NAKAI

海津研
 
2012.11.27(火)-12.9(日)
(12.2(日)、3(月)はお休み)
 
古書店「言事堂(ことことどう)」の店内を使って
本をテーマに作品を展示します。
 
会場 古書の店 言事堂
那覇市若狭3-7-25
tel/fax 098-864-0315
http://www.books-cotocoto.com
 
火-金 11:00-18:00
土・第2日曜日 11:00-19:00
 
…海津研プロフィール…
1977年生まれ
東京芸術大学デザイン科卒業
身近な生物や自然を主なテーマとして創作活動を行い、
「たけしの誰でもピカソ・アートバトル」グランドチャンピオン、
エプソンカラーイメージングコンテスト、
パルコアーバナート等で受賞。
2006年公開の映画「もんしぇん」では具体的な企画と脚本、
美術に参加。
2005年に行われた、ロシアのアニメーション作家
ユーリ・ノルシュテイン氏のワークショップに参加して以降、
アニメーション作品の製作にも力を入れている。
 
 
海津研ブログ「津々浦々に興味津々!」
http://blog.livedoor.jp/kaizuken1
 

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KARMA ORGANICS

 

素材の色がシンプルに混じりあった、色合いも美しいグリーンスムージー。

 

のどごしは少しもったりとして、とろみが強い。
ヘルシードリンクというより、「おいしいスイーツ」にカテゴライズされるのでは?と思うほど甘く、おいしい。

 

KARMA ORGANICS

 

青梗菜、みかん、柿といった季節の野菜や果物をカット。
食物を自然のまま、余すところなくすべて食べる「ホールフード」の理念に合うマシーン「バイタミックス」に入れてミックスすればできあがり。

 

「スムージーは腹もちがいいので、朝食にもピッタリ。
食物繊維もまるごと摂れるので、お腹のお掃除をしたいひとには特にお勧めです」

 

オーナーの伊藤芳子さんがそう言った傍から、スムージーを買い求める常連客が店のドアを開けた。

 

「アボカドのアレ、お願いします! あのクリーミーさにすっかりハマっちゃって」

 

KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS
アボカド入りのクリーミースムージーにアサイーをトッピング。ドリンクを作るときに使用するのは活水器「ディレカ」を通した水。

 

 

 

一方、野菜や果物を低速回転のジューサーで搾れば、さらりとしたのどごしが特長のグリーンジュースに。
セロリ、パセリ、キュウリ、リンゴ、レモン、季節の野菜にジンジャーを入れて、スイッチオン。

 

KARMA ORGANICS

 

一般的な青汁に似た色合いだが、鼻を近づけても青臭さが一切感じれない。

 

その味わいもクセがなく、するすると喉を通ってはいくものの、野菜や果物の存在感ははっきりと伝わってくる。
苦みや渋みはまったくといっていいほど感じない、素材の良いとこどりのようなジュースだ。  

 

使用するジューサーには「ツインギア」という技術が搭載されている。
スプラウト(穀類や野菜等の新芽)のように、栄養豊富だが軟らかく薄いため搾汁が難しい野菜もしっかり搾ることができる上、低速回転で圧搾するため、熱による栄養破壊の心配もない。

 

こちら、その名も「リバイタライジンググリーンジュース」。
リバイタライズとは、「新しい活力を与える」「再生させる」という意味。

 

「食物の繊維には栄養素も豊富に含まれますが、消化には胃腸の働きが必要になります。
胃腸をしっかり休めてデトックスしたい方には、食物繊維が含まれないグリーンジュースがお勧めです」 

 

 

からだに良いというだけでは続けることは難しいが、からだに良いことの多くは、続けなければ意味がない。
「からだに良く、おいしいものが欲しい!」というわがままにも思える要求を、どちらのジュースも文句無く満たしてくれる。

 

KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS

 

これらのドリンクの他に、店内ではローフード(野菜や果物などを加熱せず、生で摂取する食生活のこと)に欠かせない食材や器具、関連書籍なども並ぶ。

 

2012年10月にオープンしたばかりだが、国内では入手困難な食材を求めてやってくる人も多い。

 

かるま

 

KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS
「お勧めは、下段のミキサー、『パーソナルブレンダー』。コンパクトな割にパワーが強く、一人分のスムージーがあっという間にできますよ」

 

KARMA ORGANICS
専用の容器もあり、蓋をすれば持ち歩け、ランチにすることも。

 

伊藤さんが自身の食生活を変えたのは、アメリカの大学を卒業後、ニューヨークのマクロビオティック・レストランに勤めたことがきっかけだった。

 

「ちょうど 9.11の直後で、ニューヨークでは多くの人がリストラされるなど、就職活動をするには困難な時期でした。
あるとき『一緒にトウフケーキを作りませんか?』という求人を見かけて、なぜかとても興味をひかれてその店を見に行ったんです。すると想像以上に素敵なレストランで。

 

そこで働くことになったのですが、当初は希望の仕事につくまでのつなぎのつもりでした。でも結局マクロビにどっぷりハマって、帰国するまでの丸2年間ずっとその店で働きました」

 

KARMA ORGANICS
ロー・カカオチョコレートは乳製品や白砂糖、添加物を使ってないので、後味が残らずふっと消えると言う。「このチョコレートの熱狂的なファンがいるんです、大人気ですよ」

 

KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS
KARMA ORGANICS
ローフード初心者には、イロハが学べる書籍も人気。

 

10年前のアメリカはマクロビオティックのブーム真っただ中。
マンハッタンに40年以上前からあるそのレストランは、週末になると行列ができるほどの人気店。
忙しい日々だったが、毎日充実していたと言う。

 

「もともとオーガニック食材やカフェが大好きだったので、マクロビにも『目覚めちゃった!』という感じ。
働き始めた頃は衝撃の連続でした。玉子、肉、乳製品を使わずとも、こんなおいしい料理ができるなんて!って。
店ではテイクアウトのジュースを作ったり、カウンター業務や接客を担当していましたが、まかないで食べたマクロビ料理を家で作ってみたりもしていました」

 

留学したばかりの頃はいわゆるファストフードなどの“アメリカ食”の洗礼を受けた時期もあったが、レストランで働き始めてからは穀類中心のあっさりとしたものを摂るようになったと言う。

 

マクロビと出逢ったことで変わったのは、食生活だけではなかった。

 

 

KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS

 

「レストランの常連さんにはヨガレッスンに通う方がとても多く、私もジムに通うようになりました。一応他のプログラムも体験してはみたものの、ヨガは一番自分に合っている、長く続けられそう!と強く感じました」

 

帰国後も日本でヨガを続けていたが、インストラクターからある日、「ヨガをやるならローフードがいい」という話を聞いたと言う。

 

