「うちは月に1~2回は作るよ。作ったら冷蔵庫に入れておくけど、2日くらいで無くなるね。」
家族にも大人気の沖縄家庭のデザートだ。
金時豆を一晩水に漬け、圧力鍋で煮込む。
「押し麦は、豆をしっかり煮込んでから入れるんだよ。でも、入れないお家もあるはずね。」
豆と押し麦が十分柔らかくなったら三温糖を入れ、さらに30分ほど煮込む。
仕上げにお塩を少々。
「こうすることでさらに甘みが増すのよ。」
もち粉に水を入れ、団子を作る。
「前、お友達数名と一緒にこの団子を作ったら、みんな一個ずつしか作らんから
『そんなことをしていたら時間がいくらあっても足りないさ、二つずつ作りなさい』と言って、作って見せたらみんな驚いていたよ。」
二つのかたまりをてのひらにのせ、くるくるっ。あっという間に2つの団子が完成。そのまま手の上からお湯の中にぽとり。
いとも簡単そうに見えるが、
「やってみたらみんななかなかできないわけさ、『くっついてしまう』って。これはやっていくうちにできるようになるはずよ。」
あっという間に大量の団子がゆであがる。
「そのまま置いておくと団子どうしがくっついてしまうから、砂糖をふって混ぜておくと良いよ。」
そうすることで団子のやわらかさもキープできる。
団子は別容器に保存。
「鍋に入れてしまうと、ぜんざいに粘り気が出てしまうからね。」
ぜんざいを入れ、その上に団子を好きなだけ乗せれば完成。
できたては団子もふっくらもちもち、温かいぜんざいにほっと心が和む。
夏はキーンと冷やしてかき氷を入れて食べれば、沖縄の厳しい暑さも乗り切れる。
老若男女に一年中喜ばれる沖縄家庭の定番スイーツ。
「豆さえ前日に水に漬けておいて、圧力鍋を使えば、誰でも簡単にできるよ。」
お店のぜんざいも良いけれど、「わが家のぜんざい」を家族みんなで楽しみたい。
写真・文 中井 雅代