吉田

はじめまして。
私、株式会社レキサス マーケティングチームの金城円です。
弊社では今現在、「スマートフォンアプリ アイディアコンテストin琉球」http://www.lexues.co.jp/smacon/という企画を実施しておりまして、
県内在住の幅広い年齢層の方からアプリのアイディアを募集しています!
 
このコンテストでグランプリに選ばれたアイディアは、実際にレキサスが製品化し、販売プロモーションもお手伝いします。
なんとアプリの売上げもシェアとなります!!!
そこで、ぜひ!沖縄県内の女性のみなさまからも、
ステキなアプリのアイディアをご応募いただきたいと思っています。
 

あなたの大好きなファッションを発信することのできるアプリや、
日常の風景を写真で可愛くアレンジできるアプリ、
気になるあの人との相性を占いで判断してみよう! というアプリなど、
日常に溢れるカワイイをアプリにしちゃいましょう!!!

女の子のステキな感性でこの世にひとつだけのアプリを世界デビューさせちゃおう!!
そのようなわけで、私とレキサス女性社員のおすすめ&ヒット中のスマートフォンアプリを以下にいくつかご紹介したいと思います。
ぜひ応募のヒントにしてみてください☆

 
 

自慢の1枚をアレンジしよう♪ Instagram (iPhone)無料
5人姉妹の四女として育ち、母が美容師をやっていたこともあり、
昔から「女性は女性らしさを大切に生きる」いう感覚がありました。
特に母はファッションに関してはこだわりが強く、今でもファッションコーディネートにアドバイスをもらっています。
 

そのためか、私は日常からファッション雑誌やアパレルのお店を巡るのが大好きで、街を歩いていて、カワイイ小物などを見るとカメラで写真を撮ってしまいます。
 
そこでおすすめなのが、インスタグラムです。

「インスタグラム」は、
撮影した写真を公開し、「いいね!」やコメントをつける写真SNSです。
撮影した写真は、トイカメラ風やレトロ写真風のフィルターをつけて、オシャレ写真に加工することができます。
自慢のできる写真ができたら、ネットにアップしてSNSに公開。
「いいね!」がたくさんついた、世界の「ポピュラー」作品には力作がズラリと並んでいるので、それを眺めるだけでも楽しい!!! 
もちろんだれでも「ポピュラー」作品入りを目指せます。
 
 

自分に合う美人メイクをアドバイス SHISEIDOビジン道場(iPhone)無料
「ビジン道場」は顔の特徴を顔写真から分析し、
自分の特徴に合ったメイク方法をアドバイスしてくれるアプリ。
それぞれに合ったビジンメークの秘訣を教えてくれます。
これまで自己流でメイクしてきたという人は、
最適なメイク方法を覚えてみるのも良いかもしれません。
ギャル風やインテリ風など、
思いきったイメチェンを疑似体験できる「変身メーク」も面白いです!

 
 

カメラで手相を読み取って占う ザ・手相(iPhone)350円と無料版あり
手相を占うアプリ。
「本質」「恋愛」「仕事」「金運」と占いたいカテゴリを選んでから、
スマホのカメラ機能で自分の手のひらを撮影します。
手のひらの線をアプリでしっかりと認識されるよう、
指を大きく開いて黒色の背景の前で撮影して「鑑定する」を押すと分析してくれます。
後で別のカテゴリで占いたくなったら、先に撮影保存しておいた手相の写真を使い回すこともできます。

 
 


ファッション大好きな女の子必見!!! CoodeCamera (iPhone)無料
ファッション大好きな女の子のためのコーディネート写真共有アプリです。
おしゃれなカメラ加工が搭載されています。
また、カレンダー機能で自分や他のユーザーの着回しをチェックすることができます。
そして、人気ブログAmebaへの同時投稿もOK!!!
投稿をしない人でもコーデ帳としてオシャレの参考書に使えます!

