NAKAI

今日はグルーミーさんはお休みです。
番外編として、
ファッションスナップスペシャルが好評でしたパパさんに
レビューをいただいております。
見た目だけでなく、口を開いても素敵なキャラクター、ますます惚れました。
パパさんお勧めのアルバムを聴いた、音楽超・初心者アラ・サーコの
素人感丸出しな感想文と共にお届けします。
では、お楽しみください☆

 

ういっす~。
自他共に認める音楽通な俺が、
ナイスでハイセンスなミュージックをバシッとセレクト。
高尚すぎて難解とか言わないでくれよな~。
何も知らずに買っても、間違いないぜ!
 
 



『seu jorge & almaz』/seu jorge & almaz


音楽に俳優業までこなすマルチ・ブラジリアン・アーティストSEU JORGE(セウ・ジョルジ)。
先行シングルはRoy Ayers の「Everybody Loves The Sunshine」をカバーし、
アルバム内ではマイケル・ジャクソンのカバーもあったりします。
サヴタージなギター・リフとエフェクトのかかったヴォーカルが適度にユルいブラジリアン・ダブ。
全体通してなかなか聞きごたえのあるいいアルバムです。
このアルバムをリリースした「now again」というレーベルは全く外しがないですね。
適当に買っても大丈夫、俺が保証します。

オレリスト





なんか、場末のスナックで、ママ相手に歌ってるくたびれたおっちゃん風?
しゃがれた歌声にエコーっての?あ、これが「エフェクト」ってやつか?ソレがかかってるから、
おうちのお風呂で歌ってる風にも聞こえる。
ババンバ・バン・バン・バン、ア〜ビバノンノ!的な。
気持ち良さそうではある、本人がね。


まあ、低くて渋いっちゃー渋いとも言える声なんだけど、
この人ってさ、歌、うまいの??ヘタウマってやつ?
歌唱力があるのかどうかよーわからん感じ。
そこんとこ、こういうジャンルでは重視されないのかね。


で、一番気になったのは途中途中でしょっちゅー入って来る効果音?
「ピュイーン!」とか「キュイーン!」とか(わかる?わからんよね)ってのが効いてて、
80年代前半の刑事ドラマとか殺人事件ドラマしか想像できない!
しかもギターの音も、私にはグループサウンズみたいに聞こえる。
よっ!ブラジルの若大将!!
あ〜、見たことないけどきっと顔も加山雄三みたいなんじゃないの?
そう思ったら急に親近感湧くわ〜。いいよね雄三。「蒼い星屑」、私のカラオケの持ち歌だよ。
…….と、ここまで書いてたらどんな顔なのか気になってきてググってみた。
 
 



あはは〜全然似てない、つか若い。そしてうちの旦那にちょっと似てる(笑)


この人の声、なんかよれよれ〜っとしてて、低い声の割にドスがきいてなくて、
こんな顔だけどちょっと草食系な感じ。
ブラジリアンだからかわからんけど、ヴォサノバに通ずるポップな感じもアリ。
カフェとか洋服屋とかっていうこじゃれたシチュエーションより、
くたびれたバーとかラウンジに合いそうな、大人〜な音楽。


このひとに歌唱力があるのかどうかが一番気になる。
あ、そういえばカバーが多いんだよね、
原曲がまったくわかりませんでした〜。
マイケル・ジャクソンのですらわからんかったよ。
フォー!とか言ってくれればわかるんだけどね、多分。

アラ・サーコ



 

NAKAI



早川茉莉・編 筑摩書房 819円 (文庫)/OMAR BOOKS


― たかが玉子、されど玉子 ―


毎日とは言わなくても1週間に一度は口にすると言ってもいい見慣れた玉子。
この本の中でも言っているけれど
一生のうちに一体何個の玉子(卵)を食べることになるんだろう?
とついつい考えてしまうのが、
南桂子さんの表紙イラスト(「テーブルと二人の少女」)と
「玉子ふわふわ」というタイトルに惹かれて手にした本書。


37人もの作家の「たまご」にまつわる
エピソード、小説、エッセイが集められた
卵や卵料理好きにはたまらない一冊。
その作家の名前をあげてみると武田百合子、向田邦子、田辺聖子、松浦弥太郎、北大路魯山人などなど食にこだわりのある人たち。
かといって食通やグルメの書いたかたぐるしい料理本ではなくて、
本当に食べることが好きで玉子が好きという人たちが
熱く「卵かけごはん」や「目玉焼き」「オムレツ」なんかについて
滑稽なほど真剣に語ってくれる。
それがまた微笑ましかったりするのだ!


眉間にしわ寄せた大先生が台所でいそいそと煮卵を作ったり、
息を詰めて温泉卵と格闘しているのを読んでいると、
おいしいものの前では人は男も女も、大人も子どももないんだなあと思う。


またこの本に出てくる料理の描写のおいしそうなことといったら。
全部あげたらきりがないので少しだけ紹介すると、
フランスのパセリのオムレツの作り方、ゆで卵の味噌漬け、
風邪を引いたときにいい湯豆腐卵、バター醤油卵かけごはん、と
読んでいる間食欲が刺激されること間違いないので
空腹時には読まない注意が必要。


この本の魅力のもう一つは、作家が描くだけあって
「玉子」への思い入れからその人の食べ物観から人生観まで分かること。
同じ玉子についてみんな語っているのに
37人いれば37様の「玉子」がある。


第一章「東京の空の下オムレツの匂いは流れる」の中で
著者、石井さんは言う。
“玉子ひとつだって、おいしくもまずくも食べられるもの。
どうせならおいしく食べたい”
これは「玉子」の部分に例えば「生活」や「仕事」だって置き換えることが出来るのでは?と思いながら読んだ。


そしてもう一つ、向田邦子と林芙美子のエッセイが心に沁みます。
前者は脚本家だけあって、子どもの頃の思い出のストックから次から次へとエピソードが続きそれだけでドラマになりそう。
また後者はパリ滞在日記の中から収められた、
日本はまだ着物の時代に独りでフランスへ渡ったその日を描いたもの。
着物で降りたったパリのカフェで彼女が頼むメニューは
みかづきパンとコーヒーと赤いゆで卵。
彼女は心の中でつぶやく。
「私は私の生涯のうちに、外国へ来てこんな生活の出来る日のことなんかを予想していただろうか」。
貧しい生い立ちが知られる彼女の言葉だからよけいに響く。


また第5章の松浦弥太郎さん(「暮らしの手帖」編集長)の
「落ち込んだときはたまご焼きを」をもおすすめ。
この本の最後の方に、表題作の卵料理「ふわふわ」は出てくる。
これまた食べてみたい不思議な一品。


全て読み終えた後冷蔵庫を開けて、
卵があるかどうか確認してしまうのはきっと私だけじゃないはず。
たくさんの具を卵でとじたような贅沢な一冊。



OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
blog:http://omar.exblog.jp
 
 

NAKAI




響きあう食卓展 2011


Thanking Nature


~自然に感謝~


命あるすべてのものを繋ぐ自然


今ここに、自然とともに生活する幸せ


大いなる感謝を込めて・・・




今年も開催されます、
食卓を通した国際交流チャリティー。
今年は、沖縄の天然記念物 ヤンバルクイナ保護のためと、
東日本大震災の被災者のみなさんへ、寄付されます。


いつも近くに当たり前にある自然への感謝を込めて。
県内で活躍する様々な分野の方の素敵なテーブルコーディネート展です。


☆野菜ソムリエ・shimashimaさんも出展します。


2011年6月4日(土)5日(日)
10時~19時
会場:ホテルサンパレス球陽館 2Fパレスコート
入場料:前売り1,500円 当日1,700円


*チケットご希望の方は、下記にアクセスし、
「オーナーへメッセージを送る」からご連絡ください。
http://beji.ti-da.net/e3045994.html
 
 

NAKAI



 
「『自分は帽子似合わないのよ』って言う人いますよね?
でも、帽子が似合わない人って、本当はいないんです。
みんなつい見た目が好みの帽子を選びがちなんですが、
自分の形、つまり顔の形やほお骨の位置、肩幅などを理解した上で選べば、必ず似合う帽子があるんですよ。」

 
似合う帽子をなかなか見つけられない私に
希望の光明をもたらすような発言。
そうなんですか?型やサイズが合いさえすれば、
誰もがどんな帽子も似合うということ?

 
「そうです。
例えば洋服だったら肩が2~3cm合っていなくてもさほど気にならないけど、
帽子ってほんの数ミリでだいぶ違うんです。
帽子のMサイズとLサイズの差ってわずか1cmなんですよ。」

 
たしかに、かぶった感触だけでなく
顔周りの1cmは見た目の印象に与える影響も大きい。
今まで似合わないと感じた帽子は、
肩幅やほお骨の位置といったような自分の形とのバランスが合っていなかっただけなのだ。

 



しかし、セレクトショップを開くほどに惚れ込んでいる
帽子の魅力とは、何なのだろう?


