@豊見城市与根
2013.06.15
@豊見城市与根
2013.06.13
2013.06.11
「ちょっとしたところに垣間見える沖縄らしさが好きなんです。
例えばこちらは、昭和50年に行われた沖縄海洋博覧会のオープニングで、水上スキーをする外国人女性たちの絵。これが沖縄を描いた作品だということは、本土の方だとすぐには気づかないのではないでしょうか。
また、ブロックの上にとまっているスーサー(イソヒヨドリ)を描いたものもあります。これがブロックじゃなくて赤瓦だったら描きたいと思わないんですよね。
ベタな沖縄よりも、なんとなーく沖縄らしい、くらいの風景が好きなんです」
木の上に赤い風船が3つ並んでいる絵がある。
抗議行動が行われていた宜野湾市の野嵩ゲート付近で見かけた風景だという。
それは、風船と教えられなければ風船以外のものにも見える。
私には大きな柿のように見えた。そう言うと、宮城さんはうなずいた。
「そうですね、言われてみれば確かに柿のようにも見えますね。
それでいいんですよ。見るひとによっていろんな風に見える。
絵の向こう側に何を感じるかはその人次第。それくらいの匂わせ方でいいと思っています」
輪郭のぼやけた絵はどれも特徴的で、どことなく夢の中の風景のようにも見える。
もしくは、自分の記憶の糸を懸命にたぐり寄せようとしながら描いたような。
白昼夢。
または、いつかどこかで見た懐かしい景色。
印象的だったので記憶には残っているのに、どうも細部がしっかりと思い出せず、アウトラインもぼやけている。そんな感じを受ける。
宮城さんの絵をじっと見つめていると、絵の中の世界とこちら側がゆっくり融け合っていくような気持ちになる。
A&W(エイアンドダブリュ) のアメリカ版 CM をモチーフにした三部作がある。
どことなく不気味な雰囲気の漂う女の子の絵、木陰から顔をのぞかせる A&W のマスコット・「ルートベアー」、こちらを見つめる男の子の3枚だ。
「ルートベアーの絵を見た方が、『この熊、ひょうきんな格好しているけど幸せそうに見えない…。悪そうな熊に見える!』と。そういう風に言っていただけるとなんだか嬉しいんですよね(笑)。
表面的なことだけじゃなく、その後ろに隠れているのはなんなの? と、絵を見ながら少しでも考えていただけたらな、と。『この絵には何かありそうだな』と思ったら、その先どう感じるかはそれぞれにおまかせ。
みんな持っている引き出しは違うし、目にしてきた選択肢も選んだきた道も色々ですから。
アートってなんでもそうだと思うんですけど、見たままの価値ってないと思うんです。こうなんだと言いきれる絶対的な作品はない。
だから、満タンじゃない作品がいいと僕は思うんです。僕自身は完結させているけれど、僕の手を一旦離れたら、見る人にその先を委ねて完結させてもらう」
沖縄出身の宮城さんが、10年間暮らしたイギリスを後にして帰国したのは2009年。
現在は沖縄で現代アート作家として活動を展開しているが、幼い頃は漫画家になることを夢見ていたと言う。
「絵を描くことがずっと好きだったんです。昔は漫画家やイラストレーターへの憧れがあって、独学でいろいろ勉強していました。
でも結局、芸大(沖縄県立芸術大学)ではなく琉球大学の経済学部に入学しました。経済学に対して特に強い関心を持っていたわけではないので、授業については…『とても楽しかった』とは言えませんでしたね(笑)」
大学在学中も絵に対する思いを抱えたまま過ごし、大学卒業後は新しい経験を求めて東京に出たが、肌に合わず一年ほどで沖縄に戻ってきた。
「そのころから、漫画やイラストよりも油絵に興味を持ちはじめました」
本格的に油絵を学ぶために芸大への入学を決意、資金を貯めるべく予備校で英語講師として働きはじめた。
資金的なめどが立ったころ、当時現代アートの第一線で活躍していた花城勉(はなしろつとむ)さんと出会い、一気に現代アートの世界へと惹かれていったと言う。
「花城さんから『アートやりたいならアメリカやイギリスの大学にいったほうがいいよ』と言われ、進路について考え直しました。海外の大学へ行くことに不安はありましたが、『今行かないといつ行くんだ?』と自問自答するようになって。
本当は、昔からの憧れもあってアメリカに行きたかったのですが、結局イギリスに留学することに決めました。リチャード・ロングなど好きな現代アート作家が多かったことも理由の1つですが、当時はイギリスに留学する方が費用も安く済んだんです」
ポートフォリオ(=自身の作品集)を送ったところ、イギリスの名門芸術大学「チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン」に合格、98年に渡英した。
カレッジの授業スタイルは独特で、宮城さんは入学当初大きなショックを受けたという。
「そもそも、授業で先生が何も教えないんですよ。
日本の芸大だと、1年次はデッサンの基礎を学ぶところも多いと思いますが、イギリスでは授業というものが存在しない。
