NAKAI

人生はビギナーズ
 
クリストファー・プラマーが助演男優賞をとったので、観に行ってきました。
 
おしゃれな映画です。さすがマイク・ミルズ。
 
音楽といい、お話といい淡々と進んでいくんだけど、実に心地いい。
 
キャストもみんな透明感があって、とにかくおしゃれ。
 
クリストファー・プラマーも元美術館長の役だし、
その息子のオリバーを演じるユアン・マクレガーもアートディレクターというオシャレな感じ。
彼が出会うフランス人美女は、メラニー・ロラン。女優の役。
 
人生はビギナーズ
 
人生はビギナーズ
 
人生はビギナーズ
 
ああ、なんておしゃれなんだ。おしゃれを連呼してしまうほど、おしゃれです。
 
オリバーの描くイラストがめっちゃシュールでいい。
 
壁の落書きも実にセンスがいい。
 
75歳で父親にゲイだと告白される。
 
人生はビギナーズ
 
人生はビギナーズ
 
自由でいいね。うちもこれくらい自由だったらいいな、と思う。
 
この家が実に素敵。本当に素敵。
光がいっぱい入ってくる窓の大きな家で、これを見ただけでカリフォルニアだとわかる。
 
オリバーは父と母が不仲だったわけには納得するが、
それによって、彼の恋愛観が人と距離をとるものになっているんだよね。
 
父を介護するオリバー。あんな優しい息子がこの世にいるのか!!というくらい優しい。
 
人生はビギナーズ
 
人生はビギナーズ
 
相手役のメラニー・ロランは相変わらず美しい。
フランス女優特有の透明感がある。
人と深くかかわることを拒んでいた二人。
なんか、気持ちはわかる。
 
人生はビギナーズ
 
人生はビギナーズ
 
いくつになっても人生のビギナーズ。
 
新しい一歩はいつでも踏み出せる。自分を信じて。
 
人とかかわることを恐れずに、やっぱり人間一人じゃ生きられない…
そんなメッセージを受けとりました。
 
しかし、クリストファー・プラマー、もちろん素晴らしいんだけど、あまりにもさりげない演技でこれでオスカーをとったのか?とちょっとびっくりしましたが、さりげない演技って一番難しいんだろうな。
 
とってもチャーミングでした。
 
あと、犬のアーサー。
最高にかわいいです。会話ができます(笑)
 
人生はビギナーズ

 

KEE




 
<ストーリー>
38歳独身で奥手なオリバーは、母に先立たれ5年がたったある日、ガンの宣告を受けた父からゲイであることをカミングアウトされる。衝撃を受けたオリバーは事実をなかなか受け止められず臆病になってしまい、運命的な出会いを果たした女性アナとの関係も自ら終わらせてしまう。しかし、真実を告白した父は残された人生を謳歌し、その姿を見たオリバーは自分の気持ちに正直に生きることを学んでいく。
 
<キャスト>
ユアン・マクレガー
クリストファー・プラマー
メラニー・ロラン
ゴラン・ビシュニック
 
<沖縄での上映劇場>
桜坂劇場
那覇市牧志3-6-10(旧桜坂シネコン琉映)
098-860-9555(劇場窓口)
HP:http://www.sakura-zaka.com
 

