとか(笑)
その淳さんの想いも昇華して、ロンドンではペーパージュエリーの販売も。
 

 
「7種類あるのでどれが一番売れるのかも楽しみですね。
初めての海外だし、素晴らしい方に囲まれて緊張はしてますが
…やっぱり幸せですね、紙があると(笑)」
 
紙への愛がバシバシ伝わってきたちひろさん。
彼女のアイデアはロンドンでさらに昇華され洗練されそうです。
 
—————————————————————–
 
LONDON meets 伊是名淳(いぜな あつし)
 
初めて伊是名淳さんにお会いしたのは6年前。
一緒にお仕事させていただく中で幼い23才の私は衝撃を受けていました。
 
「大人って、こんなに自由でいいんだ…!」
 
淳さんは首里にあるVIVACEの代表取締役であり、陶芸家であり、
さらには「バカオトナイト」というとってもバカバカしくて
素敵なイベントの開催者であり、いつもFeelin’Goodなブログを書いてる方。
そのポジティブで自由な生き様に憧れて私は大人になりました。
 

 
だからきっと、LOOCHOOの作品も
陽気で楽しいアイデアに溢れたものだろうと思っていたら。
 
「俺が作るのは『厨子甕(じーしがーみ)』。
亡くなった人の骨を入れる沖縄の骨壺」
 

 
厨子甕とは昔から伝わる骨壺で、魚や花、獅子、竜など
豪華な装飾が施されている、すこぶる沖縄らしい陶器。
淳さんは厨子甕にツノを付けて大胆にデザイン。
すごくおもしろい作品に仕上がっていますが
陽のオーラを発する淳さんのテーマが「死」とは、すごく意外。
でもこのコンセプトはとても自然な流れで決まったそう。
それは淳さんの大学生時代にまで遡ります。
 
「学生の頃、アーティストとして売れるために
海外でアートの“事件”を起こそうと思ってて。
話題になって海外で評価されれば日本でも注目されるからさ。
何をやろうかと思っていたらある時、陶芸家が
窯で人を焼いて自首した事件があって。
そうか、窯で人を焼けるなら俺は陶芸家だから
俺が死んだら自分の骨を焼いて釉薬(ゆうやく)にして、
それを使って弟子に陶器を作ってもらおうと思ってたわけ。
だけど弟子はでーじプレッシャーだよな、
こいつ、いつ死ぬば〜?みたいな(笑)
でも、LOOCHOO展の場所を見て、やるなら今だと思った」
 

 
そう、実はLOOCHOO展の開催場所、クリプトギャラリーは
1822年に建てられたセントパンクラス教会という歴史ある建物で
今でも557体の遺体が眠っています。
「死」というテーマがこんなにも合うギャラリーは他にないかもしれない。
 
「やるなら今だと思った。
でも、俺の骨は焼けないさ、死んでないから(笑)
それでお骨を入れる厨子甕を作ろう、と」
 
もともと、海外の人たちのアートへの感心の高さは
宗教から来る死生観にあると考えていた淳さん。
一人一人が自分の死をきちんと捉えているから今日を一生懸命に生きていて、
それがアートへの理解にもつながっているんじゃないかと。
そんな海外の人に何をぶつけられると考えたとき、
沖縄の「祖先崇拝」へとコンセプトがつながった。
世界でも類をみない祖先崇拝という沖縄の精神社会、風習を表現するため
淳さんは厨子甕とあわせて「火ヌ神」セットも制作。
もちろん、淳さんらしいシンプルでデザイン性の高いもの。
 
「沖縄の人は仏具への思い入れは強いのにデザインは全然重視しないさ。
盛り塩もめっちゃ適当、みたいな(笑)
その結果、デザイン性を重視する若い人達が火ヌ神とか置かなくなる。
神事にデザインの手を入れることを
いけないと言う人もいるけど、廃れたら意味ないよね。
沖縄のこの精神文化をいかに無理なく
次世代に伝えていくかが大事だと思うからさ。
今作ってる火ヌ神セットを使えば、盛り塩も美しくできるわけよ(笑)」
 