「スムージーやサラダを中心とした食生活にまず切り替えてみて、と言われて。
私が練習していたアシュタンガ・ヨガは、からだを大きく動かすポーズが多いので身軽なほうがいいのですが、『ローフードにするとからだが軽くなるよ』と」

 

そこで、非加熱食材や生の野菜、フルーツを中心としたローフードの食生活に切り替えたと言う。

 

「朝食をスムージーに変えるだけでも、からだの調子がすごく良くなったんです。普通の食事がいかに腸に負担をかけているのか実感しました。ローフードを実践していると、お腹のあたりがいつもスッキリしているんですよ。

 

疲労感が抜けないひとや、常に倦怠感を感じているような方にもお勧めですよ。
消化って結構なエネルギーが必要なので、内臓が一生懸命働いてくれてるせいで、からだが疲れちゃうんですね。それがなくなるので朝から元気に過ごせます。

 

また、お通じも良くなりますし、顔のむくみも取れてすっきりします」

 

すっかりローフードに魅了された伊藤さんだったが、当時、専用の食材を販売している店が日本にはまだ少なかった。  

 

「以前から食材店に密かな憧れを抱いていたので、こういった自分が欲しい食材を取り扱ったお店をやってみたいと思うようになり、輸入会社を立ち上げたんです。
最初は慣れない事ばかりで、厚生省や税関、検査機関などにまめに足を運んで、正規輸入の仕方を現場で覚えていきました」

 

KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS
KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS

 

2008年に沖縄に移住し、最初は小さな事務所で仕事をしていたが、次第に注文が増え、事務所移転を重ねて最終的に実店舗を設けることにした。

 

「それまではネット通販と卸売りのみだったので、『購入前に実物を見てみたい』というお客様のご要望にお応えすることができませんでしたが、店にお越し頂ければご覧いただけますし、直接ご説明させていただくこともできます。
また、テイクアウトのドリンクには商品を使ったものもありますから、味もお試し頂けます」

 

ローフードという名を聞いたことはあっても、実際自分の生活にどう取り入れればいいのか、一体どんな味わいなのかがわからないという人も多いだろう。

 

「ご興味をお持ちの方はぜひ、一杯のグリーンジュースやスムージーを朝食にすることから始めていただけたらと思います。一食変えるだけで、数日すると体調の変化に気づくと思いますよ。

 

ローフードを取り入れる頻度も人それぞれで良いと思います。
私も始めたばかりの頃と比べると、ここ数年で食に対する精神的な自由度が高まったような気がします」

 

KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS

 

KARMA ORGANICS
伊藤さんの義母もスムージーを飲むのが日課となっている。「それまで低かった白血球の数値が改善したんです。野菜の力ってすごいんですね」

 

一時期は、回りが目に入らなくなるほどローフードにのめりこんだこともあったが、最近は100%を目指すのはやめたと言う。

 

「『肉なんてダメ!』『これを食べたら不健康になっちゃう』と、必要以上にナーバスになったり、ルールから少しでも外れることを恐れて回りとの調和がとれなかったこともありました。
でも今は、ちょっと脱線してもまたすぐに戻せばいいのだと大きく構えています。
頑なだった時期は考え方も偏っていましたが、今はすごく自由。
生のものしか食べないというわけではなく、温かい味噌汁を飲むこともありますし、おいしいパンを頂くことも。
いずれにせよ、からだが本当に欲するものを摂るように心がけています」

 

KARMA ORGANICS
スムージーやシェイクなどに入れられているロー・アイリッシュモス。とろりとした滑らかさの立役者であり、タンパク質、βカロチン、カルシウム、マグネシウムなど豊富な栄養素を含むヘルシー食材でもある。

 

KARMA ORGANICS

 

これからはメニューも増やしていく予定だと言う。

 

「バナナ、マカダミアカシュークリームを使った『シンプリーローパルフェ』や、カカオやバニラなど4種類の味の中からシリアルが選べる『ロー・シリアルinナッツミルク』といったロースイーツもお出ししているのですが、もっと種類を増やしたいと思っています。
以前おこなっていたローフード料理教室も再開させたいな…」

 

おいしいジュースやスムージーに、魅力的なロースイーツ。
俄然ローフードに興味が湧くが、大人になってから食生活を変えるのは、勇気と覚悟がいる。
また、「長く続けることができるだろうか…」という不安も。

 

「面倒くさがりな人や料理が苦手なひとはローフード向きなんですよ。
だって、切って混ぜるだけだもん(笑)。
凝ろうと思えばパスタやピザ、ラザニアなんかもローフードで作れますが、私はスムージー、ジュースとサラダがあれば十分。

 

ぜひ、少しでいいから生活に摂りいれてみて。最初は朝のグリーンジュースやスムージー一杯から。
ライフスタイルが変わると、明らかにからだも変わることをすぐに実感できると思いますよ」

 

切って混ぜるだけ…。それなら私にもできそう!
頭がぼんやりした状態や、倦怠感、朝から感じるからだの重さとさようならできたとき、どんな自分に出逢えるのだろう?

 

KARMA ORGANICS
KARMA ORGANICS  
北中城村安谷屋1468-4 2F 
098-989-4861 (LIVING LIFE MARKETPLACE)
open 11:00~17:00(日、月、火、水)

 

HP http://www.livinglifemarketplace.com/karma
facebook https://www.facebook.com/livinglifemarketplace?ref=stream
オーナーブログ http://livinglifemarketplace.com/karma/OWNER_BLOG.html
スタッフブログ http://livinglifemarketplace.com/karma/KARMA_BLOG.html

 

通信販売:LIVING LIFE MARKETPLACE http://www.livinglifemarketplace.com

 


 

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ナマケモノのいる森で
しかけ/アヌック・ボワロベールとルイ・リゴー
ぶん/ソフィー・ストラディ   やく/松田素子 アノニマスタジオ ¥2,310/OMAR BOOKS
 
― 前から、横から、真上から ―
  
 朝夕はだいぶひんやりするようになった。もうすぐ12月に入り、冬がやって来る。
「冬の森」をテーマにした企画展をやることになり、この2、3ヶ月というもの「木」「植物」「森」についての本を時間を見つけては読んでいた。
詩集、エッセイ、学術書、絵本、写真集、図鑑、そして小説、。それはもう限りがなく、枝葉のごとく広がってそれこそ森の中に分け入っていく感覚があった。 
そんなときにこんな本があるよと教えてもらったのがこの「ナマケモノのいる森で」。
 
細長い、ちょっと変わった製本のフランス生まれのポップアップ絵本。
いつも素敵な本を出している出版社のアノニマスタジオから出た翻訳版。
  
ナマケモノのいる森で
 
表紙を開くと「わっ」と声をあげてしまうような、木があふれた森が飛び出してくる。これはもう見てもらわないと。
 
森の中では、鳥もヒョウも、アリクイも人も、ナマケモノも一緒に生きていて、木々のあいだのあちこちに隠れていて見つけるのも楽しい。
前から、横から、真上からも眺めてナマケモノを探しながら大人と子供が一緒になって遊べるような一冊。
 
