@豊見城市
2012.08.14
@豊見城市
2012.08.13
もう!字幕やってる映画館が皆無。
と、いうことで3Dの大島優子 日本語吹き替えヴァージョンで鑑賞。
「カールじいさん」を3Dでみたときに「これって、3Dじゃなくてもよくね?」と思ったので一抹の不安がありましたが、さすがピクサー、学んでます。
3D良かったです。
メリダの炎のようなふわふわな髪の毛なんかすごく立体的。
やっぱり家族の絆や愛をテーマにした映画で、大島優子はそんなに悪くなかったです。
ただ、やっぱハリウッドスターの英語バージョンで観たかったなあ。
セリフも英語のほうが、すんなり入ってきそうな感じがしました。
国のために結婚させられるのが、嫌で仕方がないメリダ。気持ちはわからんでもないが、お前、それはわがまますぎるだろ?と思うことしきりの前半。
しかも、魔女に頼んで王妃(メリダの母)の気を変えようとして、あんな得体のしれないものを母親に食べさせるか??
と、私としては、ちょっと、子供もいないのに親目線にになってしまった。
しかし後半は、魔女のケーキによって、クマにされてしまった王妃をもとに戻すため、大奮闘。
まあ、もともと自分が悪いんだからじょうがないけど、自分でやってしまったことは自分で責任をとるところはいいね。
三つ子の弟ちゃんたちもケーキ食べちゃって、小熊ちゃんになってしまうんだけど、この小熊ちゃんたちがめっちゃかわいい。
キャラクターグッズとか売ってないかなあ。
この弟たちもメリダとともに大活躍。
メリダは、父親譲りの弓の名手。
このメリダが的を射ぬく瞬間の描写なんか鳥肌がたつくらいかっこいい!
それにしても王妃にしてみれば迷惑な話だよね。やさしく賢く強い母。理想像なんだけど、メリダにはガミガミやかましい母親にしか思えないわけよ。
このお話は、どこにでもある家族の問題がテーマになっているんだよね。
最後のほうでクマになった王妃が、本物の凶暴なクマ、モルデューからメリダを守るために、必死になって戦うわけよ。
クマの姿になってても王妃だからね。
すごい母の愛だ。
ここで泣けて、泣けて。
わがままちゃんのメリダも、母の愛と、自分の王女としての立場も学習するっつ~お話なんだよね。
王妃も素敵なんだけど、国王であるパパが最高。
強くて面白くて優しい。
親に決められた結婚でもこんな結婚ならいいよね。
それに引き換え、メリダの花婿候補はどれもこれも最悪だったね(笑)
運命は自分で切り開く、だけれども家族を思いやる気持ちは一番大事。
家族じゃなくてもそうだね。
人を思いやる心は大事。
これはおすすめ映画ですよ。
最初に「トイストーリー」とか「月と少年」のピクサーの短編アニメがいつものように流れます。
映像はきれいなんだけど、ちょっとそこは私にとっては長かったわ。無しでお願いしたいくらい。
KEE
<ストーリー>
王女メリダは王家のしきたりや伝統に反発を覚え、娘に女性らしい優雅さを身に付けるよう願う母と度々ぶつかっていた。そんなある日、彼女は鬼火に誘われるようにして森の奥深くへと入り込み、魔女の家にたどり着く。そこで彼女は自分の運命を変えてもらいたいと訴え、その願いがかなうと同時に、それまで安泰だった王国が災禍に見舞われてしまい……。
<沖縄での上映劇場>
シネマQ
098-951-0011
那覇市おもろまち4-4-9 那覇メインプレイス2F
HP:http://www.startheaters.jp/cinemasq
サザンプレックス
098-835-6600
島尻郡南風原町字宮城371-1
HP:http://www.startheaters.jp/southernplex
MIHAMA 7 PLEX+ONE
098-936-7600
中頭郡北谷町美浜8-7
HP:http://www.startheaters.jp/mihama7plex
2012.08.12
@おもろまち
2012.08.10
酵素ジュースが流行ってますね。
人の体は酵素が運営していて、酵素が無くなると死に至る…。
だから積極的に摂って、アンチエイジング&長生きしたい!
でも酵素ジュースは白砂糖を同量以上入れて作ります。
この白砂糖は発酵熟成により最終的にはブドウ糖と果糖になるそうですが、
ブドウ糖と果糖は単糖類なので吸収が早く、血糖値を急激に上げます。
いい面もあるけれど、ちょっと怖い面もありますよね。
というわけで私が作っているのは砂糖を使わずに起こす酵母液。
天然酵母。そう、パンを作るときに使うものです。
酵母は植物そのものに付着していたり、空中に漂っている菌です。
この菌をどうやって酵母液にするのか。
酵母を起こすには糖度が25%になる環境を作ってあげればいいので、
フルーツを使えば砂糖を加えずに簡単に起こせます。
密閉できる透明な容器にフルーツをざく切りにして、
水を流し込み、30度くらいの環境に置いて、毎日、かき混ぜてあげる。
かき混ぜるとき、一緒に愛の言葉をかけてあげれば
最高に元気な酵母ちゃんが出来上がります☆
夏場なら2~3日もすれば酵母液は完成。
プクプク泡が出はじめ、そのうちシュワシュワ、泡立ちが活発になってきます。
フタをあけて炭酸がシュワワワーっと飛び出してきたらもう出来上がり。
酵母起こしはなんて楽しいフェアリーの世界。
完成したら冷蔵庫に入れて下さいね。
常温で置いておくとアッという間にお酒となり、やがて酢になってしまうから。
あ、フルーツどぶろくを楽しみたいという方は
そのまま常温でいっちゃってください♪
出来上がった酵母液はいろんな使い方ができます。
自家製酵母パンを焼くもよし、
ドレッシングを作るもよし、漬けものを漬けるもよし。
でも一番簡単なのはそのまま飲んじゃうこと。
微炭酸ですごくおいしいです。
酵母は酵素の母。
酵母液にはしっかり酵素が含まれているんです。
それにフルーツをそのままジュースにして飲むより、
酵母液にすることで微生物がお腹でも活躍してくれるから、体にもいいはず~。
今日は夏らしくスカッシュを作ってみましょう♪
シュワシュワのしあわせ、いろんなフルーツで楽しんでみてね~☆
<材料>
季節のフルーツ 適量
(ドラゴンフルーツ、マンゴー、バナナ、パイナップル)
水 適量
<作り方>
1 煮沸消毒した密閉できるビンにフルーツを切って入れる。
2 水を入れる。
3 毎日、清潔なスプーンなどでかき混ぜ、愛の言葉で菌を元気づける。
*パイナップルの酵母はたんぱく質分解酵素があるためパン種には向きません。
*甘みの少ないフルーツの場合、黒糖や本物のハチミツを入れてあげると急激に元気になりますよ~
浮島ガーデン
那覇市松尾2-12-3
098-943-2100
open:14:00~24:00
close:火
HP:http://ukishima-garden.com
ブログ:http://ukishima.ti-da.net
2012.08.10
8月12日(日) 11:00~14:00
@浮島ガーデン
那覇市松尾2-12-3
098-943-2100
<出店ハルサーさん>
*むい自然農園
*うえのいだ菜園
*大山田芋サンキューファーム
*モリンガファーム
*オーガニックファーム DOMINGO
*久高島・福YOU 海ぶどう
*久高島・洋子&節子おばぁの麦ムーチー&有里さんの久高小麦のクッキー
*西島尚美さんのスペシャル・スムージー
<LIVE&南国楽器販売>
宮田まこと&haco
今回も浮島ガーデンの台所を支えてくれるハルサーさんたちが大集合!