「ヘアスタイルやメガネと同じように、
帽子はそれ一つで人の印象を大きく左右しますよね、
かぶるとかぶらないとではイメージががらっと変わる。
それってすごいことでしょう?
その存在感が好きなんです。」


開店準備をしていた比嘉さんは、最初帽子をかぶらずに出て来たが、
すぐに店の奥へ行き、自分の帽子をかぶって戻って来た。


帽子は、その人を演出するものだと私は思っていたが、
不思議な事に、帽子をかぶっているほうが、より素の比嘉さんに近いような感じを受けた。
帽子をかぶっていないと少しだけ心もとなげに見える比嘉さんの
ありのままを引き出す手助けを、
帽子が引き受けているかのような。


もしかして、帽子ってそんなに気負うことなく楽しめるアイテムなのかも?
ひょいひょいっと、次から次へ
様々な帽子をかぶって見せてくれる比嘉さんを見ていると
そんな気になってくる。






今や帽子のオーソリティーである比嘉さんだが、
学生時代には花屋を目指していたというのだから
人生はどう転ぶかわからない。

 
「大学在学中に半年休学してヨーロッパを回ったのですが、
その時に花屋をやりたい!と。
すぐにアレンジメントの世界にはいるのではなく、
市場を見てからというのもいいかなと、東京の大田市場に就職しました。」

 
市場で働いていた当時、休みの日にふらりと帽子屋に立ち寄った。
面白い帽子を見つけて購入。
気に入ったので後日また行くと、バイト募集の貼り紙を見つけ、応募した。

 
最初は、朝は市場、昼から帽子屋とかけもちで働いていたが、
帽子屋での仕事にやりがいを感じ始めるようになり、
帽子専門店「CA4LA(カシラ)」で正社員として働くようになり、
やがて店長まで任されるようになった。
 



 
なんの気なしに始めたバイトが本職になるほど、
帽子を好きになったきっかけはあったのだろうか?

 
「好きになったきっかけ、というより、
『帽子が好きかも』と気付いたきっかけはあります。

 
ハットは、上のくぼんだ部分をつまむと型くずれを起こすんです。
そこをつまんだお客さんを怒ったことがあって。
今思えば自分が未熟だったんですけど。
でも、そういう怒りって今までなかった感情だったので、
『あれ?自分、帽子好きなのかな』
って(笑)
気付くまで7年かかりましたよ、
21歳から働き始めて、気付いたのが28歳の時。」

 
比嘉さんの帽子への愛情は、
意識に先んじていつの間にか深まっていた。

 


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仕事は順調だったが、帽子に対する尽きない探究心を糧に、
比嘉さんは新たな一歩を踏み出す決意をした。


「自分の中に欲が出たんですね。
今見ている帽子よりもっと良いものが世界にはあるだろう、
世界が見たい、と。
そうなったら自分でやるしかないですからね。
帽子の世界に入って、好きだってこともわかったからには
とことん追求しなきゃな、と。」


住み慣れた東京を10数年ぶりに離れ、
地元の那覇に店を構えた。


 
イタリアの有名帽子ブランドである「Bolsaline(ボルサリーノ)」を始めとして、
沖縄ではanalogueでしか入手できない帽子も多いが、
比嘉さんのセレクトの基準はなんだろう?

 
「まずは楽しめるもの、そして、綺麗にかぶれるもの、
この二点をクリアーしていることが条件。
そして、常に最新の商品を取り扱います。」

 
店内の帽子を一つ一つ見ていると、
「共通点がない」という意外な事実に気づく。

 
「色んな人に楽しんでもらいたいので、
かぶるシーンや洋服の好み、
様々な条件に適応できるように意識して仕入れています。」

 
性別や年齢層、いつも着ている洋服の雰囲気・・・
どんな人でも好みの帽子が見つかる品揃えが魅力だ。

 


 
自分の好みではなく、お客さんの意見を優先して商品を仕入れるのが
比嘉さんのやり方。
帽子屋に勤めていた頃、
お客様の希望にそう商品が見つからなければ、
他店を紹介することもあったという。
 
 
「無いものはしょうがないし、合わないものは売りたくないんです。
実は、苦い経験があって・・」

 
帽子屋での接客が楽しくなってきた頃、
仕事中の比嘉さんに遠くから手を振っている人がいた。
誰だろう?かぶっている帽子のバランスがよくないな、
と思いながら近づくと。
以前比嘉さんが売った帽子をかぶったお客さんだった。

 
「それがすごくショックで。
当時は接客しながら会話を楽しんで、その流れで・・・
という感じで安易に売ることもあったんです。
でも、その日を境にノリで売るのはきっぱりやめました。」

 
今は、似合わない時には似合わないとちゃんと告げる。
納得の一点を見つけるために、真剣にサポートしてくれる。
 


ヘッドドレスはブライダル用にレンタルも可能



ヘアアクセの種類も豊富、中にはヴィンテージも 

 
帽子をファッションに取り入れる事に
敷居の高さを感じる人もいるだろう。
超・初心者には、アドバイスもしてもらえるのだろうか?

 
「もちろんです!
でも、『私にはどういう帽子が似合いますか?』という漠然とした質問はNGです。
帽子屋に入ってくるに到った、なんらかのきっかけがあるはず。
雑誌で見たとか、友達がかぶってて素敵だったとか。
その入り口をお聞きするようにしています。」

 
そして、希望にできる限り沿う帽子を、
一緒に探っていく。

 
「うちは1つのデザインにつき1点しか置いていないんです。
サイズを調節することもできますし、注文にもご対応しますが、
色々な可能性をご覧頂きたいので、
どんどん新作を入れるようにしています。」
 
 

「こいつと一緒に撮ってください」。初対面でもすぐ打ち解ける、お茶目な比嘉さん

 
沖縄では、おしゃれとして帽子を楽しんでいるひとが少ない気がする。
そう言うと、比嘉さんもうなずいた。


どうしてだろう?日本でもっとも南に位置し、日差しも強く、
機能面においても帽子を必要としているはずの土地なのに。


恥ずかしい?
似合わない気がする?
選び方がわからない?


どんな不安要素も払拭してくれるのがanalogueだ。
来る度にメンツが変わる帽子たちの間を、
帽子に対する知識、センス、情熱を兼ね備えた強力かつ有能なナビゲーターである比嘉さんに導かれれば、
これまでに気付かなかった自分の魅力と、
そこから無限に広がる新たな可能性にきっと出逢えるだろう。

 

写真・文 中井 雅代

 
 
合わせて読みたい:
父の日スペシャル・ラスト analogue(アナログ) 
リボン替えにサイズ調整・・・オーダーメイド感覚で選ぶ帽子。

 

analogue(アナログ)
那覇市松尾1-9-50 山田ビル1F MAP
098-862-1680
open 13:00〜21:00
不定休

  
取り扱いブランド:
Borsalino(ボルサリーノ)、misa harada、CA4LA、CHRISTYS LONDON、Barairo no Boushi…..etc

 

NAKAI


 
良かったです。

スティーヴン・ドーフ、久々にみたけど、いいねえ。
 

 
この映画、最初にフェラーリが走るシーンが延々と映し出されます。
 
監督のソフィア・コッポラが、インタビューで
「一番最初に、観客に席をたたせる機会を与えてます。あのシーンがこの映画を表しているので、あのシーンがつらい人は、最後までみることが苦痛だと思うので」
と言っていたのが納得(笑)
 
ジョニー・マルコという男が骨折をするところからこの映画が始まります。
もともとこのひと何者なのかしら?
と、またもや、なんの情報も持たず観に行った私としては、
謎なまま話が進んでいきます。
 
ポールダンスのお姉ちゃんたちをホテルの部屋に呼び、
ホテルのテラスでは、美女たちの熱い視線を集める。
 
見た目、普通のお兄ちゃんなんだけど、一体何?
 
途中から、俳優らしいことがわかってくるけど、どうも自由だし、
女にはだらしなさそうだけど、性格もよさそうだし、
売れない役者か?と思っていたら、結構なスターらしい。
 
この監督の映画は、いつもクスリと笑えるところが多くて好き。
 
ポールダンスのお姉ちゃんたちも、素人なのか、プロなのか、わからない双子のおねえちゃんが延々とおどってるんだけど、結構ツボにハマる。
 
そんなこんなしていると、 エル・ファニング ちゃんが登場。
 

 

 
11歳といいつつ、すごく大人っぽいし、美しい。
お姉ちゃん(ダコタ・ファニング)より美人だね、やっぱり。
 
この年齢って微妙だよね。
 
これ以上大きくなっちゃうとお父さんとの関係もこうはいかないよね。
 
なんか時々、カップルのようにもみえる。  
 

 

 

 

 
この映画、音楽が全くない時は、機械音や静寂があり、日常を感じさせてくれる。
 
不思議なんだけど、そこがとてもいい。
 
エル・ファニングちゃんが演じる娘クリオは、
大人びてるんだけど、すれてないし、等身大。とっても可愛い。
 

 

 
そして料理上手。スケートもできます。
 
一体どんなおとなになるんだろう???
 
 
“ SOMEWHERE ” とは、ジョンが最終的に行く場所なんだろうね。
 
クレオと離れて、自分の日常に空虚を感じる。
 
こことは違う場所に行きたいってあるよね。
ジョンはそのSomewhere elseを見つけたんだろうか?
 
みんなその場所を探して、生きていて、探した人も、探している人もいるんだろうな。
私はまだ探している途中(笑)
どこなんだろう、私のSOMEWHERE
 
そんなことを考えさせられました。
 
そうそう、オープニングのシーン、最後まで見ると、
ああ、と納得するところがありました。
最後まで観ないとなんだこりゃ?です。
 
彼女の作風かなり独特なんだけど、
万民向けではないですが、私は好きです。
低予算でこれだけの映画をつくれるっていうのも、すごいですね。

KEE




 
<ストーリー>
ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコは、
LAにあるホテル“シャトー・マーモント”で生活している。
フェラーリを乗り回し、パーティでは酒と女に溺れ、
セクシーなポールダンサーを部屋にデリバリーする彼の日々は、
表面的な華やかさとは裏腹に、実は孤独で空虚だ。
ある日、ジョニーは骨折した腕のギプスに、誰かがサインする気配を感じて目を覚ます。
それは前妻レイラと同居する11歳の娘クレオだった。


<キャスト>
スティーブン・ドーフ
エル・ファニング
クリス・ポンティアス
ベニチオ・デル・トロ
ミシェル・モナハン
ローラ・ラムジー


<沖縄での上映劇場>
「桜坂劇場」
上映期間:6/18~
住所:那覇市牧志3-6-10(旧桜坂シネコン琉映)
電話:098-860-9555(劇場窓口)

NAKAI


 
ジュースにしては珍しい色合いと
伊江島たっちゅーも描かれたパッケージが可愛い
「イエソーダ」。
左から、伊江島の黒糖で作った「ブラックケインコーラ」、
ドラゴンフルーツ果汁と紫イモ色素のピンクがポップな「ピンクドラゴン」、
伊江村花であるテッポウユリをイメージした「ホワイトソーダ」、
シークヮーサーを皮ごと絞った果汁に、伊江島の天日乾燥塩を入れた「グリーンマース」。
 

 
これまた可愛い〜!
伊江島にある“いい原料”にこだわって作られた
「いえじまアイス」。
沖縄でも伊江島でしか販売していないそう。
ああ、伊江島島民がうらやましい、こんなに見た目にも嬉しいお土産品があって。
 

 
伊江島へは、本部港からフェリーで約30分。
あっという間につくのです。 
 
今回の一番のお目当てはこれ。
 

 
伊江島と言えば、「ゆり祭り」。
”百万輪”
の文字に期待感アップ!
 