ストーリーはその木々にあふれた森にあるとき冷たい金属音が響いて、木が切り倒されていく中でナマケモノが取り残されてしまう。その痛々しい様が立体で表わされる。
そのあとに広がるのは木々がすっかり切り倒された、裸の地面が見える寒々しい光景。そこに見えるのは現実の森だけじゃない。同時に、それを目にする私たちの心の中の森にもきっと悲しく冷たい風が吹いている。
 
みんなが一緒になって生きていたあの豊かな森を取り戻すにはどうすればいいのだろう?
この絵本はそれをごく自然に読む人に投げかける。
 
木々の世界では、彼ら独自のネットワークが、まるでインターネットのように世界中で、国境を越えて張り巡らされていると聞いた。
 
この本もまた多くの人の手に渡ってその様々な垣根を越えて広がってくれたらなあと思う。
 
年代問わずクリスマスプレゼントにもなるポップアップ絵本。
おすすめの一冊です。

OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp
 

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コトリ焼菓子店

 

手に取ると、ふんわり感よりもまず、しっとり感に驚く。繊細でふわふわな質感は言わずもがな、滑らかで手に吸い付くような触感に、どんな味わいだろうと期待がふくらむ。口の中で溶けるような歯触り、素材の良さがダイレクトに伝わる上品な風味。食べながら、自然と笑みがこぼれた。

 

美味しいものに目がない友人にも食べさせたいなぁ。仕事でお世話になっている人への差し入れにもぴったり。親戚の集まりがあるとき、持って行こうかな…。

 

個別包装で配りやすく、1個130円~180円と値段が手頃なのも嬉しい。

 

「お店を出したらメインはシフォンケーキにしようと決めていました。使う材料が粉、卵、砂糖、油とシンプルなので、それぞれの良さをしっかり味わえるからです」

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

カウンターの奥には、啓子さんがてきぱきと立ち働く姿が見える。

 

「シフォンケーキのふわふわ感は、メレンゲの泡立て方によって決まるんです。今作っているのはバナナのシフォンケーキ。いちじくを漬けているラム酒を生地に加えると、味にコクが出るんですよ」

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

生地に加えたら、メレンゲの泡を潰さないように手早く混ぜる。型に入れ、トン、トン、トンと型をテーブルに打ちつけて空気を抜いたらオーブンへ。

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

流れるように無駄のない所作。さっきまで使っていた道具は、いつの間にか使用前の定位置にきっちり収められている。小気味よく作業を進める姿に、つい見惚れてしまった。

 

コトリ焼菓子店

 

生地に用いる小麦粉、玉子、てん菜糖、なたね油はいずれも、啓子さんが良いと思ったものから厳選している。玉子は、水や餌にもこだわった平飼いの養鶏をしている「みやぎ農園」から。

 

「新鮮でしっかりとした味わいがあって、生地の弾力や膨らみが違うんです。農園の様子を見に行ったことがあるのですが、鶏たちが農園中を本当に元気に走り回っていたんですよ。自宅でも、ずっとこちらの玉子を使っています」

 

コトリ焼菓子店
北海道産の小麦を使った菓子用粉。「これを使うと、ふんわりときめ細やかな仕上がりになるんです。初めて使った時はすごく驚きました」

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

使う素材がシンプルだからこそ、下手な小細工やごまかしはきかない。誰もがきっと一度は口にしたことのある菓子だが、その実態は予想以上に奥深い。

 

それが、啓子さんの手にかかるとどうだろう。文句のつけようのない見事なシフォンケーキがいとも簡単に焼き上がる。決して簡単なことではないとわかってはいるのだけれど。

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

コトリ焼菓子店

 

啓子さんは、子どもの頃からお菓子づくりが一番の趣味だった。「いつか自分の店を出すと決めていました」。

 

大分県の大学で栄養士の資格を取得。卒業後は資格をいかす仕事に一度就いた後、東京のベーカリーショップに就職した。

 

「製菓スタッフを希望したんですが、最初は製パン部門に配属されました。成型作業やできあがりを見るのは楽しかったです。でも、その頃はお菓子づくりほどのめりこめなくて」

 

しばらくして製パン部門から、カフェコーナーの担当に。4年間勤めた後、イタリアンレストランの厨房でも働いた。啓子さん以外は男性スタッフ。新人だろうが女性だろうが一切容赦のない現場で腕を磨いた。仕事中は息をつく暇もないほど忙しかったが、それでも家に帰ればお菓子を作っていた。

 

「若かったし、やりたいことを仕事にしていたから、東京での生活はとても楽しいものでした」

 

その後、沖縄へ戻って結婚。カフェや菓子メーカーなどを転々として修業を重ね、今年の春から店を開く10月までは、育児をしながら保育園の栄養士・調理スタッフとしても働いた。そんな毎日の中でも、家ではお菓子づくりを続けていたそう。

 

「ある時ふと、仕事や子育てをしながらもこんなにお菓子づくりの時間をとってるんだから『もうこれを仕事にしよう!』と思ったんです。人生一度きりだし、やりたいことをやらないのはもどかしい。始めればどうにかなる!と」

 

コトリ焼菓子店
コトリ焼菓子店

 

基本的にカット売りで、ホールは予約を受け付けている。プレーンに木苺、完熟バナナ、珈琲、抹茶金時と、種類も豊富で色合いも美しい。

 

「私、妄想族なんですよ(笑)。お店やお菓子のことを考え出すと時間が経つのを忘れちゃう。夜、布団の中でアイデアが浮かんだ時は、『もう遅いから寝なきゃ…でもこんな良いアイデア、忘れちゃったら大変!』と、ごそごそ起き出してメモをとったり(笑)」

 

オープンして間もないが、すでにその味のとりこになっている人も少なくない。

 

「シンプルなお菓子だからこそ、美味しくなければ買ってもらえないと思っています。開店してまだ1カ月くらいなのですが、すでに4回も足を運んでくださる方がいらっしゃって。本当に嬉しいですね」

 

コトリ焼菓子店
「オープンの日は、手製の店名入りエプロンをつけて、娘も一緒に店頭に立ちました」

 

コトリ焼菓子店
珍しいシフォンのラスクはしっとり、サクサクとした食感。じっくり焼くことで酸味を増した木苺に、ねっとり甘いイチジク。素材のコクが深まっている。「ラスクは高温で焼くと焦げて硬くなってしまうので、低温でじっくり時間をかけて焼いています」

 

コトリ焼菓子店

 

「今後は焼き菓子の種類も増やしていきたいと思っています。それと…実は、子育てが落ち着いたらパンも販売したいなーと思っていて。昔、仕事として作っていた時は受け身な部分が多かったのですが、沖縄に戻って手ごねパンなどを家族用に作るようになってから、『パンづくりも面白い!』と思うようになったんです」