なかなか手に入らない無農薬・無化学肥料の島野菜の販売や
「サンフーズ港川ファーム」さんの無農薬パイナップル&マンゴーのスカッシュ
http://www.minatogawafarm.com/index.html
久高島の麦で作ったお菓子やムーチー、
田芋のアジアン・スウィーツ、
安心米のおにぎり、島の胡椒ピパーズの若葉を使ったピパーズ・ジューシー、
西島尚美さんのスペシャル・スムージーの販売もありますよ~☆
そして毎週金曜日、オーガニックな楽園サウンドを奏でてくれている
宮田まことさんとhacoちゃんのライブと南国楽器の販売♪
そのほか、数量限定にて安心米も販売します。
若きハルサー☆DOMINGOもりとも君とうえのいだ菜園のまことさん
夏休み真っ最中ということで、おいしいものいっぱい夏祭りテンションでお届けいたしま~す♪
HP:http://ukishima-garden.com
ブログ:http://ukishima.ti-da.net
2012.08.08
– – – 「夏はヒマだから何かやろう!」がきっかけ
普通、バイヤーは当然独立するときに自分の店を持つことが多いのですが、僕はあえて店を持たずにフリーのバイヤーとして様々なお店の店のプロデュースや雇われバイヤーをしています。
花火のセレクトショップをやろうと思いついたきっかけは、夏はわりとヒマだから(笑)。
僕らは小売店さんに仕事を依頼して頂くことが多いのですが、店のオープンはだいたい3月か9月なので春と秋は忙しい。また、冬は年末商戦やクリスマスがあるから忙しい。でも、夏は結構ヒマなんです。それで「何かしよっか?」と(笑)。
うちのスタッフの中に、もともと素敵な線香花火を売っていた社員がいて、打ち上げ花火の免許も持っている。それで色々聞いたり、調べていくと、特注でオリジナル花火を作るとなると最低でも1万本ものロット(ロット:一回で製造できる最小量)になるようで。こだわり抜かれた少数の花火が色々なお店に置かれ始めたことは知っていたし、良いことだとも思っていたけれど、販売が始まって3年以上経ってもまだ広がりが乏しいように僕は感じていました。
でも、僕らはデザイナーでもメーカーでもなくバイヤーですから、オリジナル花火を作って販売するのは違うな、と。そこで花火の総合カタログをくまなく見てみました。それこそ千種類以上の花火が載っていたと思います、種類がものすごく多くて。ただ、その中にすごく素敵な花火があったんですよ。普段僕らが目にすることがないようなデザインの花火が。
僕らが日常的に見ている花火って、基本的にはスーパーやコンビニでパックでセット売りされている姿ですよね。色々な種類の花火が沢山入って1,000円〜2,000円で販売されていて、量と値段が勝負。僕もそれまではそういうお店で花火を買ってたんだけど、初めてカタログを見て、こんなにシンプルで大人っぽい花火もあるんだなと驚きました。
そういう花火がどこで売られているかというと、花火問屋さんで単品売りをしているんです。花火問屋さんは、東京だと浅草の近くの蔵前というところあたりにあります。でも、花火を買いに問屋街まで行く人なんてほとんどいないですよね。
だから、「こういう花火が身近な店でバラ売りされていたら楽しいだろうな。夏はヒマだし、やってみるか!」 って思ったのがきっかけですね(笑)。
– – – みんなが楽しめる商品なのに子どものみを対象としたブランディングに疑問
また、夏に販売する商品をどれにするか決める際、「1年を通して販売はしたくないな」とも思っていました。普段の仕事では商品をプロデュースして卸すことは余りしたくないんです。あくまでもバイヤーですから買う側。売る側になるのはあんまりよくないと思っていて。それに1年中売っているとどうしても本業が疎かになってしまう。売ることに忙しくなって自分たちの仕事に手が回らなくなると本末転倒になってしまうから、1〜2ヶ月の間で売れるものにしようと。
花火ってだいたい1〜2ヶ月で売れなくなっちゃうんですよ。冬に花火って殆ど思いつかないですもんね。
そういう季節感も大事にしたかったんです、風物詩的なものを売りたいなと。夏から連想するものを5つ挙げるとすると、だいたい花火って入ってきますよね。
それに花火って、日本に住んでる方なら老若男女問わずほぼ全員やったことがあって、事故に遭ったとかいうことでもない限り、基本的にはポジティブな気持ちをみな抱いていると思うんです。つまり、夏になればそれだけ多くのひとが花火を楽しんでいるということ。
でもそれにしては、今売られている花火の殆どは子どもの遊具みたいにブランディングされちゃっていて、そういう打ち出し方しかされてませんよね。そして基準は量と値段だけ。
みんなでわいわい遊ぶだけならこのブランディングでも機能するけれど、全員に対しては機能しない。少なくとも、大人はそんなに沢山の花火を一度にはやりたいとは思いませんよね。例えば、老夫婦ふたりが花火をやりたいと思っても、あのお得パックは買わないと思うんです。子どもやグループ、ファミリーにしか向いてないんですよ。
それに、あまりに量が多すぎて、最後のほうは使い切るために数本まとめて火をつけたりしません?!(笑) だから、あんなにいっぱい詰め込む必要があるのかな? という疑問も感じていて。