 
 

○おまけ
韓国の無料カメラアプリ「pudding camera」無料(iPhone)
カメラの種類とフィルムの種類が両方変えられる無料アプリです。私も韓国語は分からないのですが、イラストが分かりやすいので手順に沿えばスムーズに使えますよ〜!
 

以上、5つのアプリを紹介させて頂きました。お気に入りのアプリは見つかりましたでしょうか?
ぜひ皆さんのステキなアイディアを「スマートフォンアプリ アイディアコンテストin琉球」にご応募ください☆
 

株式会社レキサス 金城 円

吉田

※画像クリックで拡大します

夏休み「たんけんツアー」映画館を遊ぼう第2弾!
謎解きイベント「怪盗レーゼンからの挑戦状」、たんけんツアー「映画館の裏側へ潜入せよ」の二つのイベント、そして好きな映画を鑑賞という3つの要素が2100円で楽しめる超お得イベント!
対象年齢は小学4年生以上で、3年生以下は保護者同伴必須です。
期間:7月25日~8月19日の全平日
時間:8:00スタート
場所:ミハマ7プレックス、シネマQ、サザンプレックス
ブログ:http://wrp.ti-da.net/
 

吉田


 
アダルトオリエンテッドトークvol.2 「アートって何?デザインて誰?」

 

  沖縄を代表するクリエイターが、アートとデザインについ​て
  スペキュタキュラーに語り合います。
  NHK「YOU」が好きだったあなた。
  現代の熱血中年しゃべり場に参加しませんか?

  伊是名淳(VIVACE代表 陶芸家)
  幸喜朝子(株式会社宣伝チーフコピーライター)
  名嘉太一(AKARAアートディレクター)
  山田優樹(脚本家)
  森田恵美子(中年)
  タナベユウヘイ(雑貨屋そ・そデザイン代表)
  シークレットゲスト
 
日にち:2011年8月12日
時間:20:00開場 21:00開演
場所:groove 〒901-2122 浦添市勢理客 2-18-10 地下一階 tel,fax (098)879-4977

groove http://www.cosmos.ne.jp/~g​roove/
ゴルゴUK http://smellycat35.ti-da.n​et/
 

吉田


 
制限は2cm × 2cm 。
その限られた面積の銀の板から
どんな個性的なアクセサリーが出てくるか。
 

 
今回のワークショップの講師、ci.cafu(チ・カフー)の喜舎場智子さんのお手本はさすが。
 
板を余すところなく使った鳥と、ブーツのペンダントヘッド。
二枚を合わせると元の四角が見えてくる。
 
大きめの円と、ちびおにぎりのようなチャームがかわいいブレスレッド。
こちらも真ん中にメインの円を取り、小さいチャームは残った部分から。

 

 
まずはデザインをイメージし、紙に描く。
この間は和気あいあいとしているが、
 



 
作業が始まると、
皆、背中を丸め小さくなって、
 



 
真剣
真剣
真剣
 
存在感を消す程に集中している生徒さんも。
 



  
初めての参加でいきなり穴を開ける強者や、
失敗して本当に指を切る人もいるという、危ないドリル作業にもトライする勇者も。
叩いて、炙って、水にくぐらせ、また叩いて。
ガテンな作業の連続。
 



 
できあがれば早速付けてみたくなる。
さっきまでの無表情な四角い板が、
姿を変え、自分の耳元で揺れるのを見るのはやはり感慨深い様子。
 



 
講師の喜舎場智子さんは、沖縄の伝統を受け継いだ作品をつくる作家でもある。気負わない性格が魅力で、良い意味で頑固でなく、伝統についても親しみやすくおしえてくれる。
沖縄の金細工の古典モチーフの歴史だとか、昔の技法と最近の金工技術の違いなど、生きた知識が何より刺激的。
 