NAKAI


 
「くにがみ特産タンカンジャム、
道の駅『ゆいゆい国頭』でしか店頭販売してないんだよね。
最初はお土産でもらったんだけどあまりにおいしいから、
それ以来ちょくちょく自分で買ってるんだ。
私、完全にハマってる(笑)」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「このレアチーズケーキ、
レモン汁の代わりにタンカンジャムを入れて作ってみたよ。
さらにジャムをのせると贅沢な感じ、いいね〜。
国頭のタンカンって甘みが強くてジャムに向いてると思う」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「普段はヨーグルトにのせて食べることが多いんだ。
甘みがしっかりしてるから、プレーンヨーグルトに混ぜるのも少量で大丈夫」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「妊娠すると便秘になったりするでしょ?
でも、毎朝こんなしてヨーグルト食べてるおかげで、
妊娠中も快腸だよ〜。
そして旦那さんもこの食べ方がお気に入りみたいだよ」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「シリアルを混ぜるのもおすすめ!
タンカンのジャムなんだけど、
酸っぱみがほとんどないんだよね。
だから何にでも合うのかも」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「パンナコッタも作ってみたよ、初めてなんだけど合うかな?」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「ん〜! これおいしい、ヒット!
爽やかな甘さがパンナコッタに合うんだね。
これからの季節にぴったりのデザート、
簡単だし、また作ろう〜」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「パンにもまた合うんだよね〜。
毎日のように食べてるから、
結構たくさん入ってるんだけどすぐ食べ切っちゃう」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「でも、無添加だから早めに食べ切るくらいが良いんだはずね。
125g で367円ってすごいお得。
タンカンジャム目当てで道の駅寄る人も多いみたいよ〜。
まとめ買いする人もいるって。
最後にちょっと冒険。
紅茶にジャムを入れるのはよくあるけど、
さらに炭酸水で割ってみよう」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「味は…あれ?タンカンの味があんまりしないような…
でもどこかで飲んだことあるような味…」
 
くにがみ特産タンカンジャム
 
「あ!わかった、ビールだ!
ビールの味に似てるんだ。紅茶のほのかな苦みのせいかな?
これ良いかも、第4のビール!(笑)
妊娠中でもタンカンジャムでビール気分を味わえる」
 
くにがみの味手づくりママ
 
「同じ加工所で作られてる佃煮も、これまたおいしいんだよね〜」
 
くにがみの味手づくりママ
 
「ひじきを中心に昆布、しいたけ、小魚、きくらげ…と具沢山なのがいい。
おきなわ全島道の駅フェスタのおみやげコンテストで3位を獲得したんだって。
リピーターが多い人気商品みたい。
国頭まで行くときは絶対買って帰るんだけど、
今は通販もしてるみたいで便利。
県外在住の人も気軽に買えるからいいよね!
お土産としてはもちろんだけど、どちらも一回食べたらきっとみんなハマると思う〜。
自分用にも是非買ってみてほしいな」
 
通販サイト
タンカンジャム(季節限定)
手づくりママ
 

NAKAI

Yuna
 
地図のようなデザインがユニークなうつわと
ユーモラスなスタンプ。
共通項は「沖縄」。
 
前者は沖縄出身の陶芸家、東恩納美架さんの「クロスカップ」。
後者は宮古島出身のアートユニット「カニメガ」さんの「おきなわあいうえおはんこ」、
よく見ると沖縄では馴染みのマークやモチーフばかりが並ぶ。
 
Yuna
 
こちらはひらがなバージョン。
は:花笠
み:宮里藍
の:のーまんじゅう
と、やはり沖縄に関連した図柄が描かれ、
自分の名前の文字をチェックすると、
ぷっと吹き出したり、嬉しくなったり。
 
「セット販売だけでなくバラ売りもしているので、
沖縄旅行のお土産にお友達の名前のひらがなを買われたり、
転勤で沖縄を離れる方にプレゼントされたりと色々です」
 
沖縄で生まれた商品を多く扱うセレクトショップ。
 
「ステキなだけでなく、ちょっと変わったものが多いと思います。
良い意味で一癖あるというか」
 
Yuna
 
Yuna
 
Yuna
豊永盛人さんの琉球張り子
 
Yuna
小野田郁子さんによる「吹きガラス工房」彩砂(るり)の琉球ガラス 
 

喜舎場 智子さんによる「ci.cafu(チ・カフー)」の金工(金属工芸)
 
沖縄の伝統工芸を独自の角度から見直し、
新たな形とコンセプトを私たちに提案してくれる作家たちがいる。
 
「そういう作家さんたちの思いをしっかり伝えながら販売したいと思っています。
与那原という地で」
 
「Yuna」とは与那原の方言読み「ユナバル」からとった名前だ。
 
店作りにもこだわった。
 
「与那原町が瓦が有名なので、
外壁を瓦っぽい色で塗り、
瓦を繋ぐ漆喰の色を内装に使いました。
廃材も多く利用し、
入り口のドアは古民家解体の際に頂いてきた扉を再利用したものです」
 