いきなり名だたるアーティストが講師としてやってきて、一対一のディスカッションが始まるんですよ。そこでは僕らは学生ではなく、1人のプロのアーティストとして扱われるんです」
テクニックや技法の習得に重きを置く日本の芸術教育とは異なり、イギリスではコンセプトありき。授業でもどういったコンセプトを元に制作するのかという部分に焦点が当てられるという。
「日本であれば模写の技術なども重視されます。でもイギリスでは、『本物とそっくりにかける。それで?』 という感じなんです。リアルに描きたいなら写真を撮ればいいだけ、君は何をどういう風に表現したいんだ? と。
アートの根本的な捉え方が日本とは全く異なっていたので、最初はとても驚きましたが、先に渡英していた先輩が『イギリスでは哲学がわからないとアートの世界でやっていけないぞ』と話していたのを思い出し、なるほどなーと。
コンセプトとは自身の経験から生まれるものですが、経験をコンセプチュアルに組み立てるためには哲学的な要素も必要です。それに気づいてからは意識が変わりました」
講師とのディスカッションを経て、宮城さんのアートに対する価値観も徐々に変化していった。
「自分の作品を言葉で説明するのですが、それも、『このリンゴのポジションが〜』とか『立体感が〜』とかじゃない。映画や音楽の話、自分が興味を持っていることについて話すんです。
表現は経験から生まれるものだから、そういうディスカッションのスタイルはアートを学ぶ上で実はとても自然なことなのだと次第に感じるようになりました」
渡英当初、宮城さんの絵はイギリスの日常的な風景が描かれることが多かったと言う。
「ウェールズなどの郊外で見た風景や、文化の匂いを感じるものを描いていました。
イギリスでの生活に慣れて楽しめるようになってから、沖縄のことを自然に思い出すようになって。沖縄で暮らしていたときには、逆にほとんど沖縄を意識していなかったのですが…。
それからですね、沖縄を題材にした絵を描くようになったのは」
3年に渡るカレッジでの生活は、宮城さんの人生に大きな影響を与えたと言う。
「そこから人生が始まったと言っても過言ではないと思います。
友人の多くは音楽やアートの世界で生きていて、彼らの生きる力は半端なく強いものでした。
日本ではわりとみな、共通する場所に流されたりする。でもイギリスではそれがない、共通項を求めず、流されることもない。それでも集まれば話は盛り上がるし、想いを分かち合うこともできる。
そういう雰囲気がすごく居心地よかったんです」
10年のイギリス生活を経て帰国、現在は沖縄市コザに拠点を置いて制作活動を行っている。
「今も沖縄への想いはしっかりとありますし、沖縄が抱えている様々な問題にも関心はあります。
でも、それを直接的な形で絵にすることはありません。そういった表現を試したことはありますが、どうしても違和感を感じてしまって。『これは自分の絵じゃないな』と。
平和への想いもあります。アートには何かしらの力がありますし、目指すは世界平和。
ただ、ストレートな反戦の絵を描くというアプローチもあれば、相手の経験や思想に違う方向から静かに語りかけるアプローチもあると思うんです」
今後はさらに、沖縄の風景を絵にしていきたいと言う。
「沖縄百景というテーマで描こうと思っていて。
小さ目のサイズで、沖縄の場所だったりシーンだったりを描いてみたいんです。
百景の候補の一つは、沖縄市のベトナム通り。
いわゆるジャンク街で、日曜日の早朝から蚤の市をやってるんですよ。結構びっくりするようなものも売っていて、あんまり爽やかな場所とは言えない(笑)。でも、そういう雰囲気が好きで。
また、沖縄のアパートも描きたいと思っています。
沖縄ってアパート文化が盛んじゃないですか。集合住宅のある風景が独特だと思うんですよね。特定のというよりは、匿名的なアパートを描きたい」
その地に暮らしていると、当たり前になってしまう風景。
特に、沖縄で生まれ育った宮城さんが「らしさ」を見出すには、より丁寧に沖縄を見つめる視線が不可欠だろう。
輪郭が不明瞭な絵は、その不明瞭さゆえに多くの人の記憶により結びつきやすいのではないかと思う。
輪郭がはっきりしていると、「この部分が違う気がする」「そこはこうあるべきじゃないか」という風に、自身の記憶との相違点に気づきやすいが、輪郭が曖昧だと共通点ばかりが目につき、ぼやけた部分さえも知らず知らず自身の記憶と同化させていることがある。
宮城さんの絵の中には、私がいつか見た風景そのものを描いているように感じる作品がある。
鑑賞者によって見え方は様々なのだろう。曖昧な部分の判断は個人に委ねられているからだ。
「沖縄の現状について『ひどいんだよ!』と声を荒げるよりも、世界の人々のことも理解し、共鳴する感覚を持つことが大事だと思う」と、宮城さんは言う。
絵の向こうに見える世界はそれぞれ異なっていたとしても、その世界を自分ごととして受け入れるという共鳴への第一歩が、宮城さんの絵を通すと可能になる。そんな気がした。
宮城さんの絵の向こう側に、あなたはどんな世界を見出すだろう?