完全にオリジナルもいいが、配られる教科書に載ってる沖縄の金細工の古典のモチーフを起点にデザインするのもまた一興。
せっかく喜舎場さんから教わるのだから、制作の技術以外の部分も余すところなく楽しむのが乙というものである。
 

 
このワークショップ、豊見城市にあるアクセサリーショップDaisyの企画するもの。講師は来月以降も様々なジャンルからお招きする予定なので、ぜひDaisyのサイトhttp://www.daisy-hm.comもご覧ください。
もちろん当サイトのイベントページでもご紹介いたします。
 

住所:沖縄県豊見城市豊崎 1-329
TEL / FAX:098-987-1594
Mail:info@daisy-hm.com
営業時間:11:00〜20:00
定休日:毎週 火曜日、1/1〜1/3
駐車場:6台
HP:http://www.daisy-hm.com
※Daisy隣に充実のアクセサリーパーツショップもあり
 

吉田


 
Calligraphy atelier NONA
書道教室
 
 
“文字を正しく美しく”
パソコンが日常的に使われるようになった今日でも、文字を書くという行為は生活の中で欠かせないもの
文字を正しく美しく書きたい・・・
書道を通して文字を学び、白紙にむかって一心に筆を動かす時間、自分と向き合う時間
集中とともにリラックスした気持ちを味わうことができると思います
日々の生活にちょっと潤い
一緒に書道を始めてみませんか
 

 
【 中城教室 】
火・水曜日
 1.pm3:30~pm6:00
 2.pm7:00~pm9:00
土曜日
   am9:00~12:00
※週に1回 ご都合にあわせて曜日、時間をお選び下さい。また、振替を他曜日時間で可能です
※祝祭日 及び 5週目はお休みです

〒901-2406 沖縄県中頭郡中城村字当間967 コーポアンリ202号室

 

 

 
【 恩納村 前兼久教室 】
土曜日
   pm3:00~pm5:00
祝祭日 及び 5週目はお休みです

〒904-0414 沖縄県中頭郡恩納村前兼久7-69(前兼久公民館 2F)

 
心の安らぎに、子供の情操教育に
5才から60代まで、幅広い年齢の方が一緒に文字を学んでいます
文字の基本から、書作品制作まで 幅広く個人にあった指導を行います
 お月謝
  小・中学生 3,500円
  高校生   4,000円
  大人クラス 5,000円
その他お手本代 毎月課題(書法研究会 発行)がかかります

 
詳しくは、http://www.calligraphynona.net 
お問い合わせは 安里 090-5293-9963

Calligraphy atelier NONA
書道教室

主宰 安里志乃(090-5293-9963)
〒901-2406 沖縄県中頭郡中城村字当間967 コーポアンリ202号室
HP → http://www.calligraphynona.net
Mail → calligraphy.nona@gmail.com


 
 

 

吉田


 
「最初から版画がやりたかったわけじゃない。
でも初めて刀入れた瞬間、
『これは一生やるな』
ということがわかってしまった。」
 
それまでも絵やデザインの仕事をしてきた睦稔さんだが、
版画との出逢いはまさに衝撃的なものだった。
運命の相手に出会ったような感じ?
 
「そうかもしれないね(笑)。
でも、それから2~3年は全然版画をやらなかったんだよ。
一度手をつけてしまうと夢中になって、
当時やっていた仕事が疎かになってしまうとわかっていたからね。」
 
一気呵成の迫力のタッチに、
子どもの時に見た夢の中の風景の如き、鮮やかでいながら不思議な色彩。
唯一無二の存在感を放つ作風で多くの人を虜にしている睦稔さんは
これまで一体どういう道のりを歩んで来たのだろう。
 
インタビュー場所に長男の太一さんと現れた睦稔さんは
いかにも人懐っこそうな笑顔を浮かべ、
その大きな目は私の向こう側まで見透かしてしまうんじゃないかと思うほど、深く透きとおっていた。
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 
 
 
 