Yuna
 
Yuna
 
「沖縄生まれの商品が多いのですが、
沖縄を全面に打ち出してないものが多いかもしれません」
 
店頭にたつ久手堅さんは、
自身もものづくりをする。
 
「小物を縫ったり作ったりすることが好きで、
市にも出かけますし、出店することもあります。
お声かけさせて頂いた作家さんの中には、
イベントなどで面識がある方もいらっしゃいます」
 
Yuna
Doucatty(ドゥカティ)のTシャツ
 
Yuna
 
Yuna
 
「Doucattyさんの商品は春・夏になると一層人気が増します。
手ぬぐいも新作が入ってきていますが、
私たちも毎回どんな柄なのか楽しみなんですよ」
 
Yuna
 
Yuna
 
Yuna
赤嶺武規さんによる「@RH LEATHER BASE」
 
Yuna
 
「革製品はハードなイメージになりがちですが、
レザーベースさんの商品はやわらかさがあって女性にもおすすめです」 
 
Yuna
 
Yuna
長池朋子さんによる「機織工房しよん」
 
Yuna
 
プレゼントを選びにくる人が多い印象を受けた。
自分のぶんを買って終わりではなく、
誰かにあげたい、教えたい。
そんな品揃えなのだ。
 
本土から仕入れた雑貨もある。
 
Yuna
 
Yuna
 
「木製のカトラリーは私も実際に家で使ってるのですが、
使い勝手がすごく良いんです。
デザインはもちろんサイズ感も絶妙だし、使っていて楽しいんです」
 
Yuna
 
Yuna
 
Yuna
 
与那原在住の人、他市町村の人、県外からの旅行客。
そして、
10代、30代、親子連れ。
客層が幅広いのに驚いた。
そして、誰もが商品の背景について尋ねる。
Yuna では、スタッフとの会話なしに商品を購入する人が少ないようだ。
 
「作り手の気持ちを伝えたい」
 
その思いは買い手にも伝わっていて、
商品や作家について熱心に尋ねる人々、
そしてどの質問にもよどみなく答える久手堅さんたちの姿が印象的だった。
 
Yuna は、単に作家ものを販売するセレクトショップに留まらない。
作り手の思いを代弁し、
私たちと作品の橋渡しをしてくれる、
新しい価値観との出逢いの場なのだ。
 
今後は Yuna オリジナルの商品も作っていきたいという。
作り手側となった Yuna はどんな可能性を私たちに見せてくれるのか、
期待が膨らむ。
 
Yuna
Yuna(ユナ)
与那原町字与那原548
open 10:30〜19:30
close 水
TEL/FAX 098-988-8792
HP http://www.yuna-kuru.com
駐車場あり

 

NAKAI

西石垣 友里子
 
2012年5月3日(木) 〜5月15日(火)
 
@tituti OKINAWAN CRAFT
那覇市牧志1-2-6
 
西石垣友里子の初個展。

 
木の素材感を大切にしながら、
 
ひと味加えた
カトラリーやトレー、キッチンツールが一同に揃います。
 

『母の日』のギフトも一緒に探しに来てみてください。

 
〈ホームページ〉www.tituti.net

 
〈住所〉 沖縄県那覇市牧志 1-2-6 〒900-0013

 
〈電話〉098-862-8184
 
〈営業時間〉 午前11時 〜 午後7時 5月のみ
 
〈定休日〉水曜日
 

NAKAI

海からの贈物
アン・モロウ・リンドバーグ 新潮社(文庫)¥420/OMAR BOOKS
 
― 海から受け取ったものを海に返す  ―
  
梅雨入りして雨が続く毎日。
せっかくのゴールデン・ウィークも室内で過ごすことが多そうです。
雨音をBGMに本を読んで静かに思索にふける、という休日はどうでしょう?
そんな過ごし方にぴったりの本を今回はご紹介。
 
大西洋横断で有名な飛行家リンドバーグの妻で、
自身も女性飛行家として活躍したアン・モロウ・バーグによる著作『海からの贈物』は、今では書店や図書館には必ずあるといっていいスタンダードな書。
 
内容は、華々しい彼女の経歴を伺わせるものかと思いきやほとんどそれには触れず、離島に赴き浜辺で一人になって女性として、妻として、母親として、そして「アン」個人としての内面の対話が語られる。
 