 

店にパンを置くという夢は、小学生時代の体験にも由来している。 

 

「昔、家の近くに桶をかついで豆腐を売りに来る豆腐屋さんがいたんです、チリンチリンって音を鳴らしながら。朝その音が聞こえると、母に『豆腐買ってきて~』と頼まれて、鍋を持っておつかいに行っていました。鍋を差し出すと熱々のゆし豆腐をよそってくれるんです。それがものすごくおいしくて。幸せな朝ご飯でした。あの頃の私みたいに、私が作ったパンを近所の子ども達が買いに来て、朝食にしてもらえたら嬉しいなって」

 

「いつ実現するかわからないけど」と、啓子さんは笑うが、そう遠い未来の夢でもないように思える。その生き生きとした言葉から、近所の子ども達を焼きたてのパンと共に出迎える、啓子さんの姿が鮮明に想像できるからだ。そう思うと、またここを訪れて、時間を重ねていくことが楽しみでならない。

 

文:仲原綾子 写真:中井雅代

 

コトリ焼菓子店
コトリ焼菓子店
那覇市樋川1-28-16
電話080 8395 8452
OPEN 11:30〜17:00
CLOSED 日、月、火

 

 

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ヘンダーソン夫人の贈り物
 
これはかなりおススメ。
 
ショービジネスの世界が好きな日とや、舞台でのPlayが好きな人にはたまらない映画です。
ヌードレビューは芸術的。
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
最初に、「スイート・インスピレーション」という曲で、女性たちのヌードがライトアップされるところなんか、ため息がでるほど美しい。
 
この映画では、ブロンドのモーリーンを演じるケリー・ライリーが抜群に美しい。
痩せてるんだけど、身体が物凄くきれい。顔も美しい。
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
そしてやはり主演のジュディ・デンチ。
どの映画をみても素晴らしいんだけど、この映画は駄々っ子みたいにとても可愛い彼女がみれます。
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
ボブ・ホスキンスとの絡みも抜群。クリストファー・ゲストとの絡みも笑わせてくれます。
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 

 
ヘンダーソン夫人が支配人のヴィヴィアン・ヴァンダムと喧嘩して、劇場に立ち入り禁止になったとき、あの手、この手で劇場に入ってくるのがまじで面白い。
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
彼女がヌードにこだわる理由と、若い兵士への思い入れというのも、映画を通じてわかってくるんだけど、やっぱりおせっかいも大きいんだよね。
ここで悲劇が生まれちゃうんだけど。。。
 
衣装も可愛いし、ショーとしても是非見てみたい。
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
この映画驚きは、イギリスのポップスター、ウィル・ヤングがでていたこと。
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
ヘンダーソン夫人の贈り物
 
彼、いいですね。
ちゃんとミュージカルも出来ているし、この役にもあっていました。
私結構、彼、好きなのでうれしかったです。
 
とにかく良い映画です。
おすすめします。
 
ウィル・ヤングの普通の歌う姿。やっぱり声が甘くて素敵。
 

KEE

 

 
<ストーリー>
1937年、夫を亡くしたヘンダーソン夫人(ジュディ・デンチ)は莫大な遺産を手にする。ひとりで途方に暮れていた彼女はウィンドミル劇場を衝動買いし、マネージャーとしてショービジネスのプロであるヴァンダム氏(ボブ・ホスキンス)を雇う。彼らは1日中ノンストップでミュージカルコメディを上演することを決め……。
 
<キャスト>
キャスト
ジュディ・デンチ
ボブ・ホスキンス
ウィル・ヤング
クリストファー・ゲスト
ケリー・ライリー
セルマ・バーロウ

 
☆DVDでどうぞ
ヘンダーソン夫人の贈り物
 

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しゃべり場
 
「しゃべり場」
11月28日(水)
11:30~13:30
会費:1000円(ランチ&お飲み物付き)
テーマは『原発・オスプレイ基地問題・憲法』
 
来週28日(水)の11時半から浮島ガーデンにて
「ジャーナリスト柴野徹夫さんの”しゃべり場”&食事会」を行います。

柴野さんは『まんが原発列島』など30年前から体を張って原発問題を訴えてきたジャーナリスト。
 
原発の福島、基地の沖縄で暮らしを護ってゆくにはどうしたらいいのか、柴野さんの想い・考えを伺いながら、皆で前向きなディスカッションをいたしましょう!

しゃべり場
 
*「しゃべり場」とは市民ひとりひとりが政治に対してしっかり意見できるよう互いに発言しながら、意見をシェアしてゆく学びの場。
 

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ハルサーマーケット
 
貴重な島野菜を今週末、ハルサーさんたちが持って来てくれます。
この日だけのスペシャル・メニューやお菓子の販売もあります☆
 
『ハルサーズ☆マーケット』
11月25日(日)
11:00~15:00
*通常営業は18時からになります。
 
ハルサーマーケット
 
ハルサーマーケット
 
ハルサーマーケット
 
 
<出店ハルサーさん>
 
大山サンキューファーム
ハルサーマーケット
 
モリンガ・ファーム
ハルサーマーケット
 
むい自然農園
ハルサーマーケット
 
DOMINGO
ハルサーマーケット
 
<県産食材販売>
☆マルキヨ味噌の天然菌の宮古味噌&10年味噌醤油
☆伊良部島無農薬ハーブティー&ハーブペースト
☆藤原さんの無農薬・無肥料・究極のくろみつ
☆やんばる無農薬べにふうき紅茶
☆久高島産小豆、島粉クッキー

<フードコーナー>
田芋コロッケ&スモークどぅる天
『やんばる七色畑ねっとわーく』妙子&大道の赤米入りおむすびや
奇跡のマンゴー・スムージー
久高島から手作り麦ムーチー
浮島ガーデンの人気スウィーツ卵不使用のヴィーガン甘酒アンダーギーなど
おいしくて体に良いスウィーツも満載!!
 