・・・が、今年の沖縄は例年よりかなり早めに梅雨入り・・・
当日もあいにくの雨。
でも!初めての伊江島、やっぱり楽しみ〜☆
 

 
初めての本部港、その広さと新しさに面食らう。
 
1975年の沖縄国際海洋博覧会の開催に合わせてつくられた港だけど、
最近改修されてばかりらしい。
  
乗船すると、船内はゆり祭りへ向かうお客さんでいっぱい!
 

クリックで拡大します
 
雨が降っていたので屋内の待合室は満席。
でも、すぐに小降りになったので、甲板でも大丈夫、
むしろ風が涼しくて気持ちよかった〜。
 
30分の船旅はあっという間。
赤瓦の屋根が可愛い、これまた立派な伊江港のたたずまいにびっくり。

そこから車で5分ほどで
ゆり祭り会場の「リリーフィールド公園」に到着。
 

 
すごいすごい!見渡す限りのゆり!
ずっとず〜〜っと奥の方まで真っ白、
まさにゆりの絨毯!
 

 
白だけじゃない、ゆりって様々な色と種類があるのね。
土壌が良いのかな?花がどれも大輪なの。
ゆりって可憐なイメージだったんだけど、
健康的っていうか、すくすく育ちました!っていう勢いがあって良かった。
 

 

 
ヴィヴィッドなカラーは大人の雰囲気で素敵。
雨の景色にも馴染んでたよ。
 

 
子ども達はいつでも元気。
傘、雨合羽、雨靴で武装し、芝生の上を駆け回っていました。
 
花と共に伊江島の特産品も堪能できるのが、
ゆり祭りの醍醐味。
 

 
もずくの天ぷら、チーイリチャー(豚の血炒め)、もずく酢。
もちろん、すべて伊江島で採れた材料で作ったもの。
 

 
ソーキ汁。
「大根も畑で採れたものだよ〜。」 
 

 
伊江牛のステーキ串にホットドッグ。
お肉に味がしっかり染みてて美味しい!
ホットドッグ、結構大きいのに200円という可愛いお値段。
 

 
この黒糖ぜんざいが絶品!
沖縄ぜんざいに黒糖蜜をプラスするだけですご〜く高級感が出るの。
豆もふんわりしてて美味しかったな。
しかも沢山入れてくれたし。
どのお店もサービスが良くて感激。
 

 
伊江島といえばピーナッツ!
だけじゃない、
らっきょうと黒糖の産地でもあります。 
出店はどこも盛況、良いよね、安いし新鮮だし!
 
ゆり祭りを楽しんだあとは、
伊江島の北に位置する「湧出(わじい)」へ。
 

 
到着してぱっとみた感じは
「普通の展望台」
レベルのイメージ。
 
でも、カメラで熱心に撮影する人が集まっている柵まで近づくと・・・
 

 
これは絶景!
緑の断崖が遥か遠くまで続き、
独特な形をした岩場も見応え十分!
下に降りている車がめちゃめちゃ小さく見える。
 
「湧出(わじい)」とは湧水のこと。
60mもある断崖の下では、清水がこんこんと海中にながれこんでいて、
その水は良質で、島の大事な水源地となっていたそう。

先述のイエソーダは、この湧出(わじい)の湧水を使って作っている。
 
お次は「ニャティヤ洞」へ。
そこにはなんと、子宝に恵まれるという霊験あらたかな石があるという。
これは是が非でも行かねば!
 

 
ここは沖縄戦の際に防空壕として利用された場所で、
多くの人々を収容したことから「千人洞(ガマ)」とも呼ばれている。
「ビジル」と呼ばれる石があり、
昔、子宝に恵まれない女性が持ち上げて願いがかなったと言う伝説が残っている。
 

 
持ち上げてみて、重く感じたら男児、軽く感じたら女児を授かるという。
男児が欲しくてたまらない私、
「軽く感じたらどうしよ〜」
と思いながら持ち上げたからか、ちゃんと(?)重く感じました、良かった☆
 

 
洞窟を抜けると海。
透き通った色がさすが離島!という感じ。
 
お次は、有名な「伊江島たっちゅー」へ。 
 

 
たっちゅーとは沖縄弁で「先端がとがってるもの」を指す。
その独特の形状から県民は「伊江島たっちゅー」と呼んで親しんでいるが、
伊江島民は「城山(ぐすくやま)」と呼ぶそう。
 
県民なら、学生時代の遠足でのぼったことがある人も多いのでは?
291段あるという階段をのぼり、いざ頂上を目指す。
 

 
雨模様だったため、入り口には「もや」がかかり、
なんとも神秘的なムード。
階段の入り口までたどりつくと、その急勾配具合にびっくり!
幅も狭く、場所によってはのぼる人と降りる人がすれ違うのもやっとな箇所があり、
どちらかが道を譲り、列が途絶えるのを我慢強く待つ。
 
まだ50段くらいしかのぼってない辺りで、
年配の女性二人組が、
「ねえ、もう半分は来たよね?」
と、荒い息を吐きながら、頂上から降りて来た人に尋ねている。
「え?いや・・・まだまだ先ですよ」
と、苦笑いしながら答えるのを聞き、

「あいえーな・・・でももう、ここまで(っていっても50段くらいだけど)来たんだから降りるのは勿体ないさ」
 
と、意を決してのぼり続けていた。
 
291段を上り終えた人だけが見られる景色がこれ!
 

 
曇っていて海が青くないのが残念だけれど
それでも綺麗!
本島ではあまりお目にかかれない、広々とした田園風景に癒される〜。
 
みなさん嬉しそうに写真を撮りまくっていました。
 
しかし、のぼるより降りる方が、怖い。 
 

 
この急勾配で足を踏み外そうもんならただでは済まない。
チェーンの手すりがある所はしっかりつかんで降りる。
 

 
先述の「いえじまアイス」は、 

左から、ピーナッツ、べにいも、さとうきび、ローゼル。

どれも、伊江島にある質の良い原料にこだわって作っている。
牛乳は伊江島産100%の生乳、
ピーナッツも100%伊江島産。

機械化をできるだけ避けた手づくりの味が人気だが、
現在のところ店舗での販売は伊江島内に限られているという。
 
普段なら即買いだけど、あまりにも疲れて買う元気もなかった・・・
ピーナッツ味が気になる!
 
さて、伊江港へ戻ろう。
出航までの時間、ターミナル内の土産品店を物色。
 

 
イエソーダには「告白飲料」というキャッチフレーズがついている。
つまり、
イエソーダ=「言えそうだ」という発想。
特にピンクドラゴンは恋愛専用告白飲料として人気だそう。
 
こういうお土産なら、県外からの観光客に限らず、
沖縄県民にも喜ばれそう。
伊江島、すごいなぁ。オリジナリティもセンスもあって素敵。 
 

 
小さくなっていく「たっちゅー」を眺めながら帰途につく。
 

 
お世話になった伊江村営フェリー”いえしま”。
 
今回、ゆり祭り以外はそこまで期待せず伊江島へ渡ったのだけど、
想像以上に楽しかった〜!
 
まず、人がみんなフレンドリー。
これって島民共通の性格なのかな?
カメラを持ってるとみんな
「撮って撮って〜」
と寄ってきてくれる。
 
そして、昔ながらの田園風景が良い。
海、水田、そしてたっちゅー。
沖縄、というより日本の原風景という雰囲気で、
なんだか懐かしい気持ちに。
 
フェリーの値段も往復1,330円と手頃だし、
今度は梅雨があけてから行きたいな。
その時は、絶対にいえじまアイスを食べます!
 