写真・文 中井 雅代
宮城クリフ
arcade (アーケイド)
沖縄市中央1-2-3 神里ビル 2F
098-989-7176
http://www.art-arcade.com
2013.06.10
@mitonne(ミトネ)
シャツ:homspan/ミトネ
2013.06.10
**ネタばれあり**
素晴らしい作品です。
時代背景があるにしろ、この生活は、本当に身近な問題だと思う。
いろんな社会的な問題を詰め込んだ作品。そのうえ、愛も希望も、笑いもある。
私が感じたテーマは「Love yourself(自分を愛すること)」
自分が愛されるべき存在であることをプレシャスは知らずに生きてきた。
このころのハーレムはやっぱりまさにこんな感じ。HIV に対する認識も全然ないし。
実際過酷なんだけど、プレシャスの状況は、「特別」ではなく、こんな環境はまわりにゴロゴロありました、私がニューヨークに住んでた時もそうだけど、フロリダでもそうだった。
今は少しは変わっていることを祈るばかりです。
主演の ガボレイ・シディベ。
素人なんだよね?
自然な演技が素晴らしい。大きいんだけど、身体が敏捷ですごいと思います。
母が投げつけるものを素早くかわす。
時代背景的にライトスキンのBF(ボーイフレンド)がほしい、と言っていたのが、笑えた。
私がツボだったのは、“ Incest(近親相姦)” と“ insect(昆虫) ” の言い間違い。
全然意味は違うんだけど、「what’s the difference(どう違うって言うのよ?)」とジョークを言う、プレシャスに希望を感じました。
彼女を救う、レイン先生。
美しいポーラ・パットンが好演。
この人、いままで知らなかったけど、ロビン・シックの奥さんだったんですね。
最強カップルだなあ。で今月第一子が誕生。
マライア・キャリーが意外に好演。このひとの演技にはじめて感心しました。
今までは、なぜ演技をしたがるんだろう?と思ってたけれども。
クレジットみるまで気がつかなかったのが、ナースジョン役のレニー・クラヴィッツ。
すごいキューとだと思っていたらレニー・クラヴィッツだった。
化けましたね。あの衣装にだまされた。かれも非常によかったです。
圧倒的な演技を見せてくれ、オスカーまで受賞したモニーク 。
コメディエンヌやホストとして、かなり有名ですが、今回は体当たりで文句なし。
最初から最後まで、「どうよ、この女?」と思うほどひどい。
彼女の台詞、全部、ピー音入りそうなくらい、F・B・Sワード(FやBやSで始まる罵り言葉) の連呼。
1つのセンテンスにどれくらい入ってるのか?と思います。
娘を Bワードで呼ぶなんて考えられない。このひともまた、どういう教育をうけて、どういう環境で育ったのか?そこまで考えさせられました。
プレシャスは大きく変わって、自分を愛し、他を愛せるようになった。
もちろん、病気のこととかほかにもたくさんあるけど、希望がいっぱいのエンディングに、皆勇気を与えられたと思う。
KEE
<ストーリー>
実父と義理の父によって妊娠を2度させられ、母親(モニーク)からは精神的にも肉体的にも虐待を受ける16歳の少女プレシャス(ガボレイ・シディベ)。悲惨な家庭環境に生きる彼女は、学校の先生や友達、ソーシャルワーカー(マライア・キャリー)らの助けを借り、最悪の状況から抜け出そうとするが……。
<キャスト>
ガボレイ・シディベ
モニーク
ポーラ・パットン
シェリー・シェパード
マライア・キャリー
レニー・クラヴィッツ
他
☆DVDでどうぞ
2013.06.09
「今の仕事は、本当に私がやりたいことじゃない」
「いつか叶えたい夢はあるけど、いつ始めたらいいの? どうやって?」
自分が就いている職業に満足していなかったり、やりたいことができていないと感じている女性は多いのではないだろうか。
でも、具体的にどのように一歩を踏み出せばいいのかタイミングや方法がわからない、夢を叶えるために必要な初期費用を貯めることができない、失敗が怖い…。
新たなことを始めるには様々なリスクがともなうので、つい二の足を踏んでしまう。
「そういうリスクを最小限に押さえ、女性が夢を叶えるための場所として活用していただけたらと思っています」
沖縄ガールズスクエアのマネージャー・上里エリカさんはそう語る。
「沖縄は女性が元気な地域です。起業する人のうち女性が占める割合は全国平均の約2倍もありますが、廃業率も全国トップなんです。
私たちは女性のチャレンジを応援し、継続させていける仕組みを作りたいと思っています」
起業したい女性が小さな実績を積む場所として、沖縄ガールズスクエアは機能している。
「コミュニティースペースとプライベートブースをそれぞれ6部屋ずつご用意しています。
コミュニティースペースには、ヨガ教室やベビーマッサージ教室、親子英会話教室などを行えるセミナールーム、メイクアップ講座などを行えるパウダールーム、ワークデスクを備えたフリースペース、カフェのような空間でゆったりと寛げるカフェスペースがあります。