秋の気持ちの良い風が吹き抜ける浮島ガーデン。
お買いものを楽しんだ後はお庭で2階でおいしいものを食べながら、
ゆっくりゆんたくして行って下さいね~☆
 

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山之口 獏 カレンダー
 
2013年は、われらが誇るべき郷土の偉大な詩人山之口獏の没50年の年です。
没50年を記念して主題とした2013年カレンダーが発売されることになりました。
カレンダーには山之口獏の12編の詩と
獏の肖像画、詩の内容に合致した絵、
獏の詩碑の写真等が散りばめられております。
 
山之口 獏 カレンダー
 
山之口獏カレンダー
販売価格:1,050円(消費税込)
発売開始日:11月22日(木)
販売場所:
ジュンク堂書店那覇店(〒900-0013 沖縄県那覇市牧志1丁目19−29)
リウボウ・ブックセンター・リブロ(〒900-0015沖縄県那覇市久茂地1-1-1 パレットくもじ7F)
 
発行:山之口獏カレンダー制作事務局
 

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IDEAにんべん
 
 
沖縄でいま、小さな店や農家、地域に関連した広告やデザインが元気だ。
 
読谷村のファーマーズマーケット「ゆんた市場」に行くと、紅豚もずバーガー、のぶおばぁの空豆チップス、楚辺ポーポーといった、素朴でありながら思わず手を伸ばしてしまうようなパッケージが並ぶ。
 
IDEAにんべん
 
読谷村特産の冬瓜を使ったレトルトカレー「カレーになりたいトウガンくん」は、とろりとした冬瓜の食感を楽しめるご当地カレーとして人気を集めている。使用しているのは県産冬瓜。意外な組み合わせのようだが、沖縄ではカレーに冬瓜を入れる家庭が少なくなく、給食にも登場するほど。手軽に沖縄の味を楽しめることから、土産品としての人気も高まっている。
 
 
地域の観光案内パンフレットにも秀逸なものが多い。
 
IDEAにんべん
 
「伊平屋島の旅地図」は、色彩豊かなイラストで島の魅力を紹介。
有名なムーンライトマラソン以外にも、「独特な地形が育む豊かな味。モズク、貝、米、玉ねぎ・・・がおいしい島」「三輪車で集落じゅうを行き交う。お年寄りが元気な島」といった、沖縄でも島民以外にはあまり知られていないような、伊平屋島へ足を運んでみたくなる情報が盛りだくさん。
 
「名護の観光案内」も楽しい。20ページに渡る内容豊富な一冊には、美しい自然、小さな商店、おいしい食べ物…住民の日常を切り取ったような写真が数多く掲載されており、「名護大探検ツアー」と銘打たれたページを見ながら、名護の隅々まで探索したくなる。このパンフレットは英語と中国語にも翻訳され、外国人の沖縄観光にも一役買っている。
 
 
これらすべてを手がけたのが、黒川真也さん、祐子さんのユニット、「IDEA にんべん」だ。
 
見るひとを惹き付ける広告やデザインは、どうやって生み出されているのか?
その裏側を伺った。
 
IDEAにんべん
 
– – – 入念な案出し、完成度の高い図案…。二人のきめ細やかな仕事。
 
IDEAにんべんの仕事は、その範疇が広いだけでなく、驚くほどに丁寧だ。
 
「トータルで関わるという感じでしょうか。
デザイナーさんにお願いする場合でも自分たちでディレクションし、企画もこちらで考えます。お客さんとのやりとりもすべてこちらが行います」
 
崎山酒造廠から味噌の商品開発を依頼された際も、入念に話し合いながら丁寧に進めていった。
 
まずはじめに用意したのは、方向性を探るシート。
 
「この時点では既存のものを参考にしながら、どんな形状を望まれているのかを、一緒に考えるようにしました。
例えば、コストを抑えるなら紙だけ巻きましょう、専用の保存容器を作りましょう、ビニールにいれて箱に入れましょう、手ぬぐいを作って巻きますか? というように。」
 
IDEA にんべん
 
IDEA にんべん
 
「そうすると、『売るときのことを考えると、箱に入れたいな』というような要望が話の中で徐々に出てくるわけです。そこで『では、箱をベースに考えていきます』と。
 
ここでいきなりデザイナーさんに入っていただけると僕らもラクではあるのですが、それでは手間がかかってしまう。デザイナーさんはデザインの一点に力を注がないといけないし、その方がより良いものができると思っているので、大概、どの仕事でもデザインの方向性は僕らの方で探ります。
 
すでに箱に入れることは決まったわけですから、次は箱のデザインの方向性を決めるわけです。
 
お客さんの話をしっかりと聞いたあと、僕らふたりでまず案出しをします。そしてその中から厳選した案をいくつかお客さんに提案するのです。」
 
真也さんが手描きしたサムネイル(完成形をイメージさせる画像や下描き)を見ると、そのクオリティの高さに驚く。
 
IDEAにんべん
 
IDEAにんべん
 
IDEAにんべん

 
「たとえば、薬膳味噌ということなので薬膳を前面に出したイメージでやりますか? おかみさんが作っているというイメージを出しますか? レトロなマッチ箱みたいなのはどうでしょう? 贈り物風にひもでしばったデザインは? という風に、サムネイルを見ていただいてイメージを膨らませていただきます。」 
 
次から次に出てくるデザイン案がどれも「このまま商品になるのでは?」と思うほど完成度が高く、またデザインも魅力的で目を見張る。私だったらこれがいいかなーなどと、思わず選びたくなってしまう楽しさがある。
 
しかし、IDEAにんべんの丁寧な仕事はここで終わりではない。
 
「最終的に、崎山酒造廠さんからは「薬膳味噌は特別な素材と造りが特別な味噌なので、昔ながらのクスリ袋をイメージしたものにして欲しい」と要望があり、方向性が決まりました。
デザインの方向性が決まったところで「じゃ、誰と一緒にこの先を進めていくか」ということになります。
 
いずれにしても、この人とやれば自分たちとかけ算になるような仕事ができるんじゃないかな~と思う方にお声がけしている気がします。どういう化学変化が起こるかワクワクするような方ですね。
それはデザイナーだけでなくカメラマンや絵を描いてくれる方など、どんな分野の方についても同じです。
 
そして上がってきたデザインを見て、書体や色を変えたりして何種類かのパターンを用意し、それを見ながらまたお客さんと話をしていきます」
 
IDEAにんべん
 
 
– – – 代理店より厳しい、家の中でのチェック。
 
一つ一つを丹念に、何事をも疎かにすることなく、沢山の可能性の中から最良を探るその姿勢に頭が下がるが、同様の仕事をしている人たちもみな同じような段取りで仕事にあたるのだろうか?
 