 
美しい盛り塩、ぜひとも盛ってみたい!
そう感じるのは私だけじゃないはず。
せっかくお洒落に整えたキッチンだったら、
火ヌ神もお洒落に溶け込んでくれた方がうれしい。
祖先を拝み崇拝する心を子供へ、孫へつないでいくのは
もしかすると、時代にあわせて少しずつ変化していくデザインかもしれない。
 
今回の制作を通して「死」を意識しはじめたという淳さん。
 
「『死』を意識しはじめると、いろんなものに意味があると思えてきた。
 自分らしく生きないといけなって再認識したね。
だからLOOCHOOは俺の転換期になりました」
 
ツノ付きの斬新な厨子甕、そしてシンプルで美しい火ヌ神セット。
それはきっとロンドンにポジティブなショックを与えてくれるに違いない。
 
 
——————————————–
 LOOCHOO展
 日時:2012年4月25日〜30日
 場所:ロンドン クリプトギャラリー
 HP:http://loochoo.ti-da.net/
——————————————–
 
■プロフィール
【伊是名淳】:陶芸家
誰かのためになる事が、想像以上に自分の為になる事に気づき、2002年首里石嶺町に“活き活きとした”がコンセプトのカフェ、エステ、デザインスタジオ、ショップの複合型ビルVIVACEを設立。10年には東京・渋谷表参道にVIVACE TOKYOを開店。県産商材を使ったエステや地元の食材が楽しめるカフェを備え、沖縄の魅力を発信する店舗を展開。現在は代官山に移転。また設立以前は中学校美術教諭として勤務。08年には陶芸家としてアパレルブランドYOKANGの田仲洋と染物と陶芸を融合させたデザインユニットTHAIを結成。THAIとして同年12月に沖縄デザイン戦略構築促進事業へ参加し沖縄展示会出展。翌年には同事業の東京展示会にも出展。09年オリオンビール「麦職人」のキャンペーン商品に採用。10年開院の豊見城中央病院付属健康管理センター全フロアのアート制作を手がける。過去の作品では握力の弱いお年寄りや子供でも持ちやすいマグカップや果物を長く保存出来るフルーツボウルなどを発表。機能するデザインの視点を持つ。VIVACE代表取締役でもある
1970年 那覇市出身 九州産業大学 芸術学部デザイン学科
http://www.vivace-life.jp/ ビバーチェHP
http://feelingood.ti-da.net/ 伊是名淳のFeelin’ Good!
 
【古堅ちひろ】:ペーパークリエイター
1984年生読谷村出身
沖縄県立芸術大学デザイン科卒業
VIVACE専属デザイナーとしてグラフィックデザインを主体に、
企業のイベントフライヤーやパンフレット、パッケージ等の紙媒体のデザインを行う。
紙の魅力を伝える紙の祭典「KAMI・GAKARI 2012」へ参加。
出品作品のPaper Jewelly(ペーパージュエリー)は
金属アレルギーの女性の為にデザインされた100%紙のジュエリー。
紙の魅力に魅了された自称「紙フェチ」が紙を纏う暮らしを提案をする。

2012 3月


 
満月の夜、一緒に瞑想しませんか?
おかげさまで、満月の夜の瞑想会も4回目を迎えます。
集まって、瞑想して、解散するだけのシンプルな瞑想会なのですが、
毎回参加してくださる方々がいらっしゃるのは本当にうれしいことです。
満月の力を借りて、自分の内側を見つめてみませんか?
自分のなかに静かな場所を見つけられれば、
心が波立ったとき、いつでもそこに戻っていけます。
瞑想会では輪になって座り、心を集中して、エネルギーを生み出します。
ひとりの瞑想では味わうことのできない豊かな経験です。
参加費は無料ですが、お席に限りがございます。
どうぞお早めにお申し込みください。
 
満月の夜の瞑想会
開催日:2012年4月7日(土曜) 
参加費:無料(要予約)
時間:19:30pm 〜 21:00pm
場所:奥武山総合運動場 武道館 2階 修養室
HP:http://www.sheshayoga.com/

【日 時】 2012年4月7日(土曜日) 参加費無料(要予約)
      午後7時30分 〜 開場
        7時45分 〜 インストラクション後、瞑想スタート(9時前に終了)
         ※ 瞑想開始後の入室はご遠慮いただきます。
【場 所】 奥武山総合運動場 武道館 2階 修養室
【お申込】 paul@sheshayoga.com