自分の持っている知識やスキルを生かしてセミナーを開くこともできますし、女性同士の仕事を通じた懇親会やプロジェクト会議などにもご利用いただけます。
プライベートブースはお申し込み者専用の個室です。事務所やアトリエ、ショップとしてのご利用だけでなく、集中して勉強や仕事を行いたい方にもおすすめです」
プライベートブースの使用料は1ヶ月15000円。事務所や店舗として使うこともできるため、起業時の初期費用を大幅に押さえることができる。
「現在は4部屋が埋まっており、それぞれ絵本販売のテストショップ、デザイナーのアトリエ、建築士の事務所、木工作家の工房として使われています」
沖縄ガールズスクエアの支援は、場所の提供に留まらない。
サポーターとして登録している会員が、起業希望者を全面的にバックアップする。
「サポーターは5ヶ月の研修を受け、起業に必要な知識やノウハウなどを学び、インキュベーションマネージャーの資格を取得、起業希望者を多方面からサポートします。
第三者的な立場で支援するというよりは、『一緒にやっていく』という感じですね。
私も資格を取得し、起業者のサポートを行っていますが、その方がやりたいことを明確にしていく作業からはじまり、イベントを企画したり、イベント当日は受付を手伝ったりと、常に寄り添う姿勢で支援しています」
そうすることで起業者本人だけでなく、サポーターも沖縄ガールズスクエア自体も成長していくことができる。
上里さんはそう考えていると言う。
プライベートブースを借りて絵本屋「ほっこり家」を出店準備中の夢蔵(ゆめぞう)さんは、絵本屋を開きたいという夢だけを抱いて沖縄ガールズスクエアを尋ねたと言う。
「その時はまだ、頭の中がぐっちゃぐちゃ。商工会議所のセミナーなどを受けて勉強はしたけれど、何から手をつければいいのかわからなくて。
サポーターの方に相談し、アドバイスを受けることで、一歩ずつ進むことができました」と、夢蔵さん。
リサーチすると、新刊書を仕入れるには店舗を持っていることが必要条件であることがわかった。
最初から店舗を賃貸すれば、改装費などを含めて多額の初期費用が必要になる。
「それを知って、まずは古書から仕入れることにしました。そしてお客さんの反応を見つつ、県内のマルシェや市などにも出店するようになって。
今は店舗物件を探し中です。ついにお店を開くという夢が実現しそうなんです」
沖縄ガールズスクエアで、夢に向かって大きな一歩を踏み出した一人だ。
フリースペース
パウダールーム
共同で使用できるプリンター等も設置している。
沖縄ガールズスクエアは、2012年6月にオープンした。
「会員さんの会費による運営を目指しています。
起業者支援という活動自体がまだまだ沖縄では認知されていませんが、徐々に輪は広がりつつあると感じています」
起業支援の場としてだけでなく、コワーキング(= Coworking )スペースとしての活用も目指している。
「会議室や事務所としてスペースを共有しつつ、使用者はそれぞれ独立して仕事を行うというオープンスペースオフィスです。本土の都市部ではどんどん増えていますが、沖縄にはまだまだ少ないのが現状ですね。
会員登録すれば、3時間500円でコミュニティースペースを利用できます。
コワーキングスペースは、ただ仕事をしたり学んだりするだけの場に留まらず、使用者同士が情報を交換し合ったり、刺激を与え合ったりすることもでき、新たなオフィスのスタイルとして世界的にも注目されています」
「誰かの役に立つことでやりたいことを実現させるために頑張っている女性を応援したいと思っています。
そして絵本屋の夢蔵さんのように、ここを出発点としてさらに広い世界へと羽ばたいて行く女性がどんどん出てきたら嬉しいですね」
そう言う上里さん自身も実は、夢を模索する女性のひとりだ。
「牛乳パックを使って再生紙を作っていたのですが、『どうやって作るの?教えて』という会員さんがいらしたので、先日ワークショップを開催しました」
沖縄ガールズスクエアの運営と平行して、手芸関連のワークショップを行うという「Kuroberika(クロベリカ)工房」の活動を始めたのだ。
失敗を恐れては何もできない。
それは真実だ。
しかし、失敗することで現実的に失うものがあまりに大きければ、再チャレンジも難しい。
知識を有するサポーターが親身に寄り添い、ともに夢への道を歩んでくれる新しい起業のシステムが、沖縄に確立しつつある。
写真・文 中井 雅代
沖縄ガールズスクエア
那覇市松山1-3-18 フォレシティ松山3F
098-988-0670
HP http://www.girls-okinawa.jp
ブログ http://ogscal.exblog.jp
2013.06.08
@あしびなー
2013.06.06
2013.06.05
@あしびなー