最初の章「浜辺」を読んだだけで(たった3ページ)、
砂まみれの足を波がサァーと洗うかのような感覚に覆われて驚いた。
今「断捨離」や内面の充実を謳う本が世にあふれているけれど
何年も前に書かれたこの本に全て入っているといって過言ではないと思う。
何よりそれを美しく端正な文章で伝えているということが、
いっそうこの本が特別な輝きを放っている。
  
日々のこまごまとした雑用に追われ、
仕事、家庭などの複雑な人間関係のしがらみに時間のほとんどを費やし、
煩雑な生活を送らざるを得ない私たち。
何かしら皆、周りの要望に応じて自分の役割を演じている。
でもその役割の前に、一人の人間であるということを見失うことへの危惧を、
また一人になってゆっくりものを考えることの大切さを、
著者は浜辺に転がる美しい貝に例えてみせる。
淡々と岸に打ち寄せる波のように、
静かでシンプルな彼女の言葉はまるでそれ自体が美しいフォルムの貝のよう。
 
いつのまにか涸れてしまった泉を
どうすればまたあふれるほどの水で満たすことが出来るのか。
この本でくり返し語られるのは、
「どんなに忙しい人でも、一週間でも、~略~一日のうち一時間、5.6分でも一度は自分一人でいるようにしなければならない。」
 
忙しさに消耗し何かが足りないとか、
大切な人との関係の見直しに迫られたときなどそ
れを外に求めてもそれは解決につながらない。
何か別のもので埋めようとしても意味がない。
 
著者が海辺でじっと見つめ続けて見つけたものを
この本という形で私たちに残してくれた。
 
大人の課題図書を選ぶとするなら真っ先にこの本をあげたい。
どんな立場の人でもすっと心に沁み入る滋養にあふれた一冊。

OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp
 

NAKAI

Day1
沖縄スナップ
プルオーバー:不明
スカート:manna(マンナ)
ブーツ:Steve Madden(スティーブ マデン)
 
沖縄スナップ
バッグ:Herve Chapelier(エルベシャプリエ)
 
沖縄スナップ
ブレスレット:agete(アガット)
 
Day2
沖縄スナップ
ワンピ:NONBRE INPAIR(ノンブルアンペール)
パンツ:pirka menoko(ピリカメノコ)
帽子:Helen Kaminski (ヘレンカミンスキー)
 
沖縄スナップ
バッグ:不明(友人からプレゼントしてもらったもの)
 
沖縄スナップ
サンダル:NICAR(ニカー)
 Day3
沖縄スナップ
カットソー:I MY T(アイラブマイティ)
デニム:D.M.G(ドミンゴ)
ベルト:hollister(ホリスター) 
 
沖縄スナップ
バッグ:Ralph Lauren(ラルフローレン)
 
沖縄スナップ
ネックレス:agete(アガット)
 
沖縄スナップ
靴:Minnetonka(ミネトンカ)
 
沖縄スナップ
時計:Hermès(エルメス)
 
Day4
沖縄スナップ
シャツ:Engineered Garments(エンジニアドガーメンツ)
パンツ:pirka menoko(ピリカメノコ)
靴:repetto バッグ:Ferragamo(フェラガモ)
 
Day5
沖縄スナップ
カットソー:TAKASO
スカート:Engineered Garments(エンジニアドガーメンツ)
 
沖縄スナップ
靴:コンバース
 
沖縄スナップ
腕時計:IENA
 
Day6
沖縄スナップ
シャツ:FRAMeWORK(フレームワーク)
デニム:D.M.G(ドミンゴ)
 
沖縄スナップ
ピアス:ノーブランド
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 
さりげないアイテムもすべて、作り手のこだわりがつまったものばかり。
 
「そういうストーリーを聞いちゃうと
『買います!』ってなっちゃう(笑)」
 
洋服好きなのは幼い頃から。
着せ替え人形に夢中になり、
自分も服をひっぱり出して何度も着替える姿を見たご両親は
半ばあきれていたのだとか。
 
洋裁で生計をたてていた祖母は、
彼女の首もとにある大きなほくろを指して
「ここにほくろがあるのは衣装持ちになる証拠」
と断言。
「どんな服が良いの? 作ってあげるよ」
と、幼いころから祖母のオーダーメイドを着ていたというから、
着道楽になるのもうなずける。
 
洋服を選ぶときの基準は?
 