詳しくはこちらのHP(http://www.sheshayoga.com/)をご覧ください。

 

2012 3月


 
IDÉE
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2012 3月

文/関根麻子 写真/田原 関根

 
 
 
 
 

photo by mon Sakata 
 
 
 
 
 
自由でいて「動」の服だと感じた。
自然と、体が、そして心が、動く服。
 
散歩に出かけようとか、ちょっと時間をかけて料理をしようかとか、
そんな日常の楽しい予感に気持ちをかたむかせ、心と体を動かせる服。
 
 
 
 

 
 
mon Sakataの服をつくるのは、坂田敏子さん。
先日初めてお会いしたのだが、やはり服と同じく人の心を楽しく動かす
自由な知恵と柔軟性をもつ、面白い方だった。
 
 
 
 
小さな頃から遠足などの行事の際には、お母様が「どんな服がいい?」といつも聞いてくれ
服を作ってくれたそうだ。
敏子さんは、いつも身近に手作りの服があった。
それが今の仕事の布石になっているのかもしれない。
 
そして、なんとランドセルは茶色だったという。
原色より渋めの色を好んでいた敏子さんはそのランドセルをとても気に入っていた。
30年ほど前に始まった mon Sakata はモノトーンから始まった。
 
子供の頃の原風景が映し出されている。
 
 
 
 

 
 
 
そんな敏子さんの服作りは、素材を眺めては触り、味わい、そこから生まれてくる感覚から、
こんなデザインを、と絵を起こし、パタンナーの方とのコミュニケーションを大事にしながら、形にしていく。
 
基本はそうだが、それだけでない。
行程の際に知恵と発想から生まれた偶然の連鎖を楽しんでいるという。
 
もちろん布ありきの時もあるが、ポケットやボタンの位置などの細かい部分的なところを
イマジネーションし、そこから入ってゆくデザインもたくさんある。
 
サンプルが出来上がってくると、ちょっとつまんでみてボタンをつけてみる、
全く別の素材のポケットをつけてみる、部分的に縫ってみる、などの様々な工夫を試してみる。
 
またスタンダードといわれる普遍的な服を作る際にも、もう一つ何か自分が入り込むことで
服が楽しくなるのではないか、面白くなるのではないか、とも。
 
 
 
服を作る行程の中で、意図していないことが入ることで
思いがけない形がぽろっと生まれる瞬間がすごく嬉しいと、敏子さんは話してくれた。
 
 
 
自由で楽しくなる。
そんな感覚が伝わってくる。
服を作っている人が楽しいのだから、着ている私たちも楽しくなるのだ。
 
 
 
 

2年前に買ったお気に入りのパンツ。ずいぶん履き込んで肌になじんできました。
 
 
 
私がmon Sakataの服に出会ったのは、2年前。
たくさん触れ、たくさん試着して、そして驚いた。
素材や着心地の良さはもちろんのこと、なんて自由な服なんだろうと思った。
とてもわくわくしたのを覚えてる。
 
 
ベージュの何通りにも着まわしできるカーディガン。
ウールが入ったやわらかなコットン。
その日の気分にあわせて前にしたり、後ろにしたり、さかさまに着てみたり。
くるくると巻いて、小さなストールにだってなる。
着心地抜群で、しっとり、軽やか。
まるで自分の皮膚になったような錯覚になる。
一緒に過ごす、服。
 
太めのグレーの切り替えと切りっぱなしが楽しいパンツ。
すぐ着れるようにとタンスの一番上にいつもある。
くったりとさらに馴染んできて、暮らしの友となっている。
色はといえば、何とも表情豊かな墨色のグラデーション。
 
暮らしの中で一緒に育つ、服。
 
 
 
緑色の服が似合わないと勝手に思い込んでいた。
鮮やかでおいしそうなライムグリーンのmon Sakata のカットソーを
着てからは、緑が好きになっていた。
これは私の中での思いがけない出会いでもあり、楽しい偶然でもあった。
 
 
 
 

 
 
 
 
 

 
 
 
 
モノトーンから始まったmon Sakata だが、それにプラスし、
今はたくさんのきれいな色のカットソーやニットがある。
楽しいデザインに、カラフルなものを組み合わせる。
 
そんな組み合わせをまとうと、きっとわくわくする。
自然に心と体が動きだす。
 
 
 