しかもあれだけ色んな種類がつまっているのに、点火するまでどんな花火なのかまったくわからないことが多い。ロケット花火やねずみ花火のような変わり花火はまだわかりますけど、手持ち花火はほとんど出たとこ勝負。
そういう花火に対しての「なんで?」が色々あったんです。
– – – 検証を重ねて選ばれた花火のほとんどが日本製
ありとあらゆる種類の花火を実際に遊び、その見た目だけでなく質を確かめました。
動画を撮る人、ストップウォッチを持って時間を計る人、花火の変化のメモをとる人というふうに役割分担し、どういう風に燃え進んで、どういう火花が見えるのか、音の大きさは? 燃える長さは? と細かく検証した上で、30種類弱を選出しました。
お客様が何を基準に購入なさるかを考え、販売する際はその基準をお客様に提示するわけですが、商品についてある程度知識がないと基準はつかめない。
花火問屋さんに行けばおっちゃんが教えてくれそうだけど、行く機会はあまりなさそうだし、職人気質のおじさんだと言葉数も少なそう(笑)。だからどういうシチュエーションでどうやって遊んだら楽しいかを自分たちで考えて、遊んでみるところから始めたんです。
そうすると、けっこう色んなことが見えてくる。それまでは僕も花火の燃え方を真剣に見たことってなかったけれど、まじめに「この花火は良いね」「これはちょっと…」と選別していくと、結果として殆ど日本製の花火を選んでいたんです。
実際に遊んでわかったことは、日本製の花火は全体的に質がいい。火花がきれいだし、点火してからの流れも趣きがある。日本のものづくりってやっぱりこまやかなんですよ。海外製のものは少し大味な感じの花火が多くて。見た目も含め、全体的にきれいだなーと思える花火は殆どが日本製でした。
でも今、日本製の花火のシェアってすごく下がっちゃってて。線香花火に至っては一時期0%になったこともあるんです。今は少し盛り返したけれど、それでも1%にも満たなくてほとんどが海外製品。
日本製のものはしっかり作られているものが多く、コストがその分かかっているのでパック売りにはなかなかできない。だから、僕らが選んだ花火の殆どはパック売りの花火の中には見かけないようなものばかりになりましたが、これは「すべて日本製に」と意図して行ったことでなく、良いモノを選んだ結果、期せずしてほとんどがすべて日本製になったというだけのこと。
とは言っても海外製花火がすべて悪いというわけではなく、例えば変わり花火などは中国の旧正月に使う爆竹に近いので、中国製向きの花火かなぁとも思います。
シェアの下がった花火がどういうふうに消費されているかというと、基本的には問屋さんでのバラ売り。でも、一般のひとたちがそういう場所に出向く機会は殆どありませんよね。だから、僕らがセレクトした花火はどれも初めて見たというふうに思われるのかもしれません。
また、そうやってバラ売りされている花火は、パッケージや箱はどれもあまりデザイン性に富んでいるとはいえないようなものだったのでそれらを変え、品番のような名前も取ってしまい、どうやって遊んだら楽しいかをキャッチコピーにして、花火の魅力を端的にお客様に伝えるようにしました。
fireworks のホームページ。それぞれの花火をクリックすると、タイトルと説明文が。「B6: はじめての花火」と名付けられた花火には以下の説明文。
「ベランダでも遊べそうな、音も静かで、火花も小さめのスパーク花火です。
燃焼は『シャー』と約15秒。お子様や、海外の方へ、はじめての花火としてオススメです」
– – – 「カップルで」「家族と」。遊び方や燃え方をわかりやすくグラフ化。
花火の燃え方って単調じゃないんですよ。長く燃えるもの、音が静かなもの、くるくる回すと宙に光の残像が残るもの、火花が2つ出るもの、光が青白いものなど、特長がいろいろあって魅力も違う。
例えばこのオレンジとグレーの花火。すごく可愛いんですけど、ただこれ、火薬の量が少なくて火花も小さめ、燃える時間も短いんです。これを大人数でわいわいやっても多分つまらないって思われちゃう。でも見た目もキレイで火花の質も悪くないし、静かに燃える良さもある。だから子どもが初めて遊ぶには最適じゃないかなと思い、「はじめての花火」と名付けました。
「カップル」「ファミリー」「フレンズ」というジャンル分けは人数の基準。カップルは二人、ファミリーは四〜五名くらい、フレンズだったらそれ以上の大人数。それぞれのシーンで楽しめる花火って変わってくると思って。
静かに上品に燃える花火を大人数でやってもつまらないかもしれないけれど、カップルでしっとり遊ぶと二人の距離が縮まりそうでいい。もちろんその逆もあります。音が大きく派手な花火は子どもがいるときは向かないこともあるけれど、みんなで遊ぶと盛り上がるし楽しい。
だから、花火の魅力って単調じゃない。いろんなよさがあるんだなーと。
そういう魅力をわかりやすく、どこで誰と遊んだら楽しいかという風に30種類についてすべてグラフ化したんです。正直、主観的ではありますが(笑)。
こういうのって、実際に遊ばないとやっぱりわからないんですよ。「浴衣女子向け」なんてのもあって、めちゃくちゃですけどこれ、僕が名付けました(笑)。うちの事務所にガレージがあって、そこで花火の検証を社員みんなでやってたんですけど、近所のお店で働いてた知り合いの女の子がきてくれて。その可愛い子がこの花火を燃やしてるのを見て、「浴衣着てこれやってたら超いいかも~」みたいな感じで(笑)。…その子が可愛かったっていうだけの話かもしれないですけど(笑)。