「他の方がどんな風にやっているかはわかりません。
でも、大阪の広告会社で働いていたときはチームで仕事にあたり、社内にデザイナーもコピーライターもたくさんいたので、個人がやる仕事の範疇はもっと限られていました。
 
だけど案出しはみんなでするんです。ここまで描き込みはしないけれど、案をどんどん出していくために、社内用のサムネイルはみんな何枚も手描きします。
それが楽しかったんですね。そうやって人の考えを聞けること自体がすごく面白かった。そういう切り口があるんだな〜とか、どうしてこんなことを思いつくんだろう?という風に、それぞれの切り口が千差万別なので本当に面白いんですよ。
案だしの段階では『バカじゃないの?!』と思われるような案が最終的に形になることもありますし。
 
実は僕、もともとは広告の仕事に進みたかったわけではないんです。新聞記者になりたかったんですよ。
でも、初めてブレスト会議(=ブレインストーミング:ダメだしをせず、自由奔放にアイデアを出す会議手法)を担当したときに、こりゃおもしろいやと。
 
今は家で同じことをしています。自由に案出しをした後しぼっていく」。
 
IDEAにんべん
 
– – – 読谷村役場の職員の熱意に感動して。
 
個人営業の店や宿、工房などとの仕事を多く手がけるが、大きい組織の仕事に携わることもある。
 
「組織が大きくなっても担当の人次第で物事は大きく変わると思います。大事なのは、どれだけ熱い気持ちを持っているか。
組織が大きいと悪い、小さいから良いとは全然思いません。発信する人の思いの深さがすごく大事なんです。
 
たとえば、いい味噌なんだということをみんなに伝えたいと思う気持ちと同じように、村のみんなが楽しく農産物を作るにはどうすればいいかを真剣に考えている人が読谷村役場にいて、そういう方から話を聞くと『じゃぁ一緒にやっていきましょう!』という気持ちになります。
 
でも、もしその方が『予算はこれだけだから、作れる物を作って』と言ったら、全然違うものができるような気がしますね。
 
だけど沖縄で出逢う人は、強い想いを持っていることがすごく多いなーと感じますね。
 
それは民間企業に限ったことではありません。 
公務員って悪い例え話として出されてしまうことが多い気がしますが、熱意を持って仕事に当たっている公務員の方から話を伺うこともすごく多いんです。
 
読谷村役場とのお仕事でカレーを作ったのですが、打ち合わせでカレーとは全然関係のない話題が出た際、『実はこういう話がでたときにと、企画考えてたんだ』と言いながらバッグの中から企画書を出した方がいて。『こういう機会があったら見てもらおうと思ってて〜』と。ほんとに!?って感じでびっくり。すごい熱意ですよね。
 
こんなに地域のことを考えた展開ができるひとが役場にいるということも嬉しかったですし、そういうひとたちと一緒に何かしていけるのは素晴らしいことだなーと強く思いました。
 
こういう方ってきっと、各組織、各市町村にいるんですよね、すごく熱い想いを持っているひとが。
ご本人たちは『僕らは日陰から応援するのが仕事だからー』とおっしゃったりするのですが、そういう方がもっと表に出てきて、もっと日が当たったらいいなーと思います。
 
公務員の仕事って実はすごく面白いと思うんですよ、動かせる規模も全然違いますし。公務員だからできることっていっぱいあるし、民間より公務員がやってくれたほうがいいこともいっぱいあるんじゃないかなーって」
 
 IDEAにんべん
 
– – – 地域を伝えるとき、何かに例える必要はない。
 
「地域の仕事というのは、やはりすごく面白いです。
今、とある島の仕事をしているんですが、依頼があった当初は僕らだけでなく周りの人もほとんどがその島に行ったことがなくて。
 
まずは見てきてと言われ、島に対する知識をほとんど持たないまま行きました。指示された場所を回りはしたのですが、一日目は一体何が面白いのかさっぱりわからず、『どうしよう、これじゃ企画が立てられないんじゃないか?でも、受けた以上は何かひねり出さないといけないし…』と途方に暮れました。
 
でも、そこから順番に人に会っていったことで、印象がガラリと変わったんです。
 
自分たちの島をなんとかしたいと思っているひとが実はいっぱいいて、『なんで俺たち発信できないんだよ!』と不満に感じている。そういう人に一人会うと、そこからどんどん繋がっていって、島の形がだんだん見えてきて…。
最終的には、『この島ってこんな面白いのに、どうしてみんな来ないんだろう?』と思うようになっていました。
 
初日には「どうしよう…」と感じた島が、光らせ方を変えるだけですごく面白い場所になっていく。僕らが実際に感じたことを、みなさんと共有できたら良いなと思っています。」
 
 
地域には、言葉を転換せずとも心に響く、ストレートな魅力があふれている。
祐子さんは次のように語る。
 
「世の中ではよく『付加価値を付ける』というようなことが言われますが、わたしはその言葉にはぴんときません。等身大にそのもののよさを伝える、という気もちでこの仕事をしています」
 
 IDEAにんべん
 
– – – 大手企業との仕事。次第に「なんか違うなぁ…」と。
 
2001年に沖縄に移住する前、黒川さん夫妻は大阪で広告会社に勤めていた。
 
「誰もが知っているような大手企業の仕事を主にやっていました。最初は本当に面白かったんですが、少しずつ自分が本当にやりたいことではないように感じることが出てきて。
 
きっかけは、とある会社とのお仕事でした。
当時、僕はまだ若くてアシスタントをやっていたので、いろんな人たちとチームになって仕事をしていたのですが、たまたま自分が直接担当となってクライアントさんとやりとりをしていいと言われたんです。
 
会社案内をリニューアルするという仕事だったのですが、それほど大きな会社ではないため広報部や宣伝部がなく、総務しかない。総務の担当者も印刷のことは何もわからないし、何から手をつけたらいいかもさっぱりという状態。そこで、『一緒に作っていきましょうね』と膝をつきあわせて考えていく作業をすることになったのですが、それがすごく楽しかったし面白かったんです。同じ一つのものを作るにしても、今までやってきたことと仕事の流れが全然違っていて。
 
お客さんと向き合い、じっくり話をしながら作っていく。自分はそういう仕事がやりたいんだなと感じ、そういう仕事ができる環境はどこかにないかな? 例えば地方に行けばあるんじゃないか、と思ったんです。組織が小さくなればなるほど、自分が求める仕事に出逢う可能性があるんじゃないかな?と。
 
また当時、会社がかなり忙しい状態が続いていて。過労がたたり、人がパタパタ倒れていっていて。
 
それで以前、那覇の広告代理店が出していた求人募集を見つけてコピーしていたことを思い出し、電話してみることにしたんです。」
 
一方、真也さんの会社の同期だった妻の祐子さんは、社内の別のチームで働いていた。
 

IDEAにんべん
 
「夫の部署とは異なり女性中心のチームだったので、雰囲気も全然違っていました。私が主に携わっていたのは、ホテルのPR誌や生命保険会社の冊子など編集の仕事。いずれも大手企業がクライアントの仕事が多かったのですが、5年くらい勤めていると、違和感を感じるときがあって。でも、その時はまだ原因が明確じゃなかったんです。
 
1990年代後半、食の安全について盛んに言われるようになってきたころ、ホテルから依頼された仕事で農家に取材に行ったことがあったんです。すると、その場所がすごく心地よくて。ホテルで豪華なディナーの取材をするよりも気持ちいいなと感じました。
 
私は奈良出身で、田畑の広がる風景がとてもきれいな明日香村や高取町に伯母や祖父母が住んでいたり、親戚のおばちゃんは農家だったりという環境で育ってきたので、今思えば自分のルーツから沸き起こった感情だったのかもしれません」
 