 
 
思いがけない事や意図していないことが生まれた瞬間。
それを喜びと感じ、服にしていく。
それは、私たちにも伝わり、連鎖していく。
 
 
 
そんな楽しい服達が、4月20日から10日間 Shoka:にやってきます。
 
 
 
 
 
 
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「2年ぶりですね mon Sakata展」
 
4月20日(金)~29日(日)
初日には坂田敏子さん在廊予定
12:30~19:00
※初日はトークイベントを開催のため、18:00までの営業となります。
  
素材を手でしっかりと味わってから作られるmon Sakataの服。
逆さまにしたり、重ねたり、自由な着こなしが自分流に楽しめる。
洗ってくたくたになってからがまた気持ちがいい。
自由な発想、自由な着こなし。
ニットは8年前に買って、一番のお気に入りの麻のニットを
坂田さんがリバイバルで作ってくれました。
本当にいい形です!
ちなみに上の写真のパンツは「gagaパンツ」という名前だそうです。
2年ぶりのmon Sakataが楽しみです。
 
 
 
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「2年ぶりですねmon Sakata展」にあわせ、坂田敏子さんのトークイベントを開催します
 
「手の力 感覚を立体に」
 
4月20日(金)18:00~19:30まで 完全予約制
(初日のみShoka:はトークイベントのため18:00にてクローズいたします)
 
坂田敏子さんのデザインは触感から始まります。
素材を触って、手と目で存分に味わってからその素材がどのような形になるといいのか、どんな風に着たいか、をイメージします。
自分の感覚を頼りにして何かをする事は、回り道のようだけれど実は自分に合った土台がしっかりと作れる確かなステップだと思います。
最初にマニュアルがあるのではなくて、自分で自分の中にある形を探り出してゆく。
こんなふうがいいよ、と提案されてみんなが鵜呑みにしていた様々な型が崩れてゆくことが多くなった今、自分の感覚を大事にし育ててゆく事はとても大切だと感じています。
目に見えるものを作る時にも、方法や仕組みなどの見えないことを作る時、そのどちらにも自分の感覚をONにして取り組むという事はとても大切なことだと思います。
 
 
今回田原は、感覚的でとてもユニークな坂田さんからそんな話しを聴いてみたいと思っています。
いつも予想外の反応が返ってくる坂田さんから、どんな応えが返ってくるのかとても楽しみです。
 
どんなお仕事をされている方でも、とても楽しく参加出来ると思います。
 
 
 
なお今回から駐車場からShoka:までの送迎を業者さんへ頼む事にしました。
代行に押されながらもがんばっている、地元のタクシー屋さんへ依頼しようと思っています。
なのでみなさまから300円ずつを参加費として頂戴する運びとなりました。
どうぞよろしくお願いします。
地元の仕事人も応援したいと思います。
 
では、Shoka:にてお会いしましょう。
 
  予約方法 
 1 全員のお名前
 2 人数
 3 メールアドレス
 4 携帯番号
 5 車の台数
(当日は初日と重なり、駐車場が少ないため、近くのカフェRoguii(ロギ)に駐車していただく事となります。
何人かでお越しの際は乗り合わせのご協力をお願い申し上げます。
 
6 住所(Shoka:からイベントの案内が欲しい方のみ記入をどうぞ。もう届いている方は記入しなくても大丈夫です)
 
shoka.asako@gmail.com  関根麻子までメールでご予約ください。
 
 
◯Shoka:の展示期間中はお子様連れも大歓迎ですが、今回はお話に集中していただきたいことから
 大人のみのご参加とさせていただきます。ご理解のほどお願い申し上げます。 
◯先着順で定員に達ししだい、締め切りとさせていただきます。
◯ご予約のメールをいただきましたらこちらから、返信をお送りいたします。
◯2日たっても返信が届かない場合は、お手数ですが確認のお電話を(080-3221-8135 関根麻子まで)
 くださいますようお願いします。
 
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5月は!
 