「着心地とバランス、サイズ感かな?
ただ好きなものを着てる感じで、これといったポリシーはないかも」
 
トップスはゆったり、ボトムはタイト目なコーデが多いが
 
「言われるまで気づかなかった(笑)
そう言えばピッタリしたトップスって持ってないですね」
 
オーバーサイズのシャツや膝丈ワンピにレギパンを合わせれば、
小柄な体格もすっと伸びて見える。
 
昔は買物で失敗することもあったが
自分好みのセレクトショップに出会って変わった。
 
「以前買った服でも新しく買ったアイテムとぴったり合うので、
服1着を長く着られるようになりました」
 
自分のことをよく知ること、
良い店と出逢うこと。
そうすれば、服との付き合い方もガラリと変わってくる。 
 

写真・文 中井 雅代

 

NAKAI

文:幸喜 朝子 写真:大湾 朝太郎

現在、ロンドンで開催中の「LOOCHOO展」
参加する皆さんを、実行委員会メンバーであるブエコこと幸喜朝子が紹介します。
今回は、LOOCHOO展のオープニングで沖縄民謡を演奏する三線とピアノのユニットLacorde(ラコルド)さんと、琉舞を披露する伊是名祐子さんをご紹介。

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 LOOCHOO展
 日時:2012年4月25日〜30日
 場所:ロンドン クリプトギャラリー
 HP:http://loochoo.ti-da.net/
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LONDON meets Lacorde
 
 
演奏がはじまってすぐ、その美しく洗練された旋律に驚く。
どこか土臭いイメージの沖縄民謡にピアノが加わるだけで
こんなにも表情が変わるなんて…!
これまで当たり前に聞いていた、むしろ聞き流していた沖縄民謡が
初めて出会う美しい景色として立ち上がる。
 
LOOCHOO
 
Lacorde(ラコルド)は唄三線担当の川村建一さんと
ピアノとアレンジ担当の比嘉雅人さんによるユニットで
沖縄民謡を中心に演奏している。
この斬新な組み合せをどうしても聴いてみたくて、
取材の前に演奏してもらった。
1曲目は八重山民謡「月ぬ美しゃ(つきぬかいしゃ)」。
2人が沖縄民謡の中でもっとも好きな曲であり、
ユニットを組むきっかけとなった曲だ。
 
LOOCHOO
 
川村さんのしなやかで澄んだ声と三線、優美な比嘉さんのピアノ。
重なりあう2人の音色が美しすぎて、完全放心。
どんなに言葉をつくしても説明できない、心の奧にふれる音色。
 
「月ぬ美しゃ」

 
自分たちがきれいだと思う曲を、より美しく伝えたい。
そう話す2人。そのことで沖縄民謡の入口になりたいと口を揃える。
 
川村さん
「三線一本だけだとあまり聴かない曲も
ピアノが入るだけで聴きやすい。
日常の中で流してても違和感がないと思うんですよ。
もともと民謡自体きれいなものだし、
ラコルドが民謡を知るきっかけになるといいな」
 
比嘉さん
「僕らの世代って民謡そんなに聴かないですよね。
でも、ピアノを入れるだけで聴いてくれるんじゃないかなって。
むしろ自分の中で民謡をやってるつもりはなくて。
うん…『音楽』なんですよね。ジャンルという枠はない」
 
LOOCHOO
 
新鮮な驚きをくれるラコルドの曲に惹かれるのは
ウチナーンチュだけじゃない。
「知り合いのお店ではラコルドのCDをかけると
犬とネコが寄ってくるんだって〜」と笑う。
動物までもとりこにするラコルド(笑)、
出会った当初はユニットを組むなんて思ってもいなかったそう。
 
比嘉さん
「『月ぬ美しゃ』の世界観がずっと好きで。
月がきれいだって唄ってるだけなんだけどね(笑)。
雄大でメロディがすごくきれいだから演奏してみたくて
彼が弾いてる時にピアノを合わせてみたら驚くほどはまった」
 
川村さん
「お互い音楽をしてるのは知ってたけど
コラボレーションするとは思ってもなかった。
最初は人前で演奏するためじゃなくて
遊びでやってたんだけどそのうち本気になっちゃってね(笑)。
イベントに呼ばれることが増えてきて、演奏する曲も増えていった感じです」
 