写真・文 中井 雅代

 

NAKAI


 



『映画バカ111日 にっぽん旅行記』出版記念 トークイベント
映画監督・宮平貴子 × CALEND OKINAWA・中井雅代


日時:5月29日(日)19時〜
(トーク、サイン会含めトータル1時間半ほど)
場所:OMAR BOOKS(北中城村島袋309 1F:MAP
参加料:¥500(ハーブティー付)


OMAR BOOKSからはレアな映画パンフ(洋画・邦画)も販売します。
売上の一部は義援金にあてられます。



 
第5回AFFF(アジアン・フェスティバル・オブ・ファーストフィルム)にて
グランプリ、最優秀監督賞をダブル受賞した「アンを探して」の宮平貴子監督、
クロード・ガニオン エグゼクティブプロデューサー、
ユリ・ヨシムラ・ガニオン プロデューサーによる、
47都道府県・17,000キロに及ぶ映画館めぐりの全記録である
『映画バカ111日 にっぽん旅行記』。
この本の出版を記念したトークイベントです。



☆焼き菓子のフクロク亭さんも出店します
ブログ:http://fukuroku.ti-da.net
 
 

NAKAI

エリザベス・ギルバート著 ランダムハウス講談社 1890円/OMAR BOOKS
 
ここまで弱い自分をさらけ出せたらある意味気持ちいいだろうなあ、
と思わせてしまうのが、世界的ベストセラー(なんと41カ国で700万部!)
となったこちらの小説。
 
つい最近ジュリア・ロバーツ主演で公開された映画で知っている人も多いはず。
 
でも声を大にして言いたい。本の方が断然面白い!!
正直に言えば映画の方は見ていないのですが・・・
それというのも本で十分満足したから。
 
この本を例えて言うなら
 
「大人の女性の頭の中のおしゃべりを本にしたらこんな感じ」。
 
ストーリーは、作家としてある程度名も知られ、結婚もし、
傍から見れば幸福そうな30代前半の著者・エリザベスが
離婚と精神の危機(うつ、その他諸々)に瀕し、
自分を見つめ直すために1年という期限つきの旅に出るところから始まる。
 
彼女が行く先に選んだ場所はイタリア、インド、バリ。
 
本はその3部構成になっていて、
イタリアではハンサムな青年からイタリア語を学びながら
おいしいものをひたすら食べ
(本場のパスタ、ジェラートのおいしそうなこと!)、
生きる喜びを確認する旅。
インドではヨガのアシュラムに滞在し信仰について考え
(アシュラムでのトレーニングの様子がよく分かるので
ヨガやっている人は一読の価値あり)、
最後の地バリでは治療師のもとで自分の中のバランスを取り戻そうとする
(神々の島バリの内情も)。
 
そこには旅につきものの、いろんな人との出会いと別れがある(スパゲッティという名のイタリア男性、テキサスのリチャード、バリの治療師、ヒーラーの女性などなど)。
 
もちろん恋愛も!
 
それに加え、さすが作家の眼を持つ彼女ならではのそれぞれの国や人、
その歴史や文化への深い洞察力。
 
そして何といってもこの本の魅力はエリザベス(=著者)自身。
 
「赤ん坊を育てることに、巨大イカ探しのためにニュージーランドへ行くぐらいの喜びを感じられるようになるまでは、子どもはつくれない」
 
と、安定した結婚生活を壊してまでも、自分に正直であろうと旅に出た彼女。
 
身勝手だといえばそうかもしれない。
でも彼女には切実な問題だったのだ。
自分にとってベストなことを自問自答しては、
旅の最中も自分のしてきた事に対して悩み苦しむ。
 
でも物語は決して暗くはなく、
誰とでも友達になれる彼女の魅力が発揮されて、
赤裸々に綴る言葉にはすがすがしささえ感じられる。泣き笑いのあの感じ。
 
それにしても彼女がここまでくよくよするのももうなんか逆に素晴らしい!
と思ってしまう。
 
「底の底を打つ」という最悪な状況のことを言う言葉があるけれど、
あとはもう上がるしかないんだ、
読み進めるうちにこっちまで元気になってくる。
 
そして彼女はこの旅の途中、とにかく祈る。
「祈り」は目に見えないけれど誰にだって祈ることは出来る。
私たちが何かつらく悲しい状況にあるときに「祈り」は有効だとこの本は教えてくれる。
 
そうすることで自分の人生に光を見出していく再生の物語。



OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
blog:http://omar.exblog.jp
 

 
 

NAKAI


 

ハートモチーフをあしらった燕尾シャツと
県産紅茶染で染め上げたティーデニムパンツが
二人のウェディング衣裳。
新郎の足許はサンダル、新婦はスニーカー。
友人お手製のブーケはなんと鳥かごの中に!


入場してきた二人を見て、
「可愛い〜!」
「すごい!素敵!」
の歓声があちこちから。








装飾的なヘッドドレスはLove Baile(ラブバイレ)のオリジナル。
シンプルで個性的な衣裳によく合い、
艶やかな黒髪と大きな瞳が印象的な新婦の美しさを際立たせている。


全てがオリジナル、個人の要望に合わせた完全なるオートクチュールウェディング。
今回は特に、彼等自身がプランを手がけた建物で、
さらに、自身のブランドで衣装もデザインし、
創作的なブーケやウェルカムボードもクリエーターである仲間達の手作り…
こんな結婚式が今まであっただろうか?


今回結婚式を挙げたのは、AKARAアートディレクターの名嘉太一・恵利子夫妻。
6年前に入籍は済ませていたが、
様々な都合により、これまで式を挙げられなかった。


「ずっと挙げたいなとは思っていたんですが、
スタッフや友人から『AKARAで挙げたらいいさ〜』と。
ちょうどAKARAでのウェディングプランも提案したいと思っていましたし、
夏希さんとの出会いもあって。」


沖縄らしさを追求し、個人の要望に沿ったオリジナルの挙式を提案する「Love Baile(ラブバイレ)」の代表、ウェディングデザイナーの新垣夏希さんとの出会いにより、
AKARAとのコラボレーション・ウェディングが実現した。



AKARA内「名嘉睦稔美術館」にて


「琉装で写真を撮りたいとずっと思っていたのですが
AKARAでそれができるかな?と懸念していました。
でも今回、夏希さんが素晴らしいスタッフを揃えてくださって。」


夏希さんのご主人・新垣俊道さんが沖縄県立芸術大学で助教を務めていることもあり、日頃から琉装を着慣れているプロが、髪結い、着付け、衣装コーディネイトのスタッフとして参加している。



左:最高のショットの為に労苦を惜しまない。多くの人気アーティストや女優の写真集なども手がける有名カメラマンだ。
右:髪や衣装を整えるのは、美容師ではなく実演家の金城真次さん。琉球舞踊、組踊、沖縄芝居と幅広く活躍する売れっ子だ。



スタッフだけでなく、アイテムも全て「本物」にこだわっている。
紅型の衣装はレンタルではなく、Love Baile で買いそろえたもの。
房指輪(ふさゆびわ)は球王朝時代から続く「金細工(くがにぜーく)師」の家系の七代目、又吉健次郎さんの作品だ。


「本物を身につけることで伝わってくるエネルギーがあると思うので、
小さなアイテムにもしっかりこだわっています。」



入籍時に購入した結婚指輪も又吉さんによるもの


実際に琉装を身につけて撮影にのぞんだお二人は


「着てみると気持ちが引き締まって、普段の猫背がぴしっと伸びました。
男性は真っ黒で、女性の美しさを上手く引き立てられたんじゃないかな。」
と太一さん。


「普通の着物よりも着た感じがとてもラクなので驚きました。
やはり凛とした気持ちになりますね。
結い上げた髪を通る沖縄の風が、
普段の洋服を着ている時とは違うなと感じました。
髪の中を風が通って心地よく、風土に合ったスタイルなんだなと。
昔の人と想いを共有したような気持ちになって、
『自分もうちなーんちゅになった…』
と、感慨深かったです。」
とは恵利子さん。



琉球舞踊に精通しているスタッフたちによる着付けは、
一般的な美容室での着付けとは違うという。


「身体に沿って着付けるので、着ているご本人もラクなんです。
髪も、入髪(いりがん)という1mほどの人髪を付けてから結いあげるので、
ウィッグとは違う本物感が出ます。」


この日は、
琉装を着用してのプロカメラマンによる撮影、
AKARA内のカフェ「JANOSZ(ジャノス)」での人前式、
集合写真撮影、ウェディングパーティーとフルラインナップだったが、


「2人だけで来て食事して終わり、でも良いんです。
衣装を着て撮影だけでも良いし、
琉装じゃなくてドレスでも良い。
すべてご本人達のご要望に応えます。
いらないものは、いらない。
やりたいことだけやるというのが、Love Baile の方針です。」


美浜のデポアイランド内という立地から、
「よし、やるぞ!」と気負うことなく、気軽に相談できそうな雰囲気も良い。


「撮影して頂いた写真を見ると、
一般的な会場とはまた違う、味のある仕上がりで満足です。」





流線的な赤瓦の屋根が特徴的なAKARA。
目の覚めるような白壁に、
海の青と瓦の赤がよく映える。
一風変わった独特な建物だが、どこで撮影しても琉装を着た二人がびしっとハマる。
特に、建物内を通る道が印象的だ。


「AKARAに通る2つの道は、
いずれも沖縄に吹く風の方向に通しました。
沖縄が古くから交易で栄えたのは、
夏には夏至南風(かーちーべー)と呼ばれる南西方向からの風と
冬には北東からの新北風(みーにし)という季節風に助けられたからです。


AKARAでは紅型のルーツである中国の藍染め(藍印花布:あいいんかふ)の服も提案しているのですが、
中国製だからという理由で敬遠されることもあって。
文化とは本来、風のように流れ、巡りいくものだと思うんです。
その土地だけで育まれるものではないと。
ですから、『〜製』というような考えに捕われるのは勿体ないという想いがあり、
そういうことを風が教えてくれるんじゃないかなと、
この2つの道を通しました。」


こだわりの詰まったAKARAはまた、
落ち着いた洗練されたスタイルを備えているため、
幅広い年齢層のお客様の要望に応えられるだろう。


「銀婚式や金婚式、還暦のお祝いなどにもピッタリだと思います。
フラダンスの発表会? あ、そういうのも良いですね!」


AKARAとしては、結婚式意外のどんな催しにも対応し、
Love BaileはAKARA以外の場所でのウェディングにも対応する。
両者の関係性もまた、フレキシブルだ。





Love Baile の夏希さんは独立前、
ウェディングとは全く関連性のない職業に就いていた。


「異業種から独立したので、業界の常識を全く知らないんです。
だからこそできることがあるし、斬新なアイディアにも臆せずトライできる。
ウェディングだから、という固定概念にとらわれたくないという想いがあります。


例えば、今日のお二人の衣裳も、普通の結婚式ではまず見ないスタイルですよね。
でもそれがお二人のカラーであり個性、それを活かさない手はありません。
2人と周りが幸せなら、その結婚式は成功なんです。」







当日を迎えるまでのコミュニケーションを、何よりも重視している。


「当日初めて会って、
『撮影します』『はい、終了』『帰りま〜す』
というのは、なんか違うな、と。
打ち合わせを綿密に行い、お二人がやりたいことを引き出し、
ウェディングの方向性を見定めて、しっかり作り込むというのが私の仕事です。
頻繁に顔を合わせて信頼関係を育み、
『この人になら任せられる』
と安心して当日を迎えて頂きたいのです。
ですから、当日になれば私がやることは殆どありません。
信頼のおける最高のプロフェッショナルである、カメラマンが撮影してくれて、
介添えのアシスタントが衣装を直し、私の仕事といえばスムーズに進行するよう、
場の空気を常に読みながら見守ることくらいでしょうか。」



新郎の父、名嘉睦稔の版画が会場を彩る。
ウェルカムボードは新郎の母の琉歌を交えた両親のコラボ!