 
5月11日(金)~20(日)
「NO BORDER, GOOD SENSE」
 
形にならないわくわくを風にのせて ピクニック オン ザ ビーチ!
「すきな時に、すきなところで、すきな人達と一緒に作ったもの」
3氏がお互いのBORDERを越えて、自由に表現した世界が初夏の沖縄へ 
木工デザイナー 三谷龍二 + 陶作家 安藤雅信 + ミナペルホネン チーフデザイナー 皆川明
コラボレーション企画展
 
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Shoka:
住所:沖縄市比屋根6-13-6
電話:098-932-0791
HP:http://shoka-wind.com
 
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2012 3月

 
 

 

 
THAI exhibition – made in OKINAWA –
《会期》2012年4月14日(土) ~ 5月6日(日) open 11:00 / close 18:00
《オープニングレセプション》2012年4月13日(金) 18:30 ~ 21:30
《会場》OYAMACHO18-23(+case gallery)
《主催》有限会社ケース

 
 
ファッションをまとった陶器「THAI」
沖縄を拠点とし活躍する『THAI』は、
ファッションブランド「YOKANG」の染色家 田仲洋と
ライフスタイルショ ップ「VIVACE」の陶芸家 伊是名淳
との二人からなるデザイナーユニット。
 
 
ユニット名である“THAI(たい)”の由来は
二人の名前 Tanaka Hiroshi、Izena Atsushiの頭文字から。
更に漢字では「対」。
沖縄の方言で「二人」、英語では「繋がり」を意味します。
沖縄の伝統工芸「紅型」の技法「型染め」を
大胆にもエアーブラシで染色する手法を特徴とするYOKANGの 染色技法を
陶器に転用する事で、二人の持つ世界観を巧みに融合させ
今までにない新しい工芸品を生み出す 事に成功しました。
 
 
今年はときを同じくしてロンドンでの展示会にも参加する田仲洋と伊是名淳。
世界が注目 する“OKINAWA”をまさにリードする二人が織りなす独自の世界観を是非ともお楽しみ下さい。
今回はTHAIとして発表された作品に加え、二人の染織家・陶芸家としての作品も展示販売されます。
 
 
 
 
Design Unit THAI 主な活動
2008年 11月 結成
12月 沖縄デザイン戦略構築事業へ参加 沖縄展示会
2009年 1月 同事業 東京展示会
8月 CassinaIXC沖縄で販売開始
11月 オリオンビールキャンペーン商品に採用される
2010年 3月 豊見城中央病院附属「健康管理センター」全フロアーの壁面ART制作
 

2012 3月


 
2つのくるみぼたんの付け方しだいで、
さまざまな表情を見せるワンピース。
静かな光沢を放つ生地は綿。
さらりとした着心地と軽さも魅力。
 
「畳むととてもコンパクトになるので、
旅行などの着替えとしても重宝しますよ」
 

 
「最近は、着ていてラクなものしか着たくないの」
という大林さんが、「ラクラク」をテーマに作ったサルエルパンツ。
動きやすさや着やすさを重視しつつも、
デザイン性、エレガントさもあきらめなかった。
 

 
台湾出身の大林さんは、
沖縄で出逢った南国の植物からインスピレーションを得て、
2005年に「木bocca花」を立ち上げた。 
 

 
600年の歴史をもつ中国・台湾古来の型染め「印花布(いんかふ)」は、
沖縄の紅型(びんがた)や藍型(えーがた)のルーツとも言われているが、
手間がかかること、技術習得に時間がかかることなどから、
中国・台湾でもその技術の継承者は減少し続けている。
 
そこで大林さんは中国・台湾と沖縄の職人の力を合わせ、
沖縄のデザイナーに協力を依頼、
中国・台湾の伝統工芸と南国的なデザインを融合させ、
「藍印花布」という新たな表現を確立した。
 
「印花布の繊細さだけでなく、
大らかでほのぼのとしたデザインが魅力です。
また、染めはもちろんですが素材にもこだわり、
着心地の良さを追求しています」
 
その品質の高さは評判となり、
藍印花布は 木bocca花 の主力商品となった。
 

藍印花布のベビースリングも人気商品の一つ。藍染めのため、抗菌・紫外線防止効果も
 

今年の新作、藍印花布のシューズは「どれだけあるいても疲れないから、これを履いたら他の靴が履けなくなったの」と大林さん
 


 