新潟出身の川村さんは沖縄に魅せられて10年以上前に移住、
三線で単身音楽活動を行なっていた。
一方、比嘉さんは沖縄県立芸大で声楽を専攻していたが
卒業後、音楽の道を封印。放送局に勤め音楽から何年も遠ざかっていた。
音楽をやりたい気持ちを自ら閉じ込めていたのだと言う。
 
比嘉さん
「音楽で生きていきたくて県立芸大の声楽に進みました。
でも卒業して就職を選んだんだから
音楽に一区切りつけなきゃいけないって思い込みがあったんですよ。
でもラコルドを始めてから音楽ってそういうものじゃないってわかって。
音楽って人が選択するものじゃなくて実際に「ある」もの。
だからやりたいならやればいいんだ、って」
 
LOOCHOO
 
ラコルドを組んで呪縛がとけたと比嘉さん。
それは川村さんも同じ。
 
川村さん
「新潟出身の自分が沖縄の音楽をやっていいのかな、って疑問があって。
地元の人にどう評価されるんだろう、けなされるんじゃないかとか
ナイチャーなのにって言われるんじゃないかって
勝手に考えてたんです。でもCDの収録でふっきれましたね。
彼と同じで『やればいいんだ』って思えた」
 
LOOCHOO
 
ラコルドをやることで音楽に対して自由になった2人。
だから「演奏してる時は基本的にハッピー」なのだそう。

比嘉さん
「だって奇跡だもんね、人前で演奏できる機会があるって。
ラコルドを組んだタイミングとか生まれた時代とか
出会ったこととか全部含めて音楽やれてることが奇跡だと思う」

幸せをかみしめながら演奏してるなんて、すごく素敵!
川村さんも三線単体でやるよりピアノ伴奏があることで
演奏する気持ちよさが全然違うと言う。
きっとあの美しいメロディは2人の
幸せな気持ちが重なって増幅しているに違いない。
演奏してる2人の心地よさを想像するだけで
私まで幸福に満たされぽーっとしてしまう。いいなぁ。気持ちいいなぁ。

ユニット名のLacordeはフランス語で「弦」という意味の他に、
「琴線にふれる」という意味も。

LOOCHOO
 
比嘉さん
「僕が音楽に対して気持ちを解放されたように
聴く人にとってラコルドは心を開く弦であればいいな。
ほんと…いい名前つけたよね(笑)」
 
LOOCHOOではオープニングライブを担当。
『月ぬ美しゃ』『唐船ドーイ』、『かぎやで風』。
この記事が掲載される頃には、もうライブを終えたあと。
沖縄民謡の枠を超えた沖縄の音色がギャラリーを包むとき
ロンドンの人たちも幸せな旋律に包まれているはず。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
LONDON meets 伊是名祐子
 
「沖縄エステ界のゴッドハンド」の名をほしいままにする伊是名祐子さん。
首里のサロンVIVACE BEAUTYの代表を務め
著名人をはじめたくさんのファンを持つ、沖縄エステ界の第一人者。
いつお会いしてもキレイでお洒落、そして朗らか。
東京と沖縄を行き来するライフスタイルはアラサー女子の憧れそのもの。
 
LOOCHOO
 
LOOCHOO展ではオープニングパーティーで「かぎやで風」を披露する。
なぜ祐子さんがかぎやで風?と思う人は多いかもしれない。
実は琉球舞踊と祐子さんには切っても切れない関係がある。
 
「おばあちゃんの影響で3才から18才まで琉舞を習ってて。
子供の頃、将来の夢は、
琉舞の先生になりたいって思ってたわけさ。
でも18才で美容の道に目覚めてからはずっと離れてたんだけど、
トリートメントをやってるとみんな肩を壊したり
腰を痛めたり腱鞘炎になったり、体調を崩す。
でも私だけあまりにも体調がいいから
なんでだろう?って考えたら、あ!琉舞だ!って」
 
琉舞は男踊りで足や腰の筋力を鍛え、女踊りでしなやかさを身につける。
それがトリートメントに必要な体力とメンタル面の強さ、
施術に必要なしなやかさを養ったのでは、と祐子さん。
 