独立するきっかけとなったのは、自身の結婚式だった。


「結婚式って、メイクもあり、ドレスもあり、写真もあり、
料理もあり、会場にはお花もありで、
夢のような楽しい要素が満載なのに、
どうしてこんなに面白くないんだろう?
もっとクリエイティブにできるはずだけどな~と思ったのがきっかけです。


プランナーさんはプランニングが仕事なので、
提案はしないんですね、プロデューサーではない。
段取りをしっかり組んで、当日をそつなく終わらせることが仕事。
だから、式が終わればその後一生会うこともないという関係です。


ウェディングを産業として成立させるなら、
点ではなく線にならないと意味がないと思うんです。
式が終わった後もずっと続いていくような、
長いおつきあいをしていきたい。
そして、お客様と会場との間をつなぐ架け橋にもなりたいんです。」






自分が望む結婚式のスタイルって、なんだろう?
親戚も友人もみんな呼んで、わいわい楽しい大規模スタイル?
新郎新婦に両親、大切な親友だけを呼んでの親密な小規模スタイル?
パーティーも指輪交換も要らない、記念撮影して食事をする、2人だけのささやかなお祝い?
ウェディングにはきっと、王道も間違いもない。
しきたりや「普通は・・・」という概念をとっぱらった、
Love BaileとAKARAのコラボレーション・ウェディングを見ると、
結婚式は面倒くさいなものなんかではなく、
本人達が一番楽しんで良いセレモニーなのだということに気付かされる。


夫婦として太一さんと6年連れ添った恵利子さんの、


「今日一日は、これから先も2人共に歩んで行くための糧になりました。」


という言葉と、
新婦としての幸せに満ちた笑顔が、全てを物語っていた。

写真・文 中井 雅代

 

AKARA(アカラ)
北谷町美浜9-20(デポアイランド内)
098-926-2764
HP:http://www.akara.asia
ブログ:http://akaragallery.ti-da.net


JANOSZ(ジャノス)
北谷町字美浜9-20 AKARA 3F
open:11:30~23:00
098-989-5267
info:http://r.gnavi.co.jp/f539100


Love Baile(ラブバイレ)
098-988-9142
mail:info@lovebaile-wedding.com
HP:http://www.lovebaile-wedding.com


*2人のウエディング衣装について*
1999年に発足したHabuBoxのハイコンセプトライン
『LEQUIOSIAN:レキオシアン』
デザインディレクターに「こちんだatelier(名嘉太一、ナカエリコ)」、
テキスタイルデザイナーにボクネンを迎えて、
新たに生まれ変った “オヤコラボプロダクツ” です。
発足時から取り組んでいた藍印花布や、
様々なファブリックに繰り広げられるボクネンテキスタイルと、
熟考されたパターンメイキングで
幻想の海遊民 “琉球民族:レキオシアン” を表現します。
今年の夏から HabuBox(ハブボックス)ネットショップで販売開始予定。
LEQUIOSIANの着こなし色々はコチラ
 

NAKAI

 

目にも嬉しい5種類の料理が並ぶ「かりゆしプレート」。一つ一つが珠玉のアート作品のような華やかさ。どれから箸をつけようかしら、迷っちゃう〜!と、思わず嬉しい悲鳴。贅沢なプレートのお供は、化学肥料や農薬を使わずに作られたオーガニックワイン。

 


クリックで拡大します

 

きぬさや、ひじき、トマトと共にあえられているのは「キヌア」という穀物。「NASAが “21世紀の穀物” と呼んでいるアンデス産の雑穀です。一粒の中に栄養素がパーフェクトな状態で入っているんです。」見た目も、そのぷちぷちとした食感も数の子に少し似て、ひじきから漂う潮の香りとの相性もばっちり。

 

「動物性食品であるゼラチンは使わずに寒天でよせています」という、島野菜のテリーヌ。一列に並んだ丸い野菜は島にんじん。「一度干して太陽の恵みを取りこんでいます。甘みが凝縮されるだけでなく、水分が抜けて身が引き締まるので程よい歯応えも。そのまま使う場合とはまた違った美味しさが出てきます。」にんじん、ブロッコリー、茄子。口にいれた瞬間に、野菜そのものの味がしっかり広がる。まったくクセがない上に、素朴な甘さもつまっているので、「もっともっと」と箸が進む。

 

 

味噌のように見えるのは、にんじんとドライフルーツを炊き合わせたもの。砂糖不使用とは思えない甘さ、しかし確かに砂糖のそれとは違う、しみじみとした甘み。「甘みは甘酒やドライフルーツから取り入れているんです。」クラッカーも手づくりだ。「国産の小麦に発芽玄米と酒粕を入れてます。」固めの歯応えが嬉しいクラッカーをしっかり噛みしめると、次第に鼻の奥からふ〜っと抜けてくる、チーズのような香りがたまらない。

 

 

 

フードデザイナーの中曽根さんはもともとはテレビやラジオ番組の放送作家だった。東京での生活は忙しいの一言、寝ずに働く日が続くことも珍しくなかったという。

 

「あまりの忙しさに身体が悲鳴をあげたのでしょう、原因不明の微熱が続いたんです。入院して検査しても異常は見つからなかったのですが、逆に、原因が分からないことで不安に駆られました。」

 

母親から食事を変えるようアドバイスされたものの、すぐに食生活を変える気にはならず、それから3年微熱が続いてやっと、「これではダメだ、ちゃんと勉強しよう」と思い立ち、雑穀料理の第一人者・大谷ゆみこさん(現在「ゆみこ」に改名)の教室の門を叩いた。

 

「雑穀を使ってハンバーグ、ミートボール、フィッシュフライなどに似た料理が作れるんです。それがまた美味しくて。先生から教えて頂いた食生活を続けて一年が経った頃、頭と顔に膿を持った発疹が出てきて、病院では原因が分からなかったのですが、大谷先生にお会いしたら、私の顔を見てすぐに『あら、きちんと排毒してるじゃない』って。『薬とか絶対飲んじゃダメよ、どんどん出しなさい』と言われ、これが排毒か〜と。本当のデトックスってこんなに強烈なんだと驚きました。」

 


※クリックで拡大します
左:島豆腐や波照間島のもちきびなどを使ったキッシュ。生地にはたまねぎが練り込まれている。卵、バター、牛乳を使わない、素朴な味わい。
右:泡盛の酒粕から起こした酵母種や、パッションフルーツなど島の果物から起こした種を作った自家製パンに、豆腐をチーズ風にしたペーストを。作った自家製パンに、豆腐をチーズ状にしたペーストを。無農薬で作られたハーブが力強く香る、ワインにぴったりの大人のおつまみ。

 


吹き抜ける風が心地よいテラス席も人気

 

発疹は3ヶ月ほどでおさまり、今の中曽根さんはぴかぴか美肌の持ち主だ。

 

「排毒はその期間も出る場所も人によって違うらしいんです。溜めこんできた毒の歴史によっても変わるんですよ。私はアトピーもあったのでステロイドを長く使っていましたし、お菓子が大好きだったので白砂糖の毒も溜めこんでいたみたいです。」

 

お菓子で毒がたまるとは、耳の痛い話。

 

「発疹が出ていた期間は、いつおさまるんだろう? という不安はありましたが、こういう食事をたった1年続けるだけで人の浄化力ってこんなに向上するんだと自分の身をもって学んだので、この料理法で間違いないんだという確信にも繋がりました。」

 

変わったのは身体だけではなかった。

 

「心の浮き沈みがなく、イライラすることもなくなって。忙しくても以前のように甘いものを食べなきゃ我慢できない!と、思うことがなくなりました。あと、お茶碗をうっかり割ることがなくなりましたね。」

 

お茶碗?