真也さんは電話をかけた那覇の広告代理店に採用が決定し、祐子さんと二人一緒に沖縄へ転居した。
 
IDEAにんべん
 
– – – 大阪以上によく働く…。沖縄の忙しさに驚き。 
 
二人は移住後すぐに独立はせず、別々の会社に就職した。
 
「何の関係性も築いていない土地で、いきなり独立するのは難しいと思ったんです」
 
忙しすぎる職場を辞めての転職だったが、沖縄の広告代理店は真也さんが想像していた以上に働きものがそろった会社だったと言う。
 
「一体いつ会社の電気を消すんだろう?というくらい、本当にみんな朝から晩まで働きづめ。沖縄に対するイメージががらっと変わりました。
 
また、同じ広告の仕事でも、携わる範囲が一気に広がりました。大阪にいたころは案を考えて描くことが仕事。沖縄でもコピーライターという肩書きで入社しましたが、デザイナーや営業がやる範疇の仕事だと思われることも任されました。任されたからにはやるしかないし、やらないとお客さんに迷惑をかけちゃう。
 
でも、それがすごく良い経験になったんです。任されていくうちに自然に色々な仕事を覚えることができて。あの時期がなかったら、今の自分はないと思います」
 
仕事は楽しく順調だったが、沖縄での生活も多忙を極めた真也さんは、次第に別の働き方を選択肢として考えるようになった。
 
IDEAにんべん
 
– – – いちばん大事なのは、夫婦一緒にご飯を食べること。 
 
「ふたりで暮らしてはいるけれど、顔を合わせることがほとんどなかったんです。僕が帰宅するころには寝てるし、彼女が起きる前には家を出ないといけないし、の繰り返しで。
それで『自分は一体何がしたいのかな?』と考えるようになりました。
生活するためにはもちろん仕事はしていかないといけないけれど、自分たちが大事にしたいことは何なのかな?と。
 
それで、ちゃんと『生活』と呼べるようなを暮らし方をしたいなーって思ったんです。
じゃあ、そのためには何をすればいい? 違う仕事に就いたほうがいい? 自分には何ができる?と考えた末、独立することを考え始めました。
 
自分たちが今までやってきたことをするにしても、家で仕事をすればご飯を一緒に食べられますよね。それが一番大事なことだと思ったんです。晩ご飯をできるだけ一緒に食べること。そういう環境にするには、独立が一番かな、と。妻も『もし仕事がなければ、アルバイトをしたらいいよ』と言ってくれて」
 
また、ある人の一言が真也さんの決断を後押しした。
 
– – – 安定なんて、どこにもない。
 
「仕事を通じて色々な方と会う機会がある彼女が、芭蕉布作家の福島泰宏さんを取材に行くというので、僕もついて行ったんです。すごく面白そうだなと思って」
 
祐子さんは沖縄にやってきてすぐ、沖縄の情報を発信するポータルサイトを運営する会社に入社。1年勤めた後は独立し、フリーランスで働いていた。
 
「福島さんは仕事の枠を越えて様々な話をしてくださったのですが、その中でふとおっしゃったんです。『安定なんてどこにもないよ』って。
 
僕は、実は独立とか自営業とか一番肌に合わないタイプ。大きなものに寄りすがって生きていくのがラクだと考えていて(笑)。でも、福島さんのその一言が背中を押してくれたんです。『自分にできることをやってみよう』と重い、独立を決意しました」
 
真也さんは、「人との巡り会い運だけはあるんです」と笑う。 
 
「沖縄にはクリエイティブなことをしているすごい人たちがいっぱいいるけれど、僕らはその事実を知らず、どちらかというと生活を楽しくするには何をすればいいかを考えることから沖縄での生活を始めたのですが、色んな人に巡り会いながらここまでやってきました。
 
すべてがタイミングだと思うんです。
 
僕、他の運はあまりないけど、素晴らしい人と巡り会う運だけは強いんです。本当は金運とかも欲しいけどね(笑)。ありがたいくらい良い人とばかり出逢う。福島さんもそのうちの一人です」
 
真也さんは勤めていた会社を辞めて、ふたりで「IDEAにんべん」を立ち上げた。

「すごく良い会社だったんですよ、みなさんすごく親切で。いまだによくしてくださいます。夫婦は円満なのかとか、ちゃんと食べていけてるのかとか気にかけてくれて(笑)。本当にありがたい。
…ね? 巡り会い運だけは良いでしょう? 」
 
 IDEAにんべん
 
– – – 提案すること、話をしっかり聞くこと。
 
二人の想いは、「IDEAにんべん」という名にも表れている。

「漢字が『へん』と『つくり』からできているように、お客さんの想いだけがあってもだめだし、僕らだけが提案するのも違うと思うんです。2つが両方いい形でバランスよく噛み合わさって、初めて一つの意味を成すんですよね。
だから『お客さんのおっしゃることだからなんでも聞きます』というやりかたではいけないと思うし、僕らも仕事としてやっているわけですから、はっきりと意見を言うことも大事。
 
怒られそうなことでも言ってみよう、というときもあります。
例えば、宿を経営している方がショップカード作成のお仕事を依頼してくださったのですが、話をうかがっていくうちに、今はショップカードを作る時期じゃなく、もっと別の伝え方をやっていくほうが先決なんじゃないかなと感じて。それで、HPの立ち上げを提案しました。
 
本当にお店のことを考えたら、ちゃんと提案することが大事だと思うんです。それが最終的に、お客さんがさらに発信していくときに本当に意味のあるものになるんじゃないかなーと。
 
思い込んだり決めつけたりして仕事にあたるんじゃなくて、臨機応変にやっていきたいと思っています。話をしていく段階でわかってくることが沢山あるし、お客さんからも新たな提案や想いが出てくる場合もありますから」
 
IDEA にんべん
 
「また、この仕事は聞くことからしか始まらないとも思っています。
考えることが仕事ではあるのですが、相手と話をしないと作りたいものは出てこないし、その人が持っていることの中からしか出てこないくて、答えは必ずお客さんの中にある。だからこそ、地域の仕事は面白いんです。
 
例えば、紅芋チップスなんて山ほど出てるけど、作る人によっても発信する人によっても、見え方が全然違うんです。
 
伝えるモノやコトは僕らのものではなく、お手伝いをしているだけなので、何もないひとからはやっぱり何も作れないと思うんです。
 
でも、沖縄の場合特に自分で作っている人って沢山いますよね。村の中にも昔からお味噌を作ってたり、食べ物を加工して販売してるひともいっぱいいて。
 
それを伝える方法というのはちゃんとあるので、作るのは得意だけど伝えるのは苦手だっていう人の想いをどれだけ汲み取れるか、そして買ってくれる人にどれだけ伝えられるか。自分たちができることをこれからもやっていこうと思っています」
 