「琉舞やってると呼吸が安定するし
小さい頃から一発勝負の舞台に出るから土壇場に強くなる。
サロンにはいろんな大御所の方もくるけど
動じずにケアできたのもこれのおかげかなって。
それにちゃんと正座しておじぎしたり
舞台までメイクがくずれないように楽屋でじっと待機したり、
3才には大変でしょう。それを学べたのが良かったと思う」
 
LOOCHOO
 
その気付きがきっかけとなり、琉舞を取り入れた
エステメソッドを開発しようと決めた。
 
「ハワイにはロミロミ、タイにはタイ古式、っていうふうに
世界にはその土地ならではのトリートメントがあって。
だから沖縄オリジナルのトリートメントを作りたいと思ったわけさ。
でも沖縄ブームに乗っかった寄せ集めのものは
簡単だけど薄っぺらくてうさんくさい。
ずっと歴史に残るぐらいのものにしよう思った時に
もう一回、ちゃんと踊りを始めようと思ったの」
 
祐子さんが沖縄オリジナルメソッドを作ろうと決めたのは約10年前。
琉舞の所作をベースに、沖縄古典音楽や
沖縄ならではの素材を用い、一昨年「クシャティ」として完成させた。
クシャティとは方言で「寄り添う」とか「背中を押す」という言葉。
体だけでなく心までケアしたいと考える祐子さんならではのネーミングだ。
 
LOOCHOO
 
「私が目指すものは、体をゆるめ、神経を休めることで
出来る限り、思考回路までぜんぶ変わってもらうためのケア。
すごく深刻なものを抱えてるお客さまは
言わなくても体にふれると分かる。
私は心身共にリラックス出来るようにケアをほどこす。
いろんなエステを転々としている人も
すぐ分かるよ、体を触ったとたんに。
人にはそれぞれ気が流れていて、バランスを整えるために
いろんな人に触らせすぎるとその人の気のバランスも乱れるから、
信頼できるセラピストを選ぶのがいいと思う」
 
そう言うように、祐子さんのお客さまはほとんどがリピーター。
でもそうするとサロンが回らないので
元気になったら卒業してもらうんだそう(笑)。
 
クシャティで使う古典音楽も、本物にこだわった。
体と心を芯からリラックスさせるため、文献を調べ何度も舞台を観て
本当にいいと思える古典音楽を選びだした。
 
「とにかく沖縄ブームにのっかった薄っぺらなものにしたくなかったから
音楽もいっぱい聴いたし国立劇場も何回も通ったし、
文献を読んだり先生からいろいろ聞いたりしたね。
やっぱり古典音楽は聞いてると呼吸がすっごい安定する。
胎教に似てるんだって。
それを確かめたくて国立劇場に通ってたんだけど
どんなにたっぷり寝てから観に行っても絶対、寝ちゃう(笑)!!
トリートメントしてるお客さまも絶対寝るし。
古典のリズム、あのオジーの声がいいみたい」
  
LOOCHOO
 
クシャティを始めてから毎日古典を聞いてるけど飽きない、
古典は本当に心地いいという祐子さん。
最近はオジーの声に色気さえ感じるんだとか! 
 
トリートメントには音楽だけでなく、
琉舞で使う金細工の房指輪も取り入れた。
作り手は今でも金細工の伝統を守る唯一の職人、又吉健次郎さん。
 
LOOCHOO
 
「クシャティは今までいろんな歴史や文化を残してきた
又吉さんや踊りの先生方々と一緒に作っていくことになるはず。
沖縄のセラピストって、今はまだ表面的でしょう。
もっと沖縄の歴史文化にふれて深い部分までケアできる人が育ってほしい」
 
本物へのこだわりと情熱で
沖縄の伝統文化と人をつなぎ、昇華させていく祐子さん。
昔から点在しているものを結ぶのが好きだったそう。
 
LOOCHOO
 
「子どもの頃からつなげる、並べる、重ねるっていう行為が好きだわけ。
石畳とか織物が好きで、小学校の時も一人で浦添城趾いってたよ(笑)。
あと透明の瓶に一列に並んで重なってる
スクガラスの魚!あれも好き(笑)
 