あと、花火で遊ぶ時に宙でくるくる回して残像で絵を描こうとするやついません? でも、あれってすべての花火で絵が浮かびあがるわけじゃないんですよ、それぞれ燃え方が違うので。パック売りの花火だと特に、残像が浮かび上がるものが前もって分からない。だから、きれいな残像が残せる花火には「暗闇をキャンバスに」というタイトルをつけました。
「ファイヤーボール出せます」という花火は、まさに火の玉が出るんです。花火って必ず「下に向けて持ってください」という注意書きがあるのですが、これを下に向けているとぽとぽととすぐに火の玉が落ちちゃうので全然面白くない。だからこっそり「少し高めに上げて」とアドバイスしています。
最初は花火を実際にやっているところを撮影した映像で紹介しようかとも考えたんだけど、お客様が遊ぶ前に結果を見せちゃうのはやっぱりよくないなと。どうしても主観は入っちゃうけど、なるべく言葉で伝えた方がいいと思いました。
– – – 大人に楽しんでほしいから、こだわりの花火を
花火ってお祝いに使うようなおめでたいイメージもあるし、パッケージを変えるだけでギフトにもなる。だから最近は、夏のノベルティや結婚式のひきでものなどにも使って頂けるようになり、また、販売する場所も服屋、雑貨屋、インテリアショップ、本屋など多様化してきています。
大人になっても、夏になるとやっぱり花火ってやりたくなりませんか? 「fireworks」は大人の方に花火を楽しんで欲しくてやっているようなもの。大人が遊ぶ花火ってそんなに種類も量もなくていいんじゃないかと思うんです。一般的な花火と比べると値段的には安いとは言えないかもしれないけれど、日本の良い花火なんです。3種類の火花がちゃんと見えたり、花火職人さんが「これは質がいいよ」と太鼓判押してくれいてたり。ちゃんと見ていないとわからないようなディテールだけれど、大人はそういう部分にこだわって遊んだ方がきっと楽しめると思うんです。
そうやって、皆さんそれぞれの「小さな花火大会」を楽しんでほしいです。好きな女の子と遊ぶための花火を、気合い入れて男子が選んだりね(笑)。
東京だと花火をやれる場所もすごく少なくなってて寂しいんだけど、その点沖縄はビーチパーティーも盛んだし、庭のある家も多い。花火をやる環境としても最高ですよね。
僕らは普段は買ったりプロデュースしたりする側なので、販売することもたまには経験しておかないといけないと思っています。
2月、8月はものが売れない時期だと言われていることもあり、8月、つまり夏は花火だ! と、このプロジェクトを始めたのですが、そうなると2月も何かやりたいなーと。あとに残るものではなく消えもので、2月しか売れないもの。
今ちょっと考えてるのはね、温泉のもと!(笑)。「冬はお風呂だ!」と思って。今度は社員みんなでお風呂入りながら検証したりしてね(笑)。
写真・インタビュー 中井雅代
fireworks
HP http://enjoyfireworks.jp
MIX life-style
宜野湾市新城2-39-8
098-896-1993
open 11:30〜19:30
HP http://www.mixlifestyle.com
2012.08.07
浦一也・著 光文社(知恵の森文庫)¥857 (税抜)/OMAR BOOKS
―メジャー片手にホテル探検―
「まるでスパイ。」この本の前書きで著者の浦さんは言っている。
今回ご紹介するのは、設計者である著者が世界のホテルを訪れた際、宿泊した部屋を実測して平面図におこしたスケッチをまとめた本。
何でもこの浦さん、ホテルにチェックインするとまずその部屋の細部を測ることから始めるらしい。きっとはたから見ると怪しい行動。
それが終わると部屋に備え付けのレターペーパーに水彩絵の具でスケッチを仕上げる。
その間約一時間から二時間。
仕事柄旅が多く、世界中のホテルを訪れるたび記録するようになったという。
趣味が高じてこういう本になったのだから面白い(また建築家、インテリアデザイナーとしてスケール感を磨くためという目的もあるそう)。
とにかく見ていて楽しい本だ。
写真じゃないところがポイント。著者が自身の目と頭と手を使って描かれたスケッチだからこそ、普通のガイドブックでは伝わらない良さがある。
窓の高さからベッドの幅、ランプの数、バスルームの広さ、アメニティの種類などなど絵のディテールの細かいこと。
ドライヤーがどこに置かれているかとか、ドアの開閉のしくみとか、タイルの模様などが詳細に記されている。
普段設計図を見慣れていない人こそ、この本を楽しめるんじゃないかと思う。
現に私もその一人。ページを何度捲っても見飽きることがない。いつのまにかその部屋にいるような錯覚を覚えた。
読んでもまた楽しい。
ホテルの庭の様子や周辺の通りの様子を綴ったコラムや著者自身のエピソードも旅先の雰囲気が味わえる。
この一冊でホテルのサービスへの姿勢、そこから窺える文化や歴史が一通り分かるなど読む側にも実益が多い(ホテルの住所や立地の説明付き。どちらかというとコンパクトな文庫をおすすめします)。