– – – 数名の同級生の絵を代わりに描いてあげてた、スタイルを描き分けて。
 
昔から好きかどうか問わないくらい、普通に絵を描いてたね。
最近叔母さんから聞いたんだけど、
3~4歳の時にセメント袋かなにかを切ってもらって、
それを地面に敷いて絵を描いてたらしい。
当時は紙なんて上等なものは学校にしかなかったからね。
紙の代用品としてせがんで作ってもらったみたい。
そういう話を聞くと「絵が好きだったのかもな〜」と思うね。  
 
昔からスタイルを描き分けるのが得意でね。
そういう意味では器用だったのかもしれない、絵に関しては。
学生の時も10以上のスタイルを描き分けていたから、
野外スケッチの日はギリギリまで友達と遊んで、
4~5名くらいの同級生たちの絵をその場でスタイルを分けて描いてあげてたよ。
先生にもバレなかったね(笑)。
 
– – – 東京の専門学校では学ぶことがなかった。高校で習ったことばかりで。
 
でも、絵で食べていこうとは思わなかった。
僕が生まれ育った伊是名では誰もそんなことは教えてくれなかったし。
離島に限らず、沖縄は進学や勉強することこそが貧困から自分たちを救う唯一の道だと妄信してるからね。
学校の勉強をきちんとやるのが偉いという価値観。
その価値観から言えば、僕は偉い子じゃなかったな(笑)。
 
工業高校に入学した。
当時は工芸科という名前の科で、今の沖縄工業デザイン科。
絵を描くことで食べていけるように訓練してくれるようなところだった。
高校時代は楽しかったよ。
空手ばっかりやってたけど(笑)。
 
今思うと先生方がすごく苦労してカリキュラムをきちんと組んでくださってて。
当時の先生方は本当に偉かったと思う。
結果的にすごく高度な勉強をさせてもらったよ。
 
卒業後、もっと勉強したくて東京の「日本デザイナー学院」に進学した。
でも、やること全てすでに高校時代に習得していたことだったんだよな。
その時になって、いかに高校のカリキュラムが優れていたかをまざまざと知った。
何しろ先生よりも僕の方が色々わかるくらい。
だから、高校の先生方は本当に大したもんですよ。
 
– – – ポケットにヘビとねずみ、「茶碗虫」と勘違い…… 面白かった東京時代。
 
そういうわけで、学校行ってもやることなかったけど、
親に金出してもらってるからすぐに辞めるわけにもいかず、
だらだらしていたらいつの間にか先生役をさせられるようになってさ(笑)。
「学校やめるから」というと「やめないでくれ」と先生に頼まれて。
でもいてもしょうがないから「仕事を紹介してください」とお願いして紹介してもらったけれど、結局採用してくれなかった。
 
当時はまだ沖縄差別がひどかったんだよな。
「沖縄出身なんだろ?いらない。」って言われて不採用になった。
「沖縄の人お断り」なんて書いたレストランもあったしね。
沖縄の人には部屋を貸さない不動産屋もあった。
「沖縄の人はみんな空手やってるんでしょー」なんて言われて、
「そうだよ、屋根の桟(さん)つかまえて1時間くらい平気でいるよ~」
とか答えてたな、冗談で(笑)。
 
でも、僕ヘビ飼ってたんだよな、そう言えば(笑)。
東京にいたときは、アオダイショウをシャツの胸ポケットに入れて飼ってた。
ちょっと顔出してもちゃんと引っ込むのよ。それがまた可愛くてね。
生まれて間もないやつを横須賀で捕まえて。
東京と横須賀を電車で往復してたから、その時に連れて歩いてた。
ポケットにいつも入ってるから、バッタ捕まえたらその場であげたりね。
で、もう一方のポケットではハツカネズミ飼っててさ(笑)。
そう、ヘビと同時に。
 