幼いころからの好きな行為のつながり・・・という事で。
なんだか強引にまとめるけど(笑)」
 
そう笑いながらLOOCHOOでは
ロンドンと沖縄をつなぐきっかけになれたら、と言う。
 
「私は琉舞のプロじゃないからロンドンに行くのは
おこがましいんじゃないか、って思ったけど
LOOCHOOはアート展だから、って主催側が言ってくれたから
私の沖縄への想いを表現できたらいいなと思ってる。
YOKANGのドレスで踊るし、ロンドンの人が
沖縄を知りたいと思うきっかけになれたらいい」
 
YOKANGのドレスを着て祐子さんが踊るスタイリッシュな「かぎやで風」が
ロンドンと沖縄をつなぐ最初の架け橋となる。
 
——————————————————
 LOOCHOO展
 日時:2012年4月25日〜30日
 場所:ロンドン クリプトギャラリー
 HP:http://loochoo.ti-da.net/
——————————————————
 
■プロフィール
【Lacorde】 川村健一:唄、三線 / 比嘉雅人:ピアノ
新潟出身の川村健一(唄三線)と、沖縄出身の比嘉雅人(ピアノ・アレンジ)によるデュオ。
川村は三線好きが高じて沖縄に移住。
キャンパスレコード発売の沖縄島うたポップス工工四シリーズで編集に携わり、またボーカリストとして数々のCDに参加。
比嘉は沖縄県立芸大で声楽を専攻し、卒業後は放送局に勤務。ラジオディレクターやアナウンサーを経て、現在は報道記者・番組ディレクターを務める。
2008年に三線とピアノによるデュオ「Kenichi&Masato」を結成。(後にlacorde(ラコルド)に改名)
川村の故郷新潟での演奏や、那覇にて単独ライブを行い好評を博す。10年には初のアルバム「月ぬ美しゃ」発売。アルバム発表後は県内外で三線とピアノの異色のデュオとして話題。
 
http://lacorde-okinawa.com/ ラコルドHP
http://kawakensanshin.ti-da.net/ 川村健一ブログ

【伊是名祐子】:琉舞パフォーマー / ビバーチェビューティー代表
本業の美容家エステティシャンとして県内外で活動中。日本のゴッドハンドに選出されるなど著名人からも人気が高い。幼少の頃から続けている琉球舞踊の手の動きや琉球金細工の房指輪をして施術に取り組みその音とテクニックで更なるリラックス効果を高める事に成功。エステ界に新風を起こした。展示会ではラコルド、ロンドン沖縄三線会とともにオープニングパーティで「かぎやで風」をパフォーマンスをする。ビバーチェビューティー代表でもある。
 
http://www.vivace-life.jp/ ビバーチェHP
 

NAKAI

第3回おむすび市&相談会
 
4月30日(月・祝日) 
11時~16時 
(弁護士さんの法律相談は10時から開始)
 
@那覇市民会館 
和室&会議室(与儀公園側入り口入って右側)
那覇市寄宮1-2-1(安里駅から徒歩10分・駐車場有。赤十字病院駐車場も駐車可→有料)
 
お手当、野菜直売、おむすび、スイーツ、お弁当、医療・法律・放射能よろず相談(すべて無料)書籍販売…etc
 
人と人とをむすぶ市。それが「おむすび市」
お金を稼ぐためじゃなく、みんなの得意なことを持ち寄って
人と人との縁をつなぎ<お結び=おむすび♪>しましょう。
また気がかりなことはは、専門家に相談することもできるようにしました。
大人もこどもも、お腹も心もほっこり
安心できて、笑顔になれる市にできればと、
わたしたちは考えています。
 
★毎日忙しいお母さん方がゆっくりゆんたくできるように、専用託児スペースもご用意します。
ボランティアのお兄さんお姉さんも来てくださり、子供達と楽しく遊んでくださいます♪
赤ちゃんのためのオムツ替えコーナーや授乳室もあります。
 
お菓子・お惣菜・おむすび・飲み物・雑貨・古着・お庭で獲れた野菜・古本・
楽器演奏・ものづくりワークショップ・お笑い・手品・紙芝居・お手当て・占い等々
 
お問い合わせ・お申し込みはこちらまで、お気軽に☆
080-6490-6537(伊藤)