「見知らぬ町で安心できる時間と空間を買い取ること。」
がホテルの一面だと著者は言っている。
そのホテルのエッセンスが一冊にぎゅっと詰まったこの本。
今このときも著者はどこかで、メジャー片手に部屋の隅から隅まで覗きこんでいるかもしれない。
読むあなたをホテル探検へいざなう魅力的な一冊です。
OMAR BOOKS 川端明美
OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp
2012.08.06
Day2
ワンピース:BARNEYS NEW YORK(バーニーズニューヨーク)
バッグ:フェラガモ
Day3
ワンピース:父の着物を姉が仕立て直してくれたもの
白珊瑚と赤珊瑚のネックレス:国際通りで購入
Day4
トップス:MaxMara(マックスマーラ)
パンツ:不明
パンプス:Camui(カムイ)
Day5
ワンピース:姉が仕立てたもの
赤珊瑚のネックレス:国際通りで購入
服を選ぶときの一番のポイントは「肌触り」だという正美さん。
「コットン、リネン、シルク、カシミア・・・天然の素材が好き。化学繊維が入ってるとタグを見なくてもすぐにわかるの。
化繊の服を着ちゃうとね、からだが呼吸困難になる気がしちゃう」
苦手なのは、身体を束縛するラインの服。
「自分のからだをいじめてるように感じるものは身につけないんです。だからピアスもしないし化繊も身につけない。束縛もいやだからしばりつけるような服も好きじゃないし、社会のしがらみも(笑)。
服でもなんでも、開放的で自由で遊びがあるものが好きなんです」
石垣島出身の正美さんは軽井沢出身のご主人と結婚。
当時、ご主人は上から下まで黒い服を着ていたという。
「それで私、夫の服をぜんぶ捨てちゃったの(笑)。『地球の色を着なさい』って言って。地球にはこんなに美しい色で溢れているのに、どうしてそんな暗い色を着ているの? って」
今は花柄のシャツを着こなすご主人。
「彼女のセンスを信じているので(笑)。
彼女の買物を見ていると、そんなに頻繁に買うわけでもないし、高価なものだけを選んでいるわけでもないので、こちらからアドバイスすることは何もありません。迷っていたら『迷うなら、今日は買わないほうがいいんじゃない?』と言うくらい」
前職を早期退職し、8月に浦添にワインバーをオープンしたばかり。
オーナーとして夫婦で度々沖縄へ足を運ぶ。
「服も食べ物も生き方も、常にナチュラルでいたいと思っています。
年齢の制約も考えません。年配だから、なんて思わない。
十代の子が行くようなお洋服売り場でも、可愛いと思ったらそれを着て堂々とランチに行っちゃう(笑)。
でも、本当に好きなものだけを買うんです。『とりあえず』では買わない。
素材、色、柄、シンプルなラインと条件が揃っていたら即決、500円の服でも買っちゃいます」
着こなしはその人の生き方をそのまま映すのだなぁと感心すると同時に、自分のことに置きかえて考え、ぴりっと気持ちが引き締まる思いがした。
ブランド品でも500円のセール品でも、自分の好きなもの、そうでないものが瞬時に判別できるのは、求めているものがはっきりしているから。
ゆるぎない自分があれば、服も生き方も迷わない。
*正美さんご夫妻が営むワインバー
「ガーデン軽井沢」
浦添市経塚476番地 スタービル3階
写真・文 中井 雅代
2012.08.06
クリックで拡大します
これからもずっとおいしいおコメが食べたいから、
政府の「エネルギー・環境会議」宛に、みんなでお手紙を書く会をひらきます。
「でんきのつくり方」によっては、
発電所の事故で田んぼが汚染され、
使えなくなってしまうことだってある、ということが、
2011年3月に起きた、
福島第一原子力発電所の事故であきらかになりました。
そのことを踏まえ、
政府は今、8月12日(日)を締め切りに、
今後20年間の「でんきのつくり方」について、
国民から意見をあつめています。
意見のことを、パブリックコメント(通称 パブコメ)といいます。
「個人的な意見」を、正規のルートで政府に直接届ける、
またとないチャンスです。
(参考)「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する
御意見の募集(パブリックコメント)について→http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702.pdf
方法は、所定の用紙に書いて、ファックスで送るだけ。
インターネットでもできます。
やろうと思えばカンタンだけど、
そうはいってもなかなか。
何を書いていいかわからない人たちで、
みんなでお寺に集まって、少し勉強してから、
お手紙を書きませんか?
当日は、さまざまな立場の団体が、
すでに提出して、世間に発表しているパブリックコメントなども
参考にして、意見を考えるところから始めます。
対象年齢 小学校1年生〜
お手紙だから、ひらがなが書ければ参加できます。
日時 8月8日(水) 昼の部 14時〜15時30分
夜の部 19時30分〜21時
定員 昼の部30名 夜の部100名
持ち物 筆記用具と♡
参加費 100円(用紙代と、ファックス送信費など)
2012.08.05
ものすごい秀作。
かっこいいんですけど!!!