 

「何年もこの食事をしている人に言われたんです、『割らなくなるよ〜』って。心が穏やかで気持ちにも余裕があるので、お茶碗も優しくそっと置くようになったからでしょうか。」

 

そんな折、本業の関係で東京と沖縄を行き来する生活が始まった。2年前には沖縄の自宅を開放してベジタリアン料理の教室『べジんちゅ』も始めた。

 

 

沖縄では、県内のベジタリアンレストランを開拓する日々、中でも、西原にある「みぃーむ~ん食堂」がお気に入りで、その野菜料理とオーガニックワインの素晴らしいマッチングに感動。「こんな店が那覇にあったらいいのに!」という想いが、浮島ガーデンオープンのきっかけとなった。メニュー作りには、オーガニックワイン(有機栽培で育てられたブドウを使用して造られたワイン)に惚れ込んだみぃーむ〜ん食堂のオーナー・シェフ、呉屋さんも協力してくれた。

 

「野菜料理をオーガニックワインと一緒に楽しめるお店は、他にはあまり無いと思います。」

 

種類の豊富なオーガニックワインの中でも、島やさい料理に合うものだけをチョイスし、さらにそこから14種類にまで絞りこんで提供している。

 

「使っているぶどうそのものの質が違います。飲めばすぐわかりますよ。すーっと喉を通ってすっきり飲めるので、翌日も全然残りません。アルコール度数は普通のワインと変わらないのですが。」

 

使う食材にもこだわりがある。

 

「野菜は県産、有機・無農薬で栽培している契約農家さんから取り寄せています。土地のものを美味しく食べて欲しいですし、沖縄で誠実に農業に携わっている人を支えたくて。」

 

食へのこだわりは調味料にも。

 

「きちんと醸造された味噌・醤油、塩は粟国の塩のような、すべてホンモノを使うようにしています。そして、ソースやドレッシングなども市販のものは一切使わず、手作りしています」

 

メニューを見るとカルパッチョ、テリーヌ、フリット、コロッケ、つくねにステーキ……一見するとベジタリアン料理とはわからない単語が並ぶが、よく見ると「アロエベラのローゼルカルパッチョ」「島野菜テリーヌ」「ジャガイモのフリット」「ゴーヤのつくね」「島野菜のステーキ」と、肉や魚の文字はどこにも見当たらない。

 

「野菜だけでも満足できる、しっかりとコクのあるお料理を作っています。」

 

かりゆしプレートを堪能したあとでは、その言葉もすぐに飲み込める。

 


趣きのある階段を上がると

広々とした和室が心地良い二階部分

 

中曽根さんのリアルな体験談を伺い、実際に味わい深く豊かな島やさい料理を堪能すると、「よし、わが家でも実践!」と意気込んだところで、肉料理大好きな家族の顔が浮かぶ……

 

「わかります。でも、いきなり毎日実践しなくて良いと思うんです。最初は一週間のうち一日だけそういう日を作ってみて、作る方も食べる方も徐々に慣らしていけば。」

 

気になるのは中曽根さんのご主人の反応、いやがらなかったのだろうか?

 

「それが全然!むしろこの食事の方が良いとすぐ気に入ってくれて。主人は一年365日休みなしの仕事人間ですが、食事のおかげか疲れることは全くなく、健康そのもの。店のスタッフのご主人も最初はお肉がないとイヤ!と言っていたのが、いつしか『俺、もう肉いらない』って。最近、久しぶりにそのご主人にお会いしたら雰囲気もお顔もガラッと変わっていて、すごく柔和で穏やかな感じになっていたんですよ。人は食べるもので人格も細胞も生まれ変わるんですね。」

 

人の心と身体、そしてその人生も、口にするもので大きく左右される。

 

「良い食べものは私たちの心と体に良いエネルギーを与えてくれる。逆もしかり。食材を安いか高いかで判断していると、それは自分の命を値踏みしていることになると想うんですよね。」

 

私たちは毎日何かを口にして生きている。その基本的な「生きるための行為」を、もっと真剣に考えるべきなのかもしれない。自分のために、そして愛する家族のために。

 

「浮島ガーデンはオーガニックワインのお店なのに、なぜかお子さん連れが多いんです。体にいいものを食べさせてあげたいという想いと、お子さんも食べられるメニューになっているからでしょうか。」

 

健康的だから、ではなく、美味しいから、食べに行きたい。家でも実践したい。目指したい食生活の理想が、ここにある。

 


浮島ガーデン
那覇市松尾2-12-3
098-943-2100
open:14:00~24:00
close:火
HP:http://ukishima-garden.com
ブログ:http://ukishima.ti-da.net

 

NAKAI

 
 

<<注意!!ネタばれあり!!(鑑賞予定の人はスルー推奨☆)>>

 
ここまで映画を観て泣いたことがかつてあっただろうか。


中盤から、もう涙が止まらない。


ポロポロこぼれ落ちる涙はどうしようもないとしても、嗚咽になりそうな声を何度もハンカチで押し殺すほど。


女性であれば、現在どんな立場にいようとも、心の琴線にふれるのではないのでしょうか。


多かれ少なかれ。




この映画に出てくる女性たちの誰にもピタッと感情移入出来るのです。


もともとの母親の森口瑤子 演じる秋山恵津子には、ちょっと感情移入まではいかないけど、このひと、ほんと、大変だったと思う。





ちょっと赤ちゃん家に置いたまま、夫婦で車にのって行っちゃうんだけど、おそらく、旦那を駅まで乗せていくかなんかだったんだろうな。


観ながら、「え!赤ちゃん置いたままいっちゃうの?」とか思ったんだけどね。


アメリカじゃ、考えられないけど、日本じゃありなのかしら?


最後のほうで「なんで、車に乗せて連れていかなかったかな」と、恵津子が泣きながら言うのね。


ああ、一番後悔してつらかったんだなあ。と。
ほんとは一番自分を責めているのに、誰かのせいにするしかなかったんだね。


全く悪くなかった、連れ去られた赤ちゃん。 井上真央 が実に上手いです。
このひと、あまり好きじゃなかったんだけど、この映画、影のある役もできるんだと感心。








取材をしにきたとあらわれた千草。小池栄子 が挙動不審に演じてまして、
最初はやりすぎだとおもったけど、途中で、この人も普通の環境で育ってなかったために男性恐怖症になっているということを告白。
ここから私の涙が止まらない。


劇場でもすすりなきが。


それぞれの立場で、自分を重ねて観てるんだと思う。





母だとか、娘だとか、不倫をしてたりだとか、子をあきらめたりだとか、あるいは逆の立場だったり。


この映画は何かがいけないとか、何が正しいとか、誰が悪いとか、全く言わないんだけど、それが心に突き刺さってくるのね。


自分がわかってて蓋をしていたこととか、そういうことがどういう風に影響してるのか、とかね。


考えてたら涙がとにかくとまらないし。


何せ、永作博美 が抜群にいい。





私は彼女にオスカーをあげたいよ。ほんと。


彼女の表情も涙も、一緒につられてしまう。


でも、やっぱりこの映画の男性たちはずるいよね。こういうのって、なんだろうね。
万国共通だとは思うんだけど。





写真館の田中泯 が、圧倒的な存在感です。あんな島にあんなひとはいないと思うんだけど。
このひと、何に出てても、ダンサーのオーラがある。


何故にあんなに泣いたのか、自分でも今となってはわからないけど、観終わったときにはきっと心の中の何かが、洗い流されているのではないでしょうか。


化粧はボロボロだし、喉は乾くし、お腹は空いたし(笑)


おそらく歩んできた人生によって感じ方はそれぞれでしょうね。


試写会をみたという私の友人2名とも泣かなかったと言ってました。


自分を見つめなおす1本になるかもしれません。

KEE



<ストーリー>
995年10月東京地裁。  秋山丈博(田中哲司)、恵津子(森口瑤子)夫婦の間に生まれた生後6カ月の恵理菜を誘拐し、4年間逃亡した野々宮希和子(永作博美)への論告求刑が告げられた。 最後に何か言いたいことは、と裁判官に尋ねられた希和子は、静かにこう述べた。  「……四年間、子育ての喜びを味わわせてもらったことを感謝します」  会社の上司であった秋山丈博を愛し、子供を身ごもった野々宮希和子。しかし丈博には妻がいた。男は「いずれ妻と別れるから、それまで待ってくれ」と言うばかりで、産むことはどんなに望んでも決して叶えられないことだった。気持ちの整理がつかないまま、子供を諦めた希和子。だが、人工中絶手術の後遺症で、二度と子供を産めない体になってしまう。そんな時、丈博から妻の恵津子が子供を産んだことを知らされる。一方には諦めさせ、一方には産ませる男の身勝手さ。最初から未来などなかったのだ。別れる前に一目だけでも赤ちゃんを見たい。見れば諦めがつく……そう思った希和子は、夫婦の留守宅に忍び込む。ベビーベッドで泣き叫ぶ赤ん坊を抱き上げた時、赤ん坊は女に笑顔を向けた。その瞬間、希和子はしっかりと子供を抱えて、雨の中を飛び出していった。


<キャスト>
薫(恵理菜) – 井上真央
野々宮希和子 – 永作博美
千草 – 小池栄子
岸田 – 劇団ひとり
秋山丈博 – 田中哲司
秋山恵津子 – 森口瑤子
沢田久美 – 市川実和子
沢田昌江 – 風吹ジュン
沢田雄三 – 平田満
エンゼル – 余貴美子
タキ写真館・滝 – 田中泯



<沖縄での上映劇場>
シネマQ
098-951-0011
那覇市おもろまち4-4-9 那覇メインプレイス2F

MIHAMA 7 PLEX+ONE
098-936-7600
中頭郡北谷町美浜8-7

 

NAKAI




ゆるやかな前下がりのショート・ボブ、
毛先を軽くすれば、もともとあるクセも可愛いアクセントに。
全体的にふわっと丸みを帯びたやわらかいフォルムは、
優しい雰囲気の彼女にぴったり。








エッジの効きすぎたスタイルは
2人ともあまり好みではない。


「前下がりも角度がこれくらいゆるやかだと、可愛いでしょ」


たしかに。
出来上がりを見ての感想が
「さらに若くなった!」
と、全員一致。
少女のようにイノセントだけれど、
すっと伸びた綺麗な首のラインがさらに際立つ、
洗練されたスタイルに。


「着物を着るのがもっと楽しくなりそう!」


と、着付けを習っている彼女は、
鏡に映る新しい自分にワクワク。





『快(こころ)』に私が到着したとき、
2人は一緒になってヘアスタイルカタログに見入っていた。


「これ、可愛いと思うんだよね〜」
「本当だ、良いかも〜」


なんて楽しげなやり取りが続いたかと思うと、突然、


「オッケー、決まった。はい、シャンプーします。」
と、オーナーの高良さん。


「え?もう決まったんですか?はやっ」
と、びっくりしているのは髪を切ってもらう当人。


いつもこんな感じで髪型が決まっちゃうんですか?