2013.06.04
果物がごろごろとのったタルト。
キウイやリンゴなど大ぶりな素材はだいたい判別がつくが、細かく刻んであるものやフルーツの下に敷かれたものが何なのかははっきりしない。
「フルーツあんこの手びねりタルトです。
有機・無農薬農家を営んでいる友人から仕入れた県産無農薬黒豆、ラム酒漬けレーズン、いちじくをペースト状にし、あんこを作ります。それをタルトのベースにし、その上に果物を乗せて焼いているんです。
味はもちろん大事ですが、ぱっと見たときに『これ何? 一体何が入ってるの?』って不思議に感じるようなお菓子が好きなんです。
『あ、あれねー!』ってすぐにわかるようなシンプルなものよりも、ちょっと考えちゃうような見た目が私の好み。
ヨーロッパを旅行したとき、市場で見た食べ物のイメージが強いんだと思います。ご飯もお菓子もばっちり準備した素材を使うんじゃなくて、冷蔵庫の中にあったものでぱぱっと作ったような、無造作な雰囲気が素敵だなーと思ったんです」
BONOHO の真琴さんが作るスイーツには、卵、乳製品、バターは使われていない。
それだけを聞くと、さっぱりとした食感やヘルシーな味わいを想像するが、食べてみると意外にもこってりとしていて、お菓子然とした食べごたえがあるので驚く。
「うちのお菓子は全然あっさり系じゃないんですよ(笑)。
バターは使っていませんが、かわりになたね油はしっかり使っていますし、牛乳のかわりに豆乳を使っているのですが、ヘルシー感が強くなりすぎないようココナッツミルクでコクを出しているんです。
こってりしたお菓子が大好きなので、好物のチョコレートも使っています」
パッションフルーツとコーングリッツのスコーン
手前から、パッションフルーツとレーズンとクルミのケーキ、リンゴとココアのキャラウェイケーキ
卵を使わない理由も独特だ。
「別にアレルギーの家族がいるわけじゃないので、最初は卵も使っていました。でも、大量の殻が残飯として出てしまうのが気になって。
卵のかわりにコクを出せる食材を入れれば卵を使う必要はないんだと気づいてから、入れなくなりました。
バナナをほんの少し入れるとコクが出ることに気づいたのが良かったですね」
いろんな人に食べてもらいたいからと、卵、バター、乳製品不使用であることを全面的には押し出していない。
とは言え、使用する素材にはこだわり、安全性にも気を配っている。
「小麦粉は伊江島産の全粒粉、油はなたね油、豆乳は九州産の無調整豆乳を使用し、砂糖にはヴィフラン社のオーガニックメープルシロップや沖縄県産きび砂糖、北海道産てんさい糖、種子島の洗双糖、カナダ産蜂蜜を使っています。
なるべく体に負担をかけないお菓子を作りたいとは思っていますが、一番大事にしたいのはおいしいこと!
だから、チョコレートやクリームチーズを使うことも。
アレルギーをお持ちの方やヴィーガンの方は店頭でお尋ねください」
真琴さんは、陶芸・彫刻家である夫の佐藤尚理(なおみち)さん(関連記事:彫刻と陶芸。ジャンルを超えて、自由な表現を。)とともに2013年2月に BONOHO をオープンさせた。
自宅の一角をギャラリーとして使用しているため、尚理さんの作品を見にきた人にお茶を出したいと考えたのが始まりだった。
「最初は matte pan さん(関連記事:麦の味わいそのままに。食事に合わせる、自家製酵母の手ごねパン。)のパンをメインで置こうと思っていたのですが、今は私が焼いているマフィンやスコーン、タルト、クッキーなどの焼き菓子も並んでいます。色んな種類があったほうが、市場のような雰囲気が出るかなと思って」
ランチメニューのカレーも好評だ。
「タイ風のグリーンカレーなのですが、ペーストも自分で考案しました。
イタリアンスイートハーブを始め、さまざまなハーブ栽培に取り組んでいらっしゃる大原農園さんから取り寄せたバジルに、レモングラス、パクチー、コブミカン、ニンニク、玉ねぎなどを使って作るんです」
「大原農園さんのバジルは特別。葉っぱが肉厚というか、すごく立派なんですよ。
そして香りが濃厚!
他の素材も南城市や佐敷といった近所の野菜店や農家から調達、その時期に旬を迎えている野菜やハーブを使った食事メニューをお出ししています。
調味料は沖縄県産の塩と自家製の塩麹が中心で、時期になれば島ニンニクも使います」
「最初は毎回自分でペースト作りから行っていたのですが、大量のハーブを使って仕込むので、3~4ヶ月経った時に『このままではこの先続かない…』と。
そのころ、ビンfood (関連記事:「自分たちが食べたいもの・みんなに食べさせたいもの」を追求した、おいしい幸せをビンに詰めて。)ののぞみさんがこのカレーを食べて『おいしい!』と気に入ってくださったので、商品化していただくことにしたんです」
県産ハーブをふんだんに使用したグリーンペーストは、1瓶で4人分。チキンと一緒に炒め、昆布だし、セロリ、人参、玉ねぎとともに煮込めば完成だ。