オープニングからソウルフル。「ドライヴ」を観たときも思ったんだけど、この設定は現在なのに、古っぽさを感じさせる演出が、かっこいいんだよね。
やられた!って感じ。
大体、「リンカーン弁護士」という邦題がいいよね。
直訳してるところが、センスいいし、この映画のテイストにあっている。
音楽もかっこいいわけよ。
キャスティングの豪華さもさることながら、私にとってはかなり懐かしい、マシュー・マコノヒーが素晴らしい演技を見せている。
ダーティなところが素敵よね~。
このひと、ちょうど私がアメリカで大学生やってるときに、ブレイクしていて、「またか?」っつ~くらい映画に出てました。
最近、あんまりみかけないな、と思っていたら、まあ、すごい。
これ以上ない、というくらいのキャラクターが出来上がっております。
この映画、全米でサプライズヒットとなったようですが、本当にサプライズ。
驚きの完成度。
好きだなあ。
マリサ・トメイ演じるマギーとの関係性がなかなかみえてこないところもいいね。
ライアン・フィリップス、あまり劣化を感じさせません。やっぱ全体的にこの映画のキャスティングさえも、10数年前のメンバーですか?と錯覚しそう。
ジョシュ・ルーカスにおいては、一瞬わかりませんでした(笑)
法廷サスペンスものはもともと好きですが、主人公のキャラが抜群にたっていて、Plotも効果的。
全編とにかく、かっこいい。
おすすめです。続編もありそうですね。
KEE
<ストーリー>
ロサンゼルス中を高級車リンカーンで奔走するやり手弁護士ミック(マシュー・マコノヒー)の顧客は、主に麻薬の売人や娼婦(しょうふ)たちだ。ある日、彼の元に殺人未遂容疑で訴えられた資産家の息子ルイス(ライアン・フィリップ)の事件の依頼が舞い込んでくる。ミックは彼の十八番の司法取引で事を丸く収めようとするが、ルイスは無実を訴える。
<キャスト>
マシュー・マコノヒー
マリサ・トメイ
ライアン・フィリップス
ジョシュ・ルーカス
ジョン・レグザイモ
<沖縄での上映劇場>
桜坂劇場
那覇市牧志3-6-10(旧桜坂シネコン琉映)
098-860-9555(劇場窓口)
HP:http://www.sakura-zaka.com/movie/1208/120811_bengoshi.html
2012.08.04
義力さんの器を前にするといつもそうなのだが、器がこちらを見ているような気配を感じて、すぐには手を伸ばせない。
もちろん、器が使い手を拒んでいるわけではない。
判断のすべてを委ねてくれている気がするのだが、少しのあいだ対話が必要になる。
うっとり見とれる、というのとは少し違う。
しっかりと視る。その声を聴こうと耳を傾ける。
そうせずにはいられないのだ。
それからゆっくりと手に取る。その時にはすでに、自分と器との関係性が明らかになっている。
これは今日連れて帰る器だ。
こっちはまだ。今使うべき器ではない、もう少し先だ。
「作品のこだわりを聞かれると特には思いつかないのですが、『感じがいいもの』というベクトルは大事にしています。
その根っこは学生時代にさかのぼるのですが、芸大で学んでいる時にずっと『良いもの』を見せられてきたんです。
良いものだからこそ残ってきた、古いものばかりを見てきました。
だから、そんなに大きく道は外れないだろうという自信はあります。
自分も良いものをつくりたいという思いがあり、常に良いものとは何かということを模索してきましたが、世の中の名品を見るにつけ、『身の周りに良いものがないのはどうだろう?』 と思い、骨董屋に通うようになりました。社会に出てからはローンを組んでまで購入したことも(笑)。
頻繁に顏を出すもんだから骨董屋さんも喜んでくれて、行く度に新しいもの出してくれるからまた買っちゃって(笑)。
買うときの基準は『感動』。感動したものを買う。
ものづくりの根っこには感動があるし、それが刺激になるんです。
買った作品はしまいこむのではなく普段目に入る所に飾ってます。今もそう」
自宅リビングの一角
「風通しのいい窓際に置いてるもんだから、カーテンに押されて落ちて割れたことも…(笑)。もちろんかけらを拾って接着剤で直しました」
2003年、義力さんは故郷・うるま市に「陶房 土火人(つちびと)」を立ち上げた。
陶房の名は土器にちなんでいる。
「単純に、土があって火があって人がこねただけのものという、シンプルだけどそれが焼き物の基本だと思うんです。土器がまさしくそうですね」
義力さんは注文を受けた作品を作ること以上に、展示会に重点を置いて活動している。
「注文だけだと作家は伸びないと思うんです。
お店ってやっぱり売れるものを注文しますから、注文だけを受けていると新しい変化がない。
でも、新しいものを作らないと伸びない。
例えば大きい壺とか。大判ものは売れないとわかっていても作らないと、作品も貧相になっていくような気がするんです。
ものを豊かにするには、常に前を向いて作らないと」
「自分は大きい焼き物大好きなんです」。なぜですか?と問うと、「カッコイイじゃないですか(笑)」
義力さんの作品は器が多いが、オブジェに力を入れていたこともあった。
「展示会でオブジェを中心に発表していたこともあったのですが、作品にはなるし面白いけれど、人と関われないんですよ。
でも器は作り手がいて、使い手もいる。一人の世界ではありませんよね。
オブジェだと、自分の中では完成していても、人はそれを見て『面白いですね』で終わってしまうことが多く、寂しく感じました。
その点器だと見る側も作り手もより踏み込んでいける。
オブジェは置く場所や使う人など、選択肢がある程度狭められてしまいますから」
義力さんが使い手のことを考えるときに心がけているのは、「間(ま)をつくる」ことだと言う。
「使い手が作品を見たときに『何を入れよう?』と考えることができるような、気持ちのいい空間としての器を作るよう心がけています。
完全に完成させるのではなく、1〜2割の間をつくってあげること。
自分は器としてのいい空間をつくり、あとは使い手にゆだねるという感じです」
シーサーのように器以外の作品も。「どちらも作ることでバランスが保たれている気がします」
義力さんのシーサーのモチーフとなっているのは「村落獅子」。昔、沖縄の集落の入り口などに置かれていたと言う。「以前、県内各地をまわってその写真を撮り歩いたんです」。