駅で白い綿毛みたいなのがコロコロ~と転がってたから、
何かな?と思ってみたらネズミだったから、捕まえて。
当時チョコレート屋でバイトしてたからアーモンドをあげたら、
栄養が豊富だからぶくぶく太ってうさぎみたいになってさ(笑)。
 
ヘビとネズミをひとつのポケットに入れると普通はヘビが食べちゃうんだけど
ヘビはお腹いっぱいだし、ネズミは世の中知らないし、
ヘビのとぐろのなかにねずみが入ってすやすや眠ってたよ、家族みたいに(笑)。
 
こういう話するから、それでまた「沖縄ってのは・・・」って誤解がうまれるのかもしれないね。
でも、実際やってたことだからしょうがないよね(笑)。
 
東京にいた頃は面白いことが色々あったよ。
例えば「茶碗蒸し」。
今まで見たこともないから、てっきり「茶碗に虫が入ってるんだろう」と思って。
僕的にそれは最高の食べ物なんだよな。
「へ〜、ヤマトってところはなかなかやるな~!虫が入ってるのか、良いね~。
そうだよ、虫だってこんなすれば食べられるんだよ」
って。
食べる前から料理を考案した人に対して敬意も抱いてたからね(笑)。
何の虫だろう?って期待感もあった。
小さな器に入る大きさの虫だからカイコ類の幼虫かな?とか。
僕はそういうの気持ち悪いとは思わないし、入ってたら喜んで食べるから。
 
それで実際運ばれて来ると、またこれ見よがしにぷりぷりの丸まった海老が入ってたんだよ(笑)。
「お〜、これか~!」と思ったら、「なんだ海老か・・・」って。
 
食べても食べても虫が出て来ないから先輩に訊いたら
 
「バカかお前、虫が入ってるって本当に思ったのか?」
「そうじゃないんですか?」
「違うよ、これは『蒸す』からそういう名前なんだよ」
 
と教えてもらって。
「なんだ、そうなのか・・・」って、もうガッカリだよね。
 
そんな面白い経験が結構あったな。
 
– – -夢をたたみこんで大人に
 
でも、内地にはそんなに長くはいなかったね。
やりたいことが沢山あって、
本当はアマゾンとかアフリカとかに行きたかったんだけど、
高校時代からずっと一緒だった今の女房にちょうど子どもができて。
 
当時まだ俺たちも子どもだったけど、大人にならなきゃ!って。
夢想してたことはとりあえず一旦たたみこんで現実に対応していかないといけないから。
まだ若かったから周りの人が手助けしてくれて。
そんな感じで沖縄で仕事を始めた。
 
広告代理店にしばらく勤めた後にデザインプロダクションを友人とおこした。
それからフリーになって、今の会社を作った。
 
それまでも絵本の絵を描いたりしてたんだけど、
ある時「木版画で描いてほしい」と依頼があって。
 

 
– – – 版画の手ほどきは文房具店スタッフの説明のみ
 
それまで版画自体やったことなかったんだよね、小学校時代も。
それで道具を買いにいって、文房具店のお姉さんが「こんなして彫るんだよ」って教えてくれて。あとは道具に書いてあった使い方を読んで。
 
でも、バレンはこれ、インクはこれで、こうやって刷るんだなと
基本的な使い方さえわかればあとは大体勘でわかっちゃう。
 
それで何もわからんまま版画を彫ってみたんだけど、
その時にまずすごい衝撃を受けたんだよね。
で、さらに図書館に行って棟方志功の画集借りて来た。
それ見てまた衝撃を受けたね。彼の「裏彩色(うらざいしき:中国の古法で和紙の裏から色付けする)」という手法に。
志功という人を知ってはいたけれど、詳しいことについてはあまり知らなかったから。
 
その時に3点くらい描いたのかな。
当時は他にも抱えてる仕事があったから、
版画に集中する前にそれを片付けないといけないので、一旦棚上げして。
それから3年後くらい、諸々の仕事が終わってから封印を解いたんだよね。
 