他にもキッシュとサラダのプレートや、トマトと季節野菜のピーナッツ煮込みなど、週替わりでさまざまなメニューが味わえる。
ひよこ豆と季節の野菜を、スパイス・トマト・ピーナッツバターで煮て、クスクスと和える。
クッキー生地に詰めてキッシュに。
コーヒー担当は尚理さん。焙煎器を自作するほどのコーヒー好きで、淹れ方も玄人はだし。
尚理さんの器で食事や飲み物が楽しめるのは、ギャラリーを兼ねた喫茶ならでは。
広々としたテラスで食事を楽しむこともできる。
真琴さんが料理好きなのは、幼いころから。
中学生になるとお菓子作りにも夢中になり、部活に励むかたわら焼き菓子も作っていたと言う。
「早く難しいのが作りたくて、基本をすっ飛ばしてタルトなんて焼いてました(笑)」
沖縄県立芸術大学を卒業後、一般企業に2年ほど勤めたあと、那覇市のイタリアンレストランで働き始めた。
「会社という組織の一員として働くよりも、何かを作ることがやっぱり楽しいと感じたんです」
2年ほど勤めたころに尚理さんと結婚、約1年のドイツ滞在を経て帰国した後は、南城市のタイ料理レストランに勤めた。
「もともとタイ料理は大好きでしたし、タイ人オーナーの作る本格的なタイ料理のファンだったんです。
子どもが生まれるまでそこの厨房で働きました」
飲食店での勤務歴が長い真琴さんだが、得意としているのは料理やお菓子作りだけではない。
真琴さんがすべて手作業で作る布小物も好評だ。
「渋柿の実を砕いて絞り、発酵させた汁で染める『柿渋染め』の布に刺繍しています。
きっかけは、柿渋染め作家・冨沢恭子さんのバッグの展示会に伺ったこと。
色合いがすごく素敵で一目惚れしました。
もともと洋服を作ることも好きではあるんですが、あまりにも工程が多いし、仕事にするには私には向かない。
でも、刺繍なら楽しく続けられると思ったんです。一旦始めると夢中になって縫い続けちゃうくらい好きなので」
紅型作家・縄トモコさんの作品とのコラボレーションも。
ポケットへの刺繍など、注文も受け付けている。
「何かの模様や柄を刺繍で表現するのではなく自由に作っているので、柄の注文はお受けできないのですが…(笑)おまかせのご注文は承っています」
真琴さんの料理やスイーツ同様、刺繍の柄が一体なんなのか判別するのは難しい。
でも、見た瞬間に心を奪われる。
いかなる制約も受けない、のびのびとした作風が魅力的だ。
自作のポケットを縫い付けたパンツは、尚理さんの母親が縫い上げ、藍染めを施したもの。「藍も義母が自分で育てているんですよ」
自宅と同じ敷地内にある工房で作られる尚理さんのうつわ。新作もすぐに手にとることができる。
今後は刺繍に力を入れていきたいと真琴さんは言う。
「作ることが好きだから、お菓子づくりもご飯作りも楽しい。
でも、布に触っている時間が今はすごく幸せなんです。
実用的な小物だけでなく、タペストリーのように壁に飾るような作品も作りたいですね」
本人が好きでやっていることは、こんなに素敵な成果となって実を結ぶのだなぁと、BONOHO に来るといつも感じる。
幸せな心持ちで作っているのだから、見ている私たちに伝わらないわけがない。
技術や経験が必要不可欠であることもまた確かだが、一番大切なのは心に素直に従うことではないだろうか。
そうすることは、簡単そうに見えて実はとても難しい。大人になると、そう感じてしまう。
スイーツ、料理、布小物、うつわ。
佐藤夫妻が自身の心に従って作ったモノたちで溢れる BONOHO 。
幸せが詰まった空間だ。
写真・文 中井 雅代
うつわ+喫茶 BONOHO(ボノホ)
南城市佐敷手登根65番地
0989476441
08068181428
open 土、日のみ(11時〜18時)
close 月〜金
ブログ http://makoto780801.ti-da.net
2013.06.04
@おもろまち
2013.06.03
@あしびなー
2013.06.03
これって面白い。最後のほうは長すぎて少し疲れたけど。
スルー予定だったんだけど、あまりに評判がいいので観てみました。
設定は無茶なんだけど、かなり緻密に計算されているためか、意外とすんなり見ることができます。
図書館員なのに軍隊。どう見ても自衛官にしかみえないんだけど。
自衛隊とダブるなあ。
堂上篤かっこいい。
こんな教官、素敵よね。
小説ベースなのに、セリフが、少女マンガみたい。
ときどき、いやあ、ここは口に出してはいわないでしょう?とか、こんな言葉は口語じゃないでしょう。と思うところもありますが。
「後生だから」とか 笑
岡田准一、ちょっと老けたか?と思ったけど、SPの時と同じく動きがすばらしいね。
王子様、とかびっくりするようなセリフもでてきます。
全体的に少女マンガチックで、その笠原が図書館員になったきっかけになる、憧れの王子様が頭をくしゃくしゃっと撫でるんだけど、それが長い。
あんな見ず知らずの女子高生の頭をなでるとき、あんな風にするかあ?