「作りたい形は作ります。それは第一前提。
でも、器には爽やかさがあったり、きもちの良いものであってほしいと思うんです。
器ですから、作ってしまえば必ず用途は生まれるわけです。
でも、使いたくないと思われてしまった場合それは用途があるのかというと疑問ですよね。
だから、手に取りたいと思える器を作りたい。
でも、狙いすぎたものはお蔵入りになる。難しいところです。
また、今のものを作りたいということはいつも考えています。
古いものを作るのじゃなく、かといってオブジェばかりつくるのでもなく。
今の生活に合ったものを作って、使い手の生活の中に入って行きたいと常に思っているんです。
もちろん、古いものが悪いということではありません。
昔の器を写してみたいとも思うんですよ。
30歳のときに土器野焼きに挑戦したことがあるんです。表現としてやってみたくて。
土器って水も漏れるし頑丈じゃない。
技術的には低くても、美的にはひけをとらないというちょっとした理念があって。
土器やパナリ焼きには、必ずまた挑戦したいと思っています」
作品には作り手のすべてがそのまま表れる気がする。
それが器であれ、絵であれ、どんなものであっても。
自分への厳しさと他人への寛容さを併せ持ち、穏やかでユーモア溢れる義力さんの人柄と真摯な姿勢は、義力さんが生み出す器そのもの。
その器を前にしたときに感じる心地よい緊張感は、義力さんが器にこめた「1〜2割の間(ま)」によって生み出されるものなのかもしれない。
その間の中で、あなたは器とどんな言葉を交わすだろう。
写真・文 中井 雅代
陶房 土火人(つちびと)
うるま市字川崎151
098‐972-6990
*お越しの際は事前にご連絡ください。
ブログ http://tsuchibito.ti-da.net
2012.08.03
@新城
2012.08.03
2012.08.02
刻んだ三枚肉を加え、泡盛、砂糖、醤油を適量加えてさらに20分ほど煮込む。
煮込んでいるあいだにかまぼこを刻む。
「ちきあぎを使ってもいいよ。
昆布といっしょに煮込むおうちが多いと思うけど、そうするとくずれてしまうことがあるから、私は別で炒めてあとで混ぜるようにしてるよ。そうするとくずれないから見た目がきれいに仕上がるわけ」
「汁気がなくなって味がしみこんで、これくらいの色になったらできあがり。
かまぼこはできあがる直前にいれて混ぜこんでもいいし、盛りつけのときに上にのせてもいい。
今日は上にのせるだけにしようね」
「ゆで汁はあまったら冷凍保存しておいたら便利。
クーブイリチーはゆで汁さえあれば簡単にできるからね。
ゆで汁は冷凍で1ヶ月くらいもつよ。
クーブイリチーはあと一品というときに便利だから、こちらもぜひ多めにつくって。
もともと冷蔵庫がなかった時代の保存食でもあるから保存がきくし、クーブイリチー嫌いな人はいないからね」
写真 中井雅代
2012.07.31
ドミニック・ローホー 原秋子・訳 幻冬舎 ¥1,000/OMAR BOOKS
―ただ雨を眺めること―
夏、到来。
西瓜、花火、蝉の声。
夏の風物と言われる中で好きなものに「夏の夕立」ははずせない。
真っ青な空に、じりじりと陽が照りつけ雨の気配など微塵も感じられないときでも、いつのまにか雲が現れ、あっという間に暗くなる。何かが割れるような音がしたかと思うと、地面を叩くようにして大粒の雨が昼間の熱を一気に冷やす。ジューと音が聞こえてきそうだ。足元からは雨とアスファルトの入り混じった匂いが立ち上る。そしてそれも束の間。夕立はさっと現れ、さっと消えていく。
「夕立つ」という日本語の持つ響きの妙。
夏の雨の唐突さがこの言葉一つで言い表わされている。
今回ご紹介する本はフランス人作家によるもの。
古今東西の雨にまつわる詩や俳句を引用しながら人生に重ね合わせ、雨の愉しみ方、味わい方を綴ったエッセイです。
簡単に言ってしまうと「ただ雨を眺めましょう」というのがこの本で著書が伝えたいこと。
自然の雨の降る様を眺めることはイコール、私たち自身の内面を見つめること。「内観」の一つの方法として提案している。
このドミニクさん、日本滞在の経験も長く、文中に引用されているのは松尾芭蕉、小林一茶、永井荷風、正岡子規など日本文化にも造詣が深い。
彼女は禅の思想や道教なども学んでいたことから、彼女の哲学にはその影響も大きく見られる。日本人的な感性が随所に散りばめられ、抵抗感なくとても読みやすいこの本
―巷に降る雨、人生の途中で必ず遭遇する雨、雨を避けては通れない。それならば、いっそのこと雨を好きになってみては?―(帯文より)。
雨の日、ただぼーっと何もせず部屋で過ごすことは怠惰なことではない。
雨音を聞きながら、一人で思いを巡らすことの大切さを見直させてくれる。
晴れているのに降っている。
夏の光の中、きらきら降り注ぐお天気雨のようなことは人生にだってある、そう思わせてくれる味わい深い一冊です。
OMAR BOOKS 川端明美
OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp
2012.07.30
「うちのまんじゅうは冷やして食べても美味しいんですよ。昔は那覇で買う手土産だったようで、遠くまで持ち帰って冷めてしまっても美味しく食べられるよう、製法もよく考えて作られているんです。戦前は当店作りたてのまんじゅうが天妃宮まで運ばれてくるのを待ちきれず、当時工場のあった垣花まで買いにきていた人もいたそう。先日、そんな話をご年配のお客様から伺いました」
のーまんじゅう、山城(やまぐすく)まんじゅうとならんで沖縄の三大まんじゅうに数えられる天妃前(てんぴぬめー)まんじゅう。はったい粉(麦を煎った粉、ユーヌクとも呼ばれる)と黒糖で作る餡を小麦粉で作った薄い皮で包み、月頭の葉と蒸しあげる。その名は戦前、久米村(=現在の那覇市久米)の天妃宮(てんぴぐう)前で販売されていたことに由来し、当時同様の場所で売られていたまんじゅうの総称だと言われる。
中の餡がすけて見えるほど薄い皮につつまれたユーヌクは、さっぱりとした甘みが特長。ぷるんと弾力がありクセのない薄皮との相性も抜群だ。
祖母の代から変わらない包装紙。「『そうそう、この包装紙につつまれたまんじゅうを探してたのよ』とおっしゃる方も」