版画に関してだけでなく、絵に関しては別に教わる必要はないんです。
勘で大体わかっちゃうから。 
 
– – – 版画は、間違いが正しい
 
版画のスタイルは今も昔もそれほど変わっていないね。
僕の絵を取扱っている東京の画廊の主が
「最初からスタイルが完成していた」
という言い方をしている。
わかる人にはわかると思うけどね、初期のスタイルとか。
最初はそんなに大ぶりの作品は創らなかったし。
 
同じ版画でも、
製作のスピードを落として色々と考慮して描く物と、即興で描くもの、
大筋ではこの2つがある。
僕は即興で描くのが好きなの。
その危険性が良い。いや、危険性というのではないな。
「ダメなのが当たってる」というか、「間違いが正しい」。
僕は版画はそういうものだと思ってる。
 
– – – 刀の切っ先で徐々に「開けていく」感じ
 
どんな絵を描くにしても、頭の中の完成図はおぼろげなんだよね。
でも、心がちゃんと完成図をわかってる。
それが、刀を入れてやっと具体的になってくる。
正体が現れてくるというか。
例えて言うと、ピントが合っていないボケたすりガラス状の絵がある。
そのすりガラスを開けていくと、開けたところから徐々に鮮明になっていく。
そういう感じなんだよな。
 
魚を描くときに、普通は全体的な形をデッサンしてから少しずつ仕上げていくことが多いと思うんだけど、
僕の場合は口を描いて目を描いて・・・と、しっぽまで一気に描いていく。
少しずつ「開けて」行く感じなんだよね。最初から本番。
絵はそういうふうに、最初からそこに「在る」わけ。
 
デッサン描いてやってみたこともあるけど、
できあがるものは変わらない(笑)。だからやるだけ意味ない。
 
僕はできるだけ速く描きたいわけ。
僕の製作現場の映像を見て
「早送りしてるに違いない」
って言う人がよくいるんだけど、
自分の感覚としてはまだまだ遅すぎる。ちんたらしてる。
もっと速くやりたいけど、筋肉がこのレベルなんだよな。
 
壁に絵を描くのも速いよ。
デッサンはもちろんやらない。
デッサン無しで描けるわけがないとみんな言うんだけど、
できるわけよ、見えているから。わかるから。
 

 
– – – みんな見えている。ただ見えているという自信がないだけ。
 
絵を描くモチベーションはいわゆる「感動」。
自分の心が動くときだよね。
何か見たり考えたり、美しいなとかすごいなとか心が動くさ?
風景もそうだし。
あらゆる目に映ってくるものや目に見えないものも含めてだね。
むしろ見えてるものより見えない世界の方が大きいんだよね。
 
今目をつぶっても自分の部屋や、外に置いてある自分の車が見えるでしょう?
運転してあの道をたどれば自宅に帰れると思う。
目に見えないのに、まるで保証されてるかのように感じる。
それは記憶があるからでしょう?
 
過去だってそう。
目の前にはない、昔のことが見える。
それは全部記憶という装置がそうさせてるんでしょう。
 
我々が見えないものを見るというのもそれと全く同じ。
そうすれば、小学5年生の時に見た魚の顔が、自分では覚えているかどうか定かじゃないのに、何かの拍子にボンッと出て来る。
それは、魚と出逢ったときの感動がそのままあるから。
 
そういう意味では、みんな色々なものが見えているわけ。
でも見えているという自信がないわけ。
 
僕はたまたま刀の切っ先からそれが出てくるというのを体験して
「あーはー、全部あるな~」
と実感した。
僕が最初にそれを経験したのは「大礁円環(だいしょうえんかん)」という作品を描いているとき。
 