特徴的にしなくてはいけなかったのかもしれないけど、あれはねえ(笑)
少女マンガちっくなのに戦闘シーンなどはかなり本格的で見ごたえあり。
小説だからか、キャラもたっていていい。
ものすごくいい人の役が、田中圭 演じる小牧幹久。こんなひといいなあ。
彼の動きもよい。
橋本じゅん もよいよね。
栗山千明とっても美人で感心するけど、あのみょうちくりんな敬礼は勘弁。
もうちょっとなんとかならなかったのか。
福士蒼汰 って、細いね~。
実際どれだけ細いんだろう。
このあたりの恋愛模様も若干あり、でも、恋愛恋愛してないところがうまい描き方だよね。
あまりそこにフォーカスすると「そんなことしている場合か!」と思ってしまう。
うまく説明できませんが、絶妙なバランス感がいい映画です。
最後、ちょっと長いけど、よかったです。
あ、榮倉奈々ちゃん、悪くなかったです。
KEE
<ストーリー>
メディアに対する取り締まりを正当化する法律“メディア良化法”が施行されてから30年がたった日本。読書の自由を守るための自衛組織“図書隊”の隊員にかつて助けてもらった笠原郁(榮倉奈々)は、憧れの図書隊員になる。担当教官・堂上篤(岡田准一)の厳しい指導を受け、女性で初めて図書特殊部隊に配属された郁。そんなある日、図書隊とメディア良化委員会の対決が避けられない出来事が起きる。
<キャスト>
岡田准一
榮倉奈々
田中圭
福士蒼汰
西田尚美
橋本じゅん
鈴木一真
相島一之
嶋田久作
児玉清
栗山千明
石坂浩二
他
<沖縄での上映劇場>
シネマQ
098-951-0011
那覇市おもろまち4-4-9 那覇メインプレイス2F
HP:http://www.startheaters.jp/cinemasq
MIHAMA 7 PLEX+ONE
098-936-7600
中頭郡北谷町美浜8-7
HP:http://www.startheaters.jp/mihama7plex
2013.06.02
@あしびなー
2013.06.02
梅雨の東京。
この時期になると毎朝、ハンカチに OKII(オーキー)のアロマミストをひと吹きして持参するという女性がいる。
朝夕のラッシュ時、通勤列車の中はひどい湿気と人いきれで、嫌な空気が充満している。
彼女がハンカチに吹きつける香りは「てぃーだ」。沖縄方言で「太陽」を意味するミストはラベンダーとレモンマートルをミックスさせたもので、晴れ渡った休日をイメージした爽やかな香りだ。
列車の中で彼女は、バッグからハンカチを取り出してその香りをゆっくりと吸い込む。
ぎゅうぎゅう詰めの車内にいながら、一瞬で沖縄の空気を思い出せるからだ。
降り注ぐ太陽の光、海を渡る涼やかな風、ぬけるように青い空…。
大好きな沖縄の風景をイメージさせる香りに包まれることで、30分間の通勤時間を乗り越えられると言う。
「てぃーだをご愛用くださっているお客様からうかがった話です。
これを聞いたときには、泣きましたね。あまりにも嬉しくて。
OKII のコンセプトは『香りで沖縄を伝える』というもの。
それが成し遂げられているのだと実感できましたし、なによりこうして香りに癒されている方がいらっしゃるのだと知って、とても感動しました」
そう語る企画の與那覇航(こう)さんもまた、東京に生活の拠点を置く沖縄出身者だ。
「沖縄に住んでいる方にはもちろんですが、僕のようにウチナンチュだけど沖縄を離れて暮らしている人、沖縄が好きで旅行には度々訪れているけれど普段は本土に住んでいる方などに、沖縄を感じてもらえるような香りを作りたいと思ったんです」
ボディミスト
香りにはそれぞれ、“ 光 ” を指す「ふぃちゃい」、“ 新しい風 ” を意味する「さらーかじ」というように沖縄方言の名がついている。
「一番人気の香りは『なかゆくい』。一休みという意味の言葉で、リラックス効果の高いゼラニウムとカモミールを配合しました」
OKII の商品には、オーガニック先進国であるオーストラリア最大のオーガニック認証機関、ACO(オーストラリアン・サーティファイド・オーガニック)の認定を受けた素材が使用されている。
「安全素材にこだわって作っているので、ボディミストは化粧水としてそのまま顔に吹き付けることもできますし、他にもピローミスト、ルームスプレーやカースプレーとしてなど、様々な用途に使えます」
驚くことに、その製法は100%ハンドメイド。
県内の工房で、ひとつひとつ丁寧に手作りされている。
「香りで沖縄を表現するにはどういった精油が適しているのか、オーガニック先進国であるオーストラリアで生まれ育った工房の方のアドバイスや、今までコレクションしていた世界中の様々な香りのサンプルをもとに、満足のいく香りにたどり着くことができました」
オー・デ・トワレ 50ml
OKII の全アイテムの基盤となっているのは、6つの沖縄をイメージした香り。その香りに共通するのは、少しスパイシーで清涼感のある爽やかさだ。
「香りは大まかに2種類に分けられます。
『なかゆくい』『さらーかじ』『ふぃちゃい』『てぃーだ』は、レモンマートルやマンダリンオレンジといった柑橘系の香りに爽やかな香りをミックスさせていて、リラックス効果が高く、特に夏場に人気です。
『ちゅらん』と『はなはな』は割と香水らしい重みのある香りで、特に冬場に人気です。と言っても甘すぎることはなく、沖縄らしくほのかな甘やかさが漂う、すっきりとした香りが魅力です。
僕が個人的に好きなのは、ジャスミンを使った『はなはな』。
さんぴん茶が大好きなので、いつもあの香りに包まれていたいなーと(笑)。海外出張に行く時などにも持参します。