月桃の葉がほのかに香る
創業100年近いペーチン屋をきりもりするのは上原智美さん。戦前に店を始めた初代は智美さんの母、日見子(あけみ)さんの祖母にあたる。夫の稼ぎに頼らず手に職をつけたいという思いから、曾祖母はまんじゅう屋を始めたという。
「とても気丈な女性だったと聞いています。曾祖母の娘である祖母も明るく元気な人だったので、わかる気がします」
祖母もまた、女手一人で子どもを育てた人だった。戦後まもない頃は、まんじゅうの製造販売だけで生活するには厳しい時代。商店を開いて雑貨を販売したり、貸しボート屋を経営するなどして生計を立てていたが、やがてスーパーマーケットが街を席巻するようになり、商店の経営にも暗雲が立ちこめ始めた。
「商店をやっていたときも『まんじゅうはないのー?』と尋ねにくるお客様が多かったんです。こんなにうちのまんじゅうを愛してくれているお客様がいるならやっぱりまんじゅう屋をやろうと、祖母と母で再度店を構えました。曾祖母が作っていたおまんじゅうというのを当時の人に分かるように、曾祖母の屋号であるペーチン(親雲人)から名前をとり店の名前にしたと聞いています」
母親が祖母とともに切り盛りする店を、智美さんや弟、妹も自然に手伝っていたという。
「祖母も母も『跡を継ぎなさい』とは一度も言いませんでしたから、自分でも跡を継ぐことを意識したことはほとんどなかったんです。単なるお手伝いという感じで。
でも、母が病気になってしまって」
看病しながら店をきりもりする日々が続いたが、15年前に母親が亡くなった。
「私が27歳のときでした。母は急に病を得て亡くなったので、本人もまだ私たちに後を継がせる準備もしていなかった。最後まで『(寝たきりだった)おばあちゃんをみながら私ががんばるから』と言っていたんです。その母が亡くなってしまって。でも、それからしばらくして姉弟で天妃前まんじゅうを作ってみると、意外にもスムーズに作れたんです。それまでの母の手伝わせ方がよかったんですね。普段から姉弟3人それぞれに役割分担させていたんですよ。弟はあんこ、妹は成型、私はがわを作ったり全体のバランスをみたり。3人で協力し合う事で一つのまんじゅうを作る事ができました」
曾祖母、祖母、母親と、図らずも長女が受け継ぎ続けているペーチン屋。智美さんはそのまんじゅう屋の4代目となったが、27歳という若きオーナーに対し、その実力を疑う声も最初はあがっていたという。
「私が店頭に立っているのを見て、『あなたたちが作っているの? 大丈夫ね?』『おいしいの?』と言われることも最初は多かったです。まんじゅうの世界は70〜80歳で一人前という考えですから。今もまだ若いとは言われますが、味についてはご納得いただけているように感じますし、『がんばってよ!』と応援して頂くことも増えました。私も30年ほどまんじゅうを作っていますので、それなりの経験や技術は備わっていると思っています」
2年前、約10ヶ月かけて店を改装した際、店を閉めていた期間を利用して、智美さんと妹の佑子さんは新商品の開発を行った。
「祖母が店をやっていたころは他にもメニューがあったそうなんです。お客様や親戚から『あなたのおばあちゃんが作るくずもちは弾力があって美味しかったのよ』という話も度々きいていたので、なんとか工夫して作れないかな? と」
小さいころから料理が好きで、お菓子作りも得意な佑子さんの出番となった。
「祖母は店を再開させる前から、『甘いものが食べたいね?』と言っては私たちにまんじゅうやお菓子を作ってくれていました。その味を再現できないかと」
タピオカを入れてよく練ることで弾力を出す。本葛ではなく、沖縄式の芋葛を使用する。黒糖をふんだんに使って生地に甘みを出す。
何度も失敗しながら試行錯誤をくりかえし、自信を持って発売できる商品が完成。その美味しさからリピーターとなる人が多く、すぐに人気商品となった。
イートインメニュー「きなっぺアイス」。「国産の上質なきなこと沖縄産黒糖を使用した黒蜜をたっぷりかけています」。紅イモ・抹茶・白玉の団子を添えて。「おじいちゃんはまんじゅう、お孫さんはきなっぺアイスというご注文もよくいただきます」
店舗建て替えの際、店内にイートインスペースを設けた。
「母が店をやっていた時は店内で食べられるスペースがあったんですよ。だからたぶん、母はみんなが集まる場所を作りたかったんじゃないかな? と思って。その願いを叶えてあげたかったんです」
100年近く続く老舗だけあり、客層も年齢層も幅広い。
「若い女性だけでなく、お孫さんと一緒に食べて行かれるご年配の方も多くて。逆にお孫さんが好きでおじいちゃんやおばあちゃんを連れていらしたり。そういう姿を見るとすごく微笑ましいですし、小さいお孫さんがおいしそうに召し上がっている姿をみると、受け継いできた店の歴史を感じますし、続けてきた意味があるんだなーと嬉しくなります」
「これからは、当店にいらっしゃることができないお客様にお届けする方法を考えようと思っています。昔からの味をそのままお伝えしたいので、保存料などを使って日持ちさせるのではなく、例えば真空パックとか…。受け継いだ製法を守ることは大前提だと考えていますので。
また、くずもちは祖母が作っていたという歴史があったので頑張って商品化しましたが、なんの土台もなくゼロから新商品を作ることは考えていません。伝統を守りつつ、今のお客様のニーズにおこたえし、欲しいと思って頂いているものをお作りしたいと思っています」
ずっと5個セットで販売していた天妃前まんじゅうの単品販売を始めた。
「5個入りだと一人では食べきれないというお客様がいらしたので。単価は少しあがってしまうのですが…」と、心から申し訳ないという様子で120円の値札を指す智美さん。
ペーチン屋のまんじゅうが愛され続けてきた理由は、その確かな技術と味以外にもあるのだろうと感じた。
最初は「姉弟の誰が欠けてもできなかった」という天妃前まんじゅう。今はそれぞれがどの工程もこなせるようになったが、それでもやはり3人で作り続ける。老舗の味とこころを伝えるために。
ペーチン屋
那覇市泉崎2-10-14
098-832-0912(電話注文承ります)
open 9:00〜18:00
close 日、祝祭日
ブログ http://peetin.ti-da.net