– – – 記憶の中に完全に「在った」様々な魚の姿
 
「大礁円環(だいしょうえんかん)」というのは
高さ2m、幅12mくらいの大きな作品。
沢山の魚をほぼ全て記憶だけを頼りに描いた。

すると、魚の研究をしてる人がこの絵を解説してくれていて、
絵の中の魚1匹1匹を検証しているわけ。
すると、「生態的にどの魚も正しい、きちんと描けている」と。
 
描いてるところから絵が立ち現れてくるんだよね。
記憶が追っかけてくる。
でも、「模様はこんなだったかな?」と思って図鑑で確かめようかとも思うんだけど、
探してる時間がもどかしくて。
「もういいや!」と思ってさ。
「こんなだったはず~」みたいな。
でも大体において生態的にもいる場所や仕草、模様や形がちゃんと当たっていたという。
 
だからその時に「あ~、全部在るんだな~」と自信がついたんだよね。
それまでは「在る」ことを引き出す機会がなかっただけ。
刀を持てばそれができるんだなと、ちょっとね、わかっちゃったの。
 
– – – 思惑の吹っ飛んだところで完成する面白さ
 
版画は勝手に版画になっていくと僕は思っているの。
勝手に絵が絵になっていく。
人の手を借りてはいるけれど。
 
自分でこうだと方向をきめてしまうと、そうしかならないけれど、
僕の思惑とか吹っ飛んだところで結果的に完成してくれるところが面白い。
そのおもしろさが版画にはある。
「だからみんなやってごらん」と僕は言いたい。
僕だけができることじゃない、みんな体験できるよ。
 

『名嘉睦稔(なかぼくねん)・後編』に続く。

 
BOKUNEN ART MUSEUM(ボクネン美術館)
【美術館説明】
北谷サンセットビーチ隣のAKARA内にある、名嘉ボクネンの美術館です。(一般入場料¥500)漆喰塗りの館内は曲線の壁で一続きになっていて、まるで映画フェルムを見ている様な場面展開が人気です。夜8時までの営業は、仕事が終わってからもご利用いただけるので、アートファンの地元のお客さんに喜ばれています。ボクネンの造形であるAKARA(アカラ)のうねる赤瓦屋根が鑑賞出来て触れらる展望台は必見です。

【営業情報】
総面積100坪
お問い合わせ、はアカラギャラリーへお願いします。
904-0115
沖縄県中頭郡北谷町字美浜9-20 AKARA2F
TEL098-926-2764
FAX098-989-4764
akara-g2@pcore.co.jp

ボクネンオフィシャルサイト http://www.bokunen.com
ボクネングッズ販売 http://akaragallery.shop-pro.jp

営業時間:午前10:00~午後9:00 不定休
(最終入場は午後8:30まで、季節により営業時間の変動あり) 
入館料:一般¥500 高校生以下¥300 未就学児無料 
20名以上団体20%割引(要予約)

 

吉田


 
旅するアートカフェ
 
期間:8月3日 〜 8月28日
時間:12:00 〜 15:00
   17:00 〜 20:00 L.O
定休日:火曜日(その他不定休あり)
場所:ふてんま結いちば2階
 

吉田

 
4人のクリエーターによるグループ展「WAGAMAMA」

県内を中心に活躍する460、SHU、CUE、CMAの4人のアーティストが「今の自分」を自由に表現するワガママな展示会。多面性を持ったアーティストの集合だからこそ見られるバラエティーに富んだ今回の作品は、ズバリそれぞれが表現したい「今」。クライアントのない作品に見えるアーティストの「自由」と「らしさ」を思いっきり表現する。「表現手法やテーマは自由」そのときアーティストは何を創るのか?この4人の「今」を自由に表現する展示会、それが4 Artists Exhibition WAGAMAMAです!
 

 
場所:てんぶす那覇3Fギャラリー
期間:8月23日(火)〜8月28日(日)
OPEN 10:00 CLOSE 19:00
入場無料!
ブログ:http://cma.ti-da.net/e3650240.html