IDEAにんべん
 
– – – 普通の人ほど、おもしろい。
 
「島に限らずですが、地域はやっぱり面白いなーと感じます。
例えば読谷も、普通に観光で訪れたら観光スポットに行って、ホテル泊まって、観光雑誌に載ってる有名な店でご飯食べて…という感じでしか楽しめないと思うんですが、本当はもっと他の楽しみ方があるはずだと思うんです。
 
島だろうが村だろうが町だろうが、地域には魅力的な人がたくさんいるので、そういう人たちにもっと沢山出逢って、共に仕事ができたら面白いだろうなーと思います。
 
それはお店してるひとだけでなく、農家の方でも、公務員の方でも。
そういうところにもっと日が当たるお手伝いができたらいいですね。

実は、もともと新聞記者になりたかったというのも、表に出てくる世界だけじゃなく、社会の裏にあるものごとや、背景にあること、つまり新聞記事の裏側を知りたかったからなんです。
甲子園の試合も、裏でサポートしてる人がいて初めて開催できるという話をきいて、球児だけじゃなく裏方の話ってきっと面白いんだろうなと思ったんです。
甲子園に限らず、そういうことは世の中にいっぱいあるんだろうし、そういうことに今、日が当たり始めてるんじゃないかな。

大きな物事だけじゃなくて、島のなかで、地域で、それぞれに頑張ってる人。
そういう人やものごとにこれからもどんどん関わっていけたら嬉しいですね。
 
普通の人ほど、おもしろいんですよねぇ」
 

インタビュー 中井雅代

 
 IDEAにんべん
IDEAにんべん
090-7585-7911(クロカワシンヤ)
mail info@idea-ninben.com
HP http://idea-ninben.com
ブログ http://ideaninben.exblog.jp

 

NAKAI

ジャーニー
長田弘・詩 渡邉良重・絵 薗部悦子・ジュエリー
リトルモア ¥2,100/OMAR BOOKS 
 
― 欠けたものを探しに、何度でも  ―
  
 目の前にいても、いつもどこか旅をしているような人がいる。
心ここにあらず、その人にしか分からない遠い異国を彷徨っている。
 
一緒にそこへ連れて行ってもらいたい、という願いが叶わないならその代わりに私は本を開く。いったんページを捲ったらすぐさま別の世界が扉を開いて、そんなことは忘れてしまう。
 
地上の旅と同じで、その間だけは日々のあれやこれはあっという間にどこかへ吹き飛んでいく。そんな風にいくつになっても、いつでもどこでもすぐに旅立てる人でいたいなあと思う。
物理的にも、空想の中でも。
  
今回ご紹介するのは、先月末に出たばかりの新しい絵本『ジャーニー』。
目に鮮やかなピンクのワンピースを来た彼女たちはどこへ行くのだろう?
詩人・長田弘、デザイナー・渡邉良重、ジュエリー作家・薗部悦子の三人によるめずらしい贅沢なコラボレーション絵本。
  
彼女たちがそれぞれの場所へ探しにいくのは言葉と色と石。
深紅、紫、翡翠色、濃紺、白銀、ゴールド、純白。
深い心の森の中に分け入って見つけた小さくて、美しいものたち。
 
その上に「時」が静かに降り積もる。最後に見つけるのは・・・。
 
詩人の本当に大切なことだけを語ったことば。
一ページ、一ページの溜め息が出るほどの木々や鳥や草花の色の鮮やかさ、可憐さ。そして特別な輝きを放つジュエリー。最後には英訳された詩も。
 
誰もがその人の色を持っている。磨けば磨くほど輝きを放つ、その人だけしか持たない色。一つとして同じ色はない。だから互いに与え合う。そして、それはまた次へと受け継がれていく。
そう、いくつも石が連なった眩いネックレスのように。もしそのひとつが欠けてしまったら、その欠けた石を探しにまた旅に出よう。諦めることなく。何度でも。
 
この絵本はあらゆる女性に贈りたい。
少女から大人まで楽しめる、これから来るクリスマスシーズンにもお薦めしたい一冊です。

OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp
 

NAKAI

いかすみ汁 沖縄料理教室
 
いかすみ汁って、難しいと思ってる人が多いかもしれないけど、実はすごく簡単なのよ。
作り方見たらびっくりするかもね。
教えることあるかしら? って心配になっちゃうくらいだから。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
必ず必要なのはいか、いかすみ、豚肉。
フーチバーと味噌はお好みで。
かつおぶしがなければだしの素でもいいよ。
うちは家族みんなこんにゃく好きだから、これは我が家のオリジナルね。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
豚肉といかを先に煮込むの。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
豚肉は一口サイズに。
うちはこまぎれ肉を使うけど、他の種類でもいいのよ。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
今日のいかは、「泊いゆまち」で買って来たよ。
普段は自分でさばくけど、魚屋さんにお願いして切ってもらったらなおラクチンね。
いかの種類も特に決まってないから、新鮮なものを選んでね。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
そうそう、いかすみをつけてもらうのを忘れないで!
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
もちろん、スーパーで売ってるのでもいいのよ。
「おつゆ用」って書いてあるところが沖縄っぽいよね。
ほら、いかすみがちゃんと添えられているでしょう?
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
こんにゃくはいかと同じような形に切って。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
沸騰したお湯にかつお節を入れたら、すぐに取り出します。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
そこに豚肉といかを入れて…。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
20分ほど煮込みます。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
アクはしっかり取ってね。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
煮込んでいる間に、浅漬けでも作ろうかしらね。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
うちは塩してもむだけ。簡単でしょ。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
あとは食べる直前にシークヮーサーをしぼれば完璧。
 
豚肉といかを煮込んでる間に副菜もできて、あっという間にご飯の準備ができる。
主婦にも嬉しいメニューなのよ。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
20分経ったらこんにゃくを入れます。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
そして、ここでいかすみ投入!
一瞬で黒くなるのが面白いのよ。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
いかすみを入れたら必ず一度沸騰させてね。
いちおう内臓だからね、衛生面には気をつけないと。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
沸騰したら味噌を溶き入れます。
 
私が昔読んだ本に「味噌を入れる」と書いてあったので入れているんだけど、入れないおうちもあるかもしれないね。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
あとはお塩で味を調えて。
薄いようだったら味噌を足してね。
これで終わり!
簡単でしょ?
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
うちの娘の大好物でね。
内地に住んでいたときも送ってあげたものよ。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
孫は1歳のときにいかすみ汁、味したことがあるのよね。
アチコーコーだから、気をつけてよ〜。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
あら、今日は浅漬けが好評ね。
こんなに大根食べよったかね〜。
 
いかすみ汁 沖縄料理教室
 
今日もみんなにおいしく食べてもらえて良かった!
これで簡単に作れるとわかったはずだから、次は娘が作ったのを食べてみたいね〜。