「はい、いつも高良さんにおまかせです。」


「この髪型似合う!ってビビっときたら、
『早く切らして~!』ってなっちゃうんですよね~(笑)」


全てをゆだねられる安心感は、これまでカットされて得た信頼関係から。


「高良さんに切ってもらうようになって5年くらいになりますけど、
今まで失敗は一度もありません。
周りからの評判もすごく良いんですよ。」






いつも切り抜きを持参して美容室に行くように、
私はこれまで心がけていた。
というのも
「『おまかせします』と言われると、かなり困ります。」
という美容師さんのインタビューを
何かの雑誌で読んだことがあったから。


「ありがたいことに、私におまかせしてもらえることが多いですね。
え?困ることなんて何もないですよ、
好きなように切らせてもらえるなんてめちゃくちゃ嬉しいじゃないですか。」


あっけらかんとそう答える高良さんは、
一旦ハサミを動かし始めると、
それまで繰っていたヘアカタログに目をやることは一度もない。
その手元はよどみなく動き、
迷いや躊躇は一切感じられない。


いっそう美しく輝く新しい彼女の姿が
ゴールとしてはっきりと見えているかのように。





これまで、県内のいくつかの美容室で働いていた。
お店自体も人気だったが、
高良さんを指名する人はひきもきらなかった。


「あまりに忙しくて自分の時間がとれなくなっちゃって。
そこで少しおやすみしていたら、お客さんから
『どうしたんですか?』
って電話がかかってくるようになって。
あ、こりゃ辞められないな、と。」


高良さんのセンスと技術に信頼を寄せるお客さんの層は幅広い。


「女性は20代から杖をついていらっしゃるおばあちゃんまで。
男性のお客様もいらっしゃいます。」


那覇市金城の住宅街、隠れ家的立地だ。


「最初はもっと人通りの多い場所で探していて、
契約手前まで行ったこともあるんですが、
なんだか自分の求めているものと違うなって。
もっと庭のような緑があって、広々としていて、
あくせくしていない、閑静なところが良いなと。
その条件にピッタリ合った場所だったので、
出逢ってすぐに決めました。」


元は駐車場だった物件だが、自分で図面を引いて店を建てた。


「建築士でもないのにね(笑)」


器用なのだ。



シャンプー後、「ほら、濡れた状態も夏っぽくて可愛い、写真撮って!(笑)」


高良さんの魅力は、カットの技術だけではない。


「このスペースと雰囲気も大好き。
高良さんと一対一っていうのが楽しくて。
トークが面白くて、いつもあっという間なんですよ。」


何年くらい担当してもらっているのかきくと、
指折り数え、


「え、まだ5年くらいなんだ、
もっと長いお付き合いな気がしてた。」


「ほんとよね、私も『お~、大きくなったね~』って親みたいな気分。
子どもの頃から通ってくれてるような(笑)」


さばさばとした雰囲気で
親戚のお姉さんのように親近感のわく、人好きのする性格。


「今ね、彼女からウクレレ習ってるの。
ウクレレ部結成、部員2人だけど(笑)
一緒にやりません?」


フランクで面白い高良さん、
カットの間、笑いが絶えることはない。





こうしたい!という確固としたイメージが固まっている人なら
そのイメージにできるかぎり寄り添う。
でも、今の自分を変えたいけれど、どういうスタイルが似合うのかわからない。
そういう人こそ是非一度行ってみて欲しい。
今までに見たこともない新しい自分を、
高良さんがきっと引き出してくれる。

写真・文 中井 雅代

 
 

快 こころ hair & make
那覇市金城2-3-9
098-987-0249
open:10:00〜19:00
closed:火曜・第3・5月曜


カット:3,675円
パーマ・カラーともに:8,400円〜(カット料金込み)
*学割、初回割あり

NAKAI

☆メンバー紹介☆
梅子:153cm/48.2kg 体脂肪31.9%(目標:26%)
*モムチャンダイエット(韓国人女性チョン・ダヨンが生み出した、運動と適切な食事方法を提示するダイエット法)で体脂肪ダウン目指す


マギー:165cm 53.0kg(目標:48kg)
*ポスチュアウォーキングで下半身痩せ(関連記事:ポスチュアウォーキング 歩くだけで全身改造!


由美:162cm 49.5kg ウエスト85cm(目標:ウエストサイズダウン)
*『体脂肪計タニタの社員食堂』に載っているレシピでご飯


モスケイト:161cm 55.6kg(目標:51kg )
*ジャザサイズと食事制限


****************


ダイエット58日目(最終日)


モスケイト:おはよう!
今朝の体重51.7キロでした~☆
51キロ台ということで目標達成!ってことでいいでしょうか…!?
今回のダイエット部は、これまでの壮絶なダイエットよりは、あまあまなだったけど、とにかく痩せたことはとても嬉しい!着れなかった洋服も着れるようになったし♪大食いも治った♪何よりも一人じゃなくて、皆で一緒に情報交換しながら、目標に向かって頑張れたことが良かった!


モスケイト:みんなダイエットお疲れ様でした☆
是非打ち上げやろう!
私も引き続き、運動続けて、減量頑張るよー!


マギー:おー!モスケイトおつ~!目標達成おめでとう!!


梅子:梅子の結果発表~☆

47.2kg 29.2%でしたー。
結果、スタート時点の脂肪が15.37kg で、今日現在の脂肪は13.78kg。ってことは脂肪が1.59kg減!
結局、体脂肪26%の目標は達成できなかったけど、ダイエットとしては結果が出たよ。脂肪は運動をちゃーんと毎日続けないと減らないね。
もし体脂肪26%を達成するとしたら、脂肪をあと1.5kg減らさないとダメって事か。
というわけで、梅子は目標達成ならず・・・
まずは達成したモスケイト、オメデトー☆☆☆
残りのお二人さんの結果が楽しみ♪


モスケイト:由美、2.3kg減!すごいさ〜〜


由美:わっ!ほんとだ、由美すごい☆お疲れさまでした〜♪私の結果は待ってね。仕事から帰ったら測ります。朝ごはん。

目玉焼き失敗した。


由美:昼ご飯というのにもう五時半なので夕飯です。



由美:由美の結果~
体重48.4kg
ウエスト79.5cm!
最後の最後にウエストが70cm台に 毎日の腹筋の成果かね~☆
これ一応目標達成って事でいいのかね
2ヶ月結構あっという間だった~
みんなで、頑張ってたから途中で辞める事なく出来た!
そして、なにより毎日のご飯の写真をみんなに褒められたのが、私は一番嬉しかった~(笑)
腹筋これからも続けるよー、目指せ69cm!
・・・ホントは目指せ65cm!だけど、、多分それは無理なので無難に69cmにする。


マギー:それでもマイナス10cm目標ってすごいぜー。由美、元から体重少ないのに、体重も減ってからすごい!


マギー:みんなおつー(^O^)/
私は今朝のご飯あとが51.8kg
目標に遠く及ばず。
アベレージと思ってた51.4にすら届かず。1.2kg減にとどまりました。
みんなの食事が見られたのが励みになったな。
二ヶ月は私には長かった、一ヶ月2キロ減目標で一人で続けようかな。
やっぱ、メールのやりとりが楽しいよね。みんなに見せるとなるとちょっと可愛めに盛りつけてみたり(笑)
四月に打ち上げやろーねー(^O^)/


***その後****


梅子:はー、ダイエット終わったら、メリハリなくなって、太りそう


由美:わかる・・・
あっという間に50kgになってた(>_<) あせって今日からまた、ご飯控えめにしてます・・

梅子:やっぱり!みんなでメールやりとりして、目標もってたのって、すごくいい事だったんだね☆
それにしても、せっかく頑張ったのに、すぐ戻りそうで怖いね・・・


由美:ホントだよーリバウンドしないか心配!
腹筋だけは、毎日やってるよー


マギー:まじー!つか、由美もうリバウンドしてるやし!ウケてしまった(笑)私、食あたりに二回続けてなってから、51.4kgなってる。ダイエット時期より痩せてるぜ。それにしても気分悪い。。


モスケイト:ご懐妊?!


マギー:・・・残念ながら違う(涙)早くいっぱい食べれるようになりた~い!・・・って、ダイエット企画に反してるな(笑)


☆連載のご愛読ありがとうございました。程度の差はありますが、どうにかみんな体重減に成功しました。
ダイエット期間終了後も、気が向いた時にご飯の写真を送り合ったりして、グルメ情報・・・いえ、ダイエット情報を4人で交換し合っているそうです。

 

NAKAI


クリックで拡大します
 
5月13日(金)~22日(日) 
10:00~19:00
@陶・よかりよ
那覇市壺屋1-4-4 1F
098-867-6576


H P : http://www1.ocn.ne.jp/~yokariyo


作家紹介:KIM HONO (金 憲鎬/キム・ホノ)
1958年愛知県生まれ。愛知県在住。
キム・ホノを表す言葉として最も的確な表現は、神奈川のギャラリスト故・岩岡敏雄氏の仰った「パワフルな生」という言葉に尽きると思われる。20代の頃から実に多作で、一つの個展に千個にも及ぶ作品を出品して「千個のキム」などという渾名を付けられたりもした。その作風は多岐に渡り全ての技法を飲み込む様に咀嚼しては、自分也の解釈で再構成を行うのである。
 
 

NAKAI



サラ・スレイヴン + カール・ペッキイ 著 1,733円/OMAR BOOKS 


ダルマ王子、ディンブラ、龍井、カモミール、東方美人、カメリア・ネメシス。
これらに共通するものは何でしょう?