僕はふわっと香るくらいの付けかたが好きなので、香水ではなく、ボディミストの『はなはな』を愛用しています。
どの香りも沖縄をイメージし、クローブなどを配合することでスパイシーに仕上げていますので、男性が使っても違和感がないんですよ」
海の恵みのバスソルト 210g
沖縄由来の成分も特徴的だ。
「特に、沖縄県産の月桃の精油を配合した『さらーかじ』は、沖縄らしさをより強く感じていただけるのではないでしょうか。
月桃には優れた保湿作用と抗菌作用があり、吹き出ものやニキビを防ぐ効果もあると言われていますので、化粧水としてのご利用もお勧めです。
ハッカのようなすっきりとした香りは、ユーカリの精油も配合しているから。仕事中にリフレッシュしたい時などにも効果的です。
また、6種類のボディミストや3種類のオー・デ・トワレには沖縄のサトウキビ由来のエタノールも入っているのですが、防腐剤の役割を果たしているんです。
ケミカルな防腐剤は用いず、ここでも安全性を追求しました」
ボディミストを軸として、香水やバスソルトといった様々なアイテムも生まれている。
「それぞれのアイテムに適した精油を選んでお作りしています。
たとえば、月桃の精油はお湯にいれてしまうとあっという間に香りが飛んでしまうので、『さらーかじ』はバスソルトには向きません。『なかゆくい』と『てぃーだ』の2種類を作りました。
2013年4月に発売されたばかりの香水は、人気の香りをいつでも長く身につけていられるよう、『なかゆくい』『てぃーだ』『はなはな』をご用意しました」
左から バスソルト60g 沖縄産クチャ天然クレイパック50g
アイテムは今後も増やしていきたいと與那覇さんは言う。
「今企画してるのはマッサージオイル。他にも、ルームスプレーやキャンドル、ディフューザーなどを作れたらと考えています。
OKII のアイテムは、ギフトとして購入する方が多いので、その点も考慮しながら企画を進めています。
男性が女性に贈ったり、結婚式のプチギフトとしても人気なんです」
バスソルトのミニバージョンは570円からとお手頃。沖縄旅行の土産にも最適だ。
アロマの香りには力がある。それを多くの方に知ってもらいたいと與那覇さんは語る。
「特に心に作用する力はすごく強いと思うんです。
疲れたときにシュッとひと吹きするだけで『午後からまた仕事頑張るぞ!』とか、『今日はスペシャルなプレゼンがあるから、アロマでリラックスして落ち着こう』という風に、元気づけたり勇気づけたりするパワーがアロマにはあります。
気持ちのブースターみたいな感じですね。
そうやって日々のくらしのサポートするアイテムとして、また、沖縄を思い出す香りとして楽しんでいただけたら嬉しいです」
「香りって、思い出と一番直結するものだと思うんです」
という與那覇さんの言葉が印象的だった。
私も、そのことについて何度も思いをめぐらしたことがあったからだ。
どこからともなく流れてきた香りによって、一瞬で過去のとある場面に引き戻されることがある。
大学時代の通学路に漂っていたキンモクセイの香り。キンモクセイの木が2本植えられている自宅の庭で遊んだ小学生時代を強烈に思い出した。
雨上がり、アスファルトが太陽に照らされて立ち上るコールタールの香りはいつも、雨期に行ったハワイの風景をフラッシュバックさせる。
しかし、そんな幸せな感覚はそれほど長くは続かない。
キンモクセイのある場所から離れてしまえば、アスファルトに残った雨粒が全て蒸発してしまえば、たちまち香りは消え、思い出のイメージも遠のいていく。
香りが連れてくる幸せな思い出の中に、好きなときに思う存分浸ることができたら…。
アロマや香水は、そんな望みを叶えてくれるアイテムでもあるのだ。
「さんぴん茶フレーバーのアロマも、いつかぜひ作りたいですね。
バスソルトもいいなー」
與那覇さんの幸せな思い出は、さんぴん茶の香りが運んでくれるのだろう。
いつも遠くから沖縄に思いを馳せている與那覇さんだからこそ、作ることができた OKII の香り。ぜひ体感してみては。
写真・文 中井 雅代
OKII(オーキー)
HP http://okii-nawa.com
通販 http://www.okii-store.com
<取り扱い店舗>
organic & aroma Petaluna 新都心本店
那覇市天久1-26-23 絆ビル 1F
tel:098-861-5166
open
10:00~20:00(平日)
11:00~20:00(土日祝)
http://petaluna.ti-da.net
organic & aroma Petaluna 国際通りカーゴス店
那覇市安里2-1-1 CARGOES(カーゴス)1F
tel:098-988-4521
open 10:00~21:00
http://petaluna.ti-da.net
PLAZA HOUSE (プラザハウス) Flagship OKINAWA
沖縄市久保田3-1-12
tel: 098-932-4480
open 10:00~20:00
http://plazahouse.net/55/index.html
沖縄の風
那覇市牧志2-5-2
tel:098-943-0244
open 11:00~22:00
(12~2月の平日は20:00迄)
http://www.okinawa-wind.com
海想 平和通り1号店
那覇市牧志3-1-18 1F
tel/fax:098-866-6058
open 9:00~21:00(年中無休)
http://www.kaisou.com
2013.06.01
@あしびなー