 
「お客様から染めに関するお問い合わせが入ると、
これまではその都度職人に確認をとってお答えしていたのですが、
自分で対応できるように染めの勉強にも出向きました」
 
有松絞りで有名な名古屋の有松に赴き、
世界的ファッションブランドの染色も手がける工場で染めを学んだ。
 
「仕事としてうかがったのですが、
染めの奥深さ、面白さにのめりこみました。
もちろん一筋縄じゃいきません。
でも、だからこそやりがいのある仕事です」
 
いまでは自身で染めを手がけるまでになった。
 
「染めるには、染められる側の状態も重要。
上等な素材は素直なので美しく染まりますが、
そうでない素材は反発してムラが出たりする。
人間とも似ていますね(笑)」
 

ダブルガーゼを使用したチュニックワンピースは、暑い沖縄の夏も快適に過ごせる
 

好みの形に変形させられるネックレス。「髪をまとめてヘアアクセサリーとして使っても素敵なんですよ」
 

 
大林さんの表現は衣服類に留まらない。
 
「ライフスタイルをトータルで提案できたらと思っています」
 
モットーは
「服も雑貨も使い方は一つではない。
工夫次第で幾通りもの用途が生まれる」。
 


 
「こんな小さな茶碗、なにに使うんだと思われそうですが、
何も飲み物を入れる器としてのみ使わずともいいんです。
ひっくり返せばほら、上品な箸置きになります」
 

 
藍染めの座面を外すと小さなテーブルにもなる椅子は、
スタッキング可能で収納にも困らない。
 

 
「素材感も重要です。
同じ素材同士をくみあわせるのではなく、
木製のトレイに陶器の器を複数並べると、
このようにリズムがうまれます」
 

 
大林さんが大事そうに持って来てくれたのは
中国・台湾の伝統的なろうけつ染めの作品をまとめた本。
 
「古くからの伝統柄ばかりですが、どれも古くさくない。
良いものは長く愛されます。
そして、どんな工芸生地も昔はすべて普段使いされていました。
丈夫で上等なものほど普段着に向いています。
アメリカのジーンズと一緒ですね。
 
しかし、伝統をそのままの形で継承するのは難しい。
どんな伝統も時代によって変化し、進化していくものだと私は思います。
現代社会で受けいれられ、さらに後世へと受け継ぐためには、
必要な変化もあるのではないでしょうか」
 
2つの国で育った大林さんは、両国を結びたいという想いも強い。
 
「私は台湾で生まれましたが長い年月を沖縄で過ごしました。
さまざまな形で2つの土地が融合し、
ともに新たな可能性を模索できたらと思っています」
 

 
ブランド設立前、大林さんは女友達とお茶を飲みながら、将来について語り合っていた。
 
「『私たちは女だから、いつまでも花のように咲いていたいわよね』っていう話になって、ウッド・ローズ(花が咲いたまま実のなる花)のことを思い出したの。
それで、『ウッド・ローズ=木花』と名付けたんです」
 
大林さんの年齢をきいて驚かないひとはいないだろう。
実年齢よりもずっと若々しくパワフルなだけでなく、
まさに花のような上品さに溢れているからだ。
 
木bocca花 を訪れる女性の年齢層は幅広い。
「いつまでも咲いていたい」
と思う気持ちに、年齢は関係ないのだろう。
 
歳を重ねてなお、凛と輝き続ける大林さんの目はいつも
中国・台湾と沖縄、過去と未来、伝統と今を見つめ、
変化と挑戦を恐れず、
新たな世界へ続くドアへ、私たちをいざない続ける。
 

木bocca花(ボッカ)
那覇市天久2-14-3-407 D’グランセ天久エクゼコート
090-8838-5950
Show Room営業時間: 事前予約をお願いします。 年中無休(県外・海外出張時以外)
メール: vickymcs@aol.com または vickymcs@docomo.ne.jp
HP:http://www.bocca-okinawa.com
ブログ:http://www.bocca-okinawa.com/blog

 

2012 3月


 
3月28日(水)〜 4月1日(日)
@古書の店・言事堂
那覇市若狭3-7-25
098-864-0315
火ー日 11:00-18:00
(土・日は19:00まで/日曜不定休)
 
作家在店日:水曜日の午前中と、土曜日以外は
なるべく居るようにいたします。
 

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記事:展覧会も開く本屋。「美術」がもっと身近に。
HP:http://www.books-cotocoto.com
ブログ:http://journal.books-cotocoto.com