実は、全てお茶に関する言葉。


ダルマ王子は、お茶の樹から摘み取った葉を初めて口にした伝説の人物
(今でいうイケメンで、たくさんの女性を泣かせたらしい。それを改心して出会ったのが「お茶」というわけ)。
ディンブラ、龍井、カモミール、東方美人はお茶の名前。
この中の龍井、別名ドラゴン・ウェル・ロンジンなんてかっこいいと思うのですが、
他にも数えきれないほどの種類があるのは皆ご存じのはず。


ではカメリア・ネメシスは?
答え:お茶の学名です。


この『Tea―茶葉のことば』には、
こういった古今東西のお茶のエッセンスがぎゅっと詰まっている。
ライフスタイルや料理など、女性が喜ぶ本を多く出しているサンフランシスコの出版社・クロニクルブックスの、
今なおロングセラーの人気エスプレッソシリーズの中の一冊。
普段一度ならず何度も口にするお茶。その歴史は三千年にもなるという。
そんな日々身近にあるお茶について少し考えてみるのもまた面白い。
何かで読んだ本にこう書かれていた。


「烏龍茶はあまり多くの人と飲まないことが鉄則」


だそう。たしか、台湾の茶農家の人の言葉だったと思う。
ペットボトルで冷えたウーロン茶も別に悪くはないけれど、
お湯がシュンシュン沸いている側で、
誰かとじっくり向き合って飲むのが本当なのかもしれない。


人と人を繋げてくれるのもまたお茶の役割だったりする。
私たちはよく「お茶しよう」って使うけれど、
「お茶をする」って何?と考えると、つまりは、
一緒に時間を過ごさない?
ということ。
これに代わるものはなかなか思いつかない。
ご飯を食べよう、とか飲みに行こうとかだと何かちょっと違う気がする。
「お茶しよう」
いい言葉だなと思う。


またなんと言ってもこの本の魅力は「お茶」のイメージの持つ凛とした佇まい。
コンパクトなサイズ、
内容良し(ティーバッグの由来をこれで初めて知った)、
構成良し(小説の引用のセンスの良さ!)、
レシピ良し(アールグレイのショートブレッドの作り方!)、
写真良し(どのページもはずれがない)、
ディスプレイやプレゼントにも最適。


女ともだち数人でおいしいお菓子をわいわい食べながら紅茶を飲むのも楽しいし、
丁寧に入れた玉露でお客をもてなしたり、
本を片手に一人リラックスしてハーブティを飲むのも楽しみ方のほんの一部。。


まずはこの本を開いて時間や場所を超えたお茶をめぐる旅へ。
帰ってきたときにはきっといつものお茶との新しい出会いがあるはず。
コーヒー派にもぜひお薦めしたい本。



OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
blog:http://omar.exblog.jp/
 

NAKAI




少しだけデザインの違う水色のワンピースに同じ色のリボンでおめかしした姉妹。
パーティーにお呼ばれしてうきうきしている2人の気持ちや、仲の良い姉妹の雰囲気が伝わってくるような、
温かい、そしてなぜか少し懐かしい気持ちになる絵。
色々なしがらみや日常の慌ただしさからふっと心をすくいあげてくれるような、
優しさに満ちた絵。


「見ていると気持ちが明るくなったり、優しくなったりする絵が好きなんです。
力が抜けるというか、素直になれるような。
『私はこうなんだ!』と強く押し出したいイメージはなくて、
見ていて気持ちが良くなる絵を描きたいといつも思っています。」



カラフルな、ナチュラルな、静かな、いろいろな「鳥」 


TV・CMのキャラクターや広告、パッケージなどのデザインを手がけ、
県外や海外で個展を開いたりと、世界を股にかけて活躍しているMIREI(ミレイ)さんだが、


「4歳から高校2年まではバレエ一筋の人生でした。
ずっと絵は好きでしたが、その道に進むことは考えていなくて、ただ楽しんで描いているだけ、一番はバレエでした。」


高校2年。受験を控えた時に初めて、将来をどうするかについて具体的に考えた。


「普通の大学に行っても何をやったら良いのかわからないし…と迷っていた時に母が、
『絵が昔から好きだし得意な方じゃない?芸大に進んでみたら?』
とアドバイスしてくれて。
私はそれまで美術部に入ったこともないし、
いきなり芸大?デッサンも描けないのに…とびっくりしたけど、
好きなことを活かせる道に進めたら良いかも、と思って。」


それから芸大受験のために美術の予備校に通い始めたが、
周りはみな、美術経験豊かな人ばかりだった。


「自分はデッサンの基礎もできていなかったので、すぐに打ちのめされました。
でも、それで逆に『みんなと同じくらいのレベルになりたい!』と火がついたというか。
バレエにだけ向けられていた情熱が絵の方向に向いたんですね。」


もともと、情熱的な性格だったのかもしれない。
大学受験合格を目的に始めた美術の勉強だったが、
学んでいくうちにのめり込んでいった。
勉強の甲斐あって県立芸大に無事合格、本格的な絵の勉強が始まった。


「その頃イラストレーターという職業を知り、素敵だなと。」


在学中から、夢は固まっていった。
 

女の子のスカートをめくるというアイディアも可愛いカレンダーとポストカード
 

イラストレーターは、なりたいと思ってもすぐになれる職業ではない。
大学卒業後、夢を持ち続けながら上京、
広告制作会社に就職してデザインの仕事を始めた。
 
「イラストはデザインの中に入ってくるものなので、
『3年間だけ勤めよう』って決めて就職しました。まずは修業だ、という気持ちで。
実際、3年経った頃にはイラストレーターになりたい気持ちがマックスになっていたので、予定通りぱっと辞めて。」
 
活動拠点は沖縄と決めていた。
 
「インターネットもあるし、どこに住んでいても発信はできます。
それに、制作環境として自分には一番合った場所ですし。
沖縄から発信したいという気持ちはかなり前から抱いていました。」
 
自分の目標や夢から目をそらさず、まっすぐに歩み続けたMIREIさん、
その才能が開花するまでそう時間はかからなかった。
神戸、大阪、東京、パリ・・・各地で個展を開いて精力的に活動を行い、
県内外から舞い込むデザインの仕事をこなし、
沖縄でもMIREIさんデザインのキャラクターや作品は到るところで活躍し、
そのけれんみの無い素朴な可愛らしさで人気を博している。
 

  
MIREIさんはイラストを描く時、同じモチーフを何度も描くという。
 
「例えば女の子を描くとすると、その子が生き生きしてないといやなので、
イメージ通りにいくまで同じような子を何度も描いて、一番生き生きした子を選ぶんです。
ばーっと沢山描いて、消さずに残しておいて。
何回描いても絵が生き生きしないという日もあります。『全然のらないな』って。
そういう時は少し時間を置いて、また次の日に描いてみたり。
一発でかける日もありますが、それでも何度か描きます。
でも『やっぱり最初の子が良かった〜』となるんですね。
生き生きした絵を描いてる時は自分も楽しいので、その気持ちが作品にものりうつるみたい、
線も生き生きしてくるのがわかります。」
 
描くモチーフが決められておらず、純粋に自分が描きたいものを描く時は、
想いを表現することに気持ちを集中して描くMIREIさん、
最近はその「想い」にも変化が出てきたという。
 
「去年子どもが生まれて。それ以来、漠然とですがとっても優しい絵が描きたくなりました。
そのぼんやりとした自分の想いを描くのが難しいところですね。
『柔らかい感じ』とか『ふわふわした感じ』みたいな、空気のようなイメージを絵にしたいので
描けなくて苦しくなることもありますが、やっていくうちに徐々に形ができて来て、
『これだー』って楽しくなります。」
 
絵に対する想いにも広がりが出てきた。
 
「絵は自分の子どもと同じ存在なので、これまでも愛情を持って描いてきましたが、出産を経験してその愛情が広がった気がします。
絵という平面だけじゃなく、その絵の周りにある空気までも温めたいというか・・・
それくらい愛があふれでてきちゃってます(笑)」
 

ふとんが大好きな「とんちゃん」が主人公のオリジナルの絵本も描いた



引き出しの中には直筆の作品が。購入可能。








先日、初めてのワークショップを開催した。
MIREIさん手づくりの消しゴムスタンプを好きなように押し、オリジナルのノートを作るというもの。


「初めて消しゴムスタンプを作ったんですが、すっかりハマっちゃって(笑)
子どもが寝ている間に作って、気がついたら60個くらいできちゃって。」


ワークショップ当日、スタンプを押すのが大好きな子ども達だけでなく、大人も沢山集まった。


「スタンプさえ押せれば誰でもできるので、2歳くらいの子から参加してくれました。
自分が作ったスタンプなんですけど、皆さんが押したものを見ると表現が様々ですごく面白かった。
意外に大人の方が『どこに押そうか~』ってお子さんより真剣な顔で悩んでいらしたり(笑)
小ちゃい子たちはもう夢中になって押していて。
そういう姿を見たら、またやりたいな~って思いました。」



陶芸作家 金城有美子さんとコラボレーションした花ピアスは人気商品の一つ





「絵はもちろんだけど、ものづくりが好き。」
というMIREIさん。
沖縄の工芸作家による作品を展示販売している「tituti(ティトゥティ)」との共同プロジェクトで、
他分野の作家さんとのコラボレーションにも取り組み始めた。


「あれもやりたい、これもやりたいって、もう大変なんです(笑)
でも、その道の作家さんから実際に教えて頂きながら作業をするのもすごく楽しいですね。
新しい表現ができるので、わくわくしています。」


ご自身の絵のようにふんわりと優しい雰囲気のMIREIさん、
家族が増えたことで活動にブレーキがかかるどころか、楽しそうにアクセルを踏んでいるように見えた。


「だって、イラストレーターになりたいと思った理由の一つは、
子どもを育てながらできる仕事だから、なんです。」


絵からあふれんばかりの愛情と、
見た目からは想像できない持ち前のバイタリティーで
MIREIさんの世界はどんどん広がっている。

写真・文 中井 雅代

 

LE PETIT ATELIER de MIREI
那覇市牧志1-2-6 MAP
098-862-8184
open:13:00〜19:00
close:水
最寄り駅/美栄橋(徒歩15分)
HP:http://www.mirei.net
ブログ:http://lpam.